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第5章
125話 ロピの必殺技?
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スリングショットの試し撃ちから一週間程日にちが経つ。
その間も俺達は雨の影響で休憩所を離れられないでいる状況だ。
小型も何回か出現したが冒険者が複数いる為問題無く片付ける事が出来た。ロピはこの一週間ずっとスリングショットの特訓をチルやリガスとしていた。
「ふっふっふ。私は無敵だ!」
俺の方を不敵な笑みで見ていたロピが急に大声を上げて話し始める。
「なにがだよ……」
「お兄さんが作ってくれたこのスリングショットと私のスキルは無敵なの!」
そう言ってロピは腰にかけていたスリングショットを手に持ち俺に見せ付けてきた。
「それは良かったな」
「お、お兄さん! もっと驚いてよー」
先程まで不敵な笑みがどこに行ったのか悲しそうな目をしながら俺の腕にぶら下がって来る。
「そ、そんな事言っても凄いのはこの前見せて貰ったし……」
「そうなんだけど、そうじゃないの!」
「な、なんだ?」
「ほっほっほ。ロピ殿それだけじゃ分かりませんぞ?」
「だってー」
「姉さん省略し過ぎ。そしてアトス様から離れて」
先程まで俺とロピしか居なかったが今は全員集合している。
「アトス殿、ロピ殿のスキルは本当にこの武器と相性が良いですな」
「流石アトス様です。感服しました」
「お兄さん、私必殺技を作ったの!」
「必殺技?」
おいおい、なんだよそのワクワクさせる言葉はよ!!
「そうだよー! 私もお兄さんみたいにスキル発動の時にかっこよく叫びたくて」
「でも、電気付与って言ってたじゃん」
「なんか、違うの!」
ロピ独自の拘りがあるらしい。
「まぁ、必殺技って聴くと見たくなるな! ロピ見せてくれよ!」
「ふっふっふ。それは次のモンスターの戦闘までお楽しみだよ!」
また、あの笑いが出た……。ロピとチルは表情がコロコロ変わるので見ていて飽きないな。
「姉さんは、私にも見せてくれないんです……」
チルは不満なのか睨む様に姉を見ている。
「いくらチルちゃんでも秘密ー!」
「むー!」
「ほっほっほ。これは次の戦闘が楽しみですな」
「任せといてー!」
「お? その自信は結構凄いのか?」
「お兄さん達は私の必殺技を見て驚愕するはずだよ!」
若い人特有の何の根拠も無い自信が湧く現象がロピにも掛かっているのだろう。ロピは相当自信があるらしく小声でモンスター早く出ろ! って呟いているくらいだ。
それとこの一週間で変わった事が一つある。何故かガルルとググガの獣人二人組が毎日顔を出して来る様になった。
「あ! 獣人商人の兄の方と弟の方が来た!」
「おいロピ! そろそろ俺達の事名前で呼べや!」
「えへへ。名前なんだっけ?」
「こ、こいつ!」
「ググガやめなさい。ロピさんおはようございます」
「獣人商人さんおはようー。今日も来たの?」
「えぇ。あんな勘違いをしたのです獣人として恥ずかしい……」
「もう、お兄さんも怒ってないよー」
そうなのだ。ガルル達はこの前の事を気にしていて毎日食材などを分けてくれる。別に食材自体は狩をすれば問題無いが貰えるものは貰っとくか。
「よ、ようチル」
「ググガおはよう」
「今日も良い天気だな!」
「雨だよ?」
「そ、そうだよな!」
うむ、分かりやすい……。この獣人商人の本当の理由は実に分かりやすく、どうやらロピとチルに一目惚れしてしまったらしい。
ウチの子達は可愛いからな……。獣人兄がロピの事を好きで、獣人弟がチルの事が好きと見ている。
だがロピもチルもまだまだ子供の為相手の好意に気付いていない節がある。恐らく年齢は聞いていないがガルル達も若いだろう。
「ロピさん武器の使い心地はどうです?」
「もう、最高だよ! 獣人商人さんがこの材料を持っていたお陰! ありがとうね」
「い、いえ。ロピさんの役に少しでも立てたのなら嬉しいです!」
ガルルは顔を真っ赤にしながらロピとの会話を楽しんでいる様だ。一方ググガの方はチルを落とすには強大な敵が居る……。
「おい、ロピまた訓練付き合うか?」
「本当? 是非お願いしたい」
「おう、任せろ! 同じ身体強化系として俺達相性がいいからな!」
どうやら獣人商人の二人は身体強化のスキルを所持している様だ。ググガがチルに猛アタックを掛けているがイマイチな理由は……。
「おい若造、チル様を落としたかったら私を倒せるくらい強くなれ。分かったか……?」
「は、はい……」
そうなのだ。チルに関してはリガスが全力で邪魔をして来るのだ。魔族の全力威嚇には流石のググガも怖いらしく毎回たじろいでいる。だが凄いのは毎回チルにアタックを掛けている所だな。
「リガスどうかしたの?」
「いえ何でもありませんチル様。少しこの若造に忠告をしただけでございます」
「忠告?」
「チル様は知らなくて良い事でございます」
まぁ、こんな感じで毎日ロピとチルに会うために涙ぐましい努力を二人はしている。俺的にはロピとチルが納得した相手なら良いと思っている。もちろんゴミ野郎だった場合は俺が全力で阻止するがな!
「おい、アトス! この魔族をどっか行かせてくれよ!」
「アトスさんロピさんと特訓しにジャングルに行って来ても良いですか?」
二人共俺に対しても最初の態度とは変わって、今では人間族とか獣人族とか関係無く接して来ている。
他にもこの一週間で他の商人達や冒険者達と話したりする事が出来て情報収集も出来た。
その間も俺達は雨の影響で休憩所を離れられないでいる状況だ。
小型も何回か出現したが冒険者が複数いる為問題無く片付ける事が出来た。ロピはこの一週間ずっとスリングショットの特訓をチルやリガスとしていた。
「ふっふっふ。私は無敵だ!」
俺の方を不敵な笑みで見ていたロピが急に大声を上げて話し始める。
「なにがだよ……」
「お兄さんが作ってくれたこのスリングショットと私のスキルは無敵なの!」
そう言ってロピは腰にかけていたスリングショットを手に持ち俺に見せ付けてきた。
「それは良かったな」
「お、お兄さん! もっと驚いてよー」
先程まで不敵な笑みがどこに行ったのか悲しそうな目をしながら俺の腕にぶら下がって来る。
「そ、そんな事言っても凄いのはこの前見せて貰ったし……」
「そうなんだけど、そうじゃないの!」
「な、なんだ?」
「ほっほっほ。ロピ殿それだけじゃ分かりませんぞ?」
「だってー」
「姉さん省略し過ぎ。そしてアトス様から離れて」
先程まで俺とロピしか居なかったが今は全員集合している。
「アトス殿、ロピ殿のスキルは本当にこの武器と相性が良いですな」
「流石アトス様です。感服しました」
「お兄さん、私必殺技を作ったの!」
「必殺技?」
おいおい、なんだよそのワクワクさせる言葉はよ!!
「そうだよー! 私もお兄さんみたいにスキル発動の時にかっこよく叫びたくて」
「でも、電気付与って言ってたじゃん」
「なんか、違うの!」
ロピ独自の拘りがあるらしい。
「まぁ、必殺技って聴くと見たくなるな! ロピ見せてくれよ!」
「ふっふっふ。それは次のモンスターの戦闘までお楽しみだよ!」
また、あの笑いが出た……。ロピとチルは表情がコロコロ変わるので見ていて飽きないな。
「姉さんは、私にも見せてくれないんです……」
チルは不満なのか睨む様に姉を見ている。
「いくらチルちゃんでも秘密ー!」
「むー!」
「ほっほっほ。これは次の戦闘が楽しみですな」
「任せといてー!」
「お? その自信は結構凄いのか?」
「お兄さん達は私の必殺技を見て驚愕するはずだよ!」
若い人特有の何の根拠も無い自信が湧く現象がロピにも掛かっているのだろう。ロピは相当自信があるらしく小声でモンスター早く出ろ! って呟いているくらいだ。
それとこの一週間で変わった事が一つある。何故かガルルとググガの獣人二人組が毎日顔を出して来る様になった。
「あ! 獣人商人の兄の方と弟の方が来た!」
「おいロピ! そろそろ俺達の事名前で呼べや!」
「えへへ。名前なんだっけ?」
「こ、こいつ!」
「ググガやめなさい。ロピさんおはようございます」
「獣人商人さんおはようー。今日も来たの?」
「えぇ。あんな勘違いをしたのです獣人として恥ずかしい……」
「もう、お兄さんも怒ってないよー」
そうなのだ。ガルル達はこの前の事を気にしていて毎日食材などを分けてくれる。別に食材自体は狩をすれば問題無いが貰えるものは貰っとくか。
「よ、ようチル」
「ググガおはよう」
「今日も良い天気だな!」
「雨だよ?」
「そ、そうだよな!」
うむ、分かりやすい……。この獣人商人の本当の理由は実に分かりやすく、どうやらロピとチルに一目惚れしてしまったらしい。
ウチの子達は可愛いからな……。獣人兄がロピの事を好きで、獣人弟がチルの事が好きと見ている。
だがロピもチルもまだまだ子供の為相手の好意に気付いていない節がある。恐らく年齢は聞いていないがガルル達も若いだろう。
「ロピさん武器の使い心地はどうです?」
「もう、最高だよ! 獣人商人さんがこの材料を持っていたお陰! ありがとうね」
「い、いえ。ロピさんの役に少しでも立てたのなら嬉しいです!」
ガルルは顔を真っ赤にしながらロピとの会話を楽しんでいる様だ。一方ググガの方はチルを落とすには強大な敵が居る……。
「おい、ロピまた訓練付き合うか?」
「本当? 是非お願いしたい」
「おう、任せろ! 同じ身体強化系として俺達相性がいいからな!」
どうやら獣人商人の二人は身体強化のスキルを所持している様だ。ググガがチルに猛アタックを掛けているがイマイチな理由は……。
「おい若造、チル様を落としたかったら私を倒せるくらい強くなれ。分かったか……?」
「は、はい……」
そうなのだ。チルに関してはリガスが全力で邪魔をして来るのだ。魔族の全力威嚇には流石のググガも怖いらしく毎回たじろいでいる。だが凄いのは毎回チルにアタックを掛けている所だな。
「リガスどうかしたの?」
「いえ何でもありませんチル様。少しこの若造に忠告をしただけでございます」
「忠告?」
「チル様は知らなくて良い事でございます」
まぁ、こんな感じで毎日ロピとチルに会うために涙ぐましい努力を二人はしている。俺的にはロピとチルが納得した相手なら良いと思っている。もちろんゴミ野郎だった場合は俺が全力で阻止するがな!
「おい、アトス! この魔族をどっか行かせてくれよ!」
「アトスさんロピさんと特訓しにジャングルに行って来ても良いですか?」
二人共俺に対しても最初の態度とは変わって、今では人間族とか獣人族とか関係無く接して来ている。
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