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SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語3(バンダイ・1992年)

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 プレイ時期:1994年ごろ
 ソフト入手:電気屋で買ってもらう
 クリア状況:エンディングまで
 おすすめ度:★★

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 ナイトガンダムシリーズはカードやガチャポン戦士(塩ビ人形)で馴染があったが、ゲームとして触れたのは3作目から。ドラクエタイプのオーソドックスなシステムだが、戦士系のキャラは「気合」コマンドでMPを消費してクリティカルを確実に出せたり(『桃太郎伝説』の「鹿角の術」がデフォルトで使えるようなもの)、サブイベントや戦闘によって「名声」が上下する(このため雑魚から逃げにくい)といった独特のシステムがある。

 本作は(アーサー王伝説をモチーフにしたSDガンダムのストーリーである)「円卓の騎士」編を題材にしたシナリオである。ほとんど同時期に同じ原作を持つゲームが、スーパーファミコンでも『SDガンダム外伝2 円卓の騎士』のタイトルで発売されているが、ストーリーやシステムは全く異なるので縦マルチというわけではない(とはいえ便宜上「FC版」「SFC版」と呼び分けられたりする)。

「円卓の騎士」の通り、ややイレギュラーな扱いである13人目を除いた12人が全員仲間になる。とはいえパーティは6人が上限なので分隊するわけだが、これが強制セーブかつやり直し不可能(次回の合流ポイントまで編成を変えられない)というのが厳しい。特に、(いわゆるジェイガンポジションである)F90がリーダーになる第2パーティの戦力配分が難しい。

 また、12人いる中で魔法を使えるのは2人しかいない。魔法は基本的に店で買って覚えるもので、1人6つしか使えないので選択が厳しい。属性攻撃の無効化や、MPを味方に分け与えるなど、当時のRPGとしては珍しい効果が印象に残る。一方で装備品の概念がない(デフォルトの装備を鍛冶屋で鍛えるだけ)ので、戦士系キャラは一切のカスタマイズができない。

 一度はエンディングを見たはずだが、クリアできずに途中で投げ出したことが何度もあったように記憶している(データ消失事故もあるだろうが)。序盤は気持ちよく進めるのだが中盤以降はエンカウント率の高さや敵の強さにうんざりしてくる。

 船や飛行船といった乗り物は存在するが自由には使えず、イベントや地点の往復のみ。ドラクエのルーラ相当の手段もないのでマップの移動が大変だった(もっともそれを前提として最初の町に最強魔法が売っていたりする)。プレイヤーとして出来ることが少なく、単調でダレやすいというのが難点か。カードダスそのままの絵柄でかっこいいエフェクトが付いたりして、ファンゲームとしてはよく出来ていたと思うのだが。
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