私が遊んだファミコンソフト

矢木羽研

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ロックマン4 新たなる野望!!(カプコン・1991年)

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 プレイ時期:1998年ごろ
 ソフト入手:中古屋で買う
 クリア状況:エンディングまで
 おすすめ度:★★★★

 *

 シリーズの中ではほぼリアルタイムでプレイしており、発売直後に友人宅や親戚宅で遊んでいた。同時に、コミックボンボンで連載していた攻略記事や漫画版もときどき読んでいた記憶がある(バルーンやワイヤーの隠し場所はそこで知ったはず)。後に中古で買って、改めてクリアした。

 本作から初めて導入されたチャージショット。基本武器であるロックバスターがボタン長押しで溜められ、強化された貫通弾を撃つことができる。思い切った調整だと思ったのは、溜め自体が完全にノーリスクで、移動が遅くなるとかダメージが増えるとかのデメリットがない。シリーズにおいては『2』のアトミックファイアも溜め攻撃だが、こちらは溜めるほどエネルギー消費が増えるというリスクがあった。

 雑魚キャラなども当然チャージショットを前提にした調整(例えば一撃で倒さないと厄介だったり、貫通でまとめて倒せと言わんばかりの配置だったり)で、良くも悪くも前作のようには遊べなくなってしまった。とはいえ溜め攻撃が常にベストというわけではない。弾が残っている間は攻撃できないので外すと痛い。それに連射のほうが有利な場面も多かったりする。硬い雑魚はだいたいそうだし、ボスではトードマンがちょっとしたトラップ(溜まるまで待つと全体攻撃を許してしまう)のようなルーチンになっている。

 特殊武器は全体的に上下方向への攻撃が苦手で、そのおかげで(シリーズではだいたい微妙になりがちなバリア系である)スカルバリアの出番が意外と多い。昔はワイヤーの使いどころがよくわからなかったのだが、改めてプレイしていると思っていたより出番があった。汎用的に強くて便利な武器がない分だけ使い分けが楽しい、正統派のロックマンである。

 8ボスクリア後の最終面がコサックステージとワイリーステージの二段構成になり、しかもパスワードで再開できるのはコサックステージからというのがきつかった。全体的に弱点武器の特効も前作までより抑えられていて、ボスラッシュの難易度が上がった気がした。ワイリーマシンも強く、ドリルボムの起爆(着弾前にボタンを押して爆風に巻き込む)を知らないとなかなか倒せない。E缶は集めやすくなって、前作より全体的には難易度は下がっていると思うのだが。

 本作ではノーマルのロックバスターだけでなく、ファラオショットもチャージできる。チャージした弾は頭上に浮かんで当たり判定もあるのだが、これを直接当てて消えた後にBボタンを押すと、無から生成したチャージ弾を放つことができる。おそらく本来の意図通りの仕様ではないと思うのだが、テストプレイでは間違いなく気づくはず(特にワイリー面のボス)で、プレイヤー有利な要素として敢えて残したのかな、などと思ったりした。

 ところで新キャラであるコサック博士が(ステージ背景なども含めて)いかにもなロシア的なのは、当時の冷戦終結とかテトリスブームなどの時事ネタ的なものだったんだなと改めて思う。UFOキャッチャー風のマシンに搭乗しているのも、当時ちょうどブームになっていたはず(こちらはすっかり定着して時代性を感じなくなってしまったが)。
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