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私は息子を護れるか~小鳥が居る枝【[※]他所で未発表原稿】※核心ストーリー
■天翔ける叫び
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「……はぁ……はぁ……あは……は」
「黄昏の終焉が、綺麗だろ。
君が、天王寺アリスとして過ごす、最後の夜が来るよ。
寝室からの高層展望もよいが、僕の執務室の窓の外にも美しい世界を用意している。もう、あのように狭い独房で仕事をする必要はない。僕の伴侶として、そばにいてくれ。
大地を、共に歩こう。
記者会見の準備を進めている。その場で、妻であるアリス・ジールゲンの御披露目をするつもりだ。そして、僕の特別な寵を受け、召し抱えられていたトップアイドル『Luna』が、エリオット・ジールゲンの実の息子ルイーナ・ジールゲンであったと公表させてもらう。
事実上の関係だけでなく、公でも、君たち二人は僕の妻子となるんだ」
「……あの子は、今夜、羽ばたくの……はぁはぁ……そして、私も、エリオットの手が届かないところへ……はぁ……はああ……ああああっ!」
「アリス姉さん。
つい今しがた、君の陰部に、僕の手で押し込ませてもらったものの事を忘れないでくれるか。さし込まれているだけでも、荒々しい感覚が襲ってくるだろ?
早めに軍門に降った方がいい。
さもなくば、徐々に、君の内は押し広げられていく――兇暴なる快楽に見舞われ、たえられなくなるぞ。
今の君は、一本柱に縛りつけられ、どこにも逃げ出せない。
ああ。
その深紅のドレスはどうだい? 纏う身のすべてに、なまめかしい情感があふれるよう設計されている。気に入ってもらえたかな」
「あああああっ!
……はぁ……はぁ……んっんんんんんっ!」
「ふふ。
結婚前夜の君の唇の味、今しか得られない。たくさんもらっておかなくてはな。もちろん、妻となったアリス姉さんと舌と舌を熱く絡めあう事、今から楽しみさ。
あははっ。
僕に迫られて、足をずいぶんと大きく動かしてくれたね!
後ろ手に拘束されているが、指先までしっかりと力を入れて感じてくれているのかな? 陰部の内に刺激を与えられる興、楽しんでくれているようだ。
ほら、僕が顎を支えてやっているだろ。悦んでいる表情をよく見せてくれ」
「あ、あああ……もうすぐ……顔を見せてあげられなくなるから……エリオットの好きにすればいいわ……あ、ああっ! ああっ!」
「うんうん。
『敵対』相手でもあった天王寺アリスの顔は、もうすぐ見えなくなるな。これから後に抱けるのは、僕の正妻アリス・ジールゲンだ。
虚誕妄説から生まれたような家族の日常劇は、昨晩が最後になってしまったのか。
ルイーナがまもなく、この執務室にやって来る。
あの子もこれからは、エリオット・ジールゲンの『息子』として生きていく事になる。君が、ルイーナを歌うたいとして、世俗に認めさせようとしていた理由には驚かせてもらったよ。知ってしまった以上、あの子を、今までのように扱う訳にはいかない。
だが、これからも、愛しい我が子として大切にする事は約束しよう。
分かるだろ?
これらを踏まえて導き出される答えは一つだ。『歌うたい』として、反乱分子どもに、ルイーナを略取させようなどという君の計画は、打ち砕かせてもらう。
論を俟たない」
「あああ……あの子は、空へと飛び上がり……地上におりたつの……はあ……はあ……平和を願う心を込めた歌で……ルイーナ自身の力で、みんなに認められる……たとえ、青い瞳を持っていても……はあ、はあ」
「僕の青い瞳に映る君は、美しいよ。
深紅に彩られたアリス姉さんが、熱く色情に満ちた姿を見せてくれている。
赤い髪の君に、紅色はよく似合う。
だが、妻となった後は、僕を超える頭脳の持ち主である君を、皆が称えるよう、漆黒で飾らせてほしい。
僕の妻は、とても高貴な存在さ。
寝室で、人形遊びを兼ねて、漆黒色のドレスを着てもらう事はあったが――軍事公用の際に着てもらう軍服の方も、黒が際立つものを用意するつもりだ。
軍事政権の支持率を大幅に上昇させた『Luna』をかげで支えるプロデューサーであった君だ。その仕事ぶりを認めない者などいない。
戦略立案能力に秀でている君は、その智を活かしてもらうなら提督にでも任命すべきだが、ふふ、将官にしてしまうと、『お仕事』の方に君をとられてしまうからな。然るべき地位を用意するつもりだが、『お仕事』中は、常に僕のそばにいてもらう」
「……エリオットの事は、嫌いじゃない……はあ、はあ……これからも、嫌いにならない……だけど……もう、ああああ! ひぃ」
「嬉しいな。
アリス姉さんの胸の先を弄べるのは、この世で僕ただ一人。
上から手を入れられ、気持ちいいかい?
ふふふ。
世界の支配に成功した事、君のすべてを好きにしていい権利を手に入れたに等しい。
顔立ちが母親似でありながら、瞳の色はこの僕と同じという――アリス姉さんの血脈が後世に繋がる道筋に、エリオット・ジールゲンの存在を刻ませてもらったし、ここ何年かは同居してもらった。
『事実上の夫婦』として、この塔の上――タワー『スカイ・オブ・パーツ』上層の僕の私邸内のみではあるが、睦まじく子育てをしたじゃないか。子を育てるあり方で思いをめぐらせながら、二人の心が再び近づいていった。
寝所を共にする際も、心を通わせてくれるようになっていっただろ。君の方が情熱が抑えられない様子を見せ、僕を悦ばせてくれる事もあった――真の夫婦として過ごしているはずなのに、なぜ、君の名が天王寺アリスのままなのか、そちらの方に違和感をおぼえていたぐらいだ」
「エ、エリオット……はあ、はあ……わたしは、ずっと……天王寺アリス……結婚する事なく、一生が終わるの……はぁああんっ! あんっ!」
「ふん。
深紅の衣に情欲を感じさせられたまま、陰部の内を無慈悲な力で広げられている。
足を震わせ快楽を表現する事、もう止められないぞ。心地よさが、足の付け根あたりから暴威を振るうようだろ?
本当は、僕のベッドの上で、アリス姉さんを楽しませてやる為に用意しておいた拘束衣だったが……尋問で使う羽目になるとはな。
ああ。
顔を赤らめ、責めを悦んでいる君に言っておく。
僕の妻となった後、今度は、ベッドの上でそれを着てもらうつもりだ。
鎖で繋いだりしないさ。
真っ白なシーツの上で、悶え苦しむ様を見せてくれ。身も心も、快楽に逆らえなくなった妻の姿を眺めながら、夫の僕は酒を楽しませてもらうつもりだ。
ふふふ。
焦らされるの好きなんだろ?
夫となる僕は、妻であるアリス姉さんの心中を汲む義務があると考える。足を大きく開いてやった時、怯えながらも期待を込めた表情をされたら、君を最大限に悦ばせながら貫き、応じたいと思うよ。
――下、少し触っていいか?」
「あああ、ああああん……はあ……はあ……エリオット……未来だけを見て、生きていってね……子供の頃の私との約束をまもってね……ずっと、アリスねえさんは……あんっ! はあああん!」
「陰部は、濡れているというより、すでに粘ついているぞ。
タケに、ルイーナの迎えに出るよう命じていただろ。竹内イチロウという男は、僕に隠し立て、何度もクーデターを企ててくるほど野心的だが、大学時代から側近中の側近をしてくれている。僕と君が行為中だと察したら、ルイーナを部屋に入れたりしないさ。
伝えている通りだ。
ただ、できれば二人が執務室に到着する前に、一度、為終えたいな。
奥の部屋で落ち着くほど時間がない。命の恩人でもある姉さんの扱いとして申し訳なく感じているが、ソファの上で楽しい時間を過ごしてもらえるようにするよ。
腕の拘束具のロックを解除するが、深紅のドレスは、そのまま着ていたまえ」
「……エリオット……顔をよく見せて……アリス姉さん、ずっと……はうううん!」
「もちろんだ。
常に僕の目が届くところに――終生そばにいてもらうよ。君との間に生まれたルイーナ共々、反乱分子どもの手に渡したりしない……ははっ! 両胸とも責めさせてもらう! 強めに揉んでやろう」
「くんっ! あふっ! あはん!
……ルイーナは、地上に……戻るの……恐怖政治を指導したエリオット・ジールゲンの子としてではなく……ただのルイーナとして……一人の子供として……あふぁんっ! はうううん!」
「うんうん。
ルイーナは、エリオット・ジールゲンの実子という地位だけでなく、人々を魅了するような歌をうたう『Luna』として、すでに世俗に認められているじゃないか。
そんなあの子の利用価値に気づき、反乱分子どもに差し出すつもりだったとは。
父親である僕の正体を知られてしまうかもしれないというリスクを冒してまで、君が、あの子をアイドルとして歌わせたかった目的を知ってしまった以上、これまでと変わらず皆の前で歌ってもらう訳にはいかないが……ふふ、どうだろう?
小鳥のさえずりをまた聴きたいと思う民衆は、『Luna』であるルイーナを神格化するのではないか。
そう。
単に僕の子というだけでなく、ルイーナを次代の世界の支配者にしたいと望むのではないかと思うんだ。
僕がクーデターにより築いた軍事政権は、本来、世襲を伴わない独裁政治体制だが――民意を反映した結果、僕と君の繋げた血筋が、事実上の君主制を作り出すかもしれないと思わないか?
理解していたんだろ。僕が、君の気持ちを捻じ曲げてでも、共に悪政支配者を目指してほしかった理由。
あははっ。
胸の先端を激しく弄られながら、もう一度考えてくれ」
「ひあああ……あは……はあ……ああ……だ、だめ……私も、ルイーナも……悪政をほう助する事はできない……はうぅん!」
「最後に聞く。
アリス姉さんのその手で、婚姻届けにサインしてくれないか?
君のその手で――幼い頃に僕の命を救ってくれたその手で、ペンを握ってくれる日が来るまで待ちたかったが、状況が許さなくなってしまった。
アイドルプロデューサーになったり、おかしな小説をたくさん書いていたのが、まさか反乱分子どもと連絡を取る為の手段であったとはな。いくつか読ませてもらってどの小説も、冒頭が諷示であるのには気づいていたが……それを密謀めぐらす事に活用していたと報じられ喫驚したよ。プロデューサーの立場になりたかったのは、隠れ蓑が必要だったという訳だ。
ブログで有名になった際、著名を悪用し、レジスタンス活動をしていた前科があったが、ここ数年は、僕の私邸内に幽閉していたので、迂闊だったよ。
リビングでコーヒーを楽しみながらたわい無い雑談に付き合ってくれていたし、ルイーナの歌を聴く為に二人でソファに座った時、肩に手を回しても大人しくしてくれていた。
ベッドの上で、お人形扱いだろうと悦んでくれていた。
逆らうつもりはないという様だった。
僕を欺くような悪さを働く存在ではないと信頼していたので、拘束せずに寝所に招き入れていたのに……酷いじゃないかっ! もう、君が敵になる事はないと信じ、僕の部屋にいる時ですら自由を与えてやっていたのに……裏切られて残念だ。
ふ。
それは、お人形のように大人しい君なんてものが虚であったという事。本当の君は、したたかなんだろ? 激しい夜の方が好みなのだと考えさせてもらう!
陰部に押し込んであるもの、引き抜くぞ」
「う……ひぁああああ……あははん!
はんっ!」
「ふふ、これを押し込む時も、快楽に悶える様を見せてくれていた。陰部の内で、時間をかけて膨らんでいくのをお楽しみのようだったが、抜かれて残念なのか? 思い乱れ、ついには煩悶するかのようだな。
だが、君が、報いを受けるのは当然だと考えてもらいたい。
アリス姉さん自身と、二人の愛息ルイーナを、反徒の穢らわしい手に渡そうなどという謀を企てたこと自体が、すでに極刑に値する。
君たち母子は、僕の下でしか生きる事を許可されていないんだ。
詫びてくれないか?
アリス姉さんの口から、戯れであったと言ってもらえれば、すぐに聴許するよ。
汚穢にまみれた連中と気脈を通じたのは、奴らをおびき出す作戦なんだろ? 僕をも騙さないと、逆賊どもの一掃ができないと考えてくれた。僕の妻として、アリス姉さんは正しい事をしてくれたんだ」
「黄昏の終焉が、綺麗だろ。
君が、天王寺アリスとして過ごす、最後の夜が来るよ。
寝室からの高層展望もよいが、僕の執務室の窓の外にも美しい世界を用意している。もう、あのように狭い独房で仕事をする必要はない。僕の伴侶として、そばにいてくれ。
大地を、共に歩こう。
記者会見の準備を進めている。その場で、妻であるアリス・ジールゲンの御披露目をするつもりだ。そして、僕の特別な寵を受け、召し抱えられていたトップアイドル『Luna』が、エリオット・ジールゲンの実の息子ルイーナ・ジールゲンであったと公表させてもらう。
事実上の関係だけでなく、公でも、君たち二人は僕の妻子となるんだ」
「……あの子は、今夜、羽ばたくの……はぁはぁ……そして、私も、エリオットの手が届かないところへ……はぁ……はああ……ああああっ!」
「アリス姉さん。
つい今しがた、君の陰部に、僕の手で押し込ませてもらったものの事を忘れないでくれるか。さし込まれているだけでも、荒々しい感覚が襲ってくるだろ?
早めに軍門に降った方がいい。
さもなくば、徐々に、君の内は押し広げられていく――兇暴なる快楽に見舞われ、たえられなくなるぞ。
今の君は、一本柱に縛りつけられ、どこにも逃げ出せない。
ああ。
その深紅のドレスはどうだい? 纏う身のすべてに、なまめかしい情感があふれるよう設計されている。気に入ってもらえたかな」
「あああああっ!
……はぁ……はぁ……んっんんんんんっ!」
「ふふ。
結婚前夜の君の唇の味、今しか得られない。たくさんもらっておかなくてはな。もちろん、妻となったアリス姉さんと舌と舌を熱く絡めあう事、今から楽しみさ。
あははっ。
僕に迫られて、足をずいぶんと大きく動かしてくれたね!
後ろ手に拘束されているが、指先までしっかりと力を入れて感じてくれているのかな? 陰部の内に刺激を与えられる興、楽しんでくれているようだ。
ほら、僕が顎を支えてやっているだろ。悦んでいる表情をよく見せてくれ」
「あ、あああ……もうすぐ……顔を見せてあげられなくなるから……エリオットの好きにすればいいわ……あ、ああっ! ああっ!」
「うんうん。
『敵対』相手でもあった天王寺アリスの顔は、もうすぐ見えなくなるな。これから後に抱けるのは、僕の正妻アリス・ジールゲンだ。
虚誕妄説から生まれたような家族の日常劇は、昨晩が最後になってしまったのか。
ルイーナがまもなく、この執務室にやって来る。
あの子もこれからは、エリオット・ジールゲンの『息子』として生きていく事になる。君が、ルイーナを歌うたいとして、世俗に認めさせようとしていた理由には驚かせてもらったよ。知ってしまった以上、あの子を、今までのように扱う訳にはいかない。
だが、これからも、愛しい我が子として大切にする事は約束しよう。
分かるだろ?
これらを踏まえて導き出される答えは一つだ。『歌うたい』として、反乱分子どもに、ルイーナを略取させようなどという君の計画は、打ち砕かせてもらう。
論を俟たない」
「あああ……あの子は、空へと飛び上がり……地上におりたつの……はあ……はあ……平和を願う心を込めた歌で……ルイーナ自身の力で、みんなに認められる……たとえ、青い瞳を持っていても……はあ、はあ」
「僕の青い瞳に映る君は、美しいよ。
深紅に彩られたアリス姉さんが、熱く色情に満ちた姿を見せてくれている。
赤い髪の君に、紅色はよく似合う。
だが、妻となった後は、僕を超える頭脳の持ち主である君を、皆が称えるよう、漆黒で飾らせてほしい。
僕の妻は、とても高貴な存在さ。
寝室で、人形遊びを兼ねて、漆黒色のドレスを着てもらう事はあったが――軍事公用の際に着てもらう軍服の方も、黒が際立つものを用意するつもりだ。
軍事政権の支持率を大幅に上昇させた『Luna』をかげで支えるプロデューサーであった君だ。その仕事ぶりを認めない者などいない。
戦略立案能力に秀でている君は、その智を活かしてもらうなら提督にでも任命すべきだが、ふふ、将官にしてしまうと、『お仕事』の方に君をとられてしまうからな。然るべき地位を用意するつもりだが、『お仕事』中は、常に僕のそばにいてもらう」
「……エリオットの事は、嫌いじゃない……はあ、はあ……これからも、嫌いにならない……だけど……もう、ああああ! ひぃ」
「嬉しいな。
アリス姉さんの胸の先を弄べるのは、この世で僕ただ一人。
上から手を入れられ、気持ちいいかい?
ふふふ。
世界の支配に成功した事、君のすべてを好きにしていい権利を手に入れたに等しい。
顔立ちが母親似でありながら、瞳の色はこの僕と同じという――アリス姉さんの血脈が後世に繋がる道筋に、エリオット・ジールゲンの存在を刻ませてもらったし、ここ何年かは同居してもらった。
『事実上の夫婦』として、この塔の上――タワー『スカイ・オブ・パーツ』上層の僕の私邸内のみではあるが、睦まじく子育てをしたじゃないか。子を育てるあり方で思いをめぐらせながら、二人の心が再び近づいていった。
寝所を共にする際も、心を通わせてくれるようになっていっただろ。君の方が情熱が抑えられない様子を見せ、僕を悦ばせてくれる事もあった――真の夫婦として過ごしているはずなのに、なぜ、君の名が天王寺アリスのままなのか、そちらの方に違和感をおぼえていたぐらいだ」
「エ、エリオット……はあ、はあ……わたしは、ずっと……天王寺アリス……結婚する事なく、一生が終わるの……はぁああんっ! あんっ!」
「ふん。
深紅の衣に情欲を感じさせられたまま、陰部の内を無慈悲な力で広げられている。
足を震わせ快楽を表現する事、もう止められないぞ。心地よさが、足の付け根あたりから暴威を振るうようだろ?
本当は、僕のベッドの上で、アリス姉さんを楽しませてやる為に用意しておいた拘束衣だったが……尋問で使う羽目になるとはな。
ああ。
顔を赤らめ、責めを悦んでいる君に言っておく。
僕の妻となった後、今度は、ベッドの上でそれを着てもらうつもりだ。
鎖で繋いだりしないさ。
真っ白なシーツの上で、悶え苦しむ様を見せてくれ。身も心も、快楽に逆らえなくなった妻の姿を眺めながら、夫の僕は酒を楽しませてもらうつもりだ。
ふふふ。
焦らされるの好きなんだろ?
夫となる僕は、妻であるアリス姉さんの心中を汲む義務があると考える。足を大きく開いてやった時、怯えながらも期待を込めた表情をされたら、君を最大限に悦ばせながら貫き、応じたいと思うよ。
――下、少し触っていいか?」
「あああ、ああああん……はあ……はあ……エリオット……未来だけを見て、生きていってね……子供の頃の私との約束をまもってね……ずっと、アリスねえさんは……あんっ! はあああん!」
「陰部は、濡れているというより、すでに粘ついているぞ。
タケに、ルイーナの迎えに出るよう命じていただろ。竹内イチロウという男は、僕に隠し立て、何度もクーデターを企ててくるほど野心的だが、大学時代から側近中の側近をしてくれている。僕と君が行為中だと察したら、ルイーナを部屋に入れたりしないさ。
伝えている通りだ。
ただ、できれば二人が執務室に到着する前に、一度、為終えたいな。
奥の部屋で落ち着くほど時間がない。命の恩人でもある姉さんの扱いとして申し訳なく感じているが、ソファの上で楽しい時間を過ごしてもらえるようにするよ。
腕の拘束具のロックを解除するが、深紅のドレスは、そのまま着ていたまえ」
「……エリオット……顔をよく見せて……アリス姉さん、ずっと……はうううん!」
「もちろんだ。
常に僕の目が届くところに――終生そばにいてもらうよ。君との間に生まれたルイーナ共々、反乱分子どもの手に渡したりしない……ははっ! 両胸とも責めさせてもらう! 強めに揉んでやろう」
「くんっ! あふっ! あはん!
……ルイーナは、地上に……戻るの……恐怖政治を指導したエリオット・ジールゲンの子としてではなく……ただのルイーナとして……一人の子供として……あふぁんっ! はうううん!」
「うんうん。
ルイーナは、エリオット・ジールゲンの実子という地位だけでなく、人々を魅了するような歌をうたう『Luna』として、すでに世俗に認められているじゃないか。
そんなあの子の利用価値に気づき、反乱分子どもに差し出すつもりだったとは。
父親である僕の正体を知られてしまうかもしれないというリスクを冒してまで、君が、あの子をアイドルとして歌わせたかった目的を知ってしまった以上、これまでと変わらず皆の前で歌ってもらう訳にはいかないが……ふふ、どうだろう?
小鳥のさえずりをまた聴きたいと思う民衆は、『Luna』であるルイーナを神格化するのではないか。
そう。
単に僕の子というだけでなく、ルイーナを次代の世界の支配者にしたいと望むのではないかと思うんだ。
僕がクーデターにより築いた軍事政権は、本来、世襲を伴わない独裁政治体制だが――民意を反映した結果、僕と君の繋げた血筋が、事実上の君主制を作り出すかもしれないと思わないか?
理解していたんだろ。僕が、君の気持ちを捻じ曲げてでも、共に悪政支配者を目指してほしかった理由。
あははっ。
胸の先端を激しく弄られながら、もう一度考えてくれ」
「ひあああ……あは……はあ……ああ……だ、だめ……私も、ルイーナも……悪政をほう助する事はできない……はうぅん!」
「最後に聞く。
アリス姉さんのその手で、婚姻届けにサインしてくれないか?
君のその手で――幼い頃に僕の命を救ってくれたその手で、ペンを握ってくれる日が来るまで待ちたかったが、状況が許さなくなってしまった。
アイドルプロデューサーになったり、おかしな小説をたくさん書いていたのが、まさか反乱分子どもと連絡を取る為の手段であったとはな。いくつか読ませてもらってどの小説も、冒頭が諷示であるのには気づいていたが……それを密謀めぐらす事に活用していたと報じられ喫驚したよ。プロデューサーの立場になりたかったのは、隠れ蓑が必要だったという訳だ。
ブログで有名になった際、著名を悪用し、レジスタンス活動をしていた前科があったが、ここ数年は、僕の私邸内に幽閉していたので、迂闊だったよ。
リビングでコーヒーを楽しみながらたわい無い雑談に付き合ってくれていたし、ルイーナの歌を聴く為に二人でソファに座った時、肩に手を回しても大人しくしてくれていた。
ベッドの上で、お人形扱いだろうと悦んでくれていた。
逆らうつもりはないという様だった。
僕を欺くような悪さを働く存在ではないと信頼していたので、拘束せずに寝所に招き入れていたのに……酷いじゃないかっ! もう、君が敵になる事はないと信じ、僕の部屋にいる時ですら自由を与えてやっていたのに……裏切られて残念だ。
ふ。
それは、お人形のように大人しい君なんてものが虚であったという事。本当の君は、したたかなんだろ? 激しい夜の方が好みなのだと考えさせてもらう!
陰部に押し込んであるもの、引き抜くぞ」
「う……ひぁああああ……あははん!
はんっ!」
「ふふ、これを押し込む時も、快楽に悶える様を見せてくれていた。陰部の内で、時間をかけて膨らんでいくのをお楽しみのようだったが、抜かれて残念なのか? 思い乱れ、ついには煩悶するかのようだな。
だが、君が、報いを受けるのは当然だと考えてもらいたい。
アリス姉さん自身と、二人の愛息ルイーナを、反徒の穢らわしい手に渡そうなどという謀を企てたこと自体が、すでに極刑に値する。
君たち母子は、僕の下でしか生きる事を許可されていないんだ。
詫びてくれないか?
アリス姉さんの口から、戯れであったと言ってもらえれば、すぐに聴許するよ。
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