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あの、都市伝説が再び……
83話
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(な、なんだ!? 何が起きた!?)
オカ達の前に歩いていた依頼者はいきなり男に殴られたのか首が曲がってはいけない方向に向いていた。
「ソラタ……」
フィブが大男を見て呟く。そこには都市伝説にも書いていた風貌の男が立っている。
「に、逃げるぞ!」
いち早く思考が戻ったパークが叫ぶ。それを拍子にオカ達も動き出す。
(なんなんだよ!)
直ぐにソラタから距離を取り様子を窺う。
「皆んな無事かい!?」
ヒューズの声に全員が返事をする。
「オマエタチ、シッテイル……」
そう言うとソラタは巨体に似合わず素早い動きで近付いてきた。
「皆んな、逃げるわよ!」
ソラタに背を向けて走り出すが、焦ったせいかダルマが転んでしまう。
「ユビモラウゾ……?」
大きなハサミを持ちながらダルマに近付く。
「させねぇーよ!!」
すると、横からダルマを守る様にパークが飛び出しソラタと対峙する。
「グッ……」
パークはソラタを押さえ込もうとする。
「こ、こいつマサオより力つぇーぞ?!」
「オマエ、パパと力比べシテイタヤツ」
パークの存在に気付いたソラタは更に力を入れた様で、徐々にパークが押され始めた。
「ダルマ! 早く起き上がって逃げろ!!」
「は、はい!」
慌てて、立ち上がり転がる様に逃げるダルマを見てパークはソラタに向き直る。
「オマエダケ、ニガサナイ」
「わりぃーが、逃げさせて貰うぜ?」
ソラタの位置からは見えないがオカが勢いつけてタックルをかます。
「オ?!」
ソラタの体制が少しズレた所でパークが全力で押し倒した。
「オカ、サンキュー!」
「早く、逃げましょう!!」
「だな」
パークとオカは一瞬、死体になった依頼者に顔を向けるが直ぐに視線をそらして、一目散にソラタから背中を向けて逃げ出した。
そして、パラノーマル一同は休む暇も無く駅まで向かい電車に乗り込んだ。
「イテテ……」
「パークさん、すみません。俺が転んだせいで……」
「皆んな無事で良かったじゃねぇーか! 気にすんな!」
どうやら、ソラタの力があまりにも強かったらしく、色々と痛めてしまった様だ。
「それにしても、まさかあそこまでとは……」
「そうね。アケミだけじゃ無くソラタとまで遭遇するとは思わなかったわね……」
今回の依頼ではアケミと会うだけだと思っていた為皆が驚いた様だ。
「どうやら、アケミとソラタはある程度一緒に行動していると考えて良さそうね」
「厄介だぜ」
「あぁ。アケミも同じくらい殺している訳だから何かしら力を持っていると考えてた僕が良さそうだ」
プル、パーク、ヒューズがアケミやソラタの事を考えている間、オカ達は別の事を話していた。
「クソ! 俺はまた転んで皆んなに迷惑をかけちまった!」
ダルマが悔しそうに握り拳を作る。
「アレはしょうがない……」
「フィブの言う通り、あんな
急にソラタが現れるなんて思わないだろう」
「でも、パクトの時だって俺が転んだ事によってオカに迷惑掛けちまったし……」
どうやら、前回と言い、今回と言いダルマは相当落ち込んでいる様だ。
「過去より、未来を考えよ……?」
「珍しくフィブが良い事を言った。どうやってアケミ達を倒すか考えようぜ?」
「珍しいは余計……」
「あはは、まぁフィブの言う通りだぜ!」
オカとフィブがダルマの背を軽く叩き呟く。
すると、ダルマは地面を見ていた顔を上げてオカ達を見る。
「あぁ……そうだよな」
「ダルマより大きい相手にどうやって立ち向かえばいいか……」
「パークさんですら、力で敵わなかったんだし、普通に考えて力尽くではどうにも出来ないだろうな」
「やっぱり、銃が必要……?」
「ど、どうだろうな……都市伝説的な存在に、そもそも物理的な攻撃が効くかも怪しい」
「残念……」
フィブが残念そうな顔をする。
「明日のニュースにあの人出るかな?」
「依頼者の事……?」
「あぁ。俺達護衛するって言ったのにな……」
三人は、なんだか申し訳無さそうな表情する。
こっちの三人は三人で色々と考えている様だが、結局何か良い方法は思いつかなかった……
「こうなったら、ハルカにオカ君の方から何か良い手が無いか確認して貰わないとだね」
ヒューズがオカの顔を見て呟く。
「はい。今日、夢で会えたら聞いてみますね」
「頼んだよ」
そして、今日は解散する事にしたのか各自事務所を出た。
(それにしても、今日は危なかった。もしかしたら俺達の中から死人が出ていた可能性だってあったんだ……)
依頼者が目の前で殺された事によりオカはマサオさんの時を思い出してしまい身体が震えている。
(少しでも早く、どうにかしないと……)
このまま犠牲者が増え続けると、アケミとソラタがどんどん力を増して手が付けられない状態になるとオカは考えている様だ。
(ソラタの場合は既に手が付けられない状態になりつつあるな……)
パークの怪力を更に上回る腕力を見せたソラタに一体どうすれば良いか思い付かないパラノーマル一同に望みはハルカしかいない様だ……
オカは駆け足で家に帰り寝る準備をしてから直ぐにベットに潜り込んむ。
オカ達の前に歩いていた依頼者はいきなり男に殴られたのか首が曲がってはいけない方向に向いていた。
「ソラタ……」
フィブが大男を見て呟く。そこには都市伝説にも書いていた風貌の男が立っている。
「に、逃げるぞ!」
いち早く思考が戻ったパークが叫ぶ。それを拍子にオカ達も動き出す。
(なんなんだよ!)
直ぐにソラタから距離を取り様子を窺う。
「皆んな無事かい!?」
ヒューズの声に全員が返事をする。
「オマエタチ、シッテイル……」
そう言うとソラタは巨体に似合わず素早い動きで近付いてきた。
「皆んな、逃げるわよ!」
ソラタに背を向けて走り出すが、焦ったせいかダルマが転んでしまう。
「ユビモラウゾ……?」
大きなハサミを持ちながらダルマに近付く。
「させねぇーよ!!」
すると、横からダルマを守る様にパークが飛び出しソラタと対峙する。
「グッ……」
パークはソラタを押さえ込もうとする。
「こ、こいつマサオより力つぇーぞ?!」
「オマエ、パパと力比べシテイタヤツ」
パークの存在に気付いたソラタは更に力を入れた様で、徐々にパークが押され始めた。
「ダルマ! 早く起き上がって逃げろ!!」
「は、はい!」
慌てて、立ち上がり転がる様に逃げるダルマを見てパークはソラタに向き直る。
「オマエダケ、ニガサナイ」
「わりぃーが、逃げさせて貰うぜ?」
ソラタの位置からは見えないがオカが勢いつけてタックルをかます。
「オ?!」
ソラタの体制が少しズレた所でパークが全力で押し倒した。
「オカ、サンキュー!」
「早く、逃げましょう!!」
「だな」
パークとオカは一瞬、死体になった依頼者に顔を向けるが直ぐに視線をそらして、一目散にソラタから背中を向けて逃げ出した。
そして、パラノーマル一同は休む暇も無く駅まで向かい電車に乗り込んだ。
「イテテ……」
「パークさん、すみません。俺が転んだせいで……」
「皆んな無事で良かったじゃねぇーか! 気にすんな!」
どうやら、ソラタの力があまりにも強かったらしく、色々と痛めてしまった様だ。
「それにしても、まさかあそこまでとは……」
「そうね。アケミだけじゃ無くソラタとまで遭遇するとは思わなかったわね……」
今回の依頼ではアケミと会うだけだと思っていた為皆が驚いた様だ。
「どうやら、アケミとソラタはある程度一緒に行動していると考えて良さそうね」
「厄介だぜ」
「あぁ。アケミも同じくらい殺している訳だから何かしら力を持っていると考えてた僕が良さそうだ」
プル、パーク、ヒューズがアケミやソラタの事を考えている間、オカ達は別の事を話していた。
「クソ! 俺はまた転んで皆んなに迷惑をかけちまった!」
ダルマが悔しそうに握り拳を作る。
「アレはしょうがない……」
「フィブの言う通り、あんな
急にソラタが現れるなんて思わないだろう」
「でも、パクトの時だって俺が転んだ事によってオカに迷惑掛けちまったし……」
どうやら、前回と言い、今回と言いダルマは相当落ち込んでいる様だ。
「過去より、未来を考えよ……?」
「珍しくフィブが良い事を言った。どうやってアケミ達を倒すか考えようぜ?」
「珍しいは余計……」
「あはは、まぁフィブの言う通りだぜ!」
オカとフィブがダルマの背を軽く叩き呟く。
すると、ダルマは地面を見ていた顔を上げてオカ達を見る。
「あぁ……そうだよな」
「ダルマより大きい相手にどうやって立ち向かえばいいか……」
「パークさんですら、力で敵わなかったんだし、普通に考えて力尽くではどうにも出来ないだろうな」
「やっぱり、銃が必要……?」
「ど、どうだろうな……都市伝説的な存在に、そもそも物理的な攻撃が効くかも怪しい」
「残念……」
フィブが残念そうな顔をする。
「明日のニュースにあの人出るかな?」
「依頼者の事……?」
「あぁ。俺達護衛するって言ったのにな……」
三人は、なんだか申し訳無さそうな表情する。
こっちの三人は三人で色々と考えている様だが、結局何か良い方法は思いつかなかった……
「こうなったら、ハルカにオカ君の方から何か良い手が無いか確認して貰わないとだね」
ヒューズがオカの顔を見て呟く。
「はい。今日、夢で会えたら聞いてみますね」
「頼んだよ」
そして、今日は解散する事にしたのか各自事務所を出た。
(それにしても、今日は危なかった。もしかしたら俺達の中から死人が出ていた可能性だってあったんだ……)
依頼者が目の前で殺された事によりオカはマサオさんの時を思い出してしまい身体が震えている。
(少しでも早く、どうにかしないと……)
このまま犠牲者が増え続けると、アケミとソラタがどんどん力を増して手が付けられない状態になるとオカは考えている様だ。
(ソラタの場合は既に手が付けられない状態になりつつあるな……)
パークの怪力を更に上回る腕力を見せたソラタに一体どうすれば良いか思い付かないパラノーマル一同に望みはハルカしかいない様だ……
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