小さな国だった物語~

よち

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初日の戦いが終わった――

夏の夕陽が照らす中、スモレンスクの兵士がほうほうのていで退却していく姿を、トゥーラの兵士たちが歓声と安堵の声で追い立てた。

しかしながら、決して喜べる状況では無い。

スモレンスクの総大将が退却命令を発しても、東では長身の副将ベインズが、西側では童顔の副将カプスが散発的な戦いを繰り広げ、都市城壁に梯子を掛けるまでには至らなかったが、トゥーラの戦力を確実に削っていた――


「はぁ…」

トゥーラの一番高い場所。四方を見渡せる城の屋上で、目立たぬようにと灰色の布巾で頭を隠した小さな王妃が、疲れ切った表情でぺたんと腰を落とすと、大きな息を吐き出した。

しかしながら、安堵に身を任せている時間は無い。

夜明けは4時頃で、日没は21時頃。
夏の太陽は地平線の下に沈んでも、残り火のような光源が視界を塞ぐことを許さない。

太陽の光が僅かでも届いているうちに、状況の確認をしなければならないのだ。

南側にある唯一の都市城門。その前に建造された巨大な落とし穴が、大地にポッカリと浮かび上がっている。崩落の先には、甲冑を身に纏った敵兵の姿が水揚げされた魚のように転がっていて、微かに動きが残る者も、数多く存在していた。

「……」
「リア」

瞳に映った戦禍に言葉を無くす王妃の背後から、伴侶の声が届いた。
堕ちる心を支える愛しい響きに、リアは頭に被った布巾をゆっくりと剥ぎ取ると、やがて静かに振り返った。

「おかえり…」

黄昏に照らされた、赤みの入った髪がはらりと広がった――
小さな王妃は、か細い声で寂しそうに微笑んだ――

城の屋上から見下ろす怒号の先で、次々と人の形をしたものが歩みを止め、やがて動きを消してゆく。

飛び交う矢羽の先では、敵の兵士だけではなく、城壁に立つ味方の兵士までもが次々と膝を崩していった。

そして午後を迎えると、血気にはやった人間たちが、悲鳴と共に土砂と土埃に混じって崩れゆく姿を、真正面から二度も確認をした――

敵である。
トゥーラを防衛する彼女にとっては、喜ばしい場景だ。

それでもこの日、リアの口角が上がることは、一瞬すら無かった――


「大丈夫か!?」

螺旋階段を駆け上がり、屋上へと続く梯子を登って顔を出し、憔悴しきったリアの表情を目にすると、ロイズは咄嗟に駆け寄って、くたっと萎れ落ちた小さな身体を両腕で支えた。

机上の戦いではない。

初めて人間同士の凄惨な戦いというものを目の当たりにして、彼女の両肩は小刻みに震えていた――

無理もない。眼前の衝撃に、僅かばかりの水以外、何も口にする事ができなかった。
没入する彼女に、曇天だったとはいえ、太陽の熱が容赦なく小さな身体に浴びせられ、更には石造りの天井の反射熱が、じりじりと体力を奪っていったのだ。

琥珀色の大きな瞳の輝きが、儚い。
脱水症状と熱中症。現代ならばそう呼ばれる状態だった。

「ラッセール!」

リアを抱えて立ち上がり、足を進めたロイズは階下に繋がる梯子を覗き込むと、大声で執務室に居るはずの尚書の名前を叫んだ――


梯子を登った尚書が屋上に顔だけを出してリアの状態を確認すると、慌てて一階の食堂へと身体を移して、女官のマルマを呼び出した。

リアを慕う女中のマルマは、尚書からの報告に青ざめて言葉を失くしたが、直ぐに正気に戻って自身の上司、王妃が慕う将軍グレンの妻、アンジェの元へと走った。

王妃の一大事――
しかしながら、勝利に湧き上がる士気を下げたくは無い。

危惧したラッセルは、信頼できる者だけに声を掛けるようマルマに伝えた――


「ロイズ…」

瞼は閉じて、赤みの入った髪をだらりと下げた伴侶を抱えたまま、ロイズが寝室に戻って小さな身体をベッドに預けると、か細い声が耳に届いた。
ロイズの後ろからラッセルが、続いてマルマが水差しとコップをお盆に載せて入室をする。

「何?」

掠れた声に、ロイズが耳元で続きを促すと、僅かに瞳を覗かせた王妃が唇を小さく震わせて、一つの思いを絞り出した。

「助けて…あげて…」
「……」

伴侶の願いが何なのか…ロイズは瞬時に理解した。
しかし同時に、それが不可能に近いということも、彼は十分に自覚をするのだった――

「ん…」

それでもロイズは、決意の籠った声を漏らした。

努力はする。そういった返事である。
「分かった」 と一言、口にすれば良かったのかもしれない。

しかしながら彼にはどうしても、気休めの返答は出来なかった――


「マルマ、リアを頼めるか?」
「はい! 勿論です!」

まるっこい顔の瞳には、大粒の涙が浮かんでいた。
尊敬する王妃様が慕うロイズからの信頼に、彼女はそれが零れ落ちる前に力強い声を返した。

「リア様を、絶対に生き返らせてみせます!」
「……」
「別に、死んでないからね…」

続いたマルマの宣言に、隣で薄い顔の男が顰蹙ひんしゅくの眼差しを送ると、ロイズは脱力したように肩を落として、静かに現状を語るのだった――



「一つ、やってみたい事があるのですが…」

トゥーラ城の2階の中広間。難しい表情を浮かべた国王が、テーブルを囲んだ諸将を前にして、重たそうに口を開いた。

「何をでしょう?」

いかつい体に四角い顔を乗せたグレン将軍が、改まって尋ねた。

「うん…ちょっと、言い辛いんだけど…」

ロイズは一つの前置きをした上で、左手をテーブルに置いてから、ゆっくりと希望を続けた。

「未だ、生きている兵を…捕虜にできないかな?」
「え?」
「なんですと?」
「……」

発せられた言の葉に、若き美将軍ライエルは思わず声を出し、グレンは驚いて、ラッセルは細い瞳を静かに塞いだ――

「ロイズ様」

大将軍グレンの口から、冷静な言葉が飛び出した。

「未だ、戦闘中です。朝は早い。我々には、休息の時間が必要です。そんな余裕はありません!」

開戦前に行った作戦会議でも、若き国王の軽い言動が目に付いた。

実戦経験の無さが危機感の欠如を生み出すとしても、看過できない事態を迎える事は、彼の立場では許されない。

ぬるい空気を纏う危うさは、魅力の一つと理解をしつつも、諫めるべき時は諫める――

それこそが、トゥーラの中枢に於いての最年長、グレンの役割であった――

「……」

尤もな諫言に、ロイズの端正な顔が引き締まる。

その通りである。
自ら指揮を執った東側でも、負傷者は複数に上った。
戦いは続いている。6時間もしないうちに、再び戦闘は始まるのだ――

独善的な身内の矜持のために、多大な犠牲を払うなど、あってはならない――

「国王様。人手の無い我々には、無理な話です」
「……」

はっきりと、普段は寡黙なライエルさえも、リアの希望を退けた。

「覚悟をお決め下さい」
「…わかった」

諭すように加えられた大将軍の発言に、ロイズは観念するしかなかった――

しかしながら、これはロイズの本心ではない。
仮に小さな王妃が正気で、同じ意見を発したなら、ロイズはグレンやライエルと同じように、反対したに違いなかった。

とどのつまり一連のやりとりは、伴侶の代役を演じることにより、夫妻が納得をするための手順だったのだ――


「一つ、良いでしょうか。これは、私の考えた案なのですが…」
「ん…言って下さい」

グレンが口を開くと、ロイズが静かに促した。

「いえ、これは…先ずはロイズ様だけにお伝えしたいと思います」
「え? うん。分かった」

改まったグレンの重たい眼差しに、国王ロイズは小さく頷いた。

「では、ライエル。足場や弓の確認を頼む。明日あしたを乗り切れば、勝てるはずだ」
「はい」
「ラッセルは、食料と水の補充。残った戦力の確認を頼む」
「分かりました」

そして各々に指示を送ると、二人は早々にその場を後にした――


「それで、一案とは?」

二人の退場を確認すると、ロイズが改めて口を開いた。

「反対されるのを覚悟で、お伝えします。そして、この策の裁量権を、私に預けて下さい」
「……」

グレンの低い声色が、ロイズに緊張を届けた。
策を述べる前に裁量権を与えろとは、随分と乱暴な話である。

それだけ重い内容という事か…
二人の瞳はしばらくの間、真っ直ぐに向き合っていた――

「…分かりました」

作戦は将軍に預けてある。今更何を言われたところで、素人が反論できるものではない。
端正な顔を崩すことなく、ロイズは視線を僅かに落としながら承認をした。

「…え?」

人払いをしてまで授けられた一案に、ロイズは瞳を見開いて、思わずグレンを見やった。

「……」

一つだけ部屋に灯された赤い松明が、二人に仄かな明かりを届けている――

グレンは何も語らず、ただ沈黙を守って、真っすぐにロイズの瞳を見据えるのだった――



「ん…」
「リア様!」

トゥーラ城の三階。国王居住区の寝室。
ベッドで仰向けに横たわっていた王妃が小さく唇を震わせると、ベッドの脇で膝を立て、回復を願って両手を組み、じっと様子を見守っていたマルマが喜びの声を発した。

「……」
「生き返りました!?」

続いて微かに瞼が動くと、マルマは茶褐色の細い髪を揺らして身体を乗り出して、思わず問い掛けた。

「まだ…死んでないわ…よ…」
「良かった…」

声を発する湿った口元には、微笑すら窺えた。
マルマは安堵に襲われると脱力し、重力のままに少しほわっとした身体を後方へと任せた。

「痛!」

身体を御しきれず、ゴンという鈍い音を発して、彼女は背後の石壁に後頭部をぶつけた。
思わず声が飛び出して、両手で頭を抱えている。

「なに…やってんの」
「あは…」

滑稽な姿に王妃が苦笑した。マルマは痛みに顔を歪めつつ、浮かんでくる涙を隠す事なく微笑んだ。

「リア様ぁ!」

続いてだらんと横たわる王妃の細腕に飛び付くと、彼女は両手で縋りながら、大粒の涙を流すのだった――

「大袈裟よ…」

ベッドで仰向けになったままの身体から、困ったような声が出る。

「だって…アンジェさんが『絶対に目を離すな』 って言うから…」
「……」

心配の声が届いて、王妃はこれまでを振り返った――

リャザンから赴任して、トゥーラのため、トゥーラに住む人々のために、考えながらここまでを走った――

一方で、自負はありながら、自己満足の類かもしれない…
そんな想いを、心のどこかに内包していた――

それがいつのまにか、後ろには、慕ってくれる人が居たんだな――

「ありがと…」

ルシード、ウィル、グレン、アンジェ、ラッセル…

右腕をマルマに任せたままで、おもむろに瞼を閉じると、王妃は笑顔を向けてくれた人々の姿を、静かに思い浮かべてゆくのだった――



「はい、どうぞ」

夜の時間が半分を過ぎた頃、少しほわっとした体に白いエプロンを巻いた女中のマルマが、腰に枕をあてがって上半身を起こした王妃に、赤いスープの入った木製の皿とスプーンを載せたお盆を手渡した。

「ありがと…」
「ゆっくり飲んで下さいね。アンジェさんの、お手製スープです」

ベッド脇で立ったまま、マルマは赤みの入った癖毛を背中に垂らしたリアと目線を合わせると、明るい笑顔で説明をした。

「え? アンジェさん、まだここにいるの?」
「はい。そろそろお帰りになると思います」
「……」

自宅では、5歳になったばかりの愛娘が母の帰りを待っている――
それなのに、時間を割いてくれたのだ――

王妃は俯くと、自身の不甲斐無さに怒りと悔しさを覚えながら、木製の皿に盛られた具だくさんの野菜スープを、そっと木製のスプーンで掬って、ゆっくりと口へと運んだ――

「美味しいですか?」

涙が零れそうになる…
そんなものを、マルマの言葉が思い止めた――

「あ…うん」

弱っていても噛み易いようにと、細かく千切られた干し肉はしっかりと味を残し、それでいて、染み出してくる旨味と塩分だけによって煮込まれた野菜たちも、本来の味を損なう事なく主張してくる――

そんな滋味深いスープが、干からびた身体の内から優しく染み渡っていく――

もう一口とスープを口へと運ぶと、リアは生を繋いだ安堵を心に灯して、ほうっと一息を吐き出した。

「美味しそうですね…」

様子を眺めていたマルマが、物欲しそうに口を開いた。

「あ、食べてみる?」
「はい。じゃあ、私もいただきます」
「え?」

リアが手にしたお盆を差し出そうとすると、マルマは背を向けて、居住区の方へと姿を消した――
お盆を浮かせたままの病人が、呆気に取られたような顔をする。

「一緒に食べた方が、美味しいですよね」

しばらくすると、マルマは木製のお椀を右手に、小さな丸椅子を左手に持って戻ってきた。
お椀からは、ほんのりと湯気の昇る野菜たちが、ひょっこりとはみ出している。

「最初から、そのつもりだったのね…」
「はい!」

リアが呆れたように呟くと、マルマは悪びれる様子もなく、屈託のない明るい笑顔で認めるのだった――


「リア様は…私の、憧れなんです…」
「え?」

少し生気が戻ってきた、小さな王妃の枕元。
椅子に座って、スプーンを使わず両手でお椀を傾けて、中身を飲み干してからマルマが呟くと、スープを掬った王妃の細い右腕が、思わず止まった。

「私?」
「はい」
「なんで?」

リアが、不思議そうに尋ねる。

「色々ありますよ…王妃様なのに、偉ぶっていないところ。私みたいな者にまで気を掛けてくれるところ。子供にも優しいところ。夜遅くまで難しそうな本を読んでいたり、努力家なところ。あと、可愛いらしいところ」
「……」
「それに…」

明るい瞳になって言葉を連ねると、次にまるっこい愛嬌のある顔はしんみりとなった。

「それに?」

リアは意外そうにそれらを聞いていたが、ふいに止まった言葉の続きを、少し時間を置いてから、静かに促した。

「リア様は…私と同じで、両親が亡くなっていると聞いています」
「うん…」
「私は…リア様を見て、立ち直れたんです。後ろばかり見てちゃ、駄目だって…」

マルマは膝の上で両手に持った、空になったお椀に話し掛けるように言葉を続けた――

「……」

それは確かに、リアの生い立ちにも通じる内容であった――


自分の事を、見てくれる人が居る――

周りの反応を捉えて、自分の位置と、正しさを知る――


「…ありがとね」

大きな瞳を細くして、俯くマルマに向けながら、王妃は感謝の言葉を口にした。

「え? なんでですか?」
「なんでも…」

お礼をするのは自分の方だ――

驚きの表情を浮かべるまるっこい顔に、リアは静かに微笑んで、小さな声でうそぶいてみせるのだった――
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