私が遊んだファミコンソフト

矢木羽研

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グラディウス2(コナミ・1988年)

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 プレイ時期:2000年ごろ
 ソフト入手:中古で2000円くらい
 クリア状況:1周クリア
 おすすめ度:★★★★

 *

 このゲームは私にとってターニングポイントのような作品である。レトロゲーム(当時としても10年以上前に発売されたもの)を、作品内容を把握した上でそれなりの値段で購入するという経験は今までになかったのである。ネット上のサイトだったかレトロゲーム雑誌だったかは覚えてないが、とにかく「ファミコンの限界に挑んだソフト」という評価に惹かれたのだ。

 実際、グラフィックや音声はずば抜けていると思う。前作では移植しきれなかったという「自機と連動するロングレーザー」も再現されているし、前作では2つまでだったオプションも4つまで付けられる。当然、スプライトの限界を超えているのだが、点滅で交互に表示することで視認性を保っている。相変わらず処理落ちは激しいが、むしろ「連射で処理落ちを敢えて起こす」という、妙な形のゲーム性として取り込まれている。

 このゲームは60fps環境でないと正しく表示できないので、動画サイトを見ても本来の魅力は伝わりにくいかも知れない。フォースフィールド(バリア)がちゃんと半透明に見えていればOKだと思う。

 映像や音がすごいだけでなく、もちろんゲームとしての出来も良い。緻密さよりは爽快感重視で、特に上から2番目のスプレッドボムが強力(というか、最初の頃はそれ以外はやたら弱く感じていた)。ボスを瞬殺する快感は今どきのシューティングゲームではあまり味わえないのではないだろうか。

 この文章を書くにあたって20年ぶりくらいにプレイしたが、難易度が高い! パワーアップを切らすとほぼゲームオーバー直結(それでもコンティニューで頑張る気にはさせてくれる)にもかかわらず、序盤から事故死が多い。それでもやり直すたびに確実に上手になっていることを実感する絶妙なバランスだ。

 スプレッドボムの2番装備が最強のイメージがあってしばらく使っていたのだが、道中の雑魚に苦戦することが多かったので地を這うフォトントーピードが使える3番装備に切り替える。しかしリップルレーザーが役立たずなので、ノーマルミサイルの1番装備に切り替えて、ようやくクリアした。昔は見向きもしなかったけど、こんなに強かったんだなと。

 スプレッドボムは確かに強いのだが接近戦特化。紫水晶やモアイに絶大な効果を発揮するものの、そのステージは元々大して難しくない。結局、地形に沿って先の敵を攻撃できるミサイル系が予想以上に強かった。対ボスに関しては、オプション埋め込み戦法で秒殺するか、さもなくば適当に撃ってれば勝手に死ぬ雑魚ばかりである。2ウェイミサイルの4番装備は、今のところ強さがわからない(アーケード版では最強らしいのだが)。

 ともかく、演出面でも内容面でも非常に優れたシューティングゲームである。ファミコンの本気を味わうという意味も含めて、ぜひプレイしていただきたいソフトといえる。
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