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あの、都市伝説が再び……
94話
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「パーク!?」
「パークさん!」
ヒューズ達がソラタの方を見ると、パークがソラタを止めていた。
「オマエ、イラナイ」
「はは、俺もお前はいらねぇーな」
「ドケ、オンナ、クエナイ」
ソラタが力を振り絞る様にパークを押し出す。
「クッ……、やっぱり力強いぜ……」
マサオさんと互角の力を持っていたパークだったが、ソラタには勝てない様だ。
「お、お前ら逃げろ!!」
パークはオカ達に逃げる様に伝える。
「このままじゃ、全滅だ! 早くしろ!」
パークの言葉に一番早く行動したのはカンジであった。
「そんじゃ、まぁ逃げさせて貰う」
そう言うと、パークとソラタの横を走り抜ける。
「ごめんなさい」
メグも、横を通り過ぎていく。
「お前らも早くしろ!」
パークの意思に押し出される様にヒューズがオカ達の手を取り逃げる。
その際にヒューズはとても悲しそうな表情を浮かべて一言だけ呟く。
「すまない……」
「へへ。まぁ気にすんな」
そして、ヒューズは力尽くでオカとダルマを引っ張りパークの横を駆け抜けた。
「ヒュ、ヒューズさん! パークさんが!」
ダルマが叫ぶ。
「パークの意思を無駄にするな!」
普段怒鳴る事なんて考えられないヒューズに、ダルマはどれ程の思いでこの場を離れるかを悟る。
オカが横を通り過ぎる際にパークが呟く。
「絶対に倒せよ?」
「!?」
オカは横を通り過ぎる際にパークの顔を見る。
(わ、笑っている……?)
これに似た光景をオカは思い出す。
(カリンの時と同じだ……。あの時もカリンを置いて逃げたなのに、カリンは笑っていた……)
二人の笑みの理由が分からないオカはヒューズに引っ張られながらもパークの姿から目が離せないでいた。
「ふふふ。アンタ達、逃す訳ないでしょう」
オカ達が逃げる姿を見てアケミが追い掛けようとする。
「あの、太った子なら直ぐに捕まえられそうね」
アケミが呟いた言葉に、ある一人の人間が止まる。
「「フィブ!?」」
オカ達の後ろに居たフィブが足を止める。
「オカ、ダルマ……一緒に居て楽しかった……」
フィブがオカとダルマの方を見て呟き、そしてダルマの方を向く。
「ダルマ……絶対に生きてね……」
フィブの言葉にダルマは言葉にならない声を上げる。
「あぁ……ぁ……フィ……ブ……?」
「オカ君、ダルマ君いくよ!!」
ヒューズ自身も足を止めて、パークとフィブの元に戻り一緒に戦いたい筈だが、それは無駄だと知っている為、悔しい気持ちを押し殺しオカとダルマの手を引っ張り走り出す。
「おや? アンタが、あの太った子の代わりかい?」
「そう……」
「あっちの方が良かったんだけどね……」
「じゃ、逃してくれる……?」
フィブの質問に対して、アケミがニヤリと笑い答える。
「それは、無理な相談だねぇー」
「残念……」
「アンタは不思議な子ね」
すると、パークがフィブに向かって叫ぶ。
「お、おい。フィブ何やっているんだよ!?」
フィブはパークを見る。
「筋肉一人だけだと可愛そうだから、私も来てあげたの……」
フィブの顔を見てパークは苦笑いをする。
恐らく、今から逃げても、もう遅い事が分かったのだろう。
「ハハ、お前って本当にわからない奴だな……」
「私ってミステリアス……?」
ニヤリと笑うフィブだった。
だが、何やら鋭い素振り音が聞こえたと思った時にはフィブの頭と首が離れ、パークの足元にフィブの頭が転がる。
「あはは、何呑気に話しているのかね?」
「オマエモ、スグ、コウナル」
「く、クソガァ!」
パークは叫び、ソラタに向かって力一杯押し出す。
「オ、オ? オマエ、スゴイ」
「ふふふ。ソラタ早く片付けなさい」
「ワカッタ」
すると、ソラタは大きなハサミを取り出してパークの眉間に突き刺した。
「コレデ、ヨシ」
フィブの頭の近くにパークの死体が転がる。
「あはは、ウチの旦那を倒したから、どれ程のものか身構えていたけど、対した事ないわね」
「コイツラ、ユビ、モラッテイイ?」
「えぇ、いいわよ」
何がそんなに嬉しいのかアケミはフィブとパークの死体を見下ろして笑っている。
「さて、他の者達も追いかけようかね?」
「マタマダ、ユビ、タリナイ!」
「えぇ、まだまだご飯は居るから安心してちょうだい」
そして、アケミとソラタはオカ達を追う様にその場からいなくなる。
廊下には、死体となった二人が転がっている。
そして、どちらの死体も指が全て切断されていた……
「パークさん!」
ヒューズ達がソラタの方を見ると、パークがソラタを止めていた。
「オマエ、イラナイ」
「はは、俺もお前はいらねぇーな」
「ドケ、オンナ、クエナイ」
ソラタが力を振り絞る様にパークを押し出す。
「クッ……、やっぱり力強いぜ……」
マサオさんと互角の力を持っていたパークだったが、ソラタには勝てない様だ。
「お、お前ら逃げろ!!」
パークはオカ達に逃げる様に伝える。
「このままじゃ、全滅だ! 早くしろ!」
パークの言葉に一番早く行動したのはカンジであった。
「そんじゃ、まぁ逃げさせて貰う」
そう言うと、パークとソラタの横を走り抜ける。
「ごめんなさい」
メグも、横を通り過ぎていく。
「お前らも早くしろ!」
パークの意思に押し出される様にヒューズがオカ達の手を取り逃げる。
その際にヒューズはとても悲しそうな表情を浮かべて一言だけ呟く。
「すまない……」
「へへ。まぁ気にすんな」
そして、ヒューズは力尽くでオカとダルマを引っ張りパークの横を駆け抜けた。
「ヒュ、ヒューズさん! パークさんが!」
ダルマが叫ぶ。
「パークの意思を無駄にするな!」
普段怒鳴る事なんて考えられないヒューズに、ダルマはどれ程の思いでこの場を離れるかを悟る。
オカが横を通り過ぎる際にパークが呟く。
「絶対に倒せよ?」
「!?」
オカは横を通り過ぎる際にパークの顔を見る。
(わ、笑っている……?)
これに似た光景をオカは思い出す。
(カリンの時と同じだ……。あの時もカリンを置いて逃げたなのに、カリンは笑っていた……)
二人の笑みの理由が分からないオカはヒューズに引っ張られながらもパークの姿から目が離せないでいた。
「ふふふ。アンタ達、逃す訳ないでしょう」
オカ達が逃げる姿を見てアケミが追い掛けようとする。
「あの、太った子なら直ぐに捕まえられそうね」
アケミが呟いた言葉に、ある一人の人間が止まる。
「「フィブ!?」」
オカ達の後ろに居たフィブが足を止める。
「オカ、ダルマ……一緒に居て楽しかった……」
フィブがオカとダルマの方を見て呟き、そしてダルマの方を向く。
「ダルマ……絶対に生きてね……」
フィブの言葉にダルマは言葉にならない声を上げる。
「あぁ……ぁ……フィ……ブ……?」
「オカ君、ダルマ君いくよ!!」
ヒューズ自身も足を止めて、パークとフィブの元に戻り一緒に戦いたい筈だが、それは無駄だと知っている為、悔しい気持ちを押し殺しオカとダルマの手を引っ張り走り出す。
「おや? アンタが、あの太った子の代わりかい?」
「そう……」
「あっちの方が良かったんだけどね……」
「じゃ、逃してくれる……?」
フィブの質問に対して、アケミがニヤリと笑い答える。
「それは、無理な相談だねぇー」
「残念……」
「アンタは不思議な子ね」
すると、パークがフィブに向かって叫ぶ。
「お、おい。フィブ何やっているんだよ!?」
フィブはパークを見る。
「筋肉一人だけだと可愛そうだから、私も来てあげたの……」
フィブの顔を見てパークは苦笑いをする。
恐らく、今から逃げても、もう遅い事が分かったのだろう。
「ハハ、お前って本当にわからない奴だな……」
「私ってミステリアス……?」
ニヤリと笑うフィブだった。
だが、何やら鋭い素振り音が聞こえたと思った時にはフィブの頭と首が離れ、パークの足元にフィブの頭が転がる。
「あはは、何呑気に話しているのかね?」
「オマエモ、スグ、コウナル」
「く、クソガァ!」
パークは叫び、ソラタに向かって力一杯押し出す。
「オ、オ? オマエ、スゴイ」
「ふふふ。ソラタ早く片付けなさい」
「ワカッタ」
すると、ソラタは大きなハサミを取り出してパークの眉間に突き刺した。
「コレデ、ヨシ」
フィブの頭の近くにパークの死体が転がる。
「あはは、ウチの旦那を倒したから、どれ程のものか身構えていたけど、対した事ないわね」
「コイツラ、ユビ、モラッテイイ?」
「えぇ、いいわよ」
何がそんなに嬉しいのかアケミはフィブとパークの死体を見下ろして笑っている。
「さて、他の者達も追いかけようかね?」
「マタマダ、ユビ、タリナイ!」
「えぇ、まだまだご飯は居るから安心してちょうだい」
そして、アケミとソラタはオカ達を追う様にその場からいなくなる。
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