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あの、都市伝説が再び……

72話

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 現在、パラノーマルのメンバーは各自パソコンでアケミとソラタを探している。

(それにしても、まさかスンナリと俺が言った事を信じてくれると思わなかったな……)

 オカは、エブダン動画でソラタの映っている動画を探す。

(早く見つけないと、犠牲者がどんどん出そうだ……)

 それからオカ達は日が暮れるまでずっとアケミとソラタを探し続けたが見つける事が出来ずに終わった。

「皆んな、続きは明日ね」

 プルの掛け声で全員がパソコンから目を離す。

「あー疲れたなー。ずっと座っているのは性に合わねーわ」

 パークが大きな伸びをする。

「ふふ、筋肉が退屈とパークに訴えている……」
「お、おう。そんな感じだな」

 いつものブィブの不思議発言にパークが戸惑う

「それじゃ、皆んな今日はゆっくり休んで頂戴」

 そう言い残しプルが事務所を出た。それに習い次々と帰りの支度をして帰って行く。

「それじゃ、また明日なー」

 続いてパークが帰り、オカ達三人も事務所を出ようとした時、ヒューズだけがまだ帰りの準備もせずにいた。

「ヒュ、ヒューズさんはまだ帰らないんですか?」
「あぁ。俺はもう少しだけ調べてから帰るよ」
「な、なら俺も手伝います!」
「はは、ダルマ君ありがとう。でも大丈夫だよ、本当に少ししたら俺も帰るから」
「そ、そうですか……お疲れ様でした」
「うん、皆んなお疲れ様」

 ヒューズと一緒に残業をしたかったダルマだったが、断られてしまい少し落ち込むダルマは顔を下げながら駅に向かう。

「ヒューズに振られたね……」
「う、うるせぇーよ!」
「ふふ。慰めてあげようか……?」

(なんか、言葉自体はエロい感じがするが、フィブが言うと全くそういう風に感じないな……)

 オカが失礼な事を考えている事を知らないファブは駅に着くまで、ずっとダルマをからかっていた。

「それじゃ、また明日なー」
「オカもフィブも気をつけて帰れよー」
「バイバイ……」

 三人と別れた後、オカは家に帰り直ぐに寝る支度をする。

「よし、今日も出てくるか分からないけど、早めに寝てみるか」

 ハルカと会話をする為に、オカは家に帰ってきて直ぐに寝る準備を整えた。

「おやすみー」

 部屋の電気を切り誰に言ったか分からないお休みの言葉を呟きオカは眠りに就いた……





「お?」

 再びオカが目を開けた時、そこは草や木々が生い茂っている場所であった。

「今日も来れたぽいな」

 周りを確認しながらも草木を掻き分けて村に向かう。

「えっと……あったあった」

 暫く歩くと開けた場所に到着し村に到着した。

「それにしても、どこかで見た事あると思うんだよな……ここ」
「それゃ、そうだよー。オカはここに来た事あるもん」
「うぉ!?」

 急に声を掛けられて驚く姿にハルカが笑う。

「あははオカ、ビビリ過ぎ」
「急に声を掛けてくんなよ!」
「ごめんごめん」

 全然反省した感じがしない声色でハルカが謝る。

「それで、来た事あるってどういう事だ?」
「そのままの意味だよ。前にオカはここに来た事あるもん」
「昨日の事か?」
「ううん。昨日じゃないよー」

 ハルカの問いにオカは考えると、直ぐに思いついた。

「あ、ここはマサオさんの家があった村か?」
「あたり!」
「でも、なんか少し雰囲気違く無いか?」
「それはね、私がまだ生きていた時の記憶がここに反映されているからだね」

 どうやら、ハルカ達がまだ生きていた時の光景なのでオカが行った時とは少し違う様だ。

「昔も今もそこまで変わらないんだな」
「そうだねー。家のボロさぐらいかもね」

 ハルカと少し世間話をして本題に移る。

「また、犠牲者が二人出たんだがもしかして……」
「うん……ママ達の仕業だね」
「そうか……」
「早く止めないと大変な事になるよ?」
「そうだな……次々と犠牲者が出るしな……」
「ううん。オカは分かってない……それは表面的な事なんだよ」

 どうやら、オカの認識とハルカの認識には、まだズレがある様だ。

「どういう事だ……?」
「ママ達は人を殺せば殺すだけ力が増して来るんだよ……」

(なんだと!?)

 ハルカの言葉に言葉を失ってしまうオカである。

「パパもそうやって徐々に強大な力を手に入れて来たの」
「な、なら犠牲者が増えればそれだけ力が増してくるのかよ……」
「うん。、それに力が増す度に犠牲者の出るペースが早くなると思う」

 今現在、アケミとソラタはそれぞれ二人殺している事になる。なら二人分の力を増していると考えて良さそうである。

「一体どれくらい力が増すんだ?」
「それは分からない……私は殺した事も無いし……唯ママ達を止めたいだけだから」

(この情報は明日、すぐに皆んなに伝えないとな……)

「これから、ママ達はどんどん力を手に入れて好き放題暴れ回ると思う」
「そうさせない為にも早く止めないとな……」
「うん……警察や自衛隊なんて都市伝説の前じゃ意味が無いから……」

 すると、オカの周りが以前と同じく霧がかかる様になり次第にそれが濃くなっていく。

「オカ、早く二人を止めてね?」
「努力してみるよ」

 そして、完全に霧に包まれてオカは目を覚ます……
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