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結婚初夜1 ※
しおりを挟む今日は、教会でお兄様と私の結婚式があり、実家のお屋敷で披露宴が行われた。
披露宴を終えて向かったのは、私の両親と私が小さい頃に過ごしていた、郊外の小さめのお屋敷だ。
領地の立派なお屋敷は、手放してしまったけれど、母がこの家を気に入っていたらしく、お父様が買い上げて、手を入れながら残して下さっていた。
そこに、お兄様と二人で住む事になり、今は、先に湯浴みを終え、寝室でお兄様を待っている。
今夜は、いつものナイトドレスでは無くて、マチルダとフェリシアが、両親にも内緒で、結婚祝いとして贈ってくれた、特別なナイトドレスを着ている。
一応、レースのガウンがついているけれど、どちらも薄手のひらひらした生地で、なんだか心許ない。
フレンチスリーブで、襟ぐりが広く開いている。リボンで前を留めているけれど、解くと胸が露わになってしまう。
結婚前に、これからは余り集まれないかもと、マチルダとフェリシアとの三人で、頻繁に集まっていた。
その時に、大人の女性になるために、二人から色々とアドバイスを受けた。主に夜の事を。三人できゃあきゃあ言いながら、フェリシアの持って来た本を読んで、とても楽しかった。
――今日は、学んだ事を活かして、お兄様を喜ばせるのよ!
ドアの開く音がして、お兄様が入ってくる。
「待たせたね」
「いえ、そんなに待ってないわ」
「………………パトリシア、そんなナイトドレス、持っていたかな?」
「実は……、これ、フェリシアとマチルダが、結婚のお祝いにくれたのよ。……どうかしら?」
「……大人びた、デザインだね」
お兄様の反応が薄くて、少しがっかりしてしまう。……でも、本番はこれからよ。中身で勝負しなければいけないんだから。
お兄様がベッドに腰掛ける。
「……目のやり場に、困ってしまうな」
と、お兄様に目を逸らされてしまう。
「……似合わないかしら……?」
「っ、いや、とっても似合ってるんだ。ただ、一年も、パトリシアに触れていなくて、戸惑っているだけだよ」
「……お兄様、今日は、私から触れても良いかしら?」
「……パトリシアから?」
「ええ、初めての時は、お兄様に全て任せてしまっていたでしょう? それでは、男性は飽きてしまうと本に書いてあったの」
「……本、かい?」
「そうなの。私も色々と勉強したのよ」
「……色々と、勉強、」
「でも、本で読んだだけでしょう? 自信は余り無いから、間違えていたら、教えて欲しいのだけれど……」
「……分かった。パトリシアの好きにしてごらん」
ベッドの上に、お兄様に寝転んでもらう。
お兄様の上に跨り、ボタンを外していく。
「……パトリシア、僕からは触っては駄目なのかな?」
「そうよ。お兄様は、何もしないで。お兄様がして下さったみたいに、今度は私がしてあげたいの」
「……分かった」
何故か諦めた様に、お兄様が言う。
脱ぐと意外と厚い胸板に、手を這わせる。
胸の先に指先で触れると、お兄様の身体がぴくりと反応する。
――男性も、ここが気持ち良いって本当なのね。
お兄様がしてくれたみたいに、胸の先に舌を這わせる。舌先で舐め、ちゅうっと吸いつくと、お腹の辺りにある、お兄様のものが反応する。
お兄様が感じてくれているのが、嬉しくて、執拗に舐めていると、
「っ、パトリシア、もう、良いかな……?」
「まだよ、お兄様」
三人で、散々色々なやり方を本で見て、実力がなくても何とかなりそうな、とっておきの方法を見つけた。
これだけでも、やらなくっちゃ。この一年が無駄になってしまう。
お兄様の、下履きのボタンを外し、お兄様のものを露わにする。
自分で、ナイトドレスの前についている、リボンを解き、胸を寄せて、お兄様のものに添わせる。
「っ、ちょっと、待って! パトリシア……」
「……駄目かしら?」
「いや、なんで、そんな事っ」
ぎゅっと、胸でお兄様のものを挟むと、びくりと反応する。
先から出てきてしまっているものを、舐めると、塩からい味がする。その液体を全体に擦りつける様に、胸で挟み込んで、動かしてみる。
「っ、パトリシアっ、駄目だっ」
「……なぜ?」
「汚い、そんなもの、口にしちゃ、駄目だっ」
「汚くなんてないわ」
先を咥える様に、ちゅうっと吸い上げると、お兄様がうめくような声を出す。
「ごめん、もう、……限界だ」
「お兄様……?」
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