56 / 67
第2章 ヒューマンバトル
55話 スキルをインストールしよう!
しおりを挟む
「いらっしゃいませ」
スクエとノラが店に入ると、イナメイトが声を掛けて来た。
「本日はどの様な魔法やスキルをお求めでしょうか」
前回同様、人間型のイナメイトであり、誰がどう見ても人間にしか見えないがやはり表情が一切変わらない為、人間、或いはリプレスで無い事が感覚で分かる様だ。
「今日はじっくり見せてもらうつもりだから、案内とかは不要だ──奴隷用のスキルの場所だけ教えてくれ」
「畏まりました」
ノラの言葉にイナメイトが移動する。
店の中は、特に、広い訳では無く大きさとしたらスクエが住んでいた世界のコンビニくらいしか無いだろう。
そして、店の中には何個もの大型ディスプレイがズラリと並ぶ。
「ノラ様、こちらが奴隷用のスキルの場所になります」
イナメイトに案内されたのは、店の一番奥にあるディスプレイであった。
「ここは、スキル以外にも売っているのか?」
「あぁ、リプレス用の魔法とかもここでインストールが出来る様になっているな」
スクエは店内を見渡すと、ディスプレイの上の天井から、そのディスプレイは何用なのかが記載された看板みたい物が吊り下げられていた。
その看板を順に見て行くと、店の入り口──つまり、リプレスが一番通るであろう箇所には攻撃魔法などリプレス専用コーナーが設けられて居る。
そして奴隷用に関しては、店の奥の誰も通らない箇所に設置されていた。
「スクエ、何のスキルをインストールする?」
「まず、どんなスキルがあるんだよ?」
だが、スクエに取って奴隷用のディスプレイが手前にあろうが奥にあろうが関係無く、今は楽しみで仕方が無い様子が手に取る様に分かる。
「ふふ、色々あるぞ──ちなみにスキルを選択して、モーションってボタンを押せば、そのスキルがどんな動きをするか分かるぞ」
ノラの言葉に頷き、早速大型ディスプレイの前に立ち、色々と弄ろうと試みる。
その表情は、子供が親から新しいゲームを買って貰い、初めて起動させて遊ぶ様な感じであった。
「えっと、なになに……」
ディスプレイがタッチパネルになって居る様で、スクエは攻撃スキルというボタンを押した。
「おー、かなりの数があるんだな」
そこには、数え切れない程のスキルがズラリと並んでおり、スクロールする必要がある様だ。
「ちょっと多過ぎるな……」
見るものが多過ぎて、何から見れば良いか悩んでいると、画面が切り替わりスクエに対して質問を投げかけて来た。
「ん? 貴方の武器、或いは職業は何ですか?」
そこには、操作者の使用する武器や職業の選択欄が出現した。
「ヒーローの職業は……無いな──なら武器は剣にしとくか」
スクエは剣を選択すると、スキルがかなり絞られて、20個くらいになる。
「おー、これで見易くなったな!」
どうやら、最初の画面には全職業の全武器に対してのスキルが載っていた様だ。
「まずは……上から見て行くか」
スクエはスキル名──強斬となっている場所を指でタッチする。
すると、そこには簡単な説明文が書かれていた。
「なになに、強烈な攻撃を相手に繰り出すか……どんなモノか見てみるか」
ノラに言われた様にスクエはモーションボタンをタッチする。
すると、いきなり目の前に剣を持った人間が現れた。
「──ッ!?」
スクエは慌てて後ろに下がる──しかしその様子を見ていたノラがクスクスと笑っていた。
「安心しろ、それはホログラムだよ」
「な、なんだよ……びっくりさせやがって……」
大袈裟に後ろに下がったスクエは、恥ずかしくなり、顔を赤らめる。
「ふふ、良い反応だったぞ?」
「う、うるせ!」
スクエは気を取り直してホログラムの方を見ると、剣を持った人間が剣を上段から斜めに斬り込んでいた。
これだけでは、誰でも出来る動作であるが、一つ違う点があった。
「おー」
それは、上段から斜めに斬りつけた際、剣の軌道を追う様にして赤い光が発生していた。
「なんか、よく分からない無いが見た目がカッケー!」
剣の軌道を追い掛ける赤い光が気に入ったスクエ──更に他にもスキルを見ようとパネルを操作する。
「ん? レベル2スキル?」
操作していると、どうやらスキルであってもレベルがあるみたいだ。
スクエはレベル2スキルである二斬と記載されているスキルをタッチすると、説明欄が表示された。
「相手に強烈な2連続攻撃を与えるか……」
スキルの説明を読んでいたスクエであったが、更に下の方に発動条件と書かれているのを見つける。
「発動条件なんてあるのかよ──えっと……発動条件はレベル1スキル発動後に可能……」
どうやら、いきなりレベル2のスキルを発動させる事は出来ない様で、一度レベル1のスキルを発動させてからでは無いと発動が出来ない様だ。
「使い辛そうだな……」
取り敢えず、スキルモーションのボタンをタッチするスクエ。
すると、そこにはまた同じく剣を持った人間のホログラムが映し出された。
「お! これもカッケーな!」
素早く二回攻撃を繰り出す姿を見て感動している様子である。
「成る程な……レベル2は青か」
どうやら、先程の強斬スキルはレベル1の様で、赤い光の軌道だったが、今回のレベル2スキルは青の光の軌道の様だ。
「一体レベル何まであるんだよ?」
言葉ではやや、めんどくさそうなニュンアンスだが、スクエの表情はニンマリとしており、とても楽しそうであった。
スクエとノラが店に入ると、イナメイトが声を掛けて来た。
「本日はどの様な魔法やスキルをお求めでしょうか」
前回同様、人間型のイナメイトであり、誰がどう見ても人間にしか見えないがやはり表情が一切変わらない為、人間、或いはリプレスで無い事が感覚で分かる様だ。
「今日はじっくり見せてもらうつもりだから、案内とかは不要だ──奴隷用のスキルの場所だけ教えてくれ」
「畏まりました」
ノラの言葉にイナメイトが移動する。
店の中は、特に、広い訳では無く大きさとしたらスクエが住んでいた世界のコンビニくらいしか無いだろう。
そして、店の中には何個もの大型ディスプレイがズラリと並ぶ。
「ノラ様、こちらが奴隷用のスキルの場所になります」
イナメイトに案内されたのは、店の一番奥にあるディスプレイであった。
「ここは、スキル以外にも売っているのか?」
「あぁ、リプレス用の魔法とかもここでインストールが出来る様になっているな」
スクエは店内を見渡すと、ディスプレイの上の天井から、そのディスプレイは何用なのかが記載された看板みたい物が吊り下げられていた。
その看板を順に見て行くと、店の入り口──つまり、リプレスが一番通るであろう箇所には攻撃魔法などリプレス専用コーナーが設けられて居る。
そして奴隷用に関しては、店の奥の誰も通らない箇所に設置されていた。
「スクエ、何のスキルをインストールする?」
「まず、どんなスキルがあるんだよ?」
だが、スクエに取って奴隷用のディスプレイが手前にあろうが奥にあろうが関係無く、今は楽しみで仕方が無い様子が手に取る様に分かる。
「ふふ、色々あるぞ──ちなみにスキルを選択して、モーションってボタンを押せば、そのスキルがどんな動きをするか分かるぞ」
ノラの言葉に頷き、早速大型ディスプレイの前に立ち、色々と弄ろうと試みる。
その表情は、子供が親から新しいゲームを買って貰い、初めて起動させて遊ぶ様な感じであった。
「えっと、なになに……」
ディスプレイがタッチパネルになって居る様で、スクエは攻撃スキルというボタンを押した。
「おー、かなりの数があるんだな」
そこには、数え切れない程のスキルがズラリと並んでおり、スクロールする必要がある様だ。
「ちょっと多過ぎるな……」
見るものが多過ぎて、何から見れば良いか悩んでいると、画面が切り替わりスクエに対して質問を投げかけて来た。
「ん? 貴方の武器、或いは職業は何ですか?」
そこには、操作者の使用する武器や職業の選択欄が出現した。
「ヒーローの職業は……無いな──なら武器は剣にしとくか」
スクエは剣を選択すると、スキルがかなり絞られて、20個くらいになる。
「おー、これで見易くなったな!」
どうやら、最初の画面には全職業の全武器に対してのスキルが載っていた様だ。
「まずは……上から見て行くか」
スクエはスキル名──強斬となっている場所を指でタッチする。
すると、そこには簡単な説明文が書かれていた。
「なになに、強烈な攻撃を相手に繰り出すか……どんなモノか見てみるか」
ノラに言われた様にスクエはモーションボタンをタッチする。
すると、いきなり目の前に剣を持った人間が現れた。
「──ッ!?」
スクエは慌てて後ろに下がる──しかしその様子を見ていたノラがクスクスと笑っていた。
「安心しろ、それはホログラムだよ」
「な、なんだよ……びっくりさせやがって……」
大袈裟に後ろに下がったスクエは、恥ずかしくなり、顔を赤らめる。
「ふふ、良い反応だったぞ?」
「う、うるせ!」
スクエは気を取り直してホログラムの方を見ると、剣を持った人間が剣を上段から斜めに斬り込んでいた。
これだけでは、誰でも出来る動作であるが、一つ違う点があった。
「おー」
それは、上段から斜めに斬りつけた際、剣の軌道を追う様にして赤い光が発生していた。
「なんか、よく分からない無いが見た目がカッケー!」
剣の軌道を追い掛ける赤い光が気に入ったスクエ──更に他にもスキルを見ようとパネルを操作する。
「ん? レベル2スキル?」
操作していると、どうやらスキルであってもレベルがあるみたいだ。
スクエはレベル2スキルである二斬と記載されているスキルをタッチすると、説明欄が表示された。
「相手に強烈な2連続攻撃を与えるか……」
スキルの説明を読んでいたスクエであったが、更に下の方に発動条件と書かれているのを見つける。
「発動条件なんてあるのかよ──えっと……発動条件はレベル1スキル発動後に可能……」
どうやら、いきなりレベル2のスキルを発動させる事は出来ない様で、一度レベル1のスキルを発動させてからでは無いと発動が出来ない様だ。
「使い辛そうだな……」
取り敢えず、スキルモーションのボタンをタッチするスクエ。
すると、そこにはまた同じく剣を持った人間のホログラムが映し出された。
「お! これもカッケーな!」
素早く二回攻撃を繰り出す姿を見て感動している様子である。
「成る程な……レベル2は青か」
どうやら、先程の強斬スキルはレベル1の様で、赤い光の軌道だったが、今回のレベル2スキルは青の光の軌道の様だ。
「一体レベル何まであるんだよ?」
言葉ではやや、めんどくさそうなニュンアンスだが、スクエの表情はニンマリとしており、とても楽しそうであった。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
貴族家三男の成り上がりライフ 生まれてすぐに人外認定された少年は異世界を満喫する
美原風香
ファンタジー
「残念ながらあなたはお亡くなりになりました」
御山聖夜はトラックに轢かれそうになった少女を助け、代わりに死んでしまう。しかし、聖夜の心の内の一言を聴いた女神から気に入られ、多くの能力を貰って異世界へ転生した。
ーけれども、彼は知らなかった。数多の神から愛された彼は生まれた時点で人外の能力を持っていたことを。表では貴族として、裏では神々の使徒として、異世界のヒエラルキーを駆け上っていく!これは生まれてすぐに人外認定された少年の最強に無双していく、そんなお話。
✳︎不定期更新です。
21/12/17 1巻発売!
22/05/25 2巻発売!
コミカライズ決定!
20/11/19 HOTランキング1位
ありがとうございます!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

異世界に転生したもののトカゲでしたが、進化の実を食べて魔王になりました。
トモモト ヨシユキ
ファンタジー
異世界に転生したのだけれど手違いでトカゲになっていた!しかし、女神に与えられた進化の実を食べて竜人になりました。
エブリスタと小説家になろうにも掲載しています。

異世界でネットショッピングをして商いをしました。
ss
ファンタジー
異世界に飛ばされた主人公、アキラが使えたスキルは「ネットショッピング」だった。
それは、地球の物を買えるというスキルだった。アキラはこれを駆使して異世界で荒稼ぎする。
これはそんなアキラの爽快で時には苦難ありの異世界生活の一端である。(ハーレムはないよ)
よければお気に入り、感想よろしくお願いしますm(_ _)m
hotランキング23位(18日11時時点)
本当にありがとうございます
誤字指摘などありがとうございます!スキルの「作者の権限」で直していこうと思いますが、発動条件がたくさんあるので直すのに時間がかかりますので気長にお待ちください。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
とあるおっさんのVRMMO活動記
椎名ほわほわ
ファンタジー
VRMMORPGが普及した世界。
念のため申し上げますが戦闘も生産もあります。
戦闘は生々しい表現も含みます。
のんびりする時もあるし、えぐい戦闘もあります。
また一話一話が3000文字ぐらいの日記帳ぐらいの分量であり
一人の冒険者の一日の活動記録を覗く、ぐらいの感覚が
お好みではない場合は読まれないほうがよろしいと思われます。
また、このお話の舞台となっているVRMMOはクリアする事や
無双する事が目的ではなく、冒険し生きていくもう1つの人生が
テーマとなっているVRMMOですので、極端に戦闘続きという
事もございません。
また、転生物やデスゲームなどに変化することもございませんので、そのようなお話がお好みの方は読まれないほうが良いと思われます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる