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遊園地と夕焼け
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夏休みが始まってから一週間、
凌央は美琴をデートに誘った。
「なぁ、遊園地行こうぜ!」
美琴はあまりに急なことで
「...うん?」
と言ってしまった。
遊園地
二人はデートというものが、初めてだった
ので、とてもぎこちなかった。
「まずはお化け屋敷行こうか...」
美琴は凌央の腕を引いてお化け屋敷に
走った。
洋館がテーマのそのお化け屋敷だった。
「ずいぶん雰囲気あるな...」
凌央はそう呟いた。
たしかに凌央の言う通りその洋館にはとても雰囲気があった。
「...そうだね」
美琴は凌央にそう相づちをうった。
洋館に入れば階段を下りればそこは
協会のようになっていた。
そこの一つの椅子に姉妹の人形が座って
いた。
「...あれ、動くのかな?」
美琴がそれを心配しながら姉妹の人形の前を歩いていった。その時、人形は地面に
落ちた。二人は恐る恐る後ろを振り向いた。
姉妹の人形は地面を這いずるように
美琴と凌央を襲った。
「ぎゃーーー!」
二人はその人形に驚き、その場から逃げた。
「はぁ、はぁ」
二人はお化け屋敷の奥まで逃げた。
その間のお化け屋敷の仕掛けも気づかない
ほどに、凌央と美琴が逃げた先は
パーティ会場のような場所だった。
「...ここは何もないよな?...」
凌央がそう言って壁にもたれ掛かった。
だが、凌央はその時、見てしまった。
美琴の後ろで舞踏会を楽しむ影を
見てしまった。彼らは顔を全て隠す程の
仮面をかぶり、その仮面の表情は笑顔で
あったり、泣いていたり、怒っていたりと
とても不気味なものであった。
「きゃーー!」
凌央は叫び、とっさに誰かの腕を掴み、
お化け屋敷から逃げた。
「やった!出口だ」
そう言った凌央は出口へ走った。
「良かったな...」
凌央がそう言い、腕を引っ張った人の顔を
見れば泣いている仮面をかぶった人だった。
「きゃーー!」
凌央はまた叫んだ。
お化け屋敷に残された美琴は
「...もう、だめ」
とその場にしりもちをついた。
「ねえ!大丈夫?ねぇ!美琴!」
聞き覚えのある声が美琴の耳に入った。
「...この声は、奈美?」
美琴はそう呟いた。
「ええ!そうよ、ここにはバイトで来た!
だから奈美、しっかりして」
美琴はその言葉を最後に聞いて気絶した。
次起きたのは、夕方凌央の膝の上だ。
「...凌央くん?」
美琴は凌央にそう聞いた。
「あぁ、大変だったな、お互い」
凌央はそう答えた。
「うん、でもとても楽しかった」
美琴はそう言うと、立ち上がり
笑顔で笑った。
「じゃあ、パレード行くか」
凌央はそう言い、美琴の手を引いた。
夜、パレードの光は薄くぼやけて見えた。
それが思い出を具現化したように感じたのは美琴だけか?凌央はボーッとしている美琴の手をそっと握った。
二人はとても赤面していた。
凌央は美琴をデートに誘った。
「なぁ、遊園地行こうぜ!」
美琴はあまりに急なことで
「...うん?」
と言ってしまった。
遊園地
二人はデートというものが、初めてだった
ので、とてもぎこちなかった。
「まずはお化け屋敷行こうか...」
美琴は凌央の腕を引いてお化け屋敷に
走った。
洋館がテーマのそのお化け屋敷だった。
「ずいぶん雰囲気あるな...」
凌央はそう呟いた。
たしかに凌央の言う通りその洋館にはとても雰囲気があった。
「...そうだね」
美琴は凌央にそう相づちをうった。
洋館に入れば階段を下りればそこは
協会のようになっていた。
そこの一つの椅子に姉妹の人形が座って
いた。
「...あれ、動くのかな?」
美琴がそれを心配しながら姉妹の人形の前を歩いていった。その時、人形は地面に
落ちた。二人は恐る恐る後ろを振り向いた。
姉妹の人形は地面を這いずるように
美琴と凌央を襲った。
「ぎゃーーー!」
二人はその人形に驚き、その場から逃げた。
「はぁ、はぁ」
二人はお化け屋敷の奥まで逃げた。
その間のお化け屋敷の仕掛けも気づかない
ほどに、凌央と美琴が逃げた先は
パーティ会場のような場所だった。
「...ここは何もないよな?...」
凌央がそう言って壁にもたれ掛かった。
だが、凌央はその時、見てしまった。
美琴の後ろで舞踏会を楽しむ影を
見てしまった。彼らは顔を全て隠す程の
仮面をかぶり、その仮面の表情は笑顔で
あったり、泣いていたり、怒っていたりと
とても不気味なものであった。
「きゃーー!」
凌央は叫び、とっさに誰かの腕を掴み、
お化け屋敷から逃げた。
「やった!出口だ」
そう言った凌央は出口へ走った。
「良かったな...」
凌央がそう言い、腕を引っ張った人の顔を
見れば泣いている仮面をかぶった人だった。
「きゃーー!」
凌央はまた叫んだ。
お化け屋敷に残された美琴は
「...もう、だめ」
とその場にしりもちをついた。
「ねえ!大丈夫?ねぇ!美琴!」
聞き覚えのある声が美琴の耳に入った。
「...この声は、奈美?」
美琴はそう呟いた。
「ええ!そうよ、ここにはバイトで来た!
だから奈美、しっかりして」
美琴はその言葉を最後に聞いて気絶した。
次起きたのは、夕方凌央の膝の上だ。
「...凌央くん?」
美琴は凌央にそう聞いた。
「あぁ、大変だったな、お互い」
凌央はそう答えた。
「うん、でもとても楽しかった」
美琴はそう言うと、立ち上がり
笑顔で笑った。
「じゃあ、パレード行くか」
凌央はそう言い、美琴の手を引いた。
夜、パレードの光は薄くぼやけて見えた。
それが思い出を具現化したように感じたのは美琴だけか?凌央はボーッとしている美琴の手をそっと握った。
二人はとても赤面していた。
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