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第5章
151話 戦闘終了後
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「ん……あれ……?」
キャンプしていた場所で目が覚めた。
「あ! お兄さん目が覚めた!?」
「心配しました。アトス様が無事で良かったです」
「ほっほっほ。どこか痛む所はありませんか?」
どうやら小型を倒す所を見届けて気絶してしまったらしい。
「あの小型は?!」
「えへへ。倒したよ!」
「姉さんが一撃で倒しました」
あれはやはり夢では無かったのか。
「ロピ殿は本当に凄かったですな」
「そう? もっと言ってー」
ロピはご満悦である。
「それにしても一撃とは凄いな」
「中型用に考えた技だけど、私も驚いたよ。でも魔族さんも凄かったね!!」
「ほっほっほ。私など対した事ございませんよ」
リガスは謙遜するが、あれは凄かった。第二の盾オーハンだっけか?
「あれはどういう技なんだ?」
「あの技はどうやら第一の盾であるカネル使用後直ぐにしか使えないらしいです」
「すぐに?」
「はい。カネルで攻撃を受け止めてオーハンで吹き飛ばし距離を開ける技のようですな」
距離を開ける技なのか。モンスター相手には、かなり有用な技だと思うな。
「カネルみたいに直ぐに使用出来ないとか?」
「先程チル様に手伝ってもらい実験しましたが、カネル以上に時間を開けないと再使用出来ないみたいですな」
なかなか、使い方が難しそうな技だな。
「まぁ、リガスの事だし上手く使えるだろう」
「ほっほっほ。お任せ下さい」
そして、何故か先程まで元気だったロピの表情が暗くなる。
「ん?」
「お兄さん……」
「どうした?」
「あの技使ったら私の最強武器が壊れちゃったー!!」
ロピの両手には粉々になったスリングショットの残骸があった。どうやら木の部分がロピが撃った技の衝撃に耐えられなかったらしい……。
「うぇーん、私の最強武器がー!」
素人の俺が作った武器を最強と連呼するのはやめてくれ。やはり武器職人に作って貰わないとダメだな。
「ここで暫く休んだら次は武器職人を探しに行くか」
「ほっほっほ。それでしたらドワーフの住処にいきますか」
お? この世界にはドワーフも居るのか!
「そこに絶対行く!」
ロピが俺の顔を見て言ってくる。
「あぁ、いいんじゃないか?」
「なら、チル様とアトス殿が回復したら向かいましょう」
「リガス、ドワーフの住処はどんな所なの?」
気になるのかチルが聞く。
「ドワーフが多く住んでおりますな」
「多いってどれくらい?」
「ふむ。前に私が行った時は三百人以上は住んで居ると聞きましたな」
「三百!?」
「ほっほっほ。それはドワーフだけの人数ですな。他にも武器や防具などを作って貰う為に様々な人がいる為村全体の人数で言えば千人以上ですな」
「「千人!?」」
ロピとチルが驚くのも無理が無い。人間族の住処以外で、そんな人数が多い住処が有るとは驚きだ……。
「そんなに多くてモンスターとか大丈夫なの?」
「いえ、やはり襲って来ますが住処を捨ててもドワーフの技術で直ぐに住む場所を整える事が出来るらしいです」
この世界のドワーフは俺が前に居た世界でのドワーフの印象で問題無いらしいな。モノづくりに長けているので住処を捨てても直ぐに再建出来ると言う事か。
「なら今何処に居るか分からないんじゃ無い?」
「ドワーフは住処を大事にしている種族でもあるので、何個かある住処を襲われる度にローテンションで移動しているらしいです」
なるほど。それなら確かに知らない土地で新しく村を作るよりかは、自分達の知っている土地の為直ぐに村を再建出来るわけか。
「ただドワーフの中には好奇心旺盛の者も多いので自分の気になる事があれば結局は何処にでも行くと言ってましたな」
村に一人でもドワーフが居ればかなり衣食住である、住を整える事が出来そうだ。
「それならドワーフの住処を見つけられそうだね! 早く武器を直したい!!」
「ほっほっほ。武器職人は多いので良い人と巡り合えればいいですな」
「うん!」
そして雨季の問題と各自の怪我の具合から、冒険者も商人達も引き続き休憩所で小型との戦闘で負った怪我を治す為に療養していた。その後一週間程で雨季の季節も過ぎ、それぞれが目的の場所に向けて出発した。
その間に色々な人が俺達の前に現れてはあの時の戦闘話で盛り上がった。
「リガスさん!」
「ほっほっほ。イケメンさん出発ですかな?」
「はい。今回の戦いで命を助けて頂き本当にありがとうございました!」
「いえいえ、困った時はお互い様です」
「リガスさんの戦い方は僕の憧れです」
イケメンはどうやらリガスの事を尊敬しているらしく、戦いが終わってから毎日の様に訪れてはリガスと話していた。
「ふふ、ロピ貴方私達のパーティに入らない?」
「ババァ、ナイスアイディアだぜ! お前が居れば後衛最強パーティとして名前が売れるぜ!」
「そうですね……。確かにロピさんの攻撃は凄まじかったですからね」
「ロピ最強」
「あはは、皆んなありがとう! でも私は今のパーティから離れるつもりは無いよ!」
ロピの事を勧誘しているが、それはイケメンパーティだけでは無かった。あの戦いでロピの凄さが露見した事により、商人達からの勧誘も凄かった。かなりの金額で護衛として雇いたいと言ってくる者達で殺到してしまったのだ。ちなみに一番高い金額を提示したのは商人であるピタだった事は俺だけが知っている。ピタはロピを直接落とすのでは無く搦め手として俺から買収を持ちかけてきた。もちろん断ったが、ピタめ……やりよる。
そして次に現れたのはガルル、ググガ達だった。
「ロピさん、我々も出発します」
「そうなのー? 寂しくなるねー」
「さ、寂しい!? も、勿体ない言葉です」
「また、会えたらいいね!」
「は、はい! ですが今の自分ではロピさんの横に並ぶ資格は無いと思い知らされました……。もっと強くなってから会いに来ます!」
「ん? うん、待っているね!」
ロピめ……アイツ分かっていないで頷いたな……。
「チル、兄貴と俺は出発するぜ」
「うん。ググガ気をつけてね」
「おう! 兄貴と同じでもっと強くなってから俺も会いにいくぜ!」
「ググガは今でも強いよ?」
「お、お前を守れるくらいになってからな……」
「ん?」
ググガはチルに聞こえない様に呟く。恐らく今の時点では大きな声で言える程自信が無いのであろう。
それとウチの娘達は全く……男心が分かっていない……。
年齢的にしょうがないかもしれないが、少しガルルとググガが可哀想に思えて来てしまった。
「ガルル、ググガ今度また会おう」
俺はサポートのつもりで二人に言う。
「アトスさん、ありがとうございます」
「アトス! サンキュー!!」
二人はしっかりと俺のサポートの意味が分かったらしく、お礼を言ってくる。
「ほっほっほ。若造供、私を倒してからじゃないと認めんぞ?」
リガスもノリノリだな……。
こうしてガルル達も旅立った。
そして最後にピタが挨拶しに来る。
「アトスさん私達も行きます」
ピタは弟子を連れて商売のイロハを教えている途中らしい。
「最初に色々と教えてくれてありがとう」
「いえいえ、アトスさん達が居なければ全滅していましたし気になさらず」
そしてピタにこれから何処行くか聞かれたのでドワーフの村に行く事を告げると、現在の移住地の情報まで教えてくれた。
「では、また会いましょう」
「情報ありがとうな!」
「人間族の商人さんバイバーイ」
最後に残った俺達も出発する。
「さて行くか!」
「ドワーフの村楽しみー!」
「私も」
「ほっほっほ。では出発しましょう」
こうして俺達はドワーフの村に向かって旅立つのであった。
キャンプしていた場所で目が覚めた。
「あ! お兄さん目が覚めた!?」
「心配しました。アトス様が無事で良かったです」
「ほっほっほ。どこか痛む所はありませんか?」
どうやら小型を倒す所を見届けて気絶してしまったらしい。
「あの小型は?!」
「えへへ。倒したよ!」
「姉さんが一撃で倒しました」
あれはやはり夢では無かったのか。
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「そう? もっと言ってー」
ロピはご満悦である。
「それにしても一撃とは凄いな」
「中型用に考えた技だけど、私も驚いたよ。でも魔族さんも凄かったね!!」
「ほっほっほ。私など対した事ございませんよ」
リガスは謙遜するが、あれは凄かった。第二の盾オーハンだっけか?
「あれはどういう技なんだ?」
「あの技はどうやら第一の盾であるカネル使用後直ぐにしか使えないらしいです」
「すぐに?」
「はい。カネルで攻撃を受け止めてオーハンで吹き飛ばし距離を開ける技のようですな」
距離を開ける技なのか。モンスター相手には、かなり有用な技だと思うな。
「カネルみたいに直ぐに使用出来ないとか?」
「先程チル様に手伝ってもらい実験しましたが、カネル以上に時間を開けないと再使用出来ないみたいですな」
なかなか、使い方が難しそうな技だな。
「まぁ、リガスの事だし上手く使えるだろう」
「ほっほっほ。お任せ下さい」
そして、何故か先程まで元気だったロピの表情が暗くなる。
「ん?」
「お兄さん……」
「どうした?」
「あの技使ったら私の最強武器が壊れちゃったー!!」
ロピの両手には粉々になったスリングショットの残骸があった。どうやら木の部分がロピが撃った技の衝撃に耐えられなかったらしい……。
「うぇーん、私の最強武器がー!」
素人の俺が作った武器を最強と連呼するのはやめてくれ。やはり武器職人に作って貰わないとダメだな。
「ここで暫く休んだら次は武器職人を探しに行くか」
「ほっほっほ。それでしたらドワーフの住処にいきますか」
お? この世界にはドワーフも居るのか!
「そこに絶対行く!」
ロピが俺の顔を見て言ってくる。
「あぁ、いいんじゃないか?」
「なら、チル様とアトス殿が回復したら向かいましょう」
「リガス、ドワーフの住処はどんな所なの?」
気になるのかチルが聞く。
「ドワーフが多く住んでおりますな」
「多いってどれくらい?」
「ふむ。前に私が行った時は三百人以上は住んで居ると聞きましたな」
「三百!?」
「ほっほっほ。それはドワーフだけの人数ですな。他にも武器や防具などを作って貰う為に様々な人がいる為村全体の人数で言えば千人以上ですな」
「「千人!?」」
ロピとチルが驚くのも無理が無い。人間族の住処以外で、そんな人数が多い住処が有るとは驚きだ……。
「そんなに多くてモンスターとか大丈夫なの?」
「いえ、やはり襲って来ますが住処を捨ててもドワーフの技術で直ぐに住む場所を整える事が出来るらしいです」
この世界のドワーフは俺が前に居た世界でのドワーフの印象で問題無いらしいな。モノづくりに長けているので住処を捨てても直ぐに再建出来ると言う事か。
「なら今何処に居るか分からないんじゃ無い?」
「ドワーフは住処を大事にしている種族でもあるので、何個かある住処を襲われる度にローテンションで移動しているらしいです」
なるほど。それなら確かに知らない土地で新しく村を作るよりかは、自分達の知っている土地の為直ぐに村を再建出来るわけか。
「ただドワーフの中には好奇心旺盛の者も多いので自分の気になる事があれば結局は何処にでも行くと言ってましたな」
村に一人でもドワーフが居ればかなり衣食住である、住を整える事が出来そうだ。
「それならドワーフの住処を見つけられそうだね! 早く武器を直したい!!」
「ほっほっほ。武器職人は多いので良い人と巡り合えればいいですな」
「うん!」
そして雨季の問題と各自の怪我の具合から、冒険者も商人達も引き続き休憩所で小型との戦闘で負った怪我を治す為に療養していた。その後一週間程で雨季の季節も過ぎ、それぞれが目的の場所に向けて出発した。
その間に色々な人が俺達の前に現れてはあの時の戦闘話で盛り上がった。
「リガスさん!」
「ほっほっほ。イケメンさん出発ですかな?」
「はい。今回の戦いで命を助けて頂き本当にありがとうございました!」
「いえいえ、困った時はお互い様です」
「リガスさんの戦い方は僕の憧れです」
イケメンはどうやらリガスの事を尊敬しているらしく、戦いが終わってから毎日の様に訪れてはリガスと話していた。
「ふふ、ロピ貴方私達のパーティに入らない?」
「ババァ、ナイスアイディアだぜ! お前が居れば後衛最強パーティとして名前が売れるぜ!」
「そうですね……。確かにロピさんの攻撃は凄まじかったですからね」
「ロピ最強」
「あはは、皆んなありがとう! でも私は今のパーティから離れるつもりは無いよ!」
ロピの事を勧誘しているが、それはイケメンパーティだけでは無かった。あの戦いでロピの凄さが露見した事により、商人達からの勧誘も凄かった。かなりの金額で護衛として雇いたいと言ってくる者達で殺到してしまったのだ。ちなみに一番高い金額を提示したのは商人であるピタだった事は俺だけが知っている。ピタはロピを直接落とすのでは無く搦め手として俺から買収を持ちかけてきた。もちろん断ったが、ピタめ……やりよる。
そして次に現れたのはガルル、ググガ達だった。
「ロピさん、我々も出発します」
「そうなのー? 寂しくなるねー」
「さ、寂しい!? も、勿体ない言葉です」
「また、会えたらいいね!」
「は、はい! ですが今の自分ではロピさんの横に並ぶ資格は無いと思い知らされました……。もっと強くなってから会いに来ます!」
「ん? うん、待っているね!」
ロピめ……アイツ分かっていないで頷いたな……。
「チル、兄貴と俺は出発するぜ」
「うん。ググガ気をつけてね」
「おう! 兄貴と同じでもっと強くなってから俺も会いにいくぜ!」
「ググガは今でも強いよ?」
「お、お前を守れるくらいになってからな……」
「ん?」
ググガはチルに聞こえない様に呟く。恐らく今の時点では大きな声で言える程自信が無いのであろう。
それとウチの娘達は全く……男心が分かっていない……。
年齢的にしょうがないかもしれないが、少しガルルとググガが可哀想に思えて来てしまった。
「ガルル、ググガ今度また会おう」
俺はサポートのつもりで二人に言う。
「アトスさん、ありがとうございます」
「アトス! サンキュー!!」
二人はしっかりと俺のサポートの意味が分かったらしく、お礼を言ってくる。
「ほっほっほ。若造供、私を倒してからじゃないと認めんぞ?」
リガスもノリノリだな……。
こうしてガルル達も旅立った。
そして最後にピタが挨拶しに来る。
「アトスさん私達も行きます」
ピタは弟子を連れて商売のイロハを教えている途中らしい。
「最初に色々と教えてくれてありがとう」
「いえいえ、アトスさん達が居なければ全滅していましたし気になさらず」
そしてピタにこれから何処行くか聞かれたのでドワーフの村に行く事を告げると、現在の移住地の情報まで教えてくれた。
「では、また会いましょう」
「情報ありがとうな!」
「人間族の商人さんバイバーイ」
最後に残った俺達も出発する。
「さて行くか!」
「ドワーフの村楽しみー!」
「私も」
「ほっほっほ。では出発しましょう」
こうして俺達はドワーフの村に向かって旅立つのであった。
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