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第10章
451話
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「うぅ……ここは……どこだ……?」
俺はいつの間にか気絶していた様だ。
「確か、小型に追いかけられて──ッ?!」
朦朧とする頭で気絶した時の事を思い出し、慌てて飛び起きる。
すると、周りには俺と同様に気絶している仲間達が居た。
「おい、起きろッ!」
すぐ様地面に膝を付けて仲間達を揺り起こす。
「──ッ?!」
なかなか起きない仲間達の身体を必死に動かしながらも、周囲の様子を伺うと、目の前には俺達を囲う様にして小型達が周囲に陣取って居た。
「な、なんなんだ……?」
一体、何が起きているのか理解が出来なかった。
まず第一に何故俺達は生きている? 第二に何故モンスターは俺達を食わない?!
分からない事だらけで頭が混乱する。すると、やっと何人かの仲間達が目を覚ます。
仲間達は俺と全く同じ反応して、驚き、困惑する。
「グ、グインさんこれはどういう状況だよ!?」
「分からん……俺が目が覚めた時には既にこの様な状況だった」
理解出来ないのは俺も同じだ。
「とにかく、何故か分からないが今すぐ襲って来るつもりは無い様だ──まずは仲間達を全員起こせ」
「わ、分かった」
俺達は他の仲間も全員起こす。もちろん反応は皆んな同じだった。
それから全員起こした後に皆で話し合いをする事にした。
「グインさん、この状況がまず理解出来ないんだが、何故俺達はコイツらに食われねぇんだ?」
「分からん……何か考えがあっての事なのか気まぐれなのか……」
「か、考えって言ってもたかがモンスターにそんな知能なんてねぇーっすよ?」
「いや、アトス様が言っていたが、どうやらモンスターの中には人間の様に考えて行動する個体もいる様だ」
俺の説明に信じられ無い様子を示す仲間達。
「は、はは嫌だなーグインさん。そんなモンスターいる訳無いでしょ」
「信じられないのも無理は無い。俺も、いくらアトス様の言葉でも信じられなかったからな」
しかし、俺達が逃げている最中にモンスターは先回りをしていた。そして、その場では食わずにこの様な場所に連れて来ると、まるで俺達を管理するかの様に見張っている。
「モンスター考えて行動するなんて考えられないかもしれないが、現に俺達は目の前のモンスター達に食われてない──それが何よりも証拠だろう」
「そ、そうだけどよ……」
「そんな事より、今はどうすればこの場から逃げられるかを考えるぞ」
俺の言葉に全員が頷く。
「でもよ……逃げると言っても……」
仲間の一人が言葉を濁す様にして周囲を見渡す。
場所は禁止区域の何処かなのは間違え無いだろう。周りに生えている木々同人が狭いし、太陽の光も殆ど降りてこないしな。
こんなに木々が密集していれば、モンスターから逃げられるかも知れないと思うが、そう上手くはいかない。
「クッソ……モンスター共が俺達を囲む様にいやがるぜ……」
「リガスさん全員で突っ込んで一体を倒しちまえおうぜ!」
「それはいい! グインさんコイツの言う通りだ。一体を倒して、そこから全員で逃げよう」
モンスター達は俺達を一人も逃すつもりが無いと言わんばかりに、周囲を取り囲んでいる。
その為、逃げるとしたら仲間達が言った通り、モンスターを倒して、空いた場所から逃げるしか、方法は無いだろう。
しかし、仮にモンスターを倒そうと動いたら、直ぐにでも近くのモンスター達が襲いかかって来るだろう。
その為、もしこの作戦を成功させる為には一撃で目の前の小型を倒し、周りの小型達が寄って来ない内に逃げるしか方法は無い。
だが、そんな事を出来る者がこの場には居ない。
「だめだ……」
「なんでだよ!」
「俺達なら行けるぜ、グインさん!」
俺は先程考えた無理な理由を仲間達に話すと、皆が落胆し下を向く。
「……なら、どうすればいいんだよ」
「俺達は、ただコイツらに食われるのを待つしか無いのか……?」
死んだと思っていた筈が、実は食べられていないと分かり、安堵したのものの、助かる見込みが無く、ただただモンスターに食われるこの状況に、絶望を抱く仲間達。
中には、恐怖からなのか手足をガタガタと振るわせる者が居たり、涙する者達まで居る。
「とにかく……今は何かチャンスが来るのを待つしか無い……」
「そんなの来る筈ない……俺達は食われちまうんだよ……」
「そうだぜ! それならダメで元々だ──やっぱり全員で立ち向かうべきだぜ!」
モンスターに突っ込むべきだと言う仲間達。
「いや、違う。リガスさんの言う通り、今はチャンスを待つべきだ」
「そうだ。無謀に突っ込んでも無駄死にするだけだ。辛いかもしれないが今は我慢する時だ!」
今は待機してチャンスを狙うべきだと言う仲間達。
どちらの意見が正解なんて事は、この場に居る全員が分からない。
しかし、今はとりあえず待機すると言う事で話は纏まり、俺達は交代で見張りを立てて少しでも体力を温存するのであった……
俺はいつの間にか気絶していた様だ。
「確か、小型に追いかけられて──ッ?!」
朦朧とする頭で気絶した時の事を思い出し、慌てて飛び起きる。
すると、周りには俺と同様に気絶している仲間達が居た。
「おい、起きろッ!」
すぐ様地面に膝を付けて仲間達を揺り起こす。
「──ッ?!」
なかなか起きない仲間達の身体を必死に動かしながらも、周囲の様子を伺うと、目の前には俺達を囲う様にして小型達が周囲に陣取って居た。
「な、なんなんだ……?」
一体、何が起きているのか理解が出来なかった。
まず第一に何故俺達は生きている? 第二に何故モンスターは俺達を食わない?!
分からない事だらけで頭が混乱する。すると、やっと何人かの仲間達が目を覚ます。
仲間達は俺と全く同じ反応して、驚き、困惑する。
「グ、グインさんこれはどういう状況だよ!?」
「分からん……俺が目が覚めた時には既にこの様な状況だった」
理解出来ないのは俺も同じだ。
「とにかく、何故か分からないが今すぐ襲って来るつもりは無い様だ──まずは仲間達を全員起こせ」
「わ、分かった」
俺達は他の仲間も全員起こす。もちろん反応は皆んな同じだった。
それから全員起こした後に皆で話し合いをする事にした。
「グインさん、この状況がまず理解出来ないんだが、何故俺達はコイツらに食われねぇんだ?」
「分からん……何か考えがあっての事なのか気まぐれなのか……」
「か、考えって言ってもたかがモンスターにそんな知能なんてねぇーっすよ?」
「いや、アトス様が言っていたが、どうやらモンスターの中には人間の様に考えて行動する個体もいる様だ」
俺の説明に信じられ無い様子を示す仲間達。
「は、はは嫌だなーグインさん。そんなモンスターいる訳無いでしょ」
「信じられないのも無理は無い。俺も、いくらアトス様の言葉でも信じられなかったからな」
しかし、俺達が逃げている最中にモンスターは先回りをしていた。そして、その場では食わずにこの様な場所に連れて来ると、まるで俺達を管理するかの様に見張っている。
「モンスター考えて行動するなんて考えられないかもしれないが、現に俺達は目の前のモンスター達に食われてない──それが何よりも証拠だろう」
「そ、そうだけどよ……」
「そんな事より、今はどうすればこの場から逃げられるかを考えるぞ」
俺の言葉に全員が頷く。
「でもよ……逃げると言っても……」
仲間の一人が言葉を濁す様にして周囲を見渡す。
場所は禁止区域の何処かなのは間違え無いだろう。周りに生えている木々同人が狭いし、太陽の光も殆ど降りてこないしな。
こんなに木々が密集していれば、モンスターから逃げられるかも知れないと思うが、そう上手くはいかない。
「クッソ……モンスター共が俺達を囲む様にいやがるぜ……」
「リガスさん全員で突っ込んで一体を倒しちまえおうぜ!」
「それはいい! グインさんコイツの言う通りだ。一体を倒して、そこから全員で逃げよう」
モンスター達は俺達を一人も逃すつもりが無いと言わんばかりに、周囲を取り囲んでいる。
その為、逃げるとしたら仲間達が言った通り、モンスターを倒して、空いた場所から逃げるしか、方法は無いだろう。
しかし、仮にモンスターを倒そうと動いたら、直ぐにでも近くのモンスター達が襲いかかって来るだろう。
その為、もしこの作戦を成功させる為には一撃で目の前の小型を倒し、周りの小型達が寄って来ない内に逃げるしか方法は無い。
だが、そんな事を出来る者がこの場には居ない。
「だめだ……」
「なんでだよ!」
「俺達なら行けるぜ、グインさん!」
俺は先程考えた無理な理由を仲間達に話すと、皆が落胆し下を向く。
「……なら、どうすればいいんだよ」
「俺達は、ただコイツらに食われるのを待つしか無いのか……?」
死んだと思っていた筈が、実は食べられていないと分かり、安堵したのものの、助かる見込みが無く、ただただモンスターに食われるこの状況に、絶望を抱く仲間達。
中には、恐怖からなのか手足をガタガタと振るわせる者が居たり、涙する者達まで居る。
「とにかく……今は何かチャンスが来るのを待つしか無い……」
「そんなの来る筈ない……俺達は食われちまうんだよ……」
「そうだぜ! それならダメで元々だ──やっぱり全員で立ち向かうべきだぜ!」
モンスターに突っ込むべきだと言う仲間達。
「いや、違う。リガスさんの言う通り、今はチャンスを待つべきだ」
「そうだ。無謀に突っ込んでも無駄死にするだけだ。辛いかもしれないが今は我慢する時だ!」
今は待機してチャンスを狙うべきだと言う仲間達。
どちらの意見が正解なんて事は、この場に居る全員が分からない。
しかし、今はとりあえず待機すると言う事で話は纏まり、俺達は交代で見張りを立てて少しでも体力を温存するのであった……
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