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第7章
259話 口論バトル 2
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「貴方達は本当にそこに居る野蛮人共が我々と一緒の暮らしをしていけるとお思いなんですか?」
その言葉にガバイ側の村人達が賛同する様に騒ぎ始める。
「そうだ! ガバイさんの言う通り野蛮人共はここから出て行け!」
「そうよ、アンタ達が居るだけで子供達に悪影響だわ!!」
その言葉を聴き、獣人族の若い者達が反論してやろうと動き出すがリーダーであるネークが止める。
「デグさん、こんな風に思っている村人達と、そこの野蛮人達が共存出来ると?」
ガバイの言葉に俺は反論する。
「あぁ、もちろん出来ると思っている!」
「これは滑稽ですね……」
ガバイは、呆れた様子で俺の事を見ている。
「お前らも聞いてくれ」
俺はガバイの後ろにいる者達に問い掛ける様に話し始める。
「そもそも、お前らは獣人族に何かされた事があるのか? 無いだろう?」
ここまで、獣人族を嫌っている明白な理由は無いはずだ。昔から親に人間族以外は野蛮と刷り込みをされていた所為であって実際に何かをされた事のある人間など少ない。
「むしろ、よく考えてくれ。実際に何かをしているのは、獣人族では無くて俺ら人間族の方だ!」
俺達、人間族は昔から他種族を用途に合った奴隷として扱っていた。
「それなのに、獣人族の方から俺達に歩み寄ってくれているんだぞ? それなのに追い出すなんて恥ずかしいと思わないのか?!」
俺の言葉に何人かの心が動いたのか周りの様子を伺っている。
「何を言うかと思えば……」
「どう言う事だ」
「なら聞きますが、貴方は我々に何もして無い虫や動物達を食べているじゃ無いかですか。その事についてはどうなんですか?」
「それと、今の話は違うだろ!」
「いえ、突き詰めれば同じ事ですね。畑を害する動物は駆除も込めて狩り、食べる。我々は同じ様な事をしているだけです。我々が耕す畑を、そこの野蛮人達が食べるので追い出すのですよ」
ガバイは、食べないだけでも感謝して欲しいものですねと言い周りが笑っていた。
「デグ、アイツは何がなんでも追放する気……」
「あぁ……」
俺は、決心してガバイだけでは無く、ガバイ側にいる住人達にも言い放つ。
「分かった。ならお前ら全員出ていけ」
俺の言葉に驚く者も居た。
「どう言う意味ですかな?」
「ここは、俺が作った村だ。だからお前や、お前の考えに賛同する者達はこの村から出て行け」
村人達が動揺する。
「先程も言いましたが、ここはもう貴方の村では無いのですよ? 貴方が何かを決めても、それに従う必要はありません」
クソ……やり辛いぜ……。このまま戦闘などになれば恐らく俺達側が勝つだろう。だが、勿論戦闘などする気は無い。
ガバイ側に就いたとしても、今まで一緒に暮らしていた奴らに向かって剣など振り下ろせる訳ねぇ……。
その事を分かっているからこそ、ガバイも強気に出ているのが良く分かる。
すると、ガバイが息子達に何か合図を送ったと思うとサット、マットが姿を消した。
そして、姿を消したと思うと泥団子的なのが飛んできた。それが獣人族の子供に当たってしまう。
「痛い……」
泥団子の為、勿論怪我は無いが獣人族の子供は泣き出してしまい、それを見た親や血気高い若者がキレてしまう。
「ふざけんじゃねぇ!」
「お前ら人間族はいつもそうだ!」
ズンズンと前に歩いていき威圧する様に大きな声と大きな身体を使う。
「不味いな……」
泥団子はガバイ側の村人達には見えない様な軌道で子供に当たった為、いきなり獣人族が切れた様に見えるだろう。
そして実際に村人達は怯えた様に見ているのでガバイの思い通りに事が進んでいる。
俺は直ぐに間に割って入り獣人族を止める。
「落ち着け」
「ガバイさん退いてくれ、子供を傷つけられて黙っている親はいねぇ!」
「確かに、コイツらが悪いが、これは罠なんだ!」
横目でガバイを見ると、先程の激昂が嘘の様に、ニヤリと笑みを溢している。
恐らく、暴力的な面を見せて更に村人達の意見を纏めようとしている様だ。
「ネーク! コナ!」
俺は二人を呼ぶ。
「あぁ、分かっている」
「アタシ達に任せな!」
二人はガバイの作戦が分かっているので、直ぐに駆けつけて獣人族を落ち着かせる様に下がらせる。
「これで、満足か?」
俺はガバイを睨み付ける。
「いえいえ、まだまだ足りませんねぇ……」
そこには、更に何かを企んでいる表情をしていた。
「ですが、今日はここまでにしときましょうかね。村人達には大分不信感を与えさせる事が出来た様ですし」
事情が分かっていない村人達の目には凶暴な獣人族がただ理由も無く暴れているのが映っているのだろう……
「皆さん、見て頂き分かったと思いますが、やはり野蛮人は凶暴なのです! 共存なんてあり得ません!」
ガバイの言葉を再認識した村人達。
「では、デグさん今日はここら辺で失礼します」
ニヤついた笑みを向けてガバイが芝居かかった礼をしてから、村人達を引き連れて帰って行く。
「どうにかしないと不味いけど、どうすりゃいいんだ……?」
村が対立してしまった事に俺はどうすれば良いか分からなく、呆然とガバイ達が立ち去る姿を見る事しか出来なかった。
その言葉にガバイ側の村人達が賛同する様に騒ぎ始める。
「そうだ! ガバイさんの言う通り野蛮人共はここから出て行け!」
「そうよ、アンタ達が居るだけで子供達に悪影響だわ!!」
その言葉を聴き、獣人族の若い者達が反論してやろうと動き出すがリーダーであるネークが止める。
「デグさん、こんな風に思っている村人達と、そこの野蛮人達が共存出来ると?」
ガバイの言葉に俺は反論する。
「あぁ、もちろん出来ると思っている!」
「これは滑稽ですね……」
ガバイは、呆れた様子で俺の事を見ている。
「お前らも聞いてくれ」
俺はガバイの後ろにいる者達に問い掛ける様に話し始める。
「そもそも、お前らは獣人族に何かされた事があるのか? 無いだろう?」
ここまで、獣人族を嫌っている明白な理由は無いはずだ。昔から親に人間族以外は野蛮と刷り込みをされていた所為であって実際に何かをされた事のある人間など少ない。
「むしろ、よく考えてくれ。実際に何かをしているのは、獣人族では無くて俺ら人間族の方だ!」
俺達、人間族は昔から他種族を用途に合った奴隷として扱っていた。
「それなのに、獣人族の方から俺達に歩み寄ってくれているんだぞ? それなのに追い出すなんて恥ずかしいと思わないのか?!」
俺の言葉に何人かの心が動いたのか周りの様子を伺っている。
「何を言うかと思えば……」
「どう言う事だ」
「なら聞きますが、貴方は我々に何もして無い虫や動物達を食べているじゃ無いかですか。その事についてはどうなんですか?」
「それと、今の話は違うだろ!」
「いえ、突き詰めれば同じ事ですね。畑を害する動物は駆除も込めて狩り、食べる。我々は同じ様な事をしているだけです。我々が耕す畑を、そこの野蛮人達が食べるので追い出すのですよ」
ガバイは、食べないだけでも感謝して欲しいものですねと言い周りが笑っていた。
「デグ、アイツは何がなんでも追放する気……」
「あぁ……」
俺は、決心してガバイだけでは無く、ガバイ側にいる住人達にも言い放つ。
「分かった。ならお前ら全員出ていけ」
俺の言葉に驚く者も居た。
「どう言う意味ですかな?」
「ここは、俺が作った村だ。だからお前や、お前の考えに賛同する者達はこの村から出て行け」
村人達が動揺する。
「先程も言いましたが、ここはもう貴方の村では無いのですよ? 貴方が何かを決めても、それに従う必要はありません」
クソ……やり辛いぜ……。このまま戦闘などになれば恐らく俺達側が勝つだろう。だが、勿論戦闘などする気は無い。
ガバイ側に就いたとしても、今まで一緒に暮らしていた奴らに向かって剣など振り下ろせる訳ねぇ……。
その事を分かっているからこそ、ガバイも強気に出ているのが良く分かる。
すると、ガバイが息子達に何か合図を送ったと思うとサット、マットが姿を消した。
そして、姿を消したと思うと泥団子的なのが飛んできた。それが獣人族の子供に当たってしまう。
「痛い……」
泥団子の為、勿論怪我は無いが獣人族の子供は泣き出してしまい、それを見た親や血気高い若者がキレてしまう。
「ふざけんじゃねぇ!」
「お前ら人間族はいつもそうだ!」
ズンズンと前に歩いていき威圧する様に大きな声と大きな身体を使う。
「不味いな……」
泥団子はガバイ側の村人達には見えない様な軌道で子供に当たった為、いきなり獣人族が切れた様に見えるだろう。
そして実際に村人達は怯えた様に見ているのでガバイの思い通りに事が進んでいる。
俺は直ぐに間に割って入り獣人族を止める。
「落ち着け」
「ガバイさん退いてくれ、子供を傷つけられて黙っている親はいねぇ!」
「確かに、コイツらが悪いが、これは罠なんだ!」
横目でガバイを見ると、先程の激昂が嘘の様に、ニヤリと笑みを溢している。
恐らく、暴力的な面を見せて更に村人達の意見を纏めようとしている様だ。
「ネーク! コナ!」
俺は二人を呼ぶ。
「あぁ、分かっている」
「アタシ達に任せな!」
二人はガバイの作戦が分かっているので、直ぐに駆けつけて獣人族を落ち着かせる様に下がらせる。
「これで、満足か?」
俺はガバイを睨み付ける。
「いえいえ、まだまだ足りませんねぇ……」
そこには、更に何かを企んでいる表情をしていた。
「ですが、今日はここまでにしときましょうかね。村人達には大分不信感を与えさせる事が出来た様ですし」
事情が分かっていない村人達の目には凶暴な獣人族がただ理由も無く暴れているのが映っているのだろう……
「皆さん、見て頂き分かったと思いますが、やはり野蛮人は凶暴なのです! 共存なんてあり得ません!」
ガバイの言葉を再認識した村人達。
「では、デグさん今日はここら辺で失礼します」
ニヤついた笑みを向けてガバイが芝居かかった礼をしてから、村人達を引き連れて帰って行く。
「どうにかしないと不味いけど、どうすりゃいいんだ……?」
村が対立してしまった事に俺はどうすれば良いか分からなく、呆然とガバイ達が立ち去る姿を見る事しか出来なかった。
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