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第8章
297話 アトスの選択
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「アトス、悪いが少し良いか?」
あの後、シャレはエルフ達と集まり話し合いをしたそうだ──そして夜に二ネットと一緒に戻って来たシャレが何やら俺達に話をしたいと言う事で部屋に集める。
「担当直入に言う──改めてお願いなのだが、我々エルフ族に力を貸してくれ」
そう言って、前に座っているシャレと二ネットが頭を下げる。
少ししてから頭を上げた二人。
「エルフ族で話し合った──やはり皆驚いては居たが、全員が戦う事に賛同した」
「戦う事って……戦争にか……?」
「あぁ、そうだ」
俺は、少し戸惑う。
前世では、戦争こそあったものの、俺の住んでいた国は一切戦争など無く平和であった。
この世界に転生して戦いという戦場には大分慣れたつもりでいた──しかし、それはあくまでモンスター相手だったり、精精100人くらいのリザードマン相手に戦うくらいであった。
しかし今回は種族間同士の大規模の戦いであり、同じ種族の人間だ……
俺が黙り込んでいると、シャレが更に話す。
「同族と戦う事になるから、辛いのは分かる……もし、嫌なら諦める──」
「──ッシャレ様、それでは我々に勝ち目などありません!」
シャレの言葉に二ネットが必死の表情で訴える。
「分かっている! しかし、アトスからしたら、相手は同族なんだぞ? ──同じ立場ならお前は戦えるのか?」
シャレの言葉に二ネットは黙ってしまう。
「俺達がいない場合の戦力差はどれくらいなんだ?」
俺の言葉にシャレは悔しそうな表情で呟く。
「数の差で言えば圧倒的に人間族が上だ……」
人口の多い人間族に対してエルフ族は少ない──恐らく人間族全体で襲われたら一日も持たずに全員捕虜にされてしまうだろう……
「──しかし! 今、大急ぎ獣人族、ドワーフ族に同盟の手紙を送った──これで賛同してくれれば、大分戦力差は縮まるはずだ!」
成る程……仮に同盟が結ばれたとしたら、人間族VSエルフ族、獣人族、ドワーフ族になるわけか……
「三種族が同盟を組めば人数的にはどうなんだ?」
「獣人族は人間族に次ぐ多さだからな、恐らく三種族が揃えば人数的な事を言えば、少し我ら同盟族が少ない程度であろう」
それでも、人間族の方が多いなんて、どんだけいるんだよ……
俺はどうするか考える為に少し時間を貰えるか聞いてみた。
「すまない、少し時間をくれないか? 仲間を助けるとかなら、手伝っても良かったが、人間を殺す前提の戦いとなるとまた別でな……」
何やら、二ネットが言いたそうに口を開けようとするが、それをシャレが制する。
「分かった……じっくり考えてくれ──別に一緒に戦わないにしても、この村には、いつまでいて貰っても構わない」
そう言うとシャレと二ネットは席を立ち部屋を出て行く。
「なんだか、大変な事になっちゃったねー」
「アトス様はどうされたいのですか?」
「うーん、どうすれば良いか全然分からねぇ──先程シャレ達にはああ言ったけど、別に人間族と戦う事は全然気にしないんだよなー」
だって、俺を育ててくれたのは獣人族のシクだし、人間族と関わったのなんてデグとベムくらいで、後は商人とかだけだからな──人間族以外と関わった方がよっぽど多い。
「ふむ。では同盟側に協力すると?」
「うーん、俺は別にそっちでもいいけど、危ない事は極力したくねぇーと言うか、皆んなを危険に巻き込みたく無いんだよ」
俺が本音を言うと三人が何故か笑い出す。
「「「あはははは」」」
「な、なんだよ?!」
いきなり笑う三人に驚き、何事か聞く。
「お兄さんそんな事気にしていたの?」
「そ、そんな事……?」
ロピの言葉に俺は戸惑う。
「そうだよー! さっきも言ったけど私達はお兄さんが決めた事について行くから、危険かどうかなんて気にしないでいいよ!」
ロピが笑顔で俺に言う。
「姉さんの言う通りです──私達を心配してくれる気持ちは嬉しいですが、私はアトス様に望む事をやって欲しいし、それを手伝いたいです」
姉のロピとは逆でチルは真剣な眼差しで俺に言う。
「ほっほっほ。そうですぞ? 自身の希望する行動を取って下され、その過程で出て来る危険など、この私が全て守り切ってみせましょう!」
リガスはいつもの調子で頼もしい言葉を俺に言う。
三人の言葉に胸が熱くなるのを感じる。
そして、三人に問い掛ける。
「なら、協力するか?」
「「「はい!」」」
三人が声を揃えて返事をする──それを聞いて俺は決意する。
まぁ、俺からしたら、モンスターと戦おうが、人間族と戦おうが、それこそエルフや獣人、ドワーフ族達と戦おうが関係無い──俺が大切にしている人さえ守れれば、それでいい!
その大切な人の割合が人間族より他種族の方が多いってだけだな!
だから、俺は人間族と戦う!
「よし、一丁やるか!」
「おー! その意気だよお兄さん!」
「今から腕がなります」
「ほっほっほ。私もですぞ?」
先程までモヤモヤしていたが、一度決めてしまえば、心がスッキリして楽になるのを感じた。
戦力差は圧倒的に人間族に負けているが、それすらも俺達で覆してやるぜ!
あの後、シャレはエルフ達と集まり話し合いをしたそうだ──そして夜に二ネットと一緒に戻って来たシャレが何やら俺達に話をしたいと言う事で部屋に集める。
「担当直入に言う──改めてお願いなのだが、我々エルフ族に力を貸してくれ」
そう言って、前に座っているシャレと二ネットが頭を下げる。
少ししてから頭を上げた二人。
「エルフ族で話し合った──やはり皆驚いては居たが、全員が戦う事に賛同した」
「戦う事って……戦争にか……?」
「あぁ、そうだ」
俺は、少し戸惑う。
前世では、戦争こそあったものの、俺の住んでいた国は一切戦争など無く平和であった。
この世界に転生して戦いという戦場には大分慣れたつもりでいた──しかし、それはあくまでモンスター相手だったり、精精100人くらいのリザードマン相手に戦うくらいであった。
しかし今回は種族間同士の大規模の戦いであり、同じ種族の人間だ……
俺が黙り込んでいると、シャレが更に話す。
「同族と戦う事になるから、辛いのは分かる……もし、嫌なら諦める──」
「──ッシャレ様、それでは我々に勝ち目などありません!」
シャレの言葉に二ネットが必死の表情で訴える。
「分かっている! しかし、アトスからしたら、相手は同族なんだぞ? ──同じ立場ならお前は戦えるのか?」
シャレの言葉に二ネットは黙ってしまう。
「俺達がいない場合の戦力差はどれくらいなんだ?」
俺の言葉にシャレは悔しそうな表情で呟く。
「数の差で言えば圧倒的に人間族が上だ……」
人口の多い人間族に対してエルフ族は少ない──恐らく人間族全体で襲われたら一日も持たずに全員捕虜にされてしまうだろう……
「──しかし! 今、大急ぎ獣人族、ドワーフ族に同盟の手紙を送った──これで賛同してくれれば、大分戦力差は縮まるはずだ!」
成る程……仮に同盟が結ばれたとしたら、人間族VSエルフ族、獣人族、ドワーフ族になるわけか……
「三種族が同盟を組めば人数的にはどうなんだ?」
「獣人族は人間族に次ぐ多さだからな、恐らく三種族が揃えば人数的な事を言えば、少し我ら同盟族が少ない程度であろう」
それでも、人間族の方が多いなんて、どんだけいるんだよ……
俺はどうするか考える為に少し時間を貰えるか聞いてみた。
「すまない、少し時間をくれないか? 仲間を助けるとかなら、手伝っても良かったが、人間を殺す前提の戦いとなるとまた別でな……」
何やら、二ネットが言いたそうに口を開けようとするが、それをシャレが制する。
「分かった……じっくり考えてくれ──別に一緒に戦わないにしても、この村には、いつまでいて貰っても構わない」
そう言うとシャレと二ネットは席を立ち部屋を出て行く。
「なんだか、大変な事になっちゃったねー」
「アトス様はどうされたいのですか?」
「うーん、どうすれば良いか全然分からねぇ──先程シャレ達にはああ言ったけど、別に人間族と戦う事は全然気にしないんだよなー」
だって、俺を育ててくれたのは獣人族のシクだし、人間族と関わったのなんてデグとベムくらいで、後は商人とかだけだからな──人間族以外と関わった方がよっぽど多い。
「ふむ。では同盟側に協力すると?」
「うーん、俺は別にそっちでもいいけど、危ない事は極力したくねぇーと言うか、皆んなを危険に巻き込みたく無いんだよ」
俺が本音を言うと三人が何故か笑い出す。
「「「あはははは」」」
「な、なんだよ?!」
いきなり笑う三人に驚き、何事か聞く。
「お兄さんそんな事気にしていたの?」
「そ、そんな事……?」
ロピの言葉に俺は戸惑う。
「そうだよー! さっきも言ったけど私達はお兄さんが決めた事について行くから、危険かどうかなんて気にしないでいいよ!」
ロピが笑顔で俺に言う。
「姉さんの言う通りです──私達を心配してくれる気持ちは嬉しいですが、私はアトス様に望む事をやって欲しいし、それを手伝いたいです」
姉のロピとは逆でチルは真剣な眼差しで俺に言う。
「ほっほっほ。そうですぞ? 自身の希望する行動を取って下され、その過程で出て来る危険など、この私が全て守り切ってみせましょう!」
リガスはいつもの調子で頼もしい言葉を俺に言う。
三人の言葉に胸が熱くなるのを感じる。
そして、三人に問い掛ける。
「なら、協力するか?」
「「「はい!」」」
三人が声を揃えて返事をする──それを聞いて俺は決意する。
まぁ、俺からしたら、モンスターと戦おうが、人間族と戦おうが、それこそエルフや獣人、ドワーフ族達と戦おうが関係無い──俺が大切にしている人さえ守れれば、それでいい!
その大切な人の割合が人間族より他種族の方が多いってだけだな!
だから、俺は人間族と戦う!
「よし、一丁やるか!」
「おー! その意気だよお兄さん!」
「今から腕がなります」
「ほっほっほ。私もですぞ?」
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