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第8章
339話
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「1……アインスショット……」
怒りの表情を浮かべているロピは、静かに、そして確実に炎弾であるヘラデスに向かって、自身の雷弾を撃つ。
バチバチと音を鳴らした小石はヘラデスに向かって飛んでいく。
見た目は小石の為、大した事が無さそうに見えるが、ヘラデスはそれを直感で避けて、そのままロピに的を絞らせない様に走り続ける。
ヘラデスが雷弾を避けた事により、後ろに居た部下に当たる。
「──ッ」
たかが小石が当たっただけだと言うのに、当たった人間はその場で倒れる。
「すげぇーじゃねぇか!」
ロピの攻撃を見て、嬉しそうな表情を浮かべる。
「これは、私も負けてられねぇーな!」
ヘラデスは土から生えている木を腕の力だけで、一度へし折り──その大木を片手で持って、また走り出す。
大木を持った為か、走るスピードが落ちたが、それでも普通は一人で持てない大きさの木を悠々と持って走る姿は異常だろう。
「許さない……私のお兄さんをバカにする奴らは絶対許さない……」
再び、中型のスリングショットを構えるロピ──しかし、次はヘラデスも攻撃準備に取り掛かって居た。
「赤炎……」
ヘラデスの持っている大木が真っ赤に燃え上がる。
「1……2……3……」
ロピ同様に、ヘラデスも直ぐには技を撃つ事が出来ない様で、移動しながら技を撃つタイミングを測っている。
そして、片手に持っている大木が完全に赤い炎に包み込まれているのを確認して、ロピに向かって投げ出す。
「赤炎ランセ!」
一体、どうすれは一人の人間が、その様な大きな木を投げられるかは不明だが、ヘラデスが投げた炎弾はロピに向かって行く。
だが、ロピも既に攻撃準備が完了している様だ。
放とうとしている小石からは、先程よりも大きな音がバチバチと鳴り、周りにいる者達を威嚇している様にも聞こえる。
「4……5……フィンフショット……」
ロピが放った雷弾はヘラデスが放った炎弾に向かっていき迎撃した──いや、貫通した。
雷弾と炎弾がぶつかり、ヘラデスが投げた炎弾が爆発した。
しかし、ロピの雷弾は未だにバチバチと音を鳴らして炎弾に向かって飛んでいく。
「──ッなんだと?」
自身の技がロピに負けて、驚きと悔しさで目を見開く。
ヘラデスは転がる様にして雷弾を避けると、又もや後ろの部下達に当たる。
だが、先程と違うのは、雷弾が貫通した事である。
恐らく、十人近くが雷弾に貫通しヘラデスの部下達が次々と倒れていく。
綺麗に隊列を組んでいたのが原因だろう。
倒れた兵士達の同じ箇所に小石くらいの穴が空いていた。
「くははははは──いいぞ! 雷弾、お前は強い」
ヘラデスの言葉に一切反応せずに、ロピは一度、周りの様子を伺う。
「もっと……必要……」
何やら、確認した後に、再び次を撃とうとスリングショットを構える。
「まさか、赤炎で負けるとはな。遠くからでは見えなかったぞ!」
凶悪な笑みを浮かべながら、又しても大木をへし折る。
「黄炎……」
すると、次は片手に持っている大木が黄色の炎で燃え始める。
「赤い炎の特性は爆発……そして、黄色炎は何だと思う?」
ロピに問い掛ける様に呟いた後、ヘラデスは、まるで答え合わせをする様に、回答である炎弾を放った。
「黄炎ランセ!」
「フィンフショット……」
又しても、炎弾と雷弾が衝突した。
すると、先程の様な大きな爆発が起きると言うよりかは、黄色く燃えている大木が粉々に割れて周りに飛び散る形となった。
そして、又もやロピは周りを確認する。
「これで、後は時間が経てば……」
何かを狙っていたのか、ロピは一度頷いた後に、目の前のヘラデスに鋭い視線を向けた。
「はははは、黄炎でやっと互角かよ──そりゃ、遠距離最強で私と比べられるのも仕方ねぇーな!」
本当に楽しそうに笑うヘラデス。
「あぁ、言い忘れていたが、黄炎の特性は貫通だ──まぁ、お前の攻撃が強過ぎて貫通しなかったけどな!」
大口を開けて笑うヘラデス。
「……」
だが、ロピは何一つ反応はしない。
ロピの様子を、知っている者が見れば凄い違和感を持つだろう──しかし、それ程までにロピは怒っているのだ……
そして、ロピの静かなる怒りは、ヘラデスの兵士を何人か殺しただけで、収まる様なものでは無かった。
「絶対許せない」
「楽しいな雷弾よ!」
最高の一時を過ごしているヘラデスは先程から上機嫌だ。
「こりゃ……もう一回、お兄さんとやらを馬鹿にすればもっと楽しめるか……?」
ロピの様子を見ながら、ヘラデスがニヤける。
二人が技を撃ち合った事により、周りには炎が広がり、草木が燃えている。
その炎は木から木に燃え移り、今では広大な範囲が燃えていた。
そして、ヘラデスや、その部下は気が付いてない様だった、ロピの考えた作戦に……
怒りの表情を浮かべているロピは、静かに、そして確実に炎弾であるヘラデスに向かって、自身の雷弾を撃つ。
バチバチと音を鳴らした小石はヘラデスに向かって飛んでいく。
見た目は小石の為、大した事が無さそうに見えるが、ヘラデスはそれを直感で避けて、そのままロピに的を絞らせない様に走り続ける。
ヘラデスが雷弾を避けた事により、後ろに居た部下に当たる。
「──ッ」
たかが小石が当たっただけだと言うのに、当たった人間はその場で倒れる。
「すげぇーじゃねぇか!」
ロピの攻撃を見て、嬉しそうな表情を浮かべる。
「これは、私も負けてられねぇーな!」
ヘラデスは土から生えている木を腕の力だけで、一度へし折り──その大木を片手で持って、また走り出す。
大木を持った為か、走るスピードが落ちたが、それでも普通は一人で持てない大きさの木を悠々と持って走る姿は異常だろう。
「許さない……私のお兄さんをバカにする奴らは絶対許さない……」
再び、中型のスリングショットを構えるロピ──しかし、次はヘラデスも攻撃準備に取り掛かって居た。
「赤炎……」
ヘラデスの持っている大木が真っ赤に燃え上がる。
「1……2……3……」
ロピ同様に、ヘラデスも直ぐには技を撃つ事が出来ない様で、移動しながら技を撃つタイミングを測っている。
そして、片手に持っている大木が完全に赤い炎に包み込まれているのを確認して、ロピに向かって投げ出す。
「赤炎ランセ!」
一体、どうすれは一人の人間が、その様な大きな木を投げられるかは不明だが、ヘラデスが投げた炎弾はロピに向かって行く。
だが、ロピも既に攻撃準備が完了している様だ。
放とうとしている小石からは、先程よりも大きな音がバチバチと鳴り、周りにいる者達を威嚇している様にも聞こえる。
「4……5……フィンフショット……」
ロピが放った雷弾はヘラデスが放った炎弾に向かっていき迎撃した──いや、貫通した。
雷弾と炎弾がぶつかり、ヘラデスが投げた炎弾が爆発した。
しかし、ロピの雷弾は未だにバチバチと音を鳴らして炎弾に向かって飛んでいく。
「──ッなんだと?」
自身の技がロピに負けて、驚きと悔しさで目を見開く。
ヘラデスは転がる様にして雷弾を避けると、又もや後ろの部下達に当たる。
だが、先程と違うのは、雷弾が貫通した事である。
恐らく、十人近くが雷弾に貫通しヘラデスの部下達が次々と倒れていく。
綺麗に隊列を組んでいたのが原因だろう。
倒れた兵士達の同じ箇所に小石くらいの穴が空いていた。
「くははははは──いいぞ! 雷弾、お前は強い」
ヘラデスの言葉に一切反応せずに、ロピは一度、周りの様子を伺う。
「もっと……必要……」
何やら、確認した後に、再び次を撃とうとスリングショットを構える。
「まさか、赤炎で負けるとはな。遠くからでは見えなかったぞ!」
凶悪な笑みを浮かべながら、又しても大木をへし折る。
「黄炎……」
すると、次は片手に持っている大木が黄色の炎で燃え始める。
「赤い炎の特性は爆発……そして、黄色炎は何だと思う?」
ロピに問い掛ける様に呟いた後、ヘラデスは、まるで答え合わせをする様に、回答である炎弾を放った。
「黄炎ランセ!」
「フィンフショット……」
又しても、炎弾と雷弾が衝突した。
すると、先程の様な大きな爆発が起きると言うよりかは、黄色く燃えている大木が粉々に割れて周りに飛び散る形となった。
そして、又もやロピは周りを確認する。
「これで、後は時間が経てば……」
何かを狙っていたのか、ロピは一度頷いた後に、目の前のヘラデスに鋭い視線を向けた。
「はははは、黄炎でやっと互角かよ──そりゃ、遠距離最強で私と比べられるのも仕方ねぇーな!」
本当に楽しそうに笑うヘラデス。
「あぁ、言い忘れていたが、黄炎の特性は貫通だ──まぁ、お前の攻撃が強過ぎて貫通しなかったけどな!」
大口を開けて笑うヘラデス。
「……」
だが、ロピは何一つ反応はしない。
ロピの様子を、知っている者が見れば凄い違和感を持つだろう──しかし、それ程までにロピは怒っているのだ……
そして、ロピの静かなる怒りは、ヘラデスの兵士を何人か殺しただけで、収まる様なものでは無かった。
「絶対許せない」
「楽しいな雷弾よ!」
最高の一時を過ごしているヘラデスは先程から上機嫌だ。
「こりゃ……もう一回、お兄さんとやらを馬鹿にすればもっと楽しめるか……?」
ロピの様子を見ながら、ヘラデスがニヤける。
二人が技を撃ち合った事により、周りには炎が広がり、草木が燃えている。
その炎は木から木に燃え移り、今では広大な範囲が燃えていた。
そして、ヘラデスや、その部下は気が付いてない様だった、ロピの考えた作戦に……
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