R18「僕の手から逃げる事は許さない!」狂愛夫に、塔の上に囚われているが意外と純愛心を持っている【短編集/読み切り】

K.A.

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「君はただ、僕の『従順な妻』になればいいんだ。何も考えずに、従ってくれないか?」

[職場(想像図)]婚姻届けにサインさせられたら、私を待っているのは彼の慰みもの待遇のお仕事

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「は……はい……エリオット……いえ、エリオット・ジールゲン閣下……あの……ああ……閣下からお預かりした大隊だいたいで……あああ……旅団りょだんの……あ……はぁ……エリオッ……ああっ」

「アリス……いや、大佐たいさ
 しっかりとした言葉で……上官の僕に、報告してくれないか……心地よいのは……理解してやれるが……」

「ああっ……あっ!
 か、閣下が、下から……ああっ!
 ……あ……戦車大隊に関しても……あ……さ、先に……隷下れいか……空部隊に、マニューバ……ああ!
 エリオット……な、何度も、下から突いて……早く動いて……っ!
 し、新編の艦隊所属……航空母艦こうくうぼかんが……あっ! あっ! あっ!
 あああああっ!」

「……ああ。
 安心してくれ……これで、報告がしやすくなっただろ……。
 アリス・ジールゲン大佐たいさ
 君も、然許さばかり、充実した時間だったようだね。
 報告を続ける前に、僕の事をいとおしく思いながら、抱きつく事を忘れないでほしい。
 終えたあと、肩を揺らして熱く呼吸するさまも、とてもあでやかで、美々びびしい。
 君なら、必ず、手柄を立ててくれると思い、前以まえもって、恩賞おんしょうを与えたんだ。
 最後まで、気持ちがよさそうで、こちらは、とても満足させてもらったよ。
 ふふふ。
 将官しょうかんすらも束ねる立場の僕の身体の上に、今、君はいるんだろ?
 僕に、下から突き上げられる事を悦ぶばかりで、大佐たいさの方からは、何もしてくれなかったな」

「ご……ごめんなさ……い、いえ、申し訳ありませんでした。
 私ごときが、エリオット……閣下直属の幕僚ばくりょうとして、参謀補佐をさせていただ……あっ!」

「僕は、もう抜いているのに、いつになったら抱きついてきてくれるつもりだったんだい?
 困るな、大佐たいさ
 報告を続ける前にと、命令しただろう」

「む、胸……リーファージャケットの中に、閣下の指が……。
 きゃ……あ……ボタン、勝手に外さないで……ください。
 シャツの上を、閣下の御手おてが……ああっ!
 エ、エリオット……誰かに、見つかったら……あっ。
 ああ!
 司令部……こ、こんなところで、私たち二人で……胸をつかま……ジャケットを脱がさないで!
 この白いシャツも、軍から支給されたものだけど、これと、タイトスカートだけじゃ、緊急で指揮官任命されても、出ていけないよ……。
 しかも、私、スカートの中、今、何もはいていない……ああ……ああっ!」

「おや?
 自分から、下着の用意がないと報告してくれたので、僕はてっきり、さわってほしいのだと思ったよ。
 僕に、陰部をでられて、ずっと、熱をびた叫びをあげていたじゃないか。
 あはははは!
 誰かに見つかったらと、心配していたのは、虚偽の申告だったのかね?
 上官の僕に対して、いささか無礼なおこないじゃないか。
 ふふ。
 いいんだ。
 この軍は、エリオット・ジールゲンの私物も同然。
 そして、大佐たいさ。君は、僕の正妻アリス・ジールゲン。
 僕が望んだ時に、君を抱きしめて、何が悪いと言うんだい」

「え……あ……あ、は……し、下を……そ、そんなに……あは。
 ……はぁ。
 シャツの上から、胸をつかまれるの……は……い、いえ……わ、私は……!」

「ん?
 なんだ、大佐たいさ
 身体を激しく揺らして、僕との行為を味わい悦んでくれていると思っていたが、心の底では、まだ、反逆のがあるという事かね?」

「ち、ちがう……エリオットには、もう逆らわない……私の負けだわ。
 天王寺アリスとして、エリオット閣下と『敵対』していた事は、弁解の余地もございません。
 あざとく釈明するつもりもなく、息子のルイーナと、公私共に、閣下の配下であると認識し、絶対の忠誠と服従を誓います。
 御咎おとがめを受けるのは、下僚かりょうとして、当然だと思いますが……あの……あれだけは……」

「アリス・ジールゲン大佐たいさ
 申し開きをする気があるようには、見えないな。
 嫌なのか?
 あれが。
 ふーん。
 ――アリス。本当は、楽しみたいんじゃないか?」

「そんな事……お願い!
 ほ、微笑みかけないで、エリオット……だめ。
 あれだけは……やめて……。
 エリオットの軍に、作戦ならいくらでも提供するから!
 私、あなたの為だけにお仕事するから……」

「ふふふ。駄目だ。
 大佐たいさ
 君も、分かっているはずだ。
 軍隊において、指揮系統が乱れる事があってはならない。
 階級とは、軍事組織における主従関係を明らかにする為の格付け。ピラミッド型のヒエラルキーとして構成された、それの頂点に君臨するのは、この僕、エリオット・ジールゲンだ。
 僕が単独で、あらゆる決断をする必要があるという事だ。
 軍営ぐんえいにいる時のアリスは、僕の軍に所属する佐官さかんの一人にすぎない。
 従うべきではないのか?
 上官である僕の命令に」

「……エリオット閣下の仰せの通りです……が、あの……怖い……私、あれが怖くて……」

「うんうん。
 もちろん、プライベートでは、君は、僕の正妻だ。
 何を心配しているんだ。
 いつも、アリスが一番気持ちよくなったところで、解放してあげているじゃないか。
 さあ、僕の手を握って。
 こっちへ、来るんだ。
 考えてごらん。
 君に、拒否する権利はないんだ。
 ここで逆らうと言うのなら、アリス・ジールゲン大佐たいさ。君が、謀反むほんくわだてていると疑って、そちらの意味で尋問が必要になる。
 それで、いいのかい?」

「えっ……いや……いや!」

「では、素直に、うべなってもらおう。
 こっちへ、早く。
 僕を、これ以上待たせないでくれ」

「はい……」

「さあ。
 分かっていると思うが、このおよんで、嫌々した態度を見せている君に言っておく。
 椅子に座ったら、両足を台座にのせるんだ。
 手を、肘掛ひじかけに置いて。
 腕を固定するから、大人しくして動かないでいてくれ。
 ああ。
 しまったな。
 服を脱いでもらうのを忘れてしまった。
 まあ、どうせシャツとスカートだけになっていたんだ。
 今日は、このままでいいだろう。
 ふふ。
 いいのではないか?
 いかにも、上官に対して、不遜ふそんな振る舞いをして、問い詰められるさまという意味で」

「ひぃ……ああ……さ、さわ……」

「責めの対象となる、陰部をさわっただけじゃないか!
 どうしたんだ。
 勝手に、足を台座からおろさないでくれるかね。
 やれやれ。
 先日、足を固定されるのは怖いなどと言っていたから、慈悲を見せてやろうと思っていたが、やはり拘束が必要という事のようだね。
 暴れるなよ。
 これ以上、僕の手をわずらわせないでくれ」

「……エリオット……。
 だって、こんなに足を大きく開かされて……ひざのあたりを固定されて……今から、責められると思うと……私、怖い」

「夫である僕の事が、信じられないのか?
 やれやれ。
 君の計略を、皆乍みなながら打ち破り、降伏させた時、妻として、僕の軍事政権の為に、心身のすべてを捧げて寄与きよすると誓ってくれたじゃないか。
 反逆者や、逆賊の尋問――その方法をさぐる為、協力してほしい。
 僕にとって、女性は、妻であるアリス。君ただ一人なんだ。
 激しく糾問きゅうもんしなければならない相手が、女の場合がある。それは配下の者に任せているが、さっきも言っただろう。
 僕は、軍事政権の最高責任者として、采配さいはいを振る必要がある。
 どういった方法が最適なのか、指示せねばならないのに、口をつぐんだままでは、示しがつかないではないか。
 だから、正妻でもあるアリス・ジールゲン大佐たいさが、そのを献じる必要があるだろう。
 夫である、このエリオット・ジールゲンの為にな」
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