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第10章
441話
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「うわー、凄いよ! ご馳走の山だよ!!」
宴会場は外との事で、向かうと、そこには凄い美味しそうな食料が並んでいた。
「これ、みんな食べていいの?!」
「いや、皆んなで食うんだろ?!」
ロピはキラキラした目で木製で出来た机の上に乗っているご馳走を見ている。
ロピなら本当に全部食いそうだな……
「はは、もの足りなかったら追加で作るので遠慮無く食べてくれ」
「姉さん、よかったね!」
「うん!」
先程まで喧嘩していたのに、もう仲直りした二人。
「それでは、宴会を始める前にアトス様達、こちらに来て下さい」
そう言われて、俺達は村人達が集まる場所に移動した。
「ふむ。かなり人数が居ますが村人全員いるのですかな?」
「えぇ、そうです。村の恩人ですので、参加しない者はいません」
それから、グインが村人達に向かって話し掛ける。
「皆んな、今日は急な宴会の要請にも関わらず、こんなに立派な食事を用意来てくれてありがとう。既に知っていると思うが、今回の宴会する理由は俺達の恩人であるアトス様達の為だ!」
グインの言葉に村人達が沸き立つ。
「アトス様、皆んなに挨拶をお願いします」
「え!? 俺が?」
「はい」
「い、いや。急に言われても、何を言えば……」
「はは、何でも構いませんよ。村人達はアトス様の言葉が聞きたいのでお願いします」
俺は、誰か変わってくれないかと思い、三人の顔を見るが、全員に逸らされる。
クソ……
渋々、村人達の前に姿を表すと、先程以上に沸き立った。
「アトス様ー! あの時はありがとうー!!」
「アトス様のお陰で今は幸せだぜ!!」
「うぅ……あの時、貴方が居なかったら妻や子供は……ありがとう……」
俺が思う以上に、リザードマン達は俺達に恩義を感じてくれている様子だ。
「え、えっと……俺達の為に、こんな盛大な宴会を開いてくれてありがとう──今日は楽しませて貰うよ」
恥ずかしい上に、何を言えば良いか分からない俺は、それだけ言うとその場から、離れて元の位置に戻る。
村人達に取って、今の言葉の何が良かったのか分からないが、暫くの間、大きな歓声が鳴り響いた。
「あはは、お兄さん人気者だねー」
「アトス様であれば当然です」
「ほっほっほ。歓声が鳴り止みませんな」
それから、更に5分程経ち、やっと歓声が収まり、グインの乾杯で宴会が始まった。
ロピは妹のチルの手を引っ張り、一目散に料理の所に走っていく。
「さ、チルちゃんいくよ!」
「うん。あまり食べ過ぎないでね?」
「あはは、それは無理だよ! そこにご飯がある限りね!!」
姉の言葉に妹はどこか諦めた表情浮かべて、一緒になって料理に向かって走り出す。
リガスは、リザードマン達の作った料理が珍しいのか、料理を作った人に話を聞いている。恐らく自身の料理レパートリーに加えるつもりなのだろう。
「ほっほっほ。この料理とても美味しいですな」
「そうかい? リガスさんがら、そう言ってくれると私達も作ったかいがあったよ」
「ふむ。良ければこの料理の作り方をおしえてくれませんか?」
「あぁ、勿論良いさ」
そんな様子見て、俺は……
「はは、皆んなはしゃいでいるな」
独り言として呟いたつもりだったが、近くに居たグインが反応した。
「あの様に喜んで頂けると俺達としても嬉しい限りです」
グインの言葉を聞きながら俺は、活気付いている村人達を見回す。
しかし、楽しそうにしているが、やはり何処か様子がおかしい感じがしてならない。
「あはは、これ美味しいー! こっちも!! あはは、もう最高だよ!」
「……」
ロピの奴は気が付いて無さそうだが、チルは何となく勘づいている様で周りの様子を見ていた。
「チルちゃん、これも食べよ!!」
「うん」
ロピの楽しそうな雰囲気に、村人達は、つい表情を緩めてしまう様で、ロピが気が付か無いのも仕方ないな……
俺が黙り込んでいると、グインが心配そうに様子を伺って来た。
「アトス様、どうかされましたか? ぐ具合でも悪いのでしょうか?」
「いや、俺は何とも無いから、問題無いさ──ただ、村人達の様子がおかしく感じてな」
「……」
「一体、何があったか教えくれないか? さっき、グインの様子がおかしかったのと関係あるのか?」
最初は先程と同じ様に話すのを渋った感じだったが、何かを決意する様に、ここに来て、ようやく話す気になった様だ。
グインは一呼吸した後に話し出したのであった……どこか浮かない表情を浮かべてしまう原因を……
宴会場は外との事で、向かうと、そこには凄い美味しそうな食料が並んでいた。
「これ、みんな食べていいの?!」
「いや、皆んなで食うんだろ?!」
ロピはキラキラした目で木製で出来た机の上に乗っているご馳走を見ている。
ロピなら本当に全部食いそうだな……
「はは、もの足りなかったら追加で作るので遠慮無く食べてくれ」
「姉さん、よかったね!」
「うん!」
先程まで喧嘩していたのに、もう仲直りした二人。
「それでは、宴会を始める前にアトス様達、こちらに来て下さい」
そう言われて、俺達は村人達が集まる場所に移動した。
「ふむ。かなり人数が居ますが村人全員いるのですかな?」
「えぇ、そうです。村の恩人ですので、参加しない者はいません」
それから、グインが村人達に向かって話し掛ける。
「皆んな、今日は急な宴会の要請にも関わらず、こんなに立派な食事を用意来てくれてありがとう。既に知っていると思うが、今回の宴会する理由は俺達の恩人であるアトス様達の為だ!」
グインの言葉に村人達が沸き立つ。
「アトス様、皆んなに挨拶をお願いします」
「え!? 俺が?」
「はい」
「い、いや。急に言われても、何を言えば……」
「はは、何でも構いませんよ。村人達はアトス様の言葉が聞きたいのでお願いします」
俺は、誰か変わってくれないかと思い、三人の顔を見るが、全員に逸らされる。
クソ……
渋々、村人達の前に姿を表すと、先程以上に沸き立った。
「アトス様ー! あの時はありがとうー!!」
「アトス様のお陰で今は幸せだぜ!!」
「うぅ……あの時、貴方が居なかったら妻や子供は……ありがとう……」
俺が思う以上に、リザードマン達は俺達に恩義を感じてくれている様子だ。
「え、えっと……俺達の為に、こんな盛大な宴会を開いてくれてありがとう──今日は楽しませて貰うよ」
恥ずかしい上に、何を言えば良いか分からない俺は、それだけ言うとその場から、離れて元の位置に戻る。
村人達に取って、今の言葉の何が良かったのか分からないが、暫くの間、大きな歓声が鳴り響いた。
「あはは、お兄さん人気者だねー」
「アトス様であれば当然です」
「ほっほっほ。歓声が鳴り止みませんな」
それから、更に5分程経ち、やっと歓声が収まり、グインの乾杯で宴会が始まった。
ロピは妹のチルの手を引っ張り、一目散に料理の所に走っていく。
「さ、チルちゃんいくよ!」
「うん。あまり食べ過ぎないでね?」
「あはは、それは無理だよ! そこにご飯がある限りね!!」
姉の言葉に妹はどこか諦めた表情浮かべて、一緒になって料理に向かって走り出す。
リガスは、リザードマン達の作った料理が珍しいのか、料理を作った人に話を聞いている。恐らく自身の料理レパートリーに加えるつもりなのだろう。
「ほっほっほ。この料理とても美味しいですな」
「そうかい? リガスさんがら、そう言ってくれると私達も作ったかいがあったよ」
「ふむ。良ければこの料理の作り方をおしえてくれませんか?」
「あぁ、勿論良いさ」
そんな様子見て、俺は……
「はは、皆んなはしゃいでいるな」
独り言として呟いたつもりだったが、近くに居たグインが反応した。
「あの様に喜んで頂けると俺達としても嬉しい限りです」
グインの言葉を聞きながら俺は、活気付いている村人達を見回す。
しかし、楽しそうにしているが、やはり何処か様子がおかしい感じがしてならない。
「あはは、これ美味しいー! こっちも!! あはは、もう最高だよ!」
「……」
ロピの奴は気が付いて無さそうだが、チルは何となく勘づいている様で周りの様子を見ていた。
「チルちゃん、これも食べよ!!」
「うん」
ロピの楽しそうな雰囲気に、村人達は、つい表情を緩めてしまう様で、ロピが気が付か無いのも仕方ないな……
俺が黙り込んでいると、グインが心配そうに様子を伺って来た。
「アトス様、どうかされましたか? ぐ具合でも悪いのでしょうか?」
「いや、俺は何とも無いから、問題無いさ──ただ、村人達の様子がおかしく感じてな」
「……」
「一体、何があったか教えくれないか? さっき、グインの様子がおかしかったのと関係あるのか?」
最初は先程と同じ様に話すのを渋った感じだったが、何かを決意する様に、ここに来て、ようやく話す気になった様だ。
グインは一呼吸した後に話し出したのであった……どこか浮かない表情を浮かべてしまう原因を……
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