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第一章 居候、始めます
第三三話 責任の所在
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テオドールがいるだろう場所の鉄扉を強めに叩いて声をかけると、中からわずかな反応があった。
しかし拘束でもされているのか、出てくる様子もなければ明確な返事もない。
「やっぱり開かないか」
人質を入れている扉が施錠されていないはずもない。
予想していたことだが、少しだけ面倒に感じる。
暗殺者養成所時代のイジメ被害のおかげで、鍵を開ける技術は習得済みだ。
だが、道具やそれに類するものがないと解錠できないレベルの熟練度である。そして道具は『アレンくん』とともに火葬してしまった。
「仕方ない。証拠保全とかを気にするのはやめよう」
──〈生命感知〉
まずはもう一度技能を使い、テオドールの正確な位置を把握する。
次に、通路に面した場所でテオドールから離れた場所に移動する。
──《土属性魔法:掘削》
そう、鉄扉を開けられないなら別の場所から出せば良いのだ。
壁の厚さは大したことないし、魔力操作には自信がある。
人が一人通れる穴くらい簡単に開けられ、二次被害を起こす心配もない。
ただ、衛兵が来た場合に証拠隠滅と言われそうで面倒だなと思ったから、保険としてしか考えていなかった。
「無事? ……じゃないみたいだね」
欠損こそなさそうだが、酷く殴られたようで腫れと出血で衰弱している。
「もう臭いとか言ってられないな」
周囲に展開していた《障壁》を解除し、テオドールの応急処置を行う。
俺の魔法は【念動】で複製したものだから、魔法陣が分からないと使える魔法が増えない。さらに、適性属性を持ってないから熟練度も上がりにくい。
むしろ、本来なら上がらないけど、【神字:理】を使って上げている。
つまり、俺は初歩の回復しか使えないのだ。
自分の体であれば、追加で【神字:理】の効果もあって十分だと思うのだが、他人の体だから【神字】の効果は望めない。
「そうだっ! あれがあったっ!」
テオドールを背中に担ぎ、【念動】で補助してイムレの元に急いで’向かう。
『おかえりなさい』
「ただいま」
もう少しで片付けが終わりそうなイムレに挨拶をしつつ、空間収納具から子爵が所持していた回復薬を取り指す。
これは所謂ポーションというもので、怪我を治して体力を回復するという優れものだ。
王弟が子爵に渡しているのを見たことがあり、その時に毒物担当の教官に聞いたことがある。
そして同じものを遺品を整理しているときに、子爵と部下が全員所持しているのを見つけていた。
まぁあのクズ共の言葉を鵜呑みにはしたくないから、自分の身体で先に試してから使うけど。
「……うん、すごい」
回復薬の効果を確認した後、骨折や内臓損傷などが隠れていないか【神字:病理】で確認する。
これは【念動】と組み合わせ、魔力の波動による透視検査などができる。
元々の知識が必要だが、健常者の肉体と傷病者の肉体の読み取りや相違点は、暗殺者時代に多くの死体を見ることで蓄積してきた。
本格的な治療は本職に任せ、俺は通常と違う点をあぶり出し、そこに集中的に《回復》と回復薬を送り込めばいい。
それが俺にできる唯一の治療だ。
「さすが獣人。丈夫だ」
出血しやすい場所を殴られたせいで出血が多く見えるが、衰弱している主な原因は殴打によるものと、麻痺系の毒物のせいだろう。
「毒は無理」
回復薬を【念動】で球体にし、井の中に直接送り込むしかやることはなく、イムレが焼死体含めて死体の処理を済ますまでに家探しをして、指令書などの書類に金庫内の金銭などを全て回収した。
『イムレ、終わった』
「偉かったよ。ありがとう」
『うん。イムレ、偉い』
可愛い。戯れたい。
でも、今は無理。
持参した背負い袋にイムレと空間収納具を入れて背負い、その上にテオドールを背負って宿屋に向かって全力疾走する。
──〈心眼〉
──〈身体強化〉
──〈高速移動〉
──〈悪路走破〉
──〈立体機動〉
ルートは最短距離。
テオドールが落下しないことを祈り、障壁型空中回廊でほぼ直線距離で移動する。
途中、衛兵が活発に動く姿が見えるが、全部無視だ。
おそらく、閃光弾と火葬のせいで動き出したのだろう。
最近火災があったばかりだし、火災を警戒していてもおかしくない。
いつもは〈気配遮断〉と〈隠形〉を併用しているのだが、背中に目立つ熊獣人を背負っているため効果が薄れると思い、今回は移動にリソースを突っ込んだ。早く動けば飛行型の魔物だと勘違いしてくれると思ったのに、目が良い者がいたのだろう。
何故か俺が拉致加害者になっている。
「よし、到着」
「待ってたわよ。さぁ中に入れてあげて」
「はい」
迎え入れられた場所は初めて入る別館で、その二階にあるベッドにテオドールを寝かせた。
どうやら一階は雑貨屋で、二階は診療所を営んでいるらしい。
これならあとは任せても大丈夫かな。
「あとは任せてもいいですか?」
「どこかに行くの?」
「はい。やり残したことがあります」
「そう。それなら裏から行きなさい」
「……ありがとうございます」
「早く帰るのよ」
「はい。いってきます」
「いってらっしゃい」
イムレにはもう少しだけ付き合ってもらい、一路居住区を目指す。
◆
「久しぶり、というほど時間は経ってないか」
「──お前はっ! よくもノコノコと乗り込んでこれたなっ」
「それはこっちの台詞だよ。てっきり逃げ支度でもしているのかと思ったら、部下を集めて何の相談?」
「わかりきっているだろっ!?」
「あぁ、なるほど。ついに北部が東部に宣戦を布告するのか」
「──何だと!?」
「あれ? 違った? 北部の犬が雷煌伯の子息誘拐に加担したんだ。宣戦布告と同義だろ?」
直後、無言で振るわれるカトラスを大兎短剣で受け、懐に入り込む。
ナディアさんのときとは違い、今回は本気の一撃を放つ。
──【神字:理体】
──〈心眼〉
──〈痛覚遮断〉
──〈身体強化〉
──【念動:波動】
俺の【神字:理】の中で数少ない戦闘補助が、【神字:理体】だ。
万物の本体という意味があるため、基本的にどんな状況でも使える。身体能力向上系ゆえ、各種制限が解除された状態で、子供というハンデがなくなる。
当然使用時間が長くなるほど体にかかる負荷は大きくなるが、この際デメリットは全て無視だ。
「──があぁぁぁっ……。おえっ……」
「「「隊長っ」」」
「泣かせるね。それが北部の絆か」
「我々は東部の者だっ」
言葉を発する余裕もない【餓炎狼公】の代わりに、以前お邪魔したときにもいた狼獣人が答える。
「冗談だろ? じゃあ、何故主家の子息の誘拐に手を貸す?」
「貴様が誘拐したんだろっ! 目撃者もいるっ!」
「目撃者? あぁ、常に後手に回ってる無能な衛兵たちのこと? 僕は彼を助けたんだけど? 北部の者は自分たちの不手際を平民に擦り付けるだけの不忠者で、不義理のクズってわけだ」
「言わせておけばっ」
次々と襲いかかる部下を、部屋の一ヶ所にぶつかるように調整しながら殴り飛ばしていく。
もちろん、全て一撃で。
一人目は壁にぶつかるけど、二人目三人目とあとに続く者は味方にぶつかり、部下たちがそのまま肉塊弾になっていた。
「雷煌伯も可哀想に。信頼して辺境領第二の都市に派遣しているのに、やっぱり生家の北部を裏切れないと、北部と東部の同盟を無視して中央貴族と手を組むヤツが部下なんてね」
「貴様……どこまで、侮辱すれば……」
「侮辱? お前がそれを言うか? 【双竜の楽園亭】に迷惑をかけ、ケジメを付けると一度は見逃してやったのに、せっかくの慈悲を無駄にした結果、一体何が起こったと思う?」
普段は『常在戦場、常時死兵』を遵守し、人形になりきって戦闘をするが、今回は何故か上手く心を殺せなかった。
魔力の放出も殺気も止められない。
「ニアは誘拐されかけて心身ともに傷つき、身を挺して守ってくれたテオドールは傷つき、今度は俺を誘拐犯にする? ──ふざけるなよ? 全てはお前が組織を処刑しなかったから起こったことだろうがっ! 平民は殺せるくせに、犯罪者は殺せないかっ!? 相手が中央貴族だからかっ? 芋引くくらいなら最初から軍人気取るなよ。尻尾巻いてお家に帰れよ。なぁ?」
「…………」
「もう、慈悲はいらないよな?」
「そんな……」
「安心しろ。部下も一緒にまとめてあの世に送ってやるからさ」
大兎短剣に魔力を流し、一歩踏み出す。
しかし拘束でもされているのか、出てくる様子もなければ明確な返事もない。
「やっぱり開かないか」
人質を入れている扉が施錠されていないはずもない。
予想していたことだが、少しだけ面倒に感じる。
暗殺者養成所時代のイジメ被害のおかげで、鍵を開ける技術は習得済みだ。
だが、道具やそれに類するものがないと解錠できないレベルの熟練度である。そして道具は『アレンくん』とともに火葬してしまった。
「仕方ない。証拠保全とかを気にするのはやめよう」
──〈生命感知〉
まずはもう一度技能を使い、テオドールの正確な位置を把握する。
次に、通路に面した場所でテオドールから離れた場所に移動する。
──《土属性魔法:掘削》
そう、鉄扉を開けられないなら別の場所から出せば良いのだ。
壁の厚さは大したことないし、魔力操作には自信がある。
人が一人通れる穴くらい簡単に開けられ、二次被害を起こす心配もない。
ただ、衛兵が来た場合に証拠隠滅と言われそうで面倒だなと思ったから、保険としてしか考えていなかった。
「無事? ……じゃないみたいだね」
欠損こそなさそうだが、酷く殴られたようで腫れと出血で衰弱している。
「もう臭いとか言ってられないな」
周囲に展開していた《障壁》を解除し、テオドールの応急処置を行う。
俺の魔法は【念動】で複製したものだから、魔法陣が分からないと使える魔法が増えない。さらに、適性属性を持ってないから熟練度も上がりにくい。
むしろ、本来なら上がらないけど、【神字:理】を使って上げている。
つまり、俺は初歩の回復しか使えないのだ。
自分の体であれば、追加で【神字:理】の効果もあって十分だと思うのだが、他人の体だから【神字】の効果は望めない。
「そうだっ! あれがあったっ!」
テオドールを背中に担ぎ、【念動】で補助してイムレの元に急いで’向かう。
『おかえりなさい』
「ただいま」
もう少しで片付けが終わりそうなイムレに挨拶をしつつ、空間収納具から子爵が所持していた回復薬を取り指す。
これは所謂ポーションというもので、怪我を治して体力を回復するという優れものだ。
王弟が子爵に渡しているのを見たことがあり、その時に毒物担当の教官に聞いたことがある。
そして同じものを遺品を整理しているときに、子爵と部下が全員所持しているのを見つけていた。
まぁあのクズ共の言葉を鵜呑みにはしたくないから、自分の身体で先に試してから使うけど。
「……うん、すごい」
回復薬の効果を確認した後、骨折や内臓損傷などが隠れていないか【神字:病理】で確認する。
これは【念動】と組み合わせ、魔力の波動による透視検査などができる。
元々の知識が必要だが、健常者の肉体と傷病者の肉体の読み取りや相違点は、暗殺者時代に多くの死体を見ることで蓄積してきた。
本格的な治療は本職に任せ、俺は通常と違う点をあぶり出し、そこに集中的に《回復》と回復薬を送り込めばいい。
それが俺にできる唯一の治療だ。
「さすが獣人。丈夫だ」
出血しやすい場所を殴られたせいで出血が多く見えるが、衰弱している主な原因は殴打によるものと、麻痺系の毒物のせいだろう。
「毒は無理」
回復薬を【念動】で球体にし、井の中に直接送り込むしかやることはなく、イムレが焼死体含めて死体の処理を済ますまでに家探しをして、指令書などの書類に金庫内の金銭などを全て回収した。
『イムレ、終わった』
「偉かったよ。ありがとう」
『うん。イムレ、偉い』
可愛い。戯れたい。
でも、今は無理。
持参した背負い袋にイムレと空間収納具を入れて背負い、その上にテオドールを背負って宿屋に向かって全力疾走する。
──〈心眼〉
──〈身体強化〉
──〈高速移動〉
──〈悪路走破〉
──〈立体機動〉
ルートは最短距離。
テオドールが落下しないことを祈り、障壁型空中回廊でほぼ直線距離で移動する。
途中、衛兵が活発に動く姿が見えるが、全部無視だ。
おそらく、閃光弾と火葬のせいで動き出したのだろう。
最近火災があったばかりだし、火災を警戒していてもおかしくない。
いつもは〈気配遮断〉と〈隠形〉を併用しているのだが、背中に目立つ熊獣人を背負っているため効果が薄れると思い、今回は移動にリソースを突っ込んだ。早く動けば飛行型の魔物だと勘違いしてくれると思ったのに、目が良い者がいたのだろう。
何故か俺が拉致加害者になっている。
「よし、到着」
「待ってたわよ。さぁ中に入れてあげて」
「はい」
迎え入れられた場所は初めて入る別館で、その二階にあるベッドにテオドールを寝かせた。
どうやら一階は雑貨屋で、二階は診療所を営んでいるらしい。
これならあとは任せても大丈夫かな。
「あとは任せてもいいですか?」
「どこかに行くの?」
「はい。やり残したことがあります」
「そう。それなら裏から行きなさい」
「……ありがとうございます」
「早く帰るのよ」
「はい。いってきます」
「いってらっしゃい」
イムレにはもう少しだけ付き合ってもらい、一路居住区を目指す。
◆
「久しぶり、というほど時間は経ってないか」
「──お前はっ! よくもノコノコと乗り込んでこれたなっ」
「それはこっちの台詞だよ。てっきり逃げ支度でもしているのかと思ったら、部下を集めて何の相談?」
「わかりきっているだろっ!?」
「あぁ、なるほど。ついに北部が東部に宣戦を布告するのか」
「──何だと!?」
「あれ? 違った? 北部の犬が雷煌伯の子息誘拐に加担したんだ。宣戦布告と同義だろ?」
直後、無言で振るわれるカトラスを大兎短剣で受け、懐に入り込む。
ナディアさんのときとは違い、今回は本気の一撃を放つ。
──【神字:理体】
──〈心眼〉
──〈痛覚遮断〉
──〈身体強化〉
──【念動:波動】
俺の【神字:理】の中で数少ない戦闘補助が、【神字:理体】だ。
万物の本体という意味があるため、基本的にどんな状況でも使える。身体能力向上系ゆえ、各種制限が解除された状態で、子供というハンデがなくなる。
当然使用時間が長くなるほど体にかかる負荷は大きくなるが、この際デメリットは全て無視だ。
「──があぁぁぁっ……。おえっ……」
「「「隊長っ」」」
「泣かせるね。それが北部の絆か」
「我々は東部の者だっ」
言葉を発する余裕もない【餓炎狼公】の代わりに、以前お邪魔したときにもいた狼獣人が答える。
「冗談だろ? じゃあ、何故主家の子息の誘拐に手を貸す?」
「貴様が誘拐したんだろっ! 目撃者もいるっ!」
「目撃者? あぁ、常に後手に回ってる無能な衛兵たちのこと? 僕は彼を助けたんだけど? 北部の者は自分たちの不手際を平民に擦り付けるだけの不忠者で、不義理のクズってわけだ」
「言わせておけばっ」
次々と襲いかかる部下を、部屋の一ヶ所にぶつかるように調整しながら殴り飛ばしていく。
もちろん、全て一撃で。
一人目は壁にぶつかるけど、二人目三人目とあとに続く者は味方にぶつかり、部下たちがそのまま肉塊弾になっていた。
「雷煌伯も可哀想に。信頼して辺境領第二の都市に派遣しているのに、やっぱり生家の北部を裏切れないと、北部と東部の同盟を無視して中央貴族と手を組むヤツが部下なんてね」
「貴様……どこまで、侮辱すれば……」
「侮辱? お前がそれを言うか? 【双竜の楽園亭】に迷惑をかけ、ケジメを付けると一度は見逃してやったのに、せっかくの慈悲を無駄にした結果、一体何が起こったと思う?」
普段は『常在戦場、常時死兵』を遵守し、人形になりきって戦闘をするが、今回は何故か上手く心を殺せなかった。
魔力の放出も殺気も止められない。
「ニアは誘拐されかけて心身ともに傷つき、身を挺して守ってくれたテオドールは傷つき、今度は俺を誘拐犯にする? ──ふざけるなよ? 全てはお前が組織を処刑しなかったから起こったことだろうがっ! 平民は殺せるくせに、犯罪者は殺せないかっ!? 相手が中央貴族だからかっ? 芋引くくらいなら最初から軍人気取るなよ。尻尾巻いてお家に帰れよ。なぁ?」
「…………」
「もう、慈悲はいらないよな?」
「そんな……」
「安心しろ。部下も一緒にまとめてあの世に送ってやるからさ」
大兎短剣に魔力を流し、一歩踏み出す。
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