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あの、都市伝説が再び……
73話
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外はまだ日が完全に登っていないが、オカは目が覚めた。
「重大な事を聞いちゃったな……」
ハルカからの情報を聞き、オカは早く家を出て会社に向かおうと決心する。
「とりあえず準備しないとな」
いつも通りリビングに行きニュースをつけると……
「速報です。昨夜二人の死体が発見されました」
(ん!?)
「殺され方と言い場所と言い前の日と全く同じ手口である事が判明しました」
(おいおい……もしかしてまたかよ……)
「これで二日連続で殺され、場所で言ったら三回連続で犯行現場にされました。現場警察が全力で捜査をしていますが、証拠は見つけられずにいるとの事です」
それから、オカは歯を磨く事も忘れてテレビに釘付けになる。
ニュースでは、これまでの出来事などに対して評論家や専門家を交えた対談方式で今回の事件を考察などされている。
「それでは、これまでの事件を振り返ってみたいと思います」
次々と事件が起きた日付けや出来事が書かれたボードなどを見ながら進行役が話を進めていき、それに対して専門家や評論家が解説や指摘、時には口論などしている。
「だいたいねー、日本の警察は対応が遅いし、ちゃんと仕事しているのかね?」
進行役に意見を求められた評論家は次々と今回の事件についての意見を述べていく。
「そもそも、同じ場所で既に六人の犠牲者が出ているのにも関わらず何一つ証拠を見つけられていないとはどういうことですか?」
「警察の発表では本日なら24時間体制でパトロールするとありましたが、それについては如何でしょう?」
「先程も言いましたが対応が遅過ぎるんですよ! 本来なら同じ場所で犠牲者が二人出た時点でやらないといけないのに、何故今日からなんですか!」
それから評論家は次々警察の対応について言及し続けていた。
「ありがとうございます。それでは専門家の意見も聞いてみたいと思いますが、今回の事件如何でしょうか?」
すると、評論家の隣に座っている男が話し出す。
「今回の犯人ですが、とにかく異常です。犯人が一人で二つの殺し方をしているのか、それとも別々の犯人がいるかは分かりませんが、精神的に異常を持っている者の犯行でしょう」
「今回、警察の捜査で何一つ証拠が出てきてない事については如何でしょうか?」
「それに関しては、恐らく犯人はとても知能が高いのでしょう。緻密な計画を立てていて警察の目を欺いていますね」
「では、今回の事件で犯人が二人居た場合は二人共共犯的な繋がりを持ち一緒に計画を立てているとお考えですか?」
「それは、まだなんとも言えませんが、とにかく私が言いたい事は犯人は知能犯と言う事です!」
評論家も専門家も特に確信についた事を話した訳も無く、的外れな事ばかりを言っていた為オカはテレビを消そうとする。
(まぁ、都市伝説が原因なんて分からないよな……)
警察は恐らく全力で操作をしているのに、評論家達にボロクソ言われて可愛そうと思いながらも、コップの水を飲もうとするオカ。
「それでは、最後に違う視点からの意見を聞きたいと思います。こちらは本日急遽ゲストで出て頂ける事になった方です」
進行役の紹介でテレビに映った人を見てオカは口から水を吹き出す。
「ブゥッッーー」
オカは口から垂れている水を拭くのも忘れて、呟く。
「なんで、プルさんがテレビに……?」
そこには、昨日事務所で見て、恐らくこれから行く所にも居るはずのパラノーマル社長であるプルがテレビに映っていた。
「こちらは最近、殺人犯を捕まえるのに一役買った人物である、株式会社パラノーマルの社長であるプルさんにお越し頂きました。本日はよろしくお願いします」
進行役から紹介され頭を下げて挨拶するプルの少し下にはテロップでパラノーマルの文字が出ていた。
「それでは、早速ですが超常現象を専門に扱っている会社としてプルさんの意見を伺いたいのですが、今回の事件どの様に見ていますか?」
「はい。今回の事件の犯人を私は既に知っております」
プルの発言に進行役も含めて、評論家や専門家まで驚いた顔でプルを凝視している。
「そ、それはどう言う事でしょう!? これまで、犯行を行なって来た人物を知っているという事でしょうか?」
「はい。ですが犯人は人ではありません」
「は、はぁ?」
プルの発言にまたしても注目が集まる。
「今回の事件は都市伝説が原因になります」
プルの言葉を聞いて、生放送中だと言うのに、誰一人しばらく話せない状態であった。
「あ、あはははは。これは面白いですな。貴方くる所間違っていませんか? そういうのは、ヤラセ番組とかで発言して下さい。こういう朝の真面目なニュースに貴方みたいな方は相応しくありませんな」
評論家からの辛辣なコメントに、横にいる専門家も首を縦に振っていた。
だが、プルは更に話し続ける。
「ふふ。貴方は視野が狭いですね……。目に映るモノしか信じられない人は世の中に沢山居るので理解出来ますが、ただ警察の対応がどうこう言ってますが、都市伝説が相手なのですから、警察は処理しきれませんよ?」
「な、な!? 私を馬鹿にしているのかね!?」
プルの言葉に激昂する評論家を見ながらプルは不適に笑っている。
「お、お時間も迫って来た事ですし、次のニュースに参りたいと思います。皆様本日はおいで頂きありがとうございました」
進行役は無理矢理纏めて次のニュースになる。
「プルさん凄いな……」
ハルカから聞いた事といいプルさんと事と言い早く話したいと思いオカは本日も家を早めに出るのであった……
「重大な事を聞いちゃったな……」
ハルカからの情報を聞き、オカは早く家を出て会社に向かおうと決心する。
「とりあえず準備しないとな」
いつも通りリビングに行きニュースをつけると……
「速報です。昨夜二人の死体が発見されました」
(ん!?)
「殺され方と言い場所と言い前の日と全く同じ手口である事が判明しました」
(おいおい……もしかしてまたかよ……)
「これで二日連続で殺され、場所で言ったら三回連続で犯行現場にされました。現場警察が全力で捜査をしていますが、証拠は見つけられずにいるとの事です」
それから、オカは歯を磨く事も忘れてテレビに釘付けになる。
ニュースでは、これまでの出来事などに対して評論家や専門家を交えた対談方式で今回の事件を考察などされている。
「それでは、これまでの事件を振り返ってみたいと思います」
次々と事件が起きた日付けや出来事が書かれたボードなどを見ながら進行役が話を進めていき、それに対して専門家や評論家が解説や指摘、時には口論などしている。
「だいたいねー、日本の警察は対応が遅いし、ちゃんと仕事しているのかね?」
進行役に意見を求められた評論家は次々と今回の事件についての意見を述べていく。
「そもそも、同じ場所で既に六人の犠牲者が出ているのにも関わらず何一つ証拠を見つけられていないとはどういうことですか?」
「警察の発表では本日なら24時間体制でパトロールするとありましたが、それについては如何でしょう?」
「先程も言いましたが対応が遅過ぎるんですよ! 本来なら同じ場所で犠牲者が二人出た時点でやらないといけないのに、何故今日からなんですか!」
それから評論家は次々警察の対応について言及し続けていた。
「ありがとうございます。それでは専門家の意見も聞いてみたいと思いますが、今回の事件如何でしょうか?」
すると、評論家の隣に座っている男が話し出す。
「今回の犯人ですが、とにかく異常です。犯人が一人で二つの殺し方をしているのか、それとも別々の犯人がいるかは分かりませんが、精神的に異常を持っている者の犯行でしょう」
「今回、警察の捜査で何一つ証拠が出てきてない事については如何でしょうか?」
「それに関しては、恐らく犯人はとても知能が高いのでしょう。緻密な計画を立てていて警察の目を欺いていますね」
「では、今回の事件で犯人が二人居た場合は二人共共犯的な繋がりを持ち一緒に計画を立てているとお考えですか?」
「それは、まだなんとも言えませんが、とにかく私が言いたい事は犯人は知能犯と言う事です!」
評論家も専門家も特に確信についた事を話した訳も無く、的外れな事ばかりを言っていた為オカはテレビを消そうとする。
(まぁ、都市伝説が原因なんて分からないよな……)
警察は恐らく全力で操作をしているのに、評論家達にボロクソ言われて可愛そうと思いながらも、コップの水を飲もうとするオカ。
「それでは、最後に違う視点からの意見を聞きたいと思います。こちらは本日急遽ゲストで出て頂ける事になった方です」
進行役の紹介でテレビに映った人を見てオカは口から水を吹き出す。
「ブゥッッーー」
オカは口から垂れている水を拭くのも忘れて、呟く。
「なんで、プルさんがテレビに……?」
そこには、昨日事務所で見て、恐らくこれから行く所にも居るはずのパラノーマル社長であるプルがテレビに映っていた。
「こちらは最近、殺人犯を捕まえるのに一役買った人物である、株式会社パラノーマルの社長であるプルさんにお越し頂きました。本日はよろしくお願いします」
進行役から紹介され頭を下げて挨拶するプルの少し下にはテロップでパラノーマルの文字が出ていた。
「それでは、早速ですが超常現象を専門に扱っている会社としてプルさんの意見を伺いたいのですが、今回の事件どの様に見ていますか?」
「はい。今回の事件の犯人を私は既に知っております」
プルの発言に進行役も含めて、評論家や専門家まで驚いた顔でプルを凝視している。
「そ、それはどう言う事でしょう!? これまで、犯行を行なって来た人物を知っているという事でしょうか?」
「はい。ですが犯人は人ではありません」
「は、はぁ?」
プルの発言にまたしても注目が集まる。
「今回の事件は都市伝説が原因になります」
プルの言葉を聞いて、生放送中だと言うのに、誰一人しばらく話せない状態であった。
「あ、あはははは。これは面白いですな。貴方くる所間違っていませんか? そういうのは、ヤラセ番組とかで発言して下さい。こういう朝の真面目なニュースに貴方みたいな方は相応しくありませんな」
評論家からの辛辣なコメントに、横にいる専門家も首を縦に振っていた。
だが、プルは更に話し続ける。
「ふふ。貴方は視野が狭いですね……。目に映るモノしか信じられない人は世の中に沢山居るので理解出来ますが、ただ警察の対応がどうこう言ってますが、都市伝説が相手なのですから、警察は処理しきれませんよ?」
「な、な!? 私を馬鹿にしているのかね!?」
プルの言葉に激昂する評論家を見ながらプルは不適に笑っている。
「お、お時間も迫って来た事ですし、次のニュースに参りたいと思います。皆様本日はおいで頂きありがとうございました」
進行役は無理矢理纏めて次のニュースになる。
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