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あの、都市伝説が再び……
96話
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「ココから出られるよ!」
ハルカの先導で、家の勝手口な所から外に出たオカ達は、一先ず森に隠れる事にした様だ。
「はぁはぁ……ここまで来れば暫く見つからないだろう」
「えぇ、大分離れましたからね……」
オカ達は作戦会議を開く。
「それで、何か良い手はあるのかよ?」
カンジがヒューズに質問する。
「……」
カンジに言われて、考え込むヒューズに他の者達も何か良い手が無いか考え込む。
(あの、ソラタからハサミを奪い取る……いけるか?)
オカ自身、どうすればあの巨体からハサミを奪い取れば良いか考えてみるが、思いつかない様だ。
(パークさんが居れば、また違っただろうな……)
パークが居れば、ソラタを少しの間は止める事が出来た為、ハサミを奪う事も可能だっただろう……
「はい!」
すると、メグが手をあげる。
「ここにいる全員で抑え付けるのはどうですか?!」
「そ、それでソラタの動きを止める事が出来るかも知らないけど、ぜ、全員でソラタに向かっている途中に一人は殺されちゃうと思うぞ?」
メグの意見にダルマは直ぐに欠点を伝える。
「だけどよ、普通に考えて他に手は無いと思うぜ? 道具も武器も無いわけだし」
カンジの意見も、最もな為、再び考える一同。
「なら、隠れてて、いきなり抑え込むのはどうでしょうか!?」
「お嬢ちゃん、それが理想だけど。その隠れた場所に来るかが問題だな」
すると、先程からずっと黙って考えているヒューズがオカの方を見た。
その視線にオカは気付いてい無いがヒューは、何か迷う様な顔でオカを見続ける。そして決意する様に口を開いた。
「俺に考えがある……」
プルが死んだ事により実質リーダー的な存在になっているヒューズに皆が期待を込めた視線を向けて話を聞く。
「作戦自体は、メグちゃんが考えた作戦になる。けど、要は隠れている場所に確実に誘き寄せれば言い訳だ」
「そんな方法あるのかよ?」
「あります」
ヒューズはもう一度オカの方を向く。
(ん? ヒューズさんどうしたんだろう?)
「この作戦を実行するにあたって……オカ君、キミの力が必要なんだ」
「な、なんですか? 俺何でもやりますよ!」
オカの返事にヒューズは申し訳無さそうにオカを見ながら伝える。
「一番危険な役割だが、オカ君が一番の適任なんだ」
「危険なのは皆んな同じです。それで俺は何をすれば良いですか?」
「オカ君には……前にマサオさんにした事と全く同じ事をして欲しいんだ」
ヒューズの言葉に反応出来たのはオカとダルマの二人であった。
「おい、前と同じ作戦ってどう言う事だ?」
カンジとメグには何の事だが分からない。
「ここに来た時にマサオさんの都市伝説については簡単に説明しましたよね?」
「あぁ。犠牲者を出しながらも、なんとか倒せたって話だろう?」
「はい。そこでマサオさんを倒した時の事をもう一度オカ君にして貰おうかと思っています」
(あの時の事をもう一度か……)
「そこの坊主は、その時何したんだよ?」
カンジがオカを見ながら質問する。
「マサオさんとの鬼ごっこですよ」
「鬼ごっこ?」
「はい、マサオさんの家から、あそこの頂上までひたすらマサオさんから逃げて来て、最後に隠れていた俺達がマサオさんからハサミを奪って倒したんだです」
カンジは、ヒューズから作戦を聴き少し考えて発言をする。
「でも、その作戦はアイツら一度見ているんだろ?」
「えぇ。そこでハルカに聞きたいんだが、この作戦どう思う?」
先程から、ずっと黙り込んでいたハルカに質問する。
「……いけると思う……」
ハルカが一言呟く。
「いやいや、無理だろ!?」
「兄は、病気なのでお父さんが倒された時の事を覚えてないと思います」
「で、でもアケミの方が覚えているだろ!」
「ママは私が惹きつける!」
ハルカが断言する様に言い放つ。だが、それに対してオカが話し掛ける。
「お前に出来るのかよ?」
「……」
「母親に脅されて、俺の事を騙してたお前に出来るのかよ?」
厳しい言葉では有るが、全員の命が掛かっている為、オカはハルカの真意を確かめる。
「確かに、今まではそうだったけど、今は本気で二人を止めたいと思っている!!」
ハルカの真剣な目付きにオカは悩む。
(本当に信じていいのか……?)
未だに裏切られた時のショックが大きいのか、信じ切れずにいるオカだったが、他の者達は違った様だ。
「そこまで言うなら、俺は信じるぜ」
カンジが、呟く。
「私、知っているよ! 仲間を信じる事が大事なんだよ?」
メグも、ハルカを信じた様だ。
「はは、そこまで言われたら信じるしか無い様だね……」
ヒューズがハルカを見て笑い掛ける。
「お、俺も信じる。そして絶対にプルさん、パークさん、そして……フィブの為に二人を倒す!」
ダルマの決意は硬い様だ。
オカ以外全員がハルカを信じた様だ。
(クソ、判断が付かないけどやるしか無さそうだな……)
こうして、ハルカがアケミの注意を惹きつけている内に、オカがソラタを連れてヒューズ達の所まで行く事になった……
ハルカの先導で、家の勝手口な所から外に出たオカ達は、一先ず森に隠れる事にした様だ。
「はぁはぁ……ここまで来れば暫く見つからないだろう」
「えぇ、大分離れましたからね……」
オカ達は作戦会議を開く。
「それで、何か良い手はあるのかよ?」
カンジがヒューズに質問する。
「……」
カンジに言われて、考え込むヒューズに他の者達も何か良い手が無いか考え込む。
(あの、ソラタからハサミを奪い取る……いけるか?)
オカ自身、どうすればあの巨体からハサミを奪い取れば良いか考えてみるが、思いつかない様だ。
(パークさんが居れば、また違っただろうな……)
パークが居れば、ソラタを少しの間は止める事が出来た為、ハサミを奪う事も可能だっただろう……
「はい!」
すると、メグが手をあげる。
「ここにいる全員で抑え付けるのはどうですか?!」
「そ、それでソラタの動きを止める事が出来るかも知らないけど、ぜ、全員でソラタに向かっている途中に一人は殺されちゃうと思うぞ?」
メグの意見にダルマは直ぐに欠点を伝える。
「だけどよ、普通に考えて他に手は無いと思うぜ? 道具も武器も無いわけだし」
カンジの意見も、最もな為、再び考える一同。
「なら、隠れてて、いきなり抑え込むのはどうでしょうか!?」
「お嬢ちゃん、それが理想だけど。その隠れた場所に来るかが問題だな」
すると、先程からずっと黙って考えているヒューズがオカの方を見た。
その視線にオカは気付いてい無いがヒューは、何か迷う様な顔でオカを見続ける。そして決意する様に口を開いた。
「俺に考えがある……」
プルが死んだ事により実質リーダー的な存在になっているヒューズに皆が期待を込めた視線を向けて話を聞く。
「作戦自体は、メグちゃんが考えた作戦になる。けど、要は隠れている場所に確実に誘き寄せれば言い訳だ」
「そんな方法あるのかよ?」
「あります」
ヒューズはもう一度オカの方を向く。
(ん? ヒューズさんどうしたんだろう?)
「この作戦を実行するにあたって……オカ君、キミの力が必要なんだ」
「な、なんですか? 俺何でもやりますよ!」
オカの返事にヒューズは申し訳無さそうにオカを見ながら伝える。
「一番危険な役割だが、オカ君が一番の適任なんだ」
「危険なのは皆んな同じです。それで俺は何をすれば良いですか?」
「オカ君には……前にマサオさんにした事と全く同じ事をして欲しいんだ」
ヒューズの言葉に反応出来たのはオカとダルマの二人であった。
「おい、前と同じ作戦ってどう言う事だ?」
カンジとメグには何の事だが分からない。
「ここに来た時にマサオさんの都市伝説については簡単に説明しましたよね?」
「あぁ。犠牲者を出しながらも、なんとか倒せたって話だろう?」
「はい。そこでマサオさんを倒した時の事をもう一度オカ君にして貰おうかと思っています」
(あの時の事をもう一度か……)
「そこの坊主は、その時何したんだよ?」
カンジがオカを見ながら質問する。
「マサオさんとの鬼ごっこですよ」
「鬼ごっこ?」
「はい、マサオさんの家から、あそこの頂上までひたすらマサオさんから逃げて来て、最後に隠れていた俺達がマサオさんからハサミを奪って倒したんだです」
カンジは、ヒューズから作戦を聴き少し考えて発言をする。
「でも、その作戦はアイツら一度見ているんだろ?」
「えぇ。そこでハルカに聞きたいんだが、この作戦どう思う?」
先程から、ずっと黙り込んでいたハルカに質問する。
「……いけると思う……」
ハルカが一言呟く。
「いやいや、無理だろ!?」
「兄は、病気なのでお父さんが倒された時の事を覚えてないと思います」
「で、でもアケミの方が覚えているだろ!」
「ママは私が惹きつける!」
ハルカが断言する様に言い放つ。だが、それに対してオカが話し掛ける。
「お前に出来るのかよ?」
「……」
「母親に脅されて、俺の事を騙してたお前に出来るのかよ?」
厳しい言葉では有るが、全員の命が掛かっている為、オカはハルカの真意を確かめる。
「確かに、今まではそうだったけど、今は本気で二人を止めたいと思っている!!」
ハルカの真剣な目付きにオカは悩む。
(本当に信じていいのか……?)
未だに裏切られた時のショックが大きいのか、信じ切れずにいるオカだったが、他の者達は違った様だ。
「そこまで言うなら、俺は信じるぜ」
カンジが、呟く。
「私、知っているよ! 仲間を信じる事が大事なんだよ?」
メグも、ハルカを信じた様だ。
「はは、そこまで言われたら信じるしか無い様だね……」
ヒューズがハルカを見て笑い掛ける。
「お、俺も信じる。そして絶対にプルさん、パークさん、そして……フィブの為に二人を倒す!」
ダルマの決意は硬い様だ。
オカ以外全員がハルカを信じた様だ。
(クソ、判断が付かないけどやるしか無さそうだな……)
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