私が遊んだファミコンソフト

矢木羽研

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第2次スーパーロボット大戦(バンプレスト・1991年)

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 プレイ時期:1995年ごろ
 ソフト入手:電気屋で買ってもらう
 クリア状況:エンディングまで
 おすすめ度:★★★

 *

 当時はマジンガーやゲッターは知らず、ガンダムゲームの一種だと思っていたはずである。初めてプレイしたスパロボシリーズにして、初めてプレイしたシミュレーションRPGで、なおかつ単発シナリオではないキャンペーン(戦役)方式のウォーシミュレーションに触れたのも本作が初めてである。

 分岐はないものの全26章(これはアニメの2クールを意識したのだろうか)の長編シナリオ。基本的な勝利条件は敵の全滅やボスの撃破なのだが、防衛や脱出が勝利条件の章もあり、ジャンルの黎明期でありながらボリュームは満点。

 最初にプレイした頃は、第7話「決闘!!ラインX1」がなかなかクリアできなかったのを思い出す。今やってみるとなんてこともないのだが、闇雲に突撃して長距離射程の餌食になっていたのだろう。基本的にこの手のジャンルは敵の攻撃を待って迎撃したほうが上手くいく。逆に、相手が固定砲台戦術を決めてきたら射程外から急襲だ(精神コマンドの加速が便利)。

 その後は第15話「激闘!ジュピトリス」でも苦戦した記憶がある。こちらは完全に包囲された状態から始まるので単純に難易度が高かったと言えるか。その後は目立った苦戦もせずに最後までスムーズにクリアできたような記憶である。それでも以降のシリーズのように「経験値を持ち越したコンティニュー(全滅技)」が使えないので、一度や二度のゲームオーバーはよくあることだったのだが。経験値総量が決まっているのに、強制離脱キャラが多いのは意地悪な仕様。

 最終面は、こちらをほぼ反撃の一撃で葬ってくるラスボスに全軍で特攻をしかけるという、すさまじく大味な展開だった。横にいるグランゾンを倒すこともできるらしいが、結局ラスボスのヴァルシオンしか倒せなかったと思う。

 全体としては、スピードのガンダム、パワーのゲッター、タフネスのマジンガーといった役割分担で、独特のポジションを確保していたのが本作オリジナルキャラの「サイバスター」である。後に『魔装機神』としてシリーズ化されるが、本作の時点ではテーマ曲がタイトル画面でも使われるなど主人公的な扱いであった(その割には参戦が遅めだが)。

 サイバスターは唯一の範囲攻撃(マップ兵器)の使い手である。(本作ではこれに限ったことではないが)弾数制限もなく、反撃不可の必中攻撃となっている。範囲内の味方を巻き込むこともなく、しかも(他の遠距離攻撃と違い)移動後にでも使用できるし隣接した敵にも当たるという、一見すると破格の強さなのだが、パイロットのマサキは強化系の精神を使えない。しかも耐久力は最低クラスなので敵に狙われると簡単に落とされてしまう。味方を壁にして守ったり、あるいはそのターンのうちにとどめを刺す必要があるので、自然と役割分担できる。

 ストーリーが一捻りしてあり、敵勢力は「宇宙からの侵略者を迎え撃つために武力による世界統一を狙う」のが目的で、単純な悪役というわけではない。そして宇宙からの侵略者については続編以降の伏線として持ち越される。しかし『第3次』以降は未だにプレイしていないまま現在に至る。元ネタに対する知識も増えたので、改めてプレイしたい作品だとは思っているのだが。
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