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第5章
132話 モンスター再び……
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俺達が話しているとジャングルの茂みから一人の男が慌ただしく出て来た。息も荒く相当急いでここまで来た事が伺える。
「た、大変だ! またモンスターが来たぞ!! 今すぐ逃げろ!!」
男が休憩所に居る皆んなに聞こえる様、大きな声で何度も叫び気絶した。
すると今まで楽しそうに話していた冒険者や商人達は急いで武器や防具などを準備して戦闘態勢を整える。
「お兄さんモンスターだって!!」
ロピが嬉しそうに立ち上がり俺の方を見て言う。
「姉さん、やっと試せるね」
「うん! お兄さんに作って貰ったこの最強の武器が火を吹くよ!!」
「ほっほっほ。私もどれ程効くのか楽しみでございます」
「戦闘では気を抜くなよ?」
俺達も周り同様に戦闘準備をしてモンスターを待ち構える。
「兄貴俺達も一度戻ろうぜ」
「そうだな。武器と防具の準備だ」
「おう! アトスまた後でな!」
「アトスさん、私達は行きます」
「あぁ。二人とも気を付けてくれ」
ガルル達獣人商人達も一度自分達の寝床に戻っていく。
「さて、恐らく何もしなくても冒険者達がモンスターを倒すと思う」
「えー。そんなの嫌だ!」
「分かっている。今回は俺達パーティも戦闘に参加しようと思っているから安心しろ」
「やったー! さすがお兄さんだね!」
「ふむ。ですが私達が参戦するスペースがありますかな?」
リガスがそう言いながらモンスターを待ち構えている軍団の方を見る。俺達もつられて見ると二十人以上がモンスターを待ち構えている。
「確かに……一体に対してあれだと参加出来るスペースが無いな」
「えー!?」
「大丈夫だ。ロピは遠距離だから遠くから攻撃に参加させて貰おう」
「よし! 分かった!」
俺達も参戦は出来ないかもしれないが見学の為に冒険者達が居る場所にある程度近づく。既に他の者は戦闘態勢に入っておりそれぞれが集中してモンスターの気配を探ろうと気を配っている。
「来た……」
そして一人の冒険者が呟く様に言い、ある方角に向きを変える。それに従い他の者達も向きを変えてモンスターの出現を待つ。
「ん……?」
「チル様どうなされましたか?」
「多分こっちからも来る」
そう言って別方向を指差す。
「二体だ! お兄さん私達パーティも参加出来る?」
「二体ならサポートとしてなら入れるな」
「よーし! どんどんやる気が出て来るよ!!」
俺達が小声で話していると、どうやら別の冒険者達も二体目の気配に気付いたらしい。
「おいおい二体かよ」
「だから逃げろとか言ってたのか?」
「二体程度ならこの前も倒しているけど、まぁ用心するのに越した事は無いね」
あれは、この前モンスターを倒していた一組目のパーティか。槍を持つ男がパーティ内に指示を飛ばし、もう一体のモンスターを受け持つ事になった。そして更にもう一体のモンスターを前回の二組目のパーティが受け持つ事に決まったらしい。
あのイケメン野郎のパーティか!
そして少しして小型が登場する。
「来た! お兄さんどうする? やっちゃう?!」
キラキラした目で物騒な事を呟くロピは腰に装着していたスリングショットを持ち出しいつでも撃てる様にしている。
「もう少し状況を見てからだな」
「ちぇ!」
戦闘の方を見ているとこの前同様、なんら問題無く二組のパーティは戦闘をしている。
「前みたいに自分達のパーティ特性を生かして戦っているな」
「ふむ確かにいいチームワークですな」
「私達と全然戦い方が違いますね」
「ほら、チルちゃん見て見て! イケメンさん率いる遠距離パーティ凄いよ!」
このままだとロピの出番無さそうだな……。
変に援護しても向こうのパーティが戸惑うだろうし。どのタイミングで援護するか見定めているとチルが、また何かを察知した。
「アトス様、恐らくまた来ます」
「三体目か!?」
「ほっほっほ。このスポットは人気ですな」
なら、その三体目を担当しようとモンスターが来るであろう場所に向かおうとしたら、商人達が既に戦闘態勢を整えていた。
「あー、お兄さんがボーっとしていたから取られた!」
「いや、俺のせいじゃ無いだろう!」
「だって、もう場所取りされちゃったよ!」
「商人達の中に気配察知が上手い奴が居たんだろう」
「むー!!」
だがモンスターは三体だけでは無かった。
「アトス様どうやら更にもう二体来ます!」
「え!?」
おいおい、いくらなんでも多過ぎないか?! だがそんな事言っている場合じゃ無いな。
「よし! 俺達も一体を担当するぞ!」
「任せて!」
「全力で頑張ります」
「皆さんをお守り致します」
そして俺達は出現する場所でモンスターを待ち構える。辺りを見回すと冒険者達で二体のモンスターを受け持ち、商人達でも二体のモンスターを受け持つらしい。そして俺達パーティが一体を受け持つ形で現在配置されている。どのパーティも小型の適正討伐人数を満たしている為特に問題無いとは思うが、誰かが一人食われて小型が成長した場合は何が起きるか分からないな……。
そして周りから地響きが鳴り地面も小刻みに揺れる様になりモンスター達が近づいて来ているのが見ても明らかな状態である。
「た、大変だ! またモンスターが来たぞ!! 今すぐ逃げろ!!」
男が休憩所に居る皆んなに聞こえる様、大きな声で何度も叫び気絶した。
すると今まで楽しそうに話していた冒険者や商人達は急いで武器や防具などを準備して戦闘態勢を整える。
「お兄さんモンスターだって!!」
ロピが嬉しそうに立ち上がり俺の方を見て言う。
「姉さん、やっと試せるね」
「うん! お兄さんに作って貰ったこの最強の武器が火を吹くよ!!」
「ほっほっほ。私もどれ程効くのか楽しみでございます」
「戦闘では気を抜くなよ?」
俺達も周り同様に戦闘準備をしてモンスターを待ち構える。
「兄貴俺達も一度戻ろうぜ」
「そうだな。武器と防具の準備だ」
「おう! アトスまた後でな!」
「アトスさん、私達は行きます」
「あぁ。二人とも気を付けてくれ」
ガルル達獣人商人達も一度自分達の寝床に戻っていく。
「さて、恐らく何もしなくても冒険者達がモンスターを倒すと思う」
「えー。そんなの嫌だ!」
「分かっている。今回は俺達パーティも戦闘に参加しようと思っているから安心しろ」
「やったー! さすがお兄さんだね!」
「ふむ。ですが私達が参戦するスペースがありますかな?」
リガスがそう言いながらモンスターを待ち構えている軍団の方を見る。俺達もつられて見ると二十人以上がモンスターを待ち構えている。
「確かに……一体に対してあれだと参加出来るスペースが無いな」
「えー!?」
「大丈夫だ。ロピは遠距離だから遠くから攻撃に参加させて貰おう」
「よし! 分かった!」
俺達も参戦は出来ないかもしれないが見学の為に冒険者達が居る場所にある程度近づく。既に他の者は戦闘態勢に入っておりそれぞれが集中してモンスターの気配を探ろうと気を配っている。
「来た……」
そして一人の冒険者が呟く様に言い、ある方角に向きを変える。それに従い他の者達も向きを変えてモンスターの出現を待つ。
「ん……?」
「チル様どうなされましたか?」
「多分こっちからも来る」
そう言って別方向を指差す。
「二体だ! お兄さん私達パーティも参加出来る?」
「二体ならサポートとしてなら入れるな」
「よーし! どんどんやる気が出て来るよ!!」
俺達が小声で話していると、どうやら別の冒険者達も二体目の気配に気付いたらしい。
「おいおい二体かよ」
「だから逃げろとか言ってたのか?」
「二体程度ならこの前も倒しているけど、まぁ用心するのに越した事は無いね」
あれは、この前モンスターを倒していた一組目のパーティか。槍を持つ男がパーティ内に指示を飛ばし、もう一体のモンスターを受け持つ事になった。そして更にもう一体のモンスターを前回の二組目のパーティが受け持つ事に決まったらしい。
あのイケメン野郎のパーティか!
そして少しして小型が登場する。
「来た! お兄さんどうする? やっちゃう?!」
キラキラした目で物騒な事を呟くロピは腰に装着していたスリングショットを持ち出しいつでも撃てる様にしている。
「もう少し状況を見てからだな」
「ちぇ!」
戦闘の方を見ているとこの前同様、なんら問題無く二組のパーティは戦闘をしている。
「前みたいに自分達のパーティ特性を生かして戦っているな」
「ふむ確かにいいチームワークですな」
「私達と全然戦い方が違いますね」
「ほら、チルちゃん見て見て! イケメンさん率いる遠距離パーティ凄いよ!」
このままだとロピの出番無さそうだな……。
変に援護しても向こうのパーティが戸惑うだろうし。どのタイミングで援護するか見定めているとチルが、また何かを察知した。
「アトス様、恐らくまた来ます」
「三体目か!?」
「ほっほっほ。このスポットは人気ですな」
なら、その三体目を担当しようとモンスターが来るであろう場所に向かおうとしたら、商人達が既に戦闘態勢を整えていた。
「あー、お兄さんがボーっとしていたから取られた!」
「いや、俺のせいじゃ無いだろう!」
「だって、もう場所取りされちゃったよ!」
「商人達の中に気配察知が上手い奴が居たんだろう」
「むー!!」
だがモンスターは三体だけでは無かった。
「アトス様どうやら更にもう二体来ます!」
「え!?」
おいおい、いくらなんでも多過ぎないか?! だがそんな事言っている場合じゃ無いな。
「よし! 俺達も一体を担当するぞ!」
「任せて!」
「全力で頑張ります」
「皆さんをお守り致します」
そして俺達は出現する場所でモンスターを待ち構える。辺りを見回すと冒険者達で二体のモンスターを受け持ち、商人達でも二体のモンスターを受け持つらしい。そして俺達パーティが一体を受け持つ形で現在配置されている。どのパーティも小型の適正討伐人数を満たしている為特に問題無いとは思うが、誰かが一人食われて小型が成長した場合は何が起きるか分からないな……。
そして周りから地響きが鳴り地面も小刻みに揺れる様になりモンスター達が近づいて来ているのが見ても明らかな状態である。
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