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第1章
17話 スキル儀式について
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おはようございます。
今日も朝の講義からです。
「シク、今日は何の講義なんだ?」
「今日はスキルの儀式についてだ」
「おー?! スキル系の講義か!」
「アトスはスキルについては物凄い集中力だな」
そりゃーそうさ! スキル次第では人間族の俺でも無双出来るからな!!
「アトスもそろそろ十歳になるな?」
「あぁ、あと少しでな!」
「スキルは、十歳になった瞬間得られるわけではない」
確か儀式か何かして得る事が出来るんだっけか?
「得るには儀式を行う必要があるが、ここでは出来ないんだ」
「なら、どこで儀式を?」
「ここから一番近い人間族の住処で儀式を行う」
お?! 人間族の住処に行くのか!
俺はこの世界に転生してから、シクに育てられたが、その間一度もどこかに行った事が無い。人と会ったのもシク以外で言えば小型との戦闘をしていた冒険者達くらいだ。
なので、人間族の国に行くのはメチャクチャ嬉しい! てか、楽しみ過ぎる!
「シク! なら俺が十歳になったら人間族の住処に行くのか?」
「あぁ。もう少し先だが人間族の住処に行く。だが、気を付けないといけない事がある」
「気をつける事?」
「そうだ。人間族は他種族を奴隷にしている。なので人間族の住処で何かしたら私は即刻奴隷に落とされると思ってくれ」
えぇ……。人間族ってそんな感じなのかよ?
「人間族の住処以外に儀式出来る場所ないのかよ……」
「あるぞ」
「なら、そこにしよう! わざわざ人間族の住処で儀式する必要はないよな!」
人間族の住処には行ってみたいが、シクが奴隷になる可能性があるくらいなら、別の所で儀式を受けた方がいい。
「他は獣人族の集落や村などで祈祷師的な者がいる場所なら出来る」
「ならそこでいいじゃん」
人間族の住処はとても大きく、国と言ってもいい規模とシクから教わった。
逆に人間族以外は村や集落と言った小規模で集まっているくらいの様だ。
「獣人族の村や集落には絶対に行かん」
その時のシクの瞳には憎悪が宿っている様に見えた……
「な、なんで?」
「私は獣人族が大っ嫌いだからだ」
「……」
怒気を含む声色にビビっている俺に気付いたのか少し気まずそうに言う。
「わ、悪い」
「い、いや大丈夫。とりあえず十歳になったら人間族の住処に行くって事でいいのか?」
「そうだ。ただし十分気をつけて行動し、儀式が終わったら直ぐに帰るぞ」
シクが奴隷にされるのは避けたいし仕方ない。
「わかった」
「悪いな……」
「なんで謝るのさ、俺のスキルを見て気絶するなよーー」
「大丈夫さ、アトスがどんなスキルで
、どんなランクでも私は一切気にしないさ」
「……?」
前にスキルの説明をした時もシクはおかしかったな……。
何か過去にあったのか……?
前回同様この話はこれ以上しない方が良さそうだ。
「それにしても、十歳になるのが楽しみだぜ!」
「誕生日はお祝いだな。ご馳走を作ってやるからな」
「プレゼント楽しみにしているぞ! けど、去年みたいな猪の毛皮服は要らない! 臭いし……」
「何を言う、あれは傑作だった……」
シクは遠い目をして自分の傑作作品を思い出しているようだ。
だが、俺は貰って着た時は獣臭と見た目は、どう見ても山賊だった為数回しか着てない。
「親不孝者め」
シクが残念そうな声色で言う。
「さ、さて午後からも訓練頑張るぞーー!」
な、なんとか誤魔化せた……よな?
今日も朝の講義からです。
「シク、今日は何の講義なんだ?」
「今日はスキルの儀式についてだ」
「おー?! スキル系の講義か!」
「アトスはスキルについては物凄い集中力だな」
そりゃーそうさ! スキル次第では人間族の俺でも無双出来るからな!!
「アトスもそろそろ十歳になるな?」
「あぁ、あと少しでな!」
「スキルは、十歳になった瞬間得られるわけではない」
確か儀式か何かして得る事が出来るんだっけか?
「得るには儀式を行う必要があるが、ここでは出来ないんだ」
「なら、どこで儀式を?」
「ここから一番近い人間族の住処で儀式を行う」
お?! 人間族の住処に行くのか!
俺はこの世界に転生してから、シクに育てられたが、その間一度もどこかに行った事が無い。人と会ったのもシク以外で言えば小型との戦闘をしていた冒険者達くらいだ。
なので、人間族の国に行くのはメチャクチャ嬉しい! てか、楽しみ過ぎる!
「シク! なら俺が十歳になったら人間族の住処に行くのか?」
「あぁ。もう少し先だが人間族の住処に行く。だが、気を付けないといけない事がある」
「気をつける事?」
「そうだ。人間族は他種族を奴隷にしている。なので人間族の住処で何かしたら私は即刻奴隷に落とされると思ってくれ」
えぇ……。人間族ってそんな感じなのかよ?
「人間族の住処以外に儀式出来る場所ないのかよ……」
「あるぞ」
「なら、そこにしよう! わざわざ人間族の住処で儀式する必要はないよな!」
人間族の住処には行ってみたいが、シクが奴隷になる可能性があるくらいなら、別の所で儀式を受けた方がいい。
「他は獣人族の集落や村などで祈祷師的な者がいる場所なら出来る」
「ならそこでいいじゃん」
人間族の住処はとても大きく、国と言ってもいい規模とシクから教わった。
逆に人間族以外は村や集落と言った小規模で集まっているくらいの様だ。
「獣人族の村や集落には絶対に行かん」
その時のシクの瞳には憎悪が宿っている様に見えた……
「な、なんで?」
「私は獣人族が大っ嫌いだからだ」
「……」
怒気を含む声色にビビっている俺に気付いたのか少し気まずそうに言う。
「わ、悪い」
「い、いや大丈夫。とりあえず十歳になったら人間族の住処に行くって事でいいのか?」
「そうだ。ただし十分気をつけて行動し、儀式が終わったら直ぐに帰るぞ」
シクが奴隷にされるのは避けたいし仕方ない。
「わかった」
「悪いな……」
「なんで謝るのさ、俺のスキルを見て気絶するなよーー」
「大丈夫さ、アトスがどんなスキルで
、どんなランクでも私は一切気にしないさ」
「……?」
前にスキルの説明をした時もシクはおかしかったな……。
何か過去にあったのか……?
前回同様この話はこれ以上しない方が良さそうだ。
「それにしても、十歳になるのが楽しみだぜ!」
「誕生日はお祝いだな。ご馳走を作ってやるからな」
「プレゼント楽しみにしているぞ! けど、去年みたいな猪の毛皮服は要らない! 臭いし……」
「何を言う、あれは傑作だった……」
シクは遠い目をして自分の傑作作品を思い出しているようだ。
だが、俺は貰って着た時は獣臭と見た目は、どう見ても山賊だった為数回しか着てない。
「親不孝者め」
シクが残念そうな声色で言う。
「さ、さて午後からも訓練頑張るぞーー!」
な、なんとか誤魔化せた……よな?
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