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第3章
75話 ゴブリンの反乱
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……ん?
なんか外が少し騒がしいな。
「いま何時だ?」
隣を見るとロピが気持ちよさそうに口からヨダレを垂らしながら寝ている。
ロピのスキルをモロに食らって俺は気絶していたのか。
あのスキルは見た目は派手では無かったが、実際食らってみると、凄さが分かった。
「あの電気は凄かったな……」
第三者から見たら、俺が石を触っていきなり倒れた様に見えるが、実際は触った瞬間に手から全身に流れた感じになりいきなり力が抜けた。
「モンスターに効くか分からないが、人間に対してはかなり強いな」
スキルについて考えていると、更に外が騒がしくなってきた。
チルはベットに居ないけどトイレか?
窓から見える景色はまだ暗い。
だが、外からは走る音が聞こえたり偶に悲鳴的なのも聞こえる。
「なんか、ヤバそうだな……」
俺はスヤスヤ眠っているロピを起こす。
「ロピ、起きろ」
ロピは俺の掛け声にガバッと起きた。
「お兄さん、身体大丈夫!? 私のスキルの所為でゴメンね!」
俺がスキルを試して見ると言ったのに、ロピは相当落ち込んでいる様子だ。
「気にするな。それよりも、なんだか外の様子がおかしい」
「え?」
「偶に、悲鳴や走る音が聞こえるんだよ。そして、チルが居ない」
「チルちゃん!」
ロピは部屋中を見て回るがチルが居ない事に気付く。
「お兄さん、大変! チルちゃんどこにも居ない!」
「トイレは?」
「居なかった」
一体チルはどこに行ったんだ?
「ロピ、とりあえずチルの分も含めて荷物をまとめてくれ」
「わ、分かった」
ロピは慌てて、荷物を纏め始める。
俺は、そっと部屋のドアを開けてディング宅に異変が無いか確認する。
耳を澄ませると食堂の方が騒がしいので慎重に確認しに行く。
食堂を覗き見ると、ディングの他に何人かのオーク達が騒がしく話し合いをしている。
「なんでこんな事が起きた!!」
ディングは戦闘の準備をしているのか、家にある武器を集めてオーク達に装備する様指示している。
「分かりません! ただ、仲間のオーク半分はゴブリン共にやられました」
「クソが!! グダの野郎! 絶対許さん!」
「ディング様! こちらは半分減ったとしても、十人以上は居ます。ゴブリンが何人居ようが返り討ちです!!」
「「「そうだそうだ!」」」
ディングは爆発寸前で、いつ怒りが爆発するか分からない状況に見える。
「ゴブリン共は、どうやって俺達同胞を倒した! 普通に戦えば俺達オーク族が負けるはずがないッ!」
「恐らく、寝込みや食事に毒を盛られたのが原因かと……」
「ますます汚らしい手口を使う奴らだ!! 同胞の仇はゴブリン共を皆殺しにする事によって晴らすぞ!!」
「「「「おう!!」」」」
なんか、ヤバそうだな……。
ディングは怒りが頂点に達しているのか、俺達の事は頭に入って無いらしく他のオークを連れて家から飛び出して行った。
俺は急いでロピのいる場所に戻ると、ロピは荷物をまとめ終わり家を出る準備などを全て終えていた。
「お、お兄さん凄い勢いでオーク達が家から出て行ったけど、何があったの?」
ロピは心配そうに聞いてきた。
「どうやら、ゴブリン達が反乱を起こしたっぽい……」
「反乱?」
「まぁ、ディング達オーク族がグダ達ゴブリン族に対しての態度とか扱いを見ていれば、別に不思議な事では無いが、とうとう何かがキッカケでオーク族に対しての不満が爆発したんだろう」
恐らく、人間族の住処がモンスター達に壊滅状態にされたと言う話がキッカケだと思う……。
グダ達が人間族の住処を偵察したのだろう。そこで、人間族は魔族を買い取るとか、そういう次元まで街の修復が追いついて居ない為、グダ達は魔族が売れないと判断したうえで反乱を実行したんだと思う。
魔族を売り払ったお金でゴブリン達の食料を賄おうとグダは考えていたのだろう。
だが、実際に売れないとなると、ゴブリン達が食べる分の食料が賄え無いので、後はオーク達をどうにかするしか無いという事だな……。
いつか、こうなるとは思ったけど、まさかこのタイミングかよ……。巻き込まれない様に明日にはこの村を出るつもりだったのに。
「ロピ、チルを探すぞ!」
「うん!」
「ここからは、訓練でやってきた様に気配を消してチルを探す。チルがどこに行ったか心当たりはあるか?」
「うーん、どこだろう」
俺とロピは二人して少しの間チルの行きそうな場所について考えた。そして、同じタイミングでチルの行きそうな場所に一つ心当たりがある事を思い出す。
「「あ!! 魔族の所!」」
ロピと同時にチルの行きそうな場所を叫んだ。
恐らくチルは牢屋に囚われている魔族の所に行ったんだろう。
この前行った時は熱心に魔族の事を観察していたし、魔族を助けたいとも言っていた。
「チルは、一体どれくらい前に魔族の所に向かったんだ?」
「わ、分かんない。私は寝ちゃってたし……」
「何も無ければいいが」
「お兄さん、チルちゃんを早く探しに行こう!」
「そうだな、一度牢屋に行ってみよう」
俺達は、チルを探す為に牢屋のある建物に向かった。
なんか外が少し騒がしいな。
「いま何時だ?」
隣を見るとロピが気持ちよさそうに口からヨダレを垂らしながら寝ている。
ロピのスキルをモロに食らって俺は気絶していたのか。
あのスキルは見た目は派手では無かったが、実際食らってみると、凄さが分かった。
「あの電気は凄かったな……」
第三者から見たら、俺が石を触っていきなり倒れた様に見えるが、実際は触った瞬間に手から全身に流れた感じになりいきなり力が抜けた。
「モンスターに効くか分からないが、人間に対してはかなり強いな」
スキルについて考えていると、更に外が騒がしくなってきた。
チルはベットに居ないけどトイレか?
窓から見える景色はまだ暗い。
だが、外からは走る音が聞こえたり偶に悲鳴的なのも聞こえる。
「なんか、ヤバそうだな……」
俺はスヤスヤ眠っているロピを起こす。
「ロピ、起きろ」
ロピは俺の掛け声にガバッと起きた。
「お兄さん、身体大丈夫!? 私のスキルの所為でゴメンね!」
俺がスキルを試して見ると言ったのに、ロピは相当落ち込んでいる様子だ。
「気にするな。それよりも、なんだか外の様子がおかしい」
「え?」
「偶に、悲鳴や走る音が聞こえるんだよ。そして、チルが居ない」
「チルちゃん!」
ロピは部屋中を見て回るがチルが居ない事に気付く。
「お兄さん、大変! チルちゃんどこにも居ない!」
「トイレは?」
「居なかった」
一体チルはどこに行ったんだ?
「ロピ、とりあえずチルの分も含めて荷物をまとめてくれ」
「わ、分かった」
ロピは慌てて、荷物を纏め始める。
俺は、そっと部屋のドアを開けてディング宅に異変が無いか確認する。
耳を澄ませると食堂の方が騒がしいので慎重に確認しに行く。
食堂を覗き見ると、ディングの他に何人かのオーク達が騒がしく話し合いをしている。
「なんでこんな事が起きた!!」
ディングは戦闘の準備をしているのか、家にある武器を集めてオーク達に装備する様指示している。
「分かりません! ただ、仲間のオーク半分はゴブリン共にやられました」
「クソが!! グダの野郎! 絶対許さん!」
「ディング様! こちらは半分減ったとしても、十人以上は居ます。ゴブリンが何人居ようが返り討ちです!!」
「「「そうだそうだ!」」」
ディングは爆発寸前で、いつ怒りが爆発するか分からない状況に見える。
「ゴブリン共は、どうやって俺達同胞を倒した! 普通に戦えば俺達オーク族が負けるはずがないッ!」
「恐らく、寝込みや食事に毒を盛られたのが原因かと……」
「ますます汚らしい手口を使う奴らだ!! 同胞の仇はゴブリン共を皆殺しにする事によって晴らすぞ!!」
「「「「おう!!」」」」
なんか、ヤバそうだな……。
ディングは怒りが頂点に達しているのか、俺達の事は頭に入って無いらしく他のオークを連れて家から飛び出して行った。
俺は急いでロピのいる場所に戻ると、ロピは荷物をまとめ終わり家を出る準備などを全て終えていた。
「お、お兄さん凄い勢いでオーク達が家から出て行ったけど、何があったの?」
ロピは心配そうに聞いてきた。
「どうやら、ゴブリン達が反乱を起こしたっぽい……」
「反乱?」
「まぁ、ディング達オーク族がグダ達ゴブリン族に対しての態度とか扱いを見ていれば、別に不思議な事では無いが、とうとう何かがキッカケでオーク族に対しての不満が爆発したんだろう」
恐らく、人間族の住処がモンスター達に壊滅状態にされたと言う話がキッカケだと思う……。
グダ達が人間族の住処を偵察したのだろう。そこで、人間族は魔族を買い取るとか、そういう次元まで街の修復が追いついて居ない為、グダ達は魔族が売れないと判断したうえで反乱を実行したんだと思う。
魔族を売り払ったお金でゴブリン達の食料を賄おうとグダは考えていたのだろう。
だが、実際に売れないとなると、ゴブリン達が食べる分の食料が賄え無いので、後はオーク達をどうにかするしか無いという事だな……。
いつか、こうなるとは思ったけど、まさかこのタイミングかよ……。巻き込まれない様に明日にはこの村を出るつもりだったのに。
「ロピ、チルを探すぞ!」
「うん!」
「ここからは、訓練でやってきた様に気配を消してチルを探す。チルがどこに行ったか心当たりはあるか?」
「うーん、どこだろう」
俺とロピは二人して少しの間チルの行きそうな場所について考えた。そして、同じタイミングでチルの行きそうな場所に一つ心当たりがある事を思い出す。
「「あ!! 魔族の所!」」
ロピと同時にチルの行きそうな場所を叫んだ。
恐らくチルは牢屋に囚われている魔族の所に行ったんだろう。
この前行った時は熱心に魔族の事を観察していたし、魔族を助けたいとも言っていた。
「チルは、一体どれくらい前に魔族の所に向かったんだ?」
「わ、分かんない。私は寝ちゃってたし……」
「何も無ければいいが」
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