【事例で考える】もてない男・女がやるべきこと／やってはいけないこと

【事例７】見合いを３０回以上した男

　Ｍ男は３０回以上も見合いをしました。

　当初、Ｍ男自身には結婚願望はありませんでした。
　女が嫌いだったのではなく、結婚そのものに自信がなかったのです。

　自分に合う女性なんているわけない。
　仮に結婚したとしても、直ぐに離婚になるだろう。
　とてもじゃないけど、結婚は無理だ。一生独身で自分の趣味を楽しもう。

　そのように考えていました。

　しかし、両親はＭ男を結婚させたがっていました。
　さらに、母親の知人が
「えっ？ご子息は独身なのですか？それなら誰か紹介しますよ」
　と言って、見合い話を持ってくるようにもなりました。

　最初は気乗りしなかったＭ男も、やむを得ず、会うだけ会ってみるか、という気になりました。

　しかし、最初から
「どうせうまくいくわけがない」
　と思い込んでいたため、相手の女性ともまともに話もできずに終わっていました。

　もう、見合いをしたくない、と思っても次から次へと見合い話が舞い込んできました。

　ただ、回を重ねるうちに様子が変わってきました。
「女なんて、こんなものだ」と、一律に決め付けるものではない、と考えるようになっていきました。

　不成立で終わったものの、

「あの女性は穏やかな性格だが、暗い感じがした」

「あの女性は天真爛漫だが、微塵の知性も感じない」

「あの女性は体育会系で元気はつらつだが、自分にはとても歯車を合わせられない」
　
　などと、世の中にはこういうタイプの女性がいるのだということを学習していくようになりました。

　やがて不成立でも、箸にも棒にもかからない見合いではなくなりました。
　最終的には付き合うには至らなくても、ある程度まではよかった、というレベルになるようにもなりました。

　Ｍ男がまあいいかな、と思っても相手の女性が断ったり、Ｍ男がこんな女性は勘弁と思っても相手の女性がその気があったという例もありました。

　結局、Ｍ男は見合いを重ねたことで、女というものを学習したことにもなり、最終的には結婚しました。
　その後、二児の父親にもなりました。