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新たなる龍
龍魂と信頼
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「……申し訳ありませんでした」
誤解が解けた後。マリナは土下座で誤っていた。
本当に情けない姿を見せてしまった。ライジーに止められなければ、自分は一目散に逃げだしていただろう。
「……まぁ、いい」
相変わらずの体たらく。この人間には期待できない。
こんな低次元の人間が、気高き龍の世界へいることが許せない。
一刻も早く返したい。長々と話をする価値もない。そう判断した雷龍王は、本題へと移る。
「人の子よ。この世界に何の用だ?嘘偽りなく答えよ。さもなくば……」
龍力、龍圧が強くなり、稲妻の絶対量が増す。
「ッ……」
ただの威圧。敵意・殺意は感じない。それなのに、全身が硬直する。
細胞の一つ一つが、強い恐怖を覚えている。
マリナはそれに臆しながらも、正直に話す。
ここで退くのは、あり得ない。
「申し遅れました。わたしは、マリナ=ライフォードです。そして、ここに『辿り着いた』理由ですが……用があったわけではありません」
「何?」
「わたしたちの世界は、とある問題を抱えています。その問題を解決するため、わたしたちは鍛錬を続けてきました」
マリナ=ライフォードと名乗る人間の少女。
その少女は、話を始めてから、表情が引き締まった。
(こやつ……)
ドラゴンから見ても、人間の表情の変化は面白い。
明らかに怯えていた、狩られる側直前の「それ」だったのに、今は違う。
確固たる意志を感じる。そして、彼女を纏う龍力も、安定し始めている。
「…………」
確かに、それ相応の実力があるのは間違いない。試練を突破した実績もある。
怯えたり堂々としたり忙しそうだが、話をする価値はありそうに思えた。
意外にも芯がありそうだと考えたのと、『とある問題』というのにも興味がある。
「……ですが、その敵には勝てませんでした。わたしたちは、平和のためにその敵を討たなければなりません。それに、個人的にも、力を付けたい理由があります」
「ほぅ?」
「……わたしは不本意ですが、龍魂-ドラゴン・ソウル-を扱うことができるようになりました。ですが、その力はわたしを蝕んでいきました」
不本意に発言したドラゴン・ソウル。
それは、自分の精神世界を闇に沈めたドラゴン・ソウルでもあり、自分の身を守ってくれたドラゴン・ソウルでもある。
「暴走状態が続いていた」という意味では、蝕むという表現は遠くないのかもしれない。
「……いつ見ても不快な力だ」
「申し訳ありません。ですが、今はわたしの相棒です」
「フン……」
雷龍王は『龍魂』に良い印象はない。
それは、過去の試練を突破した人間についても同様だ。
亡くなった仲間の魂を弄ぶなど、断じて許せない行為である。そう考えているが、試練を突破した人間に会う度に不思議な感覚を覚える。
それは、魂本人が望んで一緒にいるように見えるためだ。
人間を覆う力を見れば、力の背景はすぐに分かる。
殆ど共通して、同胞の力を弄んでいるようには見えないほどのシンクロだ。
力を利用されているのではないことは、容易に理解できた。
雷龍王がマリナの龍力を観察している間も、話は続く。
「……でも、わたしの仲間は、闇のそこから救ってくれた!!だから!!今度はわたしが……って思ってたんです。けど……」
言葉が止まる。服を掴み、顔を伏せる。
「マリナおねぇちゃん……」
「全然……敵わなかった……です」
「…………」
人間界の巨大な力。もちろん、その存在は把握しているし、注視している。
だが、この世界に今のところ影響はないと判断している。未来に関しては、その限りではないが。
やはり、この小娘が、その力と戦っているのか。
「……わたしたちの仲間に、太陽龍王と繋がりのある人間がいます」
「「!!」」
二体のドラゴンは驚く。
巫女以外の今を生きるドラゴンは、基本的に人間界に行くことはない。したがって、過去の太陽龍王ということになるが、まさか、それと繋がりがあるとは。
(どんなきっかけで……)
雷龍王の、彼女に対する評価が変わりつつある。
「『彼女』が言ったんです。龍とゆかりの地に行けば、何か掴めるかも……って。それで、わたしは……!!」
顔を上げるマリナ。その目には、涙が浮かんでいる。
それでも、まっすぐに王を見上げ、視線を交わらせる。
嘘を言っている目ではない。
彼女を覆う龍の力も、どんどんと強くなっていく。
人間側も、龍魂側も、互いを信用しているらしい。
「……分かった」
雷龍王は、長く息をついた。
『とある問題』が、我々が問題視している『それ』と同じとは。
「そなたの言うその力に関しては、我々も把握している。確かに、巨大な力だ。行く行くは、この世界に到達するやも知れん」
「!」
人間界に干渉しないドラゴンの王に、ここまで言わせるとは。
レイの力を再認識するのだった。
「……人間界がどうなろうと我々の知ったことではない」
「ッ……!!」
「が、太陽龍王と繋がりもある上に、その王が助言を示している。無視するわけにもいくまい」
そういう事情があるなら、ここで彼女を追い返しても、他の属性の龍王に会っている彼女の仲間がいるはず。
その王がどんな判断を下すかは不明だが、今の話と人間界の力のことを考えれば、前向きに検討する王がいてもおかしくない。
そんな中、仮に雷龍だけが力を貸さなかったとなれば、助言をした太陽龍王が乗り込んでくるかもしれない。それはそれで面倒くさい。
それに、マリナ=ライフォード個人として見た場合だが、興味深い力を持っている。
心の中に渦巻く悪意もなく、心の底から「仲間のため」に動いている。
よって、この芽を散らすのは勿体ないと思えた。
「なら…「だが、条件がある」
「!」
ライジーのそれを遮り、雷龍王は続ける。
「我に力を見せろ。戦えとは言わない」
マリナへの第一印象は最悪だった。
試練を突破したから形式上会いに来たが、話の内容が軽いものであれば、すでに追い返している。
今の力でも充分『面白い』が、強さと言う面では、インパクトが足りない。
「そなたの『全力』を、我に見せてくれ」
「……分かりました」
マリナはゆっくりと立ち上がる。
それと同時に、彼女の龍力がじわじわと上がってくる。
(力が全てじゃない。わたしの相棒と、呼吸を合わせる。落ち着いて……)
ふぅ~~、長く息を吹くマリナ。
(力の流れを意識して……取りこぼしも注意しなさい)
龍力の土台が強くなる。彼女が構え、力んだ。
「!」
目つきが変わる。可愛らしい少女のそれから、凛々しい騎士のそれになる。
彼女は叫ぶ。
「雷龍!!」
あの時の感覚を、思い出せ!!
マリナは、龍力を解放する。
『フル・ドラゴン・ソウル』の力を。この領域の、最高到達点を。
(これが!!本気か!!)
龍界に存在する、周囲を駆ける稲妻が、マリナを避けるように走る。
流石に、稲妻の放出量はドラゴンに劣るが、龍力自体は素晴らしい。
時折、彼女から発せられる蒼白い稲妻とぶつかり、火花を散らしている。
「……どうですか?わたしの力は……」
バチバチと雷が弾ける。
蒼白い稲妻。纏うオーラは、時折龍の姿を見せる。
「……裏切られた、な……」
「凄い……」
いい意味で、と雷龍王は思う。
ライジーも、小さな声で驚嘆を漏らしている。
「……いいだろう。マリナとやら。だが、その力を我々の世界に向けることは、断じて許さない。どんな事情があったとしても、だ」
「……わたしの力は、仲間のために使うわ。今までも、これからも」
若干回答がズレている気もするが、彼女の力に邪悪さは微塵も感じられない。
太陽龍王に応えたい思い。仲間に尽くしたい忠誠。巨悪と戦う勇気。
穢れなき心に、王は心を動かされた。
人間を、もう一度信じてみるのも悪くないのかもしれない。
「……そのまま、全力を維持しろ」
「!」
雷龍王は前脚をマリナの頭上に掲げる。
振れていない・距離はあるのに、超絶な力とプレッシャー。それが髪の毛一本一本に感じるようだ。
それが全身へと伝わり、潰されないよう、下肢で支える。
「……!!」
自分の放出している龍力と、王の龍力。色の異なる稲妻が駆け、弾け、散る。
マリナの龍力の流れの中に、異なる力が出現した。
それが王の力で、微かに交じり合ったと理解する直前、彼女の意識は闇に落ちた。
「ッ……」
紫色の稲妻に抱かれながら、マリナは空を仰ぎながら、地面へと倒れていく……
誤解が解けた後。マリナは土下座で誤っていた。
本当に情けない姿を見せてしまった。ライジーに止められなければ、自分は一目散に逃げだしていただろう。
「……まぁ、いい」
相変わらずの体たらく。この人間には期待できない。
こんな低次元の人間が、気高き龍の世界へいることが許せない。
一刻も早く返したい。長々と話をする価値もない。そう判断した雷龍王は、本題へと移る。
「人の子よ。この世界に何の用だ?嘘偽りなく答えよ。さもなくば……」
龍力、龍圧が強くなり、稲妻の絶対量が増す。
「ッ……」
ただの威圧。敵意・殺意は感じない。それなのに、全身が硬直する。
細胞の一つ一つが、強い恐怖を覚えている。
マリナはそれに臆しながらも、正直に話す。
ここで退くのは、あり得ない。
「申し遅れました。わたしは、マリナ=ライフォードです。そして、ここに『辿り着いた』理由ですが……用があったわけではありません」
「何?」
「わたしたちの世界は、とある問題を抱えています。その問題を解決するため、わたしたちは鍛錬を続けてきました」
マリナ=ライフォードと名乗る人間の少女。
その少女は、話を始めてから、表情が引き締まった。
(こやつ……)
ドラゴンから見ても、人間の表情の変化は面白い。
明らかに怯えていた、狩られる側直前の「それ」だったのに、今は違う。
確固たる意志を感じる。そして、彼女を纏う龍力も、安定し始めている。
「…………」
確かに、それ相応の実力があるのは間違いない。試練を突破した実績もある。
怯えたり堂々としたり忙しそうだが、話をする価値はありそうに思えた。
意外にも芯がありそうだと考えたのと、『とある問題』というのにも興味がある。
「……ですが、その敵には勝てませんでした。わたしたちは、平和のためにその敵を討たなければなりません。それに、個人的にも、力を付けたい理由があります」
「ほぅ?」
「……わたしは不本意ですが、龍魂-ドラゴン・ソウル-を扱うことができるようになりました。ですが、その力はわたしを蝕んでいきました」
不本意に発言したドラゴン・ソウル。
それは、自分の精神世界を闇に沈めたドラゴン・ソウルでもあり、自分の身を守ってくれたドラゴン・ソウルでもある。
「暴走状態が続いていた」という意味では、蝕むという表現は遠くないのかもしれない。
「……いつ見ても不快な力だ」
「申し訳ありません。ですが、今はわたしの相棒です」
「フン……」
雷龍王は『龍魂』に良い印象はない。
それは、過去の試練を突破した人間についても同様だ。
亡くなった仲間の魂を弄ぶなど、断じて許せない行為である。そう考えているが、試練を突破した人間に会う度に不思議な感覚を覚える。
それは、魂本人が望んで一緒にいるように見えるためだ。
人間を覆う力を見れば、力の背景はすぐに分かる。
殆ど共通して、同胞の力を弄んでいるようには見えないほどのシンクロだ。
力を利用されているのではないことは、容易に理解できた。
雷龍王がマリナの龍力を観察している間も、話は続く。
「……でも、わたしの仲間は、闇のそこから救ってくれた!!だから!!今度はわたしが……って思ってたんです。けど……」
言葉が止まる。服を掴み、顔を伏せる。
「マリナおねぇちゃん……」
「全然……敵わなかった……です」
「…………」
人間界の巨大な力。もちろん、その存在は把握しているし、注視している。
だが、この世界に今のところ影響はないと判断している。未来に関しては、その限りではないが。
やはり、この小娘が、その力と戦っているのか。
「……わたしたちの仲間に、太陽龍王と繋がりのある人間がいます」
「「!!」」
二体のドラゴンは驚く。
巫女以外の今を生きるドラゴンは、基本的に人間界に行くことはない。したがって、過去の太陽龍王ということになるが、まさか、それと繋がりがあるとは。
(どんなきっかけで……)
雷龍王の、彼女に対する評価が変わりつつある。
「『彼女』が言ったんです。龍とゆかりの地に行けば、何か掴めるかも……って。それで、わたしは……!!」
顔を上げるマリナ。その目には、涙が浮かんでいる。
それでも、まっすぐに王を見上げ、視線を交わらせる。
嘘を言っている目ではない。
彼女を覆う龍の力も、どんどんと強くなっていく。
人間側も、龍魂側も、互いを信用しているらしい。
「……分かった」
雷龍王は、長く息をついた。
『とある問題』が、我々が問題視している『それ』と同じとは。
「そなたの言うその力に関しては、我々も把握している。確かに、巨大な力だ。行く行くは、この世界に到達するやも知れん」
「!」
人間界に干渉しないドラゴンの王に、ここまで言わせるとは。
レイの力を再認識するのだった。
「……人間界がどうなろうと我々の知ったことではない」
「ッ……!!」
「が、太陽龍王と繋がりもある上に、その王が助言を示している。無視するわけにもいくまい」
そういう事情があるなら、ここで彼女を追い返しても、他の属性の龍王に会っている彼女の仲間がいるはず。
その王がどんな判断を下すかは不明だが、今の話と人間界の力のことを考えれば、前向きに検討する王がいてもおかしくない。
そんな中、仮に雷龍だけが力を貸さなかったとなれば、助言をした太陽龍王が乗り込んでくるかもしれない。それはそれで面倒くさい。
それに、マリナ=ライフォード個人として見た場合だが、興味深い力を持っている。
心の中に渦巻く悪意もなく、心の底から「仲間のため」に動いている。
よって、この芽を散らすのは勿体ないと思えた。
「なら…「だが、条件がある」
「!」
ライジーのそれを遮り、雷龍王は続ける。
「我に力を見せろ。戦えとは言わない」
マリナへの第一印象は最悪だった。
試練を突破したから形式上会いに来たが、話の内容が軽いものであれば、すでに追い返している。
今の力でも充分『面白い』が、強さと言う面では、インパクトが足りない。
「そなたの『全力』を、我に見せてくれ」
「……分かりました」
マリナはゆっくりと立ち上がる。
それと同時に、彼女の龍力がじわじわと上がってくる。
(力が全てじゃない。わたしの相棒と、呼吸を合わせる。落ち着いて……)
ふぅ~~、長く息を吹くマリナ。
(力の流れを意識して……取りこぼしも注意しなさい)
龍力の土台が強くなる。彼女が構え、力んだ。
「!」
目つきが変わる。可愛らしい少女のそれから、凛々しい騎士のそれになる。
彼女は叫ぶ。
「雷龍!!」
あの時の感覚を、思い出せ!!
マリナは、龍力を解放する。
『フル・ドラゴン・ソウル』の力を。この領域の、最高到達点を。
(これが!!本気か!!)
龍界に存在する、周囲を駆ける稲妻が、マリナを避けるように走る。
流石に、稲妻の放出量はドラゴンに劣るが、龍力自体は素晴らしい。
時折、彼女から発せられる蒼白い稲妻とぶつかり、火花を散らしている。
「……どうですか?わたしの力は……」
バチバチと雷が弾ける。
蒼白い稲妻。纏うオーラは、時折龍の姿を見せる。
「……裏切られた、な……」
「凄い……」
いい意味で、と雷龍王は思う。
ライジーも、小さな声で驚嘆を漏らしている。
「……いいだろう。マリナとやら。だが、その力を我々の世界に向けることは、断じて許さない。どんな事情があったとしても、だ」
「……わたしの力は、仲間のために使うわ。今までも、これからも」
若干回答がズレている気もするが、彼女の力に邪悪さは微塵も感じられない。
太陽龍王に応えたい思い。仲間に尽くしたい忠誠。巨悪と戦う勇気。
穢れなき心に、王は心を動かされた。
人間を、もう一度信じてみるのも悪くないのかもしれない。
「……そのまま、全力を維持しろ」
「!」
雷龍王は前脚をマリナの頭上に掲げる。
振れていない・距離はあるのに、超絶な力とプレッシャー。それが髪の毛一本一本に感じるようだ。
それが全身へと伝わり、潰されないよう、下肢で支える。
「……!!」
自分の放出している龍力と、王の龍力。色の異なる稲妻が駆け、弾け、散る。
マリナの龍力の流れの中に、異なる力が出現した。
それが王の力で、微かに交じり合ったと理解する直前、彼女の意識は闇に落ちた。
「ッ……」
紫色の稲妻に抱かれながら、マリナは空を仰ぎながら、地面へと倒れていく……
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