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第1章 ヒーロー見参
43話 スクエの強さ
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「ノラどうする?」
スクエは赤く光る鉄パイプを構えてノラに向かって、確認する。
「ふむ。よし突っ込め!」
「は、ハァ?」
流石のスクエもノラの言葉に笑みは消えて横を向いてしまう。
しかし、スクエとは違ってノラの表情は笑顔である。
「はは、大丈夫だ──スクエの職業説明を見て確信したよ」
「なんて書いてあったんだよ?」
スクエの言葉にノラが答えると、再びスクエに笑みが戻った。
「なるほどな」
「だから、突っ込めスクエ!」
「おう!」
ノラの言葉と共にリプレス達に向かって走るスクエ。
そしてノラの足元からは青の魔方陣が浮かび上がる。
そんなスクエ達を見て、リプレス達は焦る。
「ウ、ヴーヴェさんどうすればいい?!」
叫ぶ様に、指示を催促するリプレスにヴーヴェは一言だけ伝える。
「殺さず捕まえろ」
やはり、答えは変わらなかった様で、リプレス達は苦虫を噛んだ表情になる。
「で、ですがヴーヴェさん……あの人間、リプレスを簡単に……」
真っ二つになっている仲間達に視線を向ける。
しかし、ヴーヴェからの指示はやはり……
「殺さず捕まえろ……」
変わらず、寧ろ先程よりも迫力が増した為部下であるリプレス達は反論出来ない様だ。
「に、人間ごときに負けるかよ!」
そして、リプレス達はスクエに向かって突っ込む。
「はは、お前らあのジジィにビビっているのか?」
向かって来るリプレス達にスクエは挑発とも取れる様な言葉を投げ掛ける。
「まぁ、俺からしたら逃げられるより、良いけどなッ!」
まず、すれ違い様にスクエは鉄パイプを横に振り、リプレスを簡単に切断する。
「──ッまだまだ!」
更に自身の身体を回転する様にして、再度勢いを付け、鉄パイプを近くに居たリプレスに向かって振り切り二人を破壊する。
一瞬で三人のリプレスを破壊したスクエに恐怖を持ったのか、残りのリプレスが一度止まる。
「クッ……か、囲め!」
残り10体にも満たないリプレス達がスクエを取り囲む。
「おー、大分減ったな」
スクエの言葉にリプレスがキレる。
「奴隷風情がッ!」
スクエに向かって襲い掛かるが、今のスクエに一人で挑むのは無謀であった。
「──ッら!!」
鉄パイプを上段から下段へ振り下ろしリプレスの肩から斜めに鉄パイプが食い込み破壊する。
「お前達、一人で突っ込むな──一斉に行くぞ?」
地位の高いリプレスなのか、他の者達が素直に頷く。
「いけッ!」
その掛け声と共に、ヴーヴェ以外のリプレスが一斉にスクエに向かって四方から攻撃を繰り出す。
しかし、スクエにはあまり関係がない様子である。
「はは、一度に相手出来て丁度良いな」
何を思ったのか、スクエは鉄パイプを両手で持つとコマの要領で両足を軸にして回転する。
本来であれば、その様に鉄パイプを振り回しても対した威力にならないのだが……気が付けば四人のリプレスがバラバラになって横たわっていた……
「ふぅ……」
そして、スクエが回転を止めた瞬間に──
「──食いやがれ人間がッ!」
止まる瞬間を見越して一人のリプレスがスクエに飛び掛かる。
「燃えろッ!」
しかし、ノラが唱えていた魔法が発動し、野球ボール程の火球がスクエを襲おうとしたリプレスに当たり破壊する。
「あはは、油断するなよ、スクエ?」
「サンキュー!」
二人の気軽い応答とは逆に周りには何体ものリプレスの残骸が転がっている。
そして、スクエは周りに居た残りのリプレス達を簡単に切断する。
「これで最後ッ!」
電池が切れた様に地面に倒れ込むリプレスを見た後に一旦ノラの元へと戻る。
「ご苦労だったスクエ──それにしても凄いな……」
ヴーヴェとロメイ以外全てのリプレスを倒してしまったスクエに驚くノラ。
「あぁ、俺もまさか、こんな凄い力を手に入れるとは思わなかった……」
改めて、自身の力を自覚するスクエ。
二人は今まで破壊したリプレス達を一通り見回した後、最後にヴーヴェとロメイの方に向く。
「なぁ、お前の部下全部壊しちまったぜ?」
「……」
スクエが話し掛けても、答える気配が無い。
そして、何やらブツブツと独り言を唱えているヴーヴェ。
「こ、こいつは凄い……売るよりも部下にした方が何倍も価値がある──リプレスを鉄パイプ一振りで倒せるんだぞ?」
ヴーヴェの呟きにロメイが話し掛ける。
「ウ、ヴーヴェさん、逃げましょう──こいつはヤバイですよ」
ロメイがスクエを見ながら無意識に後ろに下がり続ける。
「グ、グロックさんを倒した時からヤバイと思っていたんですよ……」
ロメイの言葉が聴こえてないのかヴーヴェはニヤつきながらスクエに話し掛ける。
「人間よ私の部下にならないか?」
「は、はぁ……?」
ヴーヴェからのいきなりの提案に困惑するスクエ。
「最初はお前をアバエフ王に売り飛ばす予定だったが、辞めた──お前は私の下で働け」
「ふ、ふざけんな──誰がお前みたいな危ない奴の元で働くかよ!」
「まぁ、確かにお前には危ない事をしたかもしれないが、その分私の仲間も大勢破壊した──見てみろこの状況を!」
周りを見ると、黒いスーツを着たリプレスが約20人程が地面に転がっていた。
「お互い思う事は有るかもしれんが、此処は水に流して私の所で働け──待遇は勿論最高級に良くしてやる──まぁあり得ないとは思うがお前を馬鹿にする奴が居れば破壊しても良い」
恐らく、他のリプレス達からしたら、信じられない程の高待遇である筈だが……
「断る! お前達リプレスのやっている事が先ず気に入らない!」
スクエの返答にガッカリするヴーヴェは短くため息を吐くが──彼は諦めなかった。
「そうか……ならしょうがない」
「「──ッ!?」」
ヴーヴェから、いきなり殺意を向けられ、スクエは鉄パイプを構える。
「無理矢理でも言う事を聞いて貰うぞ? 少々怪我をするかも知れないが後で直せば良いだろう……」
そして、ヴーヴェの足元にはノラと一緒で青い魔方陣が浮かび上がっていた……
スクエは赤く光る鉄パイプを構えてノラに向かって、確認する。
「ふむ。よし突っ込め!」
「は、ハァ?」
流石のスクエもノラの言葉に笑みは消えて横を向いてしまう。
しかし、スクエとは違ってノラの表情は笑顔である。
「はは、大丈夫だ──スクエの職業説明を見て確信したよ」
「なんて書いてあったんだよ?」
スクエの言葉にノラが答えると、再びスクエに笑みが戻った。
「なるほどな」
「だから、突っ込めスクエ!」
「おう!」
ノラの言葉と共にリプレス達に向かって走るスクエ。
そしてノラの足元からは青の魔方陣が浮かび上がる。
そんなスクエ達を見て、リプレス達は焦る。
「ウ、ヴーヴェさんどうすればいい?!」
叫ぶ様に、指示を催促するリプレスにヴーヴェは一言だけ伝える。
「殺さず捕まえろ」
やはり、答えは変わらなかった様で、リプレス達は苦虫を噛んだ表情になる。
「で、ですがヴーヴェさん……あの人間、リプレスを簡単に……」
真っ二つになっている仲間達に視線を向ける。
しかし、ヴーヴェからの指示はやはり……
「殺さず捕まえろ……」
変わらず、寧ろ先程よりも迫力が増した為部下であるリプレス達は反論出来ない様だ。
「に、人間ごときに負けるかよ!」
そして、リプレス達はスクエに向かって突っ込む。
「はは、お前らあのジジィにビビっているのか?」
向かって来るリプレス達にスクエは挑発とも取れる様な言葉を投げ掛ける。
「まぁ、俺からしたら逃げられるより、良いけどなッ!」
まず、すれ違い様にスクエは鉄パイプを横に振り、リプレスを簡単に切断する。
「──ッまだまだ!」
更に自身の身体を回転する様にして、再度勢いを付け、鉄パイプを近くに居たリプレスに向かって振り切り二人を破壊する。
一瞬で三人のリプレスを破壊したスクエに恐怖を持ったのか、残りのリプレスが一度止まる。
「クッ……か、囲め!」
残り10体にも満たないリプレス達がスクエを取り囲む。
「おー、大分減ったな」
スクエの言葉にリプレスがキレる。
「奴隷風情がッ!」
スクエに向かって襲い掛かるが、今のスクエに一人で挑むのは無謀であった。
「──ッら!!」
鉄パイプを上段から下段へ振り下ろしリプレスの肩から斜めに鉄パイプが食い込み破壊する。
「お前達、一人で突っ込むな──一斉に行くぞ?」
地位の高いリプレスなのか、他の者達が素直に頷く。
「いけッ!」
その掛け声と共に、ヴーヴェ以外のリプレスが一斉にスクエに向かって四方から攻撃を繰り出す。
しかし、スクエにはあまり関係がない様子である。
「はは、一度に相手出来て丁度良いな」
何を思ったのか、スクエは鉄パイプを両手で持つとコマの要領で両足を軸にして回転する。
本来であれば、その様に鉄パイプを振り回しても対した威力にならないのだが……気が付けば四人のリプレスがバラバラになって横たわっていた……
「ふぅ……」
そして、スクエが回転を止めた瞬間に──
「──食いやがれ人間がッ!」
止まる瞬間を見越して一人のリプレスがスクエに飛び掛かる。
「燃えろッ!」
しかし、ノラが唱えていた魔法が発動し、野球ボール程の火球がスクエを襲おうとしたリプレスに当たり破壊する。
「あはは、油断するなよ、スクエ?」
「サンキュー!」
二人の気軽い応答とは逆に周りには何体ものリプレスの残骸が転がっている。
そして、スクエは周りに居た残りのリプレス達を簡単に切断する。
「これで最後ッ!」
電池が切れた様に地面に倒れ込むリプレスを見た後に一旦ノラの元へと戻る。
「ご苦労だったスクエ──それにしても凄いな……」
ヴーヴェとロメイ以外全てのリプレスを倒してしまったスクエに驚くノラ。
「あぁ、俺もまさか、こんな凄い力を手に入れるとは思わなかった……」
改めて、自身の力を自覚するスクエ。
二人は今まで破壊したリプレス達を一通り見回した後、最後にヴーヴェとロメイの方に向く。
「なぁ、お前の部下全部壊しちまったぜ?」
「……」
スクエが話し掛けても、答える気配が無い。
そして、何やらブツブツと独り言を唱えているヴーヴェ。
「こ、こいつは凄い……売るよりも部下にした方が何倍も価値がある──リプレスを鉄パイプ一振りで倒せるんだぞ?」
ヴーヴェの呟きにロメイが話し掛ける。
「ウ、ヴーヴェさん、逃げましょう──こいつはヤバイですよ」
ロメイがスクエを見ながら無意識に後ろに下がり続ける。
「グ、グロックさんを倒した時からヤバイと思っていたんですよ……」
ロメイの言葉が聴こえてないのかヴーヴェはニヤつきながらスクエに話し掛ける。
「人間よ私の部下にならないか?」
「は、はぁ……?」
ヴーヴェからのいきなりの提案に困惑するスクエ。
「最初はお前をアバエフ王に売り飛ばす予定だったが、辞めた──お前は私の下で働け」
「ふ、ふざけんな──誰がお前みたいな危ない奴の元で働くかよ!」
「まぁ、確かにお前には危ない事をしたかもしれないが、その分私の仲間も大勢破壊した──見てみろこの状況を!」
周りを見ると、黒いスーツを着たリプレスが約20人程が地面に転がっていた。
「お互い思う事は有るかもしれんが、此処は水に流して私の所で働け──待遇は勿論最高級に良くしてやる──まぁあり得ないとは思うがお前を馬鹿にする奴が居れば破壊しても良い」
恐らく、他のリプレス達からしたら、信じられない程の高待遇である筈だが……
「断る! お前達リプレスのやっている事が先ず気に入らない!」
スクエの返答にガッカリするヴーヴェは短くため息を吐くが──彼は諦めなかった。
「そうか……ならしょうがない」
「「──ッ!?」」
ヴーヴェから、いきなり殺意を向けられ、スクエは鉄パイプを構える。
「無理矢理でも言う事を聞いて貰うぞ? 少々怪我をするかも知れないが後で直せば良いだろう……」
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