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第5章
128話 モンスター登場
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ロピがスリングショットを試し撃ちしてから数日が経った。試し撃ちの結果は上々でロピ自身も満足していたので良かった。
後は素人の俺が作ったスリングショットでは無く、ちゃんとした職人の手で作ったスリングショットを使わせてあげたいと考えている。この休憩所から移動出来たら旅のついでに職人も探してみるか。
「お兄さん秘密訓練行ってくるねー」
「おーう」
ロピよ……そこまで言ったら秘密では無くなるのでは?
「アトスさん、ロピさんの事は何があってもお守りします」
「よろしくお願いします」
ロピとガルルは特訓をする為にジャングルに入って行く。ここ最近ロピは獣人商人であるガルルと二人で訓練をしている。どうやらスリングショットとスキルの組み合わせについて色々調べたり試したりしているらしい。
ロピの話では結構いい感じで必殺技も習得したと言っていた。ロピが今後どの様な戦闘スタイルになるかはまだ分からないが、ロピに取って最適なスタイルが見つかれば良いと思っている。
「それではアトス様行ってきます」
「おーう」
「アトス! チルの事は任せろ!」
「ググガ頼むぞー」
「おう! 何があっても守ってやるぜ」
「ほっほっほ。それは頼もしい何かあればチル様と私の為に命をかけろよ若造」
「お、お前は守る必要ねぇーだろ!」
「ほっほっほ」
「二人共行くよ」
そしてチルとリガス、ググガの三人もジャングルに向かって行く。この三人も最近訓練をしている。どうやらググガがチルに対して組手相手を提案し、チルも相手を探していたので承認したと言っていたな。
組手はチルにとっても得るものが多くある様で帰って来た時はいつも復習の為、訓練の反省点などを考えながら型の練習などをしている。
チルはロピと違って既に戦闘スタイルはある程度決まっていて接近戦の訓練のみしている。
その結果今では俺やロピが組手の相手をしても全く敵わなくなった。練習相手が居ない時などは俺やロピがチルの相手をしているが正直チルの為になっているか分からない状況だ。
「さてと、みんな居なくなったし俺はどうするかな」
ここ最近先読みの訓練だけは毎日頭の中で行なったり時間がある時はリガスに頼んで追いかけて貰ったりしているが、他の訓練は一切していない。
「ここにいる時くらいは訓練しないとな」
俺は軽く柔軟を行なった後はシクとよくやっていた訓練を始めた。俺一人ではモンスターの処理なんて出来ない為休憩所のすぐ近くで訓練を行なっている。そして数時間程訓練を行い休憩所に戻った。暑くなった身体を冷ます為テント内の日陰で身体を冷ます。
「あー、疲れたー」
俺は目を瞑り愚痴を呟く。ロピやチルが居る前だとなかなか愚痴を言えない為一人になるとつい独り言の様に呟いてしまう俺は、やはり歳なのかもしれない……
そして身体の疲れとテント内の涼しさや雨音で俺はあまりにも心地よいので少しの間寝る事にした。
「ん……?」
何やら外が騒がしいので目が覚めた。
「俺どれくらい寝たんだ?」
まだ寝ぼけている俺は頭が働かずに外の状況が正確に耳に入ってこない。
「おい早くしろ!」
「分かっているって!」
「こっちに武器を!」
「俺にもくれ」
武器……? 物騒な単語が飛び交っている為流石に目が覚めてテントから出て外の様子を確認する。
「な!?」
外には二体の小型が居たのだ。そして休憩所に居た冒険者や商人達がそれぞれ二手に分かれて対処している。
「オラっ!」
「遠距離班、撹乱頼む!」
「おう!」
弓矢を持っていた人が小型に向かって構える。そして構えるのと同時に矢の先端が燃え始める。
「武器強化か」
俺は冷静に分析していた。何故ここまで冷静なのかと言うと、ここに居る冒険者や商人達が手練れが多くしっかりと小型二体相手に対処している為問題無いと判断した。むしろ商人達なんかは自分が連れて来た弟子達をモンスターに慣れさせようと、前線に出して戦わせているくらいには余裕がある。
「おい、尻尾の攻撃が来るぞ気をつけろよ」
「は、はい師匠!」
弟子と思われる男が小刀を前に構えて返事をしている。だがその姿は恐怖の為か小刻みに震えており、今にも武器を落とし、更には腰まで落ちそうであった。
「なーに怖がる事は無い。こんなに冒険者や商人が居るんだ死ぬ事は無い!」
「は、はい」
師匠の声が耳に入っているのか分からないが弟子は必死に小型の攻撃を避けていた。
「ひっ!? や、やっぱり無理だ……」
「無理じゃない! 周りを見ろ、お前と同じ弟子クラスの者達がしっかり戦っているぞ!」
辺りを見回すと確かに同じ様に弟子ぽい者達が小型に向かって攻撃をしたり、避けたりとしている。またその半分は同じく足が震えて今にも逃げ出しそうな雰囲気だ。
「安心しろ、この人数だ誰か一人や二人食われても対処出来る」
「く、食われる……?」
どうやら師匠の言葉で意識してしまったらしく弟子はとうとう腰を抜かし尻餅をついてしまった。
「はぁ……。やっぱり最初はこんなもんか」
そう言って師匠と思われる商人は素早く弟子を担ぎ上げ安全な場所まで運ぶ。
「し、師匠すみません……」
「次は頑張れ」
「は、はい」
「よし、後は冒険者の戦いを見とけ」
そして師匠は冒険者達に向かって走り寄る。
「おーい。冒険者達もういいぞ」
「ダメだったのか?」
「あぁ、ウチの弟子が腰抜かしやがった」
「こっちもだ。もう倒していいぞ」
次々と商人達からのコールが鳴り響く。どうやら他の商人の弟子達も皆腰を抜かしてしまったらしい。
「もう生かしておいても意味無いし片付けよう」
「そうだな。よーし小型討伐だー!」
「「「「「おう!」」」」」
今まで座り込んで戦闘を見守っていた冒険者達がそれぞれ小型の所まで行き戦闘を始めた。
後は素人の俺が作ったスリングショットでは無く、ちゃんとした職人の手で作ったスリングショットを使わせてあげたいと考えている。この休憩所から移動出来たら旅のついでに職人も探してみるか。
「お兄さん秘密訓練行ってくるねー」
「おーう」
ロピよ……そこまで言ったら秘密では無くなるのでは?
「アトスさん、ロピさんの事は何があってもお守りします」
「よろしくお願いします」
ロピとガルルは特訓をする為にジャングルに入って行く。ここ最近ロピは獣人商人であるガルルと二人で訓練をしている。どうやらスリングショットとスキルの組み合わせについて色々調べたり試したりしているらしい。
ロピの話では結構いい感じで必殺技も習得したと言っていた。ロピが今後どの様な戦闘スタイルになるかはまだ分からないが、ロピに取って最適なスタイルが見つかれば良いと思っている。
「それではアトス様行ってきます」
「おーう」
「アトス! チルの事は任せろ!」
「ググガ頼むぞー」
「おう! 何があっても守ってやるぜ」
「ほっほっほ。それは頼もしい何かあればチル様と私の為に命をかけろよ若造」
「お、お前は守る必要ねぇーだろ!」
「ほっほっほ」
「二人共行くよ」
そしてチルとリガス、ググガの三人もジャングルに向かって行く。この三人も最近訓練をしている。どうやらググガがチルに対して組手相手を提案し、チルも相手を探していたので承認したと言っていたな。
組手はチルにとっても得るものが多くある様で帰って来た時はいつも復習の為、訓練の反省点などを考えながら型の練習などをしている。
チルはロピと違って既に戦闘スタイルはある程度決まっていて接近戦の訓練のみしている。
その結果今では俺やロピが組手の相手をしても全く敵わなくなった。練習相手が居ない時などは俺やロピがチルの相手をしているが正直チルの為になっているか分からない状況だ。
「さてと、みんな居なくなったし俺はどうするかな」
ここ最近先読みの訓練だけは毎日頭の中で行なったり時間がある時はリガスに頼んで追いかけて貰ったりしているが、他の訓練は一切していない。
「ここにいる時くらいは訓練しないとな」
俺は軽く柔軟を行なった後はシクとよくやっていた訓練を始めた。俺一人ではモンスターの処理なんて出来ない為休憩所のすぐ近くで訓練を行なっている。そして数時間程訓練を行い休憩所に戻った。暑くなった身体を冷ます為テント内の日陰で身体を冷ます。
「あー、疲れたー」
俺は目を瞑り愚痴を呟く。ロピやチルが居る前だとなかなか愚痴を言えない為一人になるとつい独り言の様に呟いてしまう俺は、やはり歳なのかもしれない……
そして身体の疲れとテント内の涼しさや雨音で俺はあまりにも心地よいので少しの間寝る事にした。
「ん……?」
何やら外が騒がしいので目が覚めた。
「俺どれくらい寝たんだ?」
まだ寝ぼけている俺は頭が働かずに外の状況が正確に耳に入ってこない。
「おい早くしろ!」
「分かっているって!」
「こっちに武器を!」
「俺にもくれ」
武器……? 物騒な単語が飛び交っている為流石に目が覚めてテントから出て外の様子を確認する。
「な!?」
外には二体の小型が居たのだ。そして休憩所に居た冒険者や商人達がそれぞれ二手に分かれて対処している。
「オラっ!」
「遠距離班、撹乱頼む!」
「おう!」
弓矢を持っていた人が小型に向かって構える。そして構えるのと同時に矢の先端が燃え始める。
「武器強化か」
俺は冷静に分析していた。何故ここまで冷静なのかと言うと、ここに居る冒険者や商人達が手練れが多くしっかりと小型二体相手に対処している為問題無いと判断した。むしろ商人達なんかは自分が連れて来た弟子達をモンスターに慣れさせようと、前線に出して戦わせているくらいには余裕がある。
「おい、尻尾の攻撃が来るぞ気をつけろよ」
「は、はい師匠!」
弟子と思われる男が小刀を前に構えて返事をしている。だがその姿は恐怖の為か小刻みに震えており、今にも武器を落とし、更には腰まで落ちそうであった。
「なーに怖がる事は無い。こんなに冒険者や商人が居るんだ死ぬ事は無い!」
「は、はい」
師匠の声が耳に入っているのか分からないが弟子は必死に小型の攻撃を避けていた。
「ひっ!? や、やっぱり無理だ……」
「無理じゃない! 周りを見ろ、お前と同じ弟子クラスの者達がしっかり戦っているぞ!」
辺りを見回すと確かに同じ様に弟子ぽい者達が小型に向かって攻撃をしたり、避けたりとしている。またその半分は同じく足が震えて今にも逃げ出しそうな雰囲気だ。
「安心しろ、この人数だ誰か一人や二人食われても対処出来る」
「く、食われる……?」
どうやら師匠の言葉で意識してしまったらしく弟子はとうとう腰を抜かし尻餅をついてしまった。
「はぁ……。やっぱり最初はこんなもんか」
そう言って師匠と思われる商人は素早く弟子を担ぎ上げ安全な場所まで運ぶ。
「し、師匠すみません……」
「次は頑張れ」
「は、はい」
「よし、後は冒険者の戦いを見とけ」
そして師匠は冒険者達に向かって走り寄る。
「おーい。冒険者達もういいぞ」
「ダメだったのか?」
「あぁ、ウチの弟子が腰抜かしやがった」
「こっちもだ。もう倒していいぞ」
次々と商人達からのコールが鳴り響く。どうやら他の商人の弟子達も皆腰を抜かしてしまったらしい。
「もう生かしておいても意味無いし片付けよう」
「そうだな。よーし小型討伐だー!」
「「「「「おう!」」」」」
今まで座り込んで戦闘を見守っていた冒険者達がそれぞれ小型の所まで行き戦闘を始めた。
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