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第1章
16話 アトス9歳になりました!
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あれから月日は経ち九歳になった。
あと少しで十歳だ! そしたらスキルを手に入れる事が出来る。楽しみでしょうがない。
シクは俺に身体強化の能力を得て欲しい様子だ。一般的にも一番人口が多いのが身体強化の様だが俺はシクと同じ武器強化が良い!!
何故ならカッコイイからだ。
ランクSの武器強化を手に入れて小型モンスター達相手に無双するのが夢だぜ。
小型モンスターとの逃走劇から四年が経ちその間にモンスターを見た事は無い。
毎日の走り込みと先読みの訓練は欠かさずした結果か体力も大分ついた。だがスピードは前世で言う少し足が速いくらいで、体力もオリンピックに出るようなマラソン選手並みには有ると思うがモンスター相手には心許ないし、俺の体力やスピードはあくまで人間族レベルの域を出ない。
シクみたいに獣人族相手に駆けっこしたら確実に負けるな……。
先読みについては大分いい感じだ。
シクが言うには先読みに関しては才能があるらしく最初はすぐ追いつかれ何度もぶっ飛ばされたが、今ではシクの動きを読んで、追いつかれない様になってきた。
ただ、シクに本気で追いかけられたら速攻追いつかれてぶっ飛ばされるけどな……。
そんなこんなで今日もシクと訓練中だ。
「アトス、なかなか良くなったじゃないか。先読みに関しては私よりも全然先が見えているな」
「でも、結局追いつかれるじゃんか!」
「それは、しょうがない。いくら先読みしても、身体能力の差が大きいからな。だが、始めた頃に比べたらすごい進歩だぞ。今はもう捕まえるのに一時間以上かかるようになったしな」
「結局捕まるんだから、意味ないじゃんかよ!」
「それはアトスが疲れて遅くなっているだけで、ずっと同じスピードで走り続けられたら、私はアトスの事を捕まえられないぞ?」
嘘か本当かシクはそんな事を言った。
だが、ほぼ全力に近いスピードで逃げ続けるのはキツイ。
前世では道路など舗装されていたが、ここでは木々が生い茂り真っ直ぐな道が無い。転ばない様に走るのすら大変だ。
やはり、人間族と獣人族ではかなりの身体能力の差がある為、人間族は人間族の逃げ方を覚えないとモンスターにすぐ捕まって食べられてしまう。
俺がこの先成長したとしても、今よりは早く走る事や、体力も今よりは増えるだろうが、シクみたいな走りや体力を手に入れるのは無理だろ。
スキル次第でどうにか出来るが、スキルを得る為にはあと一年かかる。
「よし、アトス今日もジャングルで狩をしようか」
「今日こそ猪か鹿を捕まえてやるぜ!」
「また、直前で逃げられるんじゃないか?」
シクにからかわられながらも俺達は狩に出た。
訓練をしばらくしてからはジャングルの見回りから狩に切り替わった。
「アトスは大分早いスピードで移動出来るようになったな」
「もう、これで小型に遭遇しても平気だな!」
「調子に乗るなよ? その油断が危険を呼ぶ」
ジャングルは常に薄暗く、少し日が落ちると、すぐ辺りが真っ暗になり危険になる。
「今日は訓練で、なかなかアトスが捕まらなかったから、もうこんな暗くなってきたな」
「へへッ!」
シクがこちらを一瞬向く。俺が笑った事に少しムッとした様だ。
やはり、シクと十年近く一緒に暮らしていると、表情は冷たく目つきは鋭いが今では少しの表情の変化でシクが何を考えているか分かるようになってきた。
「笑っていないで、もう帰るぞ」
「はーーい」
あと少しで十歳だ! そしたらスキルを手に入れる事が出来る。楽しみでしょうがない。
シクは俺に身体強化の能力を得て欲しい様子だ。一般的にも一番人口が多いのが身体強化の様だが俺はシクと同じ武器強化が良い!!
何故ならカッコイイからだ。
ランクSの武器強化を手に入れて小型モンスター達相手に無双するのが夢だぜ。
小型モンスターとの逃走劇から四年が経ちその間にモンスターを見た事は無い。
毎日の走り込みと先読みの訓練は欠かさずした結果か体力も大分ついた。だがスピードは前世で言う少し足が速いくらいで、体力もオリンピックに出るようなマラソン選手並みには有ると思うがモンスター相手には心許ないし、俺の体力やスピードはあくまで人間族レベルの域を出ない。
シクみたいに獣人族相手に駆けっこしたら確実に負けるな……。
先読みについては大分いい感じだ。
シクが言うには先読みに関しては才能があるらしく最初はすぐ追いつかれ何度もぶっ飛ばされたが、今ではシクの動きを読んで、追いつかれない様になってきた。
ただ、シクに本気で追いかけられたら速攻追いつかれてぶっ飛ばされるけどな……。
そんなこんなで今日もシクと訓練中だ。
「アトス、なかなか良くなったじゃないか。先読みに関しては私よりも全然先が見えているな」
「でも、結局追いつかれるじゃんか!」
「それは、しょうがない。いくら先読みしても、身体能力の差が大きいからな。だが、始めた頃に比べたらすごい進歩だぞ。今はもう捕まえるのに一時間以上かかるようになったしな」
「結局捕まるんだから、意味ないじゃんかよ!」
「それはアトスが疲れて遅くなっているだけで、ずっと同じスピードで走り続けられたら、私はアトスの事を捕まえられないぞ?」
嘘か本当かシクはそんな事を言った。
だが、ほぼ全力に近いスピードで逃げ続けるのはキツイ。
前世では道路など舗装されていたが、ここでは木々が生い茂り真っ直ぐな道が無い。転ばない様に走るのすら大変だ。
やはり、人間族と獣人族ではかなりの身体能力の差がある為、人間族は人間族の逃げ方を覚えないとモンスターにすぐ捕まって食べられてしまう。
俺がこの先成長したとしても、今よりは早く走る事や、体力も今よりは増えるだろうが、シクみたいな走りや体力を手に入れるのは無理だろ。
スキル次第でどうにか出来るが、スキルを得る為にはあと一年かかる。
「よし、アトス今日もジャングルで狩をしようか」
「今日こそ猪か鹿を捕まえてやるぜ!」
「また、直前で逃げられるんじゃないか?」
シクにからかわられながらも俺達は狩に出た。
訓練をしばらくしてからはジャングルの見回りから狩に切り替わった。
「アトスは大分早いスピードで移動出来るようになったな」
「もう、これで小型に遭遇しても平気だな!」
「調子に乗るなよ? その油断が危険を呼ぶ」
ジャングルは常に薄暗く、少し日が落ちると、すぐ辺りが真っ暗になり危険になる。
「今日は訓練で、なかなかアトスが捕まらなかったから、もうこんな暗くなってきたな」
「へへッ!」
シクがこちらを一瞬向く。俺が笑った事に少しムッとした様だ。
やはり、シクと十年近く一緒に暮らしていると、表情は冷たく目つきは鋭いが今では少しの表情の変化でシクが何を考えているか分かるようになってきた。
「笑っていないで、もう帰るぞ」
「はーーい」
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