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第二章 冒険、始めます
第六八話 一件落着
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やっと終わったと油断していたところ、まさかのエイダンさんが割り込んできた。
「えっ? 誰って?」
「そっちの牛獣人だ。煩いくらい手紙を送って来たほど話したいことがあるらしい」
このことは夫人も知らなかったらしく、驚きと叱責が混ざった視線を子爵に向けている。
でも、今まで話すタイミングがあったのに沈黙していたし、夫人の意見に反対していなかったから、今更話したところで時間の無駄だろ。
「ずっと黙ってましたけど……」
「そりゃあそうだ。こいつは、こういう改まった場での会話は一切聞いてないし、全く別のことを考えているようなヤツだ。まぁ難しい顔しているから、不機嫌そうに見えるがな」
子爵がそれでいいのか?
軍人だろ?
軍議はどうしているんだ?
「おいっ! 話は終わったぞっ! 言いたいことがあるって言うから、話を通したんだぞっ」
「──おぉっ! 終わったのか? そうか、そうか」
子爵が突然立ち上がり、テーブルの横に立つ。
牛獣人だけあって、かなりデカい。
「部下や狼公に息子たちが迷惑をかけた。本当にすまなかった」
深々と頭を下げる巨体の子爵に、俺たちは全員呆然としていた。
「土地については好きにしてくれて良い。町が良くなるなら、こちらとしては願ってもないことだ。狼公については無罪とするのは軽すぎる。私から辺境伯閣下に連絡を入れておくから、馬車馬のように働き給え。あとは……何だったかな」
後ろからメモを持った騎士が近づいて来て、子爵にメモを手渡して着席を促していた。
見上げ続けて首が痛かったから助かった。
「この事情聴取の協力報酬を、私がギルドに事後依頼として出しておくから報酬を受け取ってくれ。私たちの協力報酬も足したものがだから、二件分の報酬と貢献ポイントだろう。最近で一番大きな事件についての情報収集に協力してくれたわけだからな」
最初っからこの人が出てきてくれれば、ここまで話はこじれていなかったんじゃないかな?
子爵も疑いを持っていると思うけど、実害が出ていない以上は深く追及する必要はなく、速やかな事件解決を優先しているのだろう。
本来夫人は、即断即決の子爵の代わりに情報分析や交渉材料確保のための揺さぶり役をしたり、実害が出た場合の捜査責任者の役割を担っているのだろう。
しかし、捜査しに来た夫人とは違い、子爵は元から連日発生している狼公問題に終止符を打ちに来ていたらしく、夫人とは足並みが揃っていない。
おそらく食堂内の騎士たちは知っていたのだろう。
子爵が謝罪したときも驚いていたけど、「やっぱり」みたいな顔をしていた。
「シェイドール商会のことは、どこまで根が張っているかわからないから、慎重に捜査させてもらおう。その過程で支店長に協力を仰ぐことはあるだろうが、治療を優先してもらって構わないし、協力を対価に処罰はなしということでどうだろうか?」
俺に聞かれても……。
ぶっちゃけ会ったことない人だからね。
「ルイーサ、どうする?」
答えに困っていると、エイダンさんが気を利かせてくれた。
「お願いするわ」
「よし。あとは冒険者ギルドについてだが、賠償金はしっかり払うこと。それから、総本部に報告し監査を受けてもらうことにする」
「そんなっ」
「短期間に同一人物に対して二度の情報漏洩があり、どちらも隠蔽しようとしたことは冒険者の信用を落とす行為だ。自浄能力のない組織と思われるよりも、潔く監査を受け入れて膿を出し切った方が良いと思うが、如何だろうか? 結果、ギルドマスター殿のせいではなかったと証明できるかもしれないだろう?」
「…………わかりました」
「うむ、結構。あとは……衛兵についての謝罪と、テオドール様の救出への報奨か……。どうするかな。謝罪は簡単だが、これだけ時間が経てば無意味なものだろう。もっと難しいのは、テオドール様の命の価値と同等のものなど、金庫を全部出しても持っていないということだ」
「それについては僕に考えがあります。謝罪は結構です。衛兵隊の上司である子爵閣下から丁寧な謝罪を受けましたので、僕は十分です」
「感謝する」
「テオ様の命はひとえに神のご加護があり、そのおかげで無事に帰って来ることができたと思っています」
子爵以外の全員から、「こいつ何言ってんの?」という視線を向けられているけど、全て無視させてもらう。
「僕は少しだけお手伝いしただけです。ですから、ここは狼公の命も救った神の使徒に還元すべきだと思うのです」
「良い子ね、ディル」
そうでございましょう?
だから折檻を減らしてください。
「具体的には?」
「シスターの土地は特例地ですが、諸事情によって特例地の特権を受けられず苦しい生活を強いられてきました。このように大きな都市で唯一の孤児院というのも驚きですが、孤児の数に比べて圧倒的に許容量が足りていない。しかし、最近これまた諸事情によって土地が広くなりましたので、そこを特例地にして建物も改装するというのはどうでしょうか? 命の対価は命であるべきだと僕は思います。テオ様救出の報酬で多くの子どもの命が救われるなら、僕は本望です」
「君は素晴しい子だ。確かに、命の価値は決して値をつけることはできない。しかし、不動産に投資することで他の多くの命を救え、さらに未払いという恥を晒すこともなく報酬に悩むこともない。素晴らしい考え方だ。これからも使わせてもらおう」
「子爵閣下のお力になれたこと、本当に光栄です」
「「「…………」」」
ルイーサさんとテオと夫人からの視線が痛い。
なんで子爵にだけ? みたいな視線を向けているけど、ストレスフリーの交渉だからに決まっているじゃん。
子爵は最終的に利益が出れば、その過程で多少不利益が出てもいいから全てを譲ってきた。
例えば、再開発計画エリアという土地は失うけど、三階建て以上の建物に課税するという権利は領主のものだし、商売した場合は領地にお金を落としてくれるし、税金もあるわけだ。
新しい雇用も生まれるし、不便が理由で不人気な東ダンジョンも人気が出るかもしれない。
冒険者の数が増えれば防衛契約が白紙に戻ったとしても、数で対応できるようになる。
最善ではないけど、次善の策が打てることは無策よりずっと良い。
対して狼公の交渉は、自分は悪くない。
平民の利益よりも主家の利益を最優先にしている。
過程でリスクは負いたくないし、利益は最大限もらいたい。
普通の商人は雀の涙ほど稼いで、貴族とのつながりを優先するのだろう。
シルフォード商会のような豪商は、御用商人の時点で身内と同じだから貴族側だ。
夫人はルークが何もしていないことから、ルイーサさんがしっかりと手綱を握っていると勘違いしていたのだろう。
だからルイーサさんには丁寧に接するが、戸籍にも入っていない居候に対しては強気に接していたと思う。特別にというのは俺からしたら貸しなんだけど、きっと貸しだと思っていないな。
まぁいつか勝手に回収させてもらおう。
冒険者ギルドは単純に無能なんだろう。
長い間サブマスをのさばらせたのが良い証拠だ。
「私はもっと君と交流を深めたいと思うのだが、どうだろうか?」
チラッ、チラッとエイダンさんを見る子爵。
「ん? エイダンさん、どうかしました?」
「うーん……ルークみたいなヤツなんだよ」
立場を考えて言えないことで、ルークみたいってことは……食いしん坊ってことか?
もしかして鮫とか食べたいってこと?
エイダンさんと仲が良いみたいだから、最悪丸投げすれば良いか。
「そんなこと言っていただけるなんて光栄です。機会作りはエイダンさんにお願いしても良いですか?」
平民は貴族に手紙を出せないのだ。
つまり、招待状は送れない。
「ありがとな」
「いえ。僕も問題が片付いて助かりました。あとは仕入だけですけど、テオ様が母上殿に手紙を送るそうなので心配はありませんね」
「──あっ、アグニール卿っ?!」
「お姉様に頼まれたからな」
「わざわざ送らずとも、一度引き受けた仕事はしっかりと果たしますともっ」
「さすが、我が家の御用商人。これでルークの機嫌も良くなるなっ」
暗に、仕入が遅れたらどこぞが更地になるかもと言っている。
テオにしては珍しいことをする。
そんなに熊に会いたいのかな?
テオの将来の従魔はルークにかかっているからね。
「これで食堂が本格始動できますね」
「えぇ、ありがとう」
ルイーサさんやブルーノさんに少しは恩返しができたかな。
いつかお別れをするときが来るだろうけど、そのときまでに全ての恩を返しきれるだろうか。
とりあえず、再開発を頑張ろう。
◆ ◆ ◆
これにて第二章は終了です。
幕間と閑話を挟んで三章に入ります。
引き続きお読みいただけると嬉しいです。
「えっ? 誰って?」
「そっちの牛獣人だ。煩いくらい手紙を送って来たほど話したいことがあるらしい」
このことは夫人も知らなかったらしく、驚きと叱責が混ざった視線を子爵に向けている。
でも、今まで話すタイミングがあったのに沈黙していたし、夫人の意見に反対していなかったから、今更話したところで時間の無駄だろ。
「ずっと黙ってましたけど……」
「そりゃあそうだ。こいつは、こういう改まった場での会話は一切聞いてないし、全く別のことを考えているようなヤツだ。まぁ難しい顔しているから、不機嫌そうに見えるがな」
子爵がそれでいいのか?
軍人だろ?
軍議はどうしているんだ?
「おいっ! 話は終わったぞっ! 言いたいことがあるって言うから、話を通したんだぞっ」
「──おぉっ! 終わったのか? そうか、そうか」
子爵が突然立ち上がり、テーブルの横に立つ。
牛獣人だけあって、かなりデカい。
「部下や狼公に息子たちが迷惑をかけた。本当にすまなかった」
深々と頭を下げる巨体の子爵に、俺たちは全員呆然としていた。
「土地については好きにしてくれて良い。町が良くなるなら、こちらとしては願ってもないことだ。狼公については無罪とするのは軽すぎる。私から辺境伯閣下に連絡を入れておくから、馬車馬のように働き給え。あとは……何だったかな」
後ろからメモを持った騎士が近づいて来て、子爵にメモを手渡して着席を促していた。
見上げ続けて首が痛かったから助かった。
「この事情聴取の協力報酬を、私がギルドに事後依頼として出しておくから報酬を受け取ってくれ。私たちの協力報酬も足したものがだから、二件分の報酬と貢献ポイントだろう。最近で一番大きな事件についての情報収集に協力してくれたわけだからな」
最初っからこの人が出てきてくれれば、ここまで話はこじれていなかったんじゃないかな?
子爵も疑いを持っていると思うけど、実害が出ていない以上は深く追及する必要はなく、速やかな事件解決を優先しているのだろう。
本来夫人は、即断即決の子爵の代わりに情報分析や交渉材料確保のための揺さぶり役をしたり、実害が出た場合の捜査責任者の役割を担っているのだろう。
しかし、捜査しに来た夫人とは違い、子爵は元から連日発生している狼公問題に終止符を打ちに来ていたらしく、夫人とは足並みが揃っていない。
おそらく食堂内の騎士たちは知っていたのだろう。
子爵が謝罪したときも驚いていたけど、「やっぱり」みたいな顔をしていた。
「シェイドール商会のことは、どこまで根が張っているかわからないから、慎重に捜査させてもらおう。その過程で支店長に協力を仰ぐことはあるだろうが、治療を優先してもらって構わないし、協力を対価に処罰はなしということでどうだろうか?」
俺に聞かれても……。
ぶっちゃけ会ったことない人だからね。
「ルイーサ、どうする?」
答えに困っていると、エイダンさんが気を利かせてくれた。
「お願いするわ」
「よし。あとは冒険者ギルドについてだが、賠償金はしっかり払うこと。それから、総本部に報告し監査を受けてもらうことにする」
「そんなっ」
「短期間に同一人物に対して二度の情報漏洩があり、どちらも隠蔽しようとしたことは冒険者の信用を落とす行為だ。自浄能力のない組織と思われるよりも、潔く監査を受け入れて膿を出し切った方が良いと思うが、如何だろうか? 結果、ギルドマスター殿のせいではなかったと証明できるかもしれないだろう?」
「…………わかりました」
「うむ、結構。あとは……衛兵についての謝罪と、テオドール様の救出への報奨か……。どうするかな。謝罪は簡単だが、これだけ時間が経てば無意味なものだろう。もっと難しいのは、テオドール様の命の価値と同等のものなど、金庫を全部出しても持っていないということだ」
「それについては僕に考えがあります。謝罪は結構です。衛兵隊の上司である子爵閣下から丁寧な謝罪を受けましたので、僕は十分です」
「感謝する」
「テオ様の命はひとえに神のご加護があり、そのおかげで無事に帰って来ることができたと思っています」
子爵以外の全員から、「こいつ何言ってんの?」という視線を向けられているけど、全て無視させてもらう。
「僕は少しだけお手伝いしただけです。ですから、ここは狼公の命も救った神の使徒に還元すべきだと思うのです」
「良い子ね、ディル」
そうでございましょう?
だから折檻を減らしてください。
「具体的には?」
「シスターの土地は特例地ですが、諸事情によって特例地の特権を受けられず苦しい生活を強いられてきました。このように大きな都市で唯一の孤児院というのも驚きですが、孤児の数に比べて圧倒的に許容量が足りていない。しかし、最近これまた諸事情によって土地が広くなりましたので、そこを特例地にして建物も改装するというのはどうでしょうか? 命の対価は命であるべきだと僕は思います。テオ様救出の報酬で多くの子どもの命が救われるなら、僕は本望です」
「君は素晴しい子だ。確かに、命の価値は決して値をつけることはできない。しかし、不動産に投資することで他の多くの命を救え、さらに未払いという恥を晒すこともなく報酬に悩むこともない。素晴らしい考え方だ。これからも使わせてもらおう」
「子爵閣下のお力になれたこと、本当に光栄です」
「「「…………」」」
ルイーサさんとテオと夫人からの視線が痛い。
なんで子爵にだけ? みたいな視線を向けているけど、ストレスフリーの交渉だからに決まっているじゃん。
子爵は最終的に利益が出れば、その過程で多少不利益が出てもいいから全てを譲ってきた。
例えば、再開発計画エリアという土地は失うけど、三階建て以上の建物に課税するという権利は領主のものだし、商売した場合は領地にお金を落としてくれるし、税金もあるわけだ。
新しい雇用も生まれるし、不便が理由で不人気な東ダンジョンも人気が出るかもしれない。
冒険者の数が増えれば防衛契約が白紙に戻ったとしても、数で対応できるようになる。
最善ではないけど、次善の策が打てることは無策よりずっと良い。
対して狼公の交渉は、自分は悪くない。
平民の利益よりも主家の利益を最優先にしている。
過程でリスクは負いたくないし、利益は最大限もらいたい。
普通の商人は雀の涙ほど稼いで、貴族とのつながりを優先するのだろう。
シルフォード商会のような豪商は、御用商人の時点で身内と同じだから貴族側だ。
夫人はルークが何もしていないことから、ルイーサさんがしっかりと手綱を握っていると勘違いしていたのだろう。
だからルイーサさんには丁寧に接するが、戸籍にも入っていない居候に対しては強気に接していたと思う。特別にというのは俺からしたら貸しなんだけど、きっと貸しだと思っていないな。
まぁいつか勝手に回収させてもらおう。
冒険者ギルドは単純に無能なんだろう。
長い間サブマスをのさばらせたのが良い証拠だ。
「私はもっと君と交流を深めたいと思うのだが、どうだろうか?」
チラッ、チラッとエイダンさんを見る子爵。
「ん? エイダンさん、どうかしました?」
「うーん……ルークみたいなヤツなんだよ」
立場を考えて言えないことで、ルークみたいってことは……食いしん坊ってことか?
もしかして鮫とか食べたいってこと?
エイダンさんと仲が良いみたいだから、最悪丸投げすれば良いか。
「そんなこと言っていただけるなんて光栄です。機会作りはエイダンさんにお願いしても良いですか?」
平民は貴族に手紙を出せないのだ。
つまり、招待状は送れない。
「ありがとな」
「いえ。僕も問題が片付いて助かりました。あとは仕入だけですけど、テオ様が母上殿に手紙を送るそうなので心配はありませんね」
「──あっ、アグニール卿っ?!」
「お姉様に頼まれたからな」
「わざわざ送らずとも、一度引き受けた仕事はしっかりと果たしますともっ」
「さすが、我が家の御用商人。これでルークの機嫌も良くなるなっ」
暗に、仕入が遅れたらどこぞが更地になるかもと言っている。
テオにしては珍しいことをする。
そんなに熊に会いたいのかな?
テオの将来の従魔はルークにかかっているからね。
「これで食堂が本格始動できますね」
「えぇ、ありがとう」
ルイーサさんやブルーノさんに少しは恩返しができたかな。
いつかお別れをするときが来るだろうけど、そのときまでに全ての恩を返しきれるだろうか。
とりあえず、再開発を頑張ろう。
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これにて第二章は終了です。
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