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パクト
39話
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朝日の光が部屋を照らし、次いでにオカの顔を照らす。
(まだ、寝てたい……)
平日と言う通常なら何かしら活動をしている時間に睡眠を貪るのは、どれだけ贅沢な事か……。
オカ自身も今の自由な時間を満喫する為に二度寝を試みるが何故だが寝れない。
(結局、あの記事のせいで、なかなか寝付けなかったな……)
モソモソしながら起き出す。まだ三月だとは言え肌寒さを感じるのか、少し足を出して直ぐに引っ込める。
「ふぅ……顔でも洗うか」
怠い身体を引き摺る様にベットから抜け出し顔を洗う。
「さて、今日は何するかな……」
チラチラとパソコンに視線向けながら何をするか思案するオカ。
以前と同じ様にオカの頭の中には昨日見た記事の題名がグルグル回っており、結局夜になるまでオカは何もせずに、ボーッとして過ごしてしまう。
「……だめだ……気になり過ぎる……」
パソコンの電源を点けて椅子に腰を掛ける。
「えっと……これだな」
オカはお気に入りのブログを開き、昨日の記事を見つけた。
(ここで、記事を読んで大丈夫か……? また後悔する羽目になるんじゃ……)
マサオさんの事を思い出したのか、記事を見つけても、一向に開こうとしないオカである。
(ま、まぁ。流石にあんな事にはもうならないよな)
オカは唾を一度飲み込み、マウスカーソルを記事の題名に持っていき、クリックする……。
【都市伝説について。眠れない夜のお供にどうぞ】
皆さんこんばんは。今回は都市伝説の事について記事を書いていきたいと思います。
以前にアカウントを乗っ取られて、わたしの知らない記事を書かれましたが、その内容が都市伝説による記事でした。
その記事を読んで、都市伝説にハマってしまったので、最近少し話題になっている都市伝説について書いていこうと思います。
皆さんは、パクトと言う男をご存知でしょうか?
ある田舎町に廃棄された工場の話です。その工場は十年程前に廃棄された場所であり、まだ取り壊されていない場所である。
その工場の雰囲気は不気味であり、普通の人なら近付こうとしないだろう。工場は人が入れない様にバリケードなどされている。しかし、人が近づかないからこそ、何か悩みを持ったり、一人になりたい者達が、いつの間にか集まる場所となっていた。
敷地自体が、とても広大であり隠れんぼなどしたら、恐らく一日中探しても見つけられないだろう。また何故か分からないが電気がまだ通っているとの事で使い放題らしい……。
ある日、ネットや地域の噂を聞きつけた、悩みを抱えた女性が一人になる為に工場に向かい、バリケードを避けて中に入ると一人の男がそこに立っていた。その男が今回の都市伝説の主役であるパクトだ。
女は自分と同じく一人になりたいから来た人だと思った様だ。そのまま素通りしようとパクトの横を通り過ぎようとした際にパクトが何やら手に持っているのが見えた。その手にはホームセンターで気軽に手に入る物であった。
良く日曜大工などで釘などを木材に打ち込む道具のインパンクトドライバーである。
近付いた女は何故その様なのを持っているのか不思議に思たが特に気にせず静かな場所を探す為に工場の奥に歩き出す。パクトに不気味さを感じながらもどんどん工場の奥に進んでいくと、何やら背後から足音が聞こえて来る。
女は後ろを振り向くとパクトが付いて来ているのが見える。
不思議に思い、女はパクトに声を掛けたと言う。するとパクトは声を出さずに肩を震わせて笑い始め、肩が上下に動く度にインパクトドライバーが起動する音だけが工場内に鳴り響く……。
女は、パクトの絡みつく視線と声を出さずに笑う姿に恐怖を覚え、少しでも距離を取る為に早足でその場を立ち去る。
しかし、後ろからは一定の距離を置いて足音とインパクトドライバーの起動音である、ウィーンと言う高音が付いてくる……。
女は更に恐怖感が増し、徐々に足の回転を上げていき工場から立ち去ろうとする。だが、どんなに早く走っても振り切れず女はとうとう叫びながら助けを求めるが、廃棄された広大な工場でいくら叫んでも助けは来なかった……。
そして、とうとうパクトに捕まった女は背後からインパクトドライバーで何個ものの穴を開けられてしまう。急所を敢えて外しているのが原因なのか、なかなか死ぬ事が出来ず女は意識を保ち続けて、数え切れない程の穴から血が出て死体となる。
ショック死によるものか、出血多量によるものなのかは不明だが、その女の死体を見てパクトはまたもや声を出さずに笑い続けるのであった。
そして今でも工場の何処かに女の死体が転がっており、パクトは次の苦悩者を工場で待っていると言う……。
以上が最近少し噂になっている、都市伝説パクトになります。
凄く気になり、もっと情報を集めましたがこれ以上の情報は集められませんでした。
もし、都市伝説パクトの情報をお持ちの方は是非メッセージをお願い致します。
それでは、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。
皆さん良い夜をー!
(まだ、寝てたい……)
平日と言う通常なら何かしら活動をしている時間に睡眠を貪るのは、どれだけ贅沢な事か……。
オカ自身も今の自由な時間を満喫する為に二度寝を試みるが何故だが寝れない。
(結局、あの記事のせいで、なかなか寝付けなかったな……)
モソモソしながら起き出す。まだ三月だとは言え肌寒さを感じるのか、少し足を出して直ぐに引っ込める。
「ふぅ……顔でも洗うか」
怠い身体を引き摺る様にベットから抜け出し顔を洗う。
「さて、今日は何するかな……」
チラチラとパソコンに視線向けながら何をするか思案するオカ。
以前と同じ様にオカの頭の中には昨日見た記事の題名がグルグル回っており、結局夜になるまでオカは何もせずに、ボーッとして過ごしてしまう。
「……だめだ……気になり過ぎる……」
パソコンの電源を点けて椅子に腰を掛ける。
「えっと……これだな」
オカはお気に入りのブログを開き、昨日の記事を見つけた。
(ここで、記事を読んで大丈夫か……? また後悔する羽目になるんじゃ……)
マサオさんの事を思い出したのか、記事を見つけても、一向に開こうとしないオカである。
(ま、まぁ。流石にあんな事にはもうならないよな)
オカは唾を一度飲み込み、マウスカーソルを記事の題名に持っていき、クリックする……。
【都市伝説について。眠れない夜のお供にどうぞ】
皆さんこんばんは。今回は都市伝説の事について記事を書いていきたいと思います。
以前にアカウントを乗っ取られて、わたしの知らない記事を書かれましたが、その内容が都市伝説による記事でした。
その記事を読んで、都市伝説にハマってしまったので、最近少し話題になっている都市伝説について書いていこうと思います。
皆さんは、パクトと言う男をご存知でしょうか?
ある田舎町に廃棄された工場の話です。その工場は十年程前に廃棄された場所であり、まだ取り壊されていない場所である。
その工場の雰囲気は不気味であり、普通の人なら近付こうとしないだろう。工場は人が入れない様にバリケードなどされている。しかし、人が近づかないからこそ、何か悩みを持ったり、一人になりたい者達が、いつの間にか集まる場所となっていた。
敷地自体が、とても広大であり隠れんぼなどしたら、恐らく一日中探しても見つけられないだろう。また何故か分からないが電気がまだ通っているとの事で使い放題らしい……。
ある日、ネットや地域の噂を聞きつけた、悩みを抱えた女性が一人になる為に工場に向かい、バリケードを避けて中に入ると一人の男がそこに立っていた。その男が今回の都市伝説の主役であるパクトだ。
女は自分と同じく一人になりたいから来た人だと思った様だ。そのまま素通りしようとパクトの横を通り過ぎようとした際にパクトが何やら手に持っているのが見えた。その手にはホームセンターで気軽に手に入る物であった。
良く日曜大工などで釘などを木材に打ち込む道具のインパンクトドライバーである。
近付いた女は何故その様なのを持っているのか不思議に思たが特に気にせず静かな場所を探す為に工場の奥に歩き出す。パクトに不気味さを感じながらもどんどん工場の奥に進んでいくと、何やら背後から足音が聞こえて来る。
女は後ろを振り向くとパクトが付いて来ているのが見える。
不思議に思い、女はパクトに声を掛けたと言う。するとパクトは声を出さずに肩を震わせて笑い始め、肩が上下に動く度にインパクトドライバーが起動する音だけが工場内に鳴り響く……。
女は、パクトの絡みつく視線と声を出さずに笑う姿に恐怖を覚え、少しでも距離を取る為に早足でその場を立ち去る。
しかし、後ろからは一定の距離を置いて足音とインパクトドライバーの起動音である、ウィーンと言う高音が付いてくる……。
女は更に恐怖感が増し、徐々に足の回転を上げていき工場から立ち去ろうとする。だが、どんなに早く走っても振り切れず女はとうとう叫びながら助けを求めるが、廃棄された広大な工場でいくら叫んでも助けは来なかった……。
そして、とうとうパクトに捕まった女は背後からインパクトドライバーで何個ものの穴を開けられてしまう。急所を敢えて外しているのが原因なのか、なかなか死ぬ事が出来ず女は意識を保ち続けて、数え切れない程の穴から血が出て死体となる。
ショック死によるものか、出血多量によるものなのかは不明だが、その女の死体を見てパクトはまたもや声を出さずに笑い続けるのであった。
そして今でも工場の何処かに女の死体が転がっており、パクトは次の苦悩者を工場で待っていると言う……。
以上が最近少し噂になっている、都市伝説パクトになります。
凄く気になり、もっと情報を集めましたがこれ以上の情報は集められませんでした。
もし、都市伝説パクトの情報をお持ちの方は是非メッセージをお願い致します。
それでは、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。
皆さん良い夜をー!
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