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第一章 居候、始めます
第九話 親子
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今なんて言った?
母上って言ったか?
思わず動きを止めてしまったが、マッチョエルフの拘束を振りほどいて距離を取る。
そこまで強く拘束されていなかったようで、簡単に振りほどけた。
「母上っ」
「黙りなさい」
「なっ──」
美人エルフの雰囲気が違う。
さっきまでの柔らかい雰囲気が嘘のような雰囲気だ。
声も硬く、触れたら切り裂かれそうなほど冷たく鋭い。
とても同じ人には見えなかった。
「あなたは後よ」
おそらく娘だろう人物を後回しにし、何故か俺に近づいてくる美人エルフ。
娘を殺そうとしたから、先に俺を始末しようということだろうか。
まぁ俺もただでは殺されてやらないから良いけど。
「──どうしてこんなことをしたの?」
「…………」
「どうしてここまでしたの?」
「…………」
「どうして避けないの?」
ん?
「どうしてこんなになるまで我慢するの?」
「……別に、痛くない」
「それは技能でしょ?」
「そうだけど」
「どうして血まみれになるまで……。死んだらどうするの?」
「そのときはそのとき──っ」
振り上げられた腕を見て殴られるかと思った瞬間、何故か抱きしめられた。
それも息が止まるかと思うほど強く。
「うっ」
「そんなこと言ったら駄目っ!」
「そうだ」
「うぐっ。死ぬことは、珍しいことじゃない」
我ながら子供らしくないことを言っているなと思うけど、暗殺部隊のときは毎日一人ずつ死んでいくのが普通だった。
精鋭とは生存者という意味しかなく、ただ運が良かっただけの者の寄せ集めだ。俺もその内の一人でしかない。
運を良くするためには自分の手の内を晒さないという努力をし続け、友達なんか作る余裕も必要もなかった。
友達は自分の運を上げるための駒に過ぎず、信用して手の内を晒せば最後、その日の死体役になるだろう。
頼ることは自殺すること。
死ぬのは自分のせい。
力が足りないなら、死ぬ覚悟を持てば良い。
油断は死への片道切符だ。
死にたくないなら独りでいろ。
枷を作るな。全てを切り捨てろ。
などなど。
毎日生き残るために全力を注いできたが、死ぬときは死ぬ。
冒険者も同じだと思ったからこそ、転職に不安はなかった。
「……そうね。でも生きているのに死んでいるのは珍しいことよ?」
「……ん? 僕は生きてます」
少し緩んだおかげで苦しくなくなったけど、振りほどけそうにはない。
「いいえ。あなたは死んでいるわ」
何言っているんだ、この人。
俺はアンデッドじゃないんだけど?
ステータスも人族のままだし。
「だって心が生きてないじゃない」
「…………」
「頼ることは恥ずかしいことじゃない。死ぬのはあなたのせいじゃない。大人のせいよ。あなたはまだ子供なの。親や大人に甘えてもいいの。友達もたくさん作って、楽しいことたくさんして、美味しいものをたくさん食べて大きくなることが、あなたがすることなのっ」
「………………親はいない」
「じゃあうちにいなさい。私たちが親になってあげる。いたいだけいればいいわっ! ねぇ、いいでしょっ!?」
「当たり前だ。遠慮するな」
「…………」
油断しちゃ駄目だって、信用しちゃ駄目だって分かってるのに。
何で、涙が止まらないんだ。
隙を見せたら駄目なのに。
「いいの、いいのよ。泣くのは恥ずかしいことじゃない。涙が止まらないときもあるわ」
「…………うっ」
美人エルフは俺の涙が止まるまで、ずっと胸を貸してくれたのだった。
◆ ◆ ◆
「疲れていたのね。寝ちゃったみたい」
「明日は掃除だ」
「そうね。客間で寝起きをさせるなんて寂しいもの」
「食事の約束もある」
「やることがたくさんだわ。楽しみね」
「そうだな。だが、まず問題を片付けよう」
「それもそうね。──で、説明してくれる? ナディア」
このときになってようやく発言の許可を得たエルフの女性は、エルフ夫婦の長子にして長女。
普段は王都で宮廷魔法士長をしており、自分の実力だけで子爵位を叙爵した女傑である。
しかし、そんな女傑でも怖い存在がいた。
その筆頭が目の前の女性だ。
単に母親というだけでは収まらない恐怖を体に刻まれているせいで、今の今まで命令通り直立不動で沈黙を保っていた。
「母上、父上。急な里帰りでごめんなさい」
「違うでしょ? やり直し」
「え?」
「わからないかしら?」
目は赤く晴らしているが、ご機嫌で微笑んでいた両親の表情を見て油断していたわけではないが、再び真顔に近づいていくことに疑問と焦りが湧くナディア。
「あっ。母上の娘なのに負けそうになってしまい──「はっ?」」
違った。
と思い、すぐさま訂正する。
「帰郷早々に問題を起こしてすみませんでしたっ」
とりあえず、当たり障りない程度に誤っておく。
これこそが最善だろう。
「……そうね。何が悪かったか分かるかしら?」
「えっと……気づかれたこと?」
「そんなわけないでしょ? はぁ……鑑定をしたことが問題なの」
「え? 何故です?」
「あなたはいいと思っているのね?」
「えぇ」
「じゃあ私も王都に行って、王侯貴族を片っ端から鑑定して来ようかしら? そしてその情報を私の上司と共有しなきゃね。だって報連相は大事ですものね? まぁ上司なんていないけど」
「──それはっ! 駄目に決まってますっ! 反逆罪で母上を罰しなくてはなりませんっ!」
「あら、王都に行ったおかげで面白いことを言えるようになったのね。ねぇ、誰を罰するって?」
「うっ」
「おい、起きるぞ」
魔力による極単純な圧力で格付けを行う魔法士同士の挨拶を、母親が娘に向かって行ったのだ。
人族の親子ではあまり行われないのだが、エルフの親子では躾の一環でよく行われていた。
「あら、失敗失敗。でも軽くだったから、あの子まで被害は出てないと思うわ」
「私に被害が出ました……」
「またまたぁ。軽く頭を撫でただけじゃない。大げさね」
美人エルフにとっては頭を撫でた程度の認識だとしても、通常は堪えられるものではない。
気絶していてもおかしくない中、ナディアは多少姿勢が崩れたくらいで堪えたのだ。称賛を浴びるには十分な実力を持っていると言っても過言ではない。
「話を戻すと、あなたも怒ったでしょ? 忘れているようだから教えてあげるけど、東部は王都とは違うのよ。あなた達が温々と安全安心に生活できているのは、東部にいる冒険者が活躍してくれているおかげなの。冒険者にとって手の内を晒すことは、自分の死亡率をあげることなのよ? それは軍人だから分かるわよね?」
「……はい」
「あなたが情報を王都の間抜けたちに報告した場合、優秀な冒険者が死ぬとは考えられない?」
「そんなことになるはずがありませんっ」
「何故? 国王の下に権力が集中していたかしら? 派閥は何個あったかしら? 政治闘争はない? 敵国も仮想敵国もいなくなったのかしら? 諜報部隊が工作員を完全に排除しているのね?」
「…………」
「仮にも宮廷魔法士の長に就いたのだから、魔法以外も勉強しなさい。多くの人の人生があなたの肩に載っているの。士長が無能なんて部下が可哀想だわ」
「…………」
「もう一つ、勉強ついでに教えてあげるわ。先ほどの問題だけど、罪に問われた場合、罰を受けるのはあなたよ。私たちがあの子を庇ったと思っているかもしれないけど、庇ったのはあなたよ?」
「ど、どうして……」
不貞腐れていた表情が一変して驚愕に変わり、納得できないと叫びそうなほど眉間にシワを寄せて不満を露わにするナディア。
「冒険者はお互いにステータスに関することや過去について詮索することを暗黙の了解で禁じているし、冒険者ギルドも冒険者に関する情報漏洩には厳罰を処すようにしているの。直接尋ねることも駄目なのに、無許可の盗み見が許されると思う? 殺されても文句言えないし、殺傷事件が起きても鑑定被害者は一日社会奉仕作業するだけで済むわ」
「私は貴族ですっ」
「関係ないわ。決めたのは東部の大領主様だもの」
「公爵閣下……」
「そうね。領地の自治権は領主が持っているから、王都で叙爵された子爵なんか気にも留めないと思うわよ。まぁあなたは冒険者にならずに今の地位に就いたから、冒険者のことを知らなくても仕方ないわ。だから、今回だけは守ってあげようと思ったの。王都の文化は王都だけでやりなさい」
「はい。すみませんでした」
ここに来てようやく自分のミスに気づき、素直に頭を下げるのだった。
◆
長くなりそうなので分けます。
すみません。
母上って言ったか?
思わず動きを止めてしまったが、マッチョエルフの拘束を振りほどいて距離を取る。
そこまで強く拘束されていなかったようで、簡単に振りほどけた。
「母上っ」
「黙りなさい」
「なっ──」
美人エルフの雰囲気が違う。
さっきまでの柔らかい雰囲気が嘘のような雰囲気だ。
声も硬く、触れたら切り裂かれそうなほど冷たく鋭い。
とても同じ人には見えなかった。
「あなたは後よ」
おそらく娘だろう人物を後回しにし、何故か俺に近づいてくる美人エルフ。
娘を殺そうとしたから、先に俺を始末しようということだろうか。
まぁ俺もただでは殺されてやらないから良いけど。
「──どうしてこんなことをしたの?」
「…………」
「どうしてここまでしたの?」
「…………」
「どうして避けないの?」
ん?
「どうしてこんなになるまで我慢するの?」
「……別に、痛くない」
「それは技能でしょ?」
「そうだけど」
「どうして血まみれになるまで……。死んだらどうするの?」
「そのときはそのとき──っ」
振り上げられた腕を見て殴られるかと思った瞬間、何故か抱きしめられた。
それも息が止まるかと思うほど強く。
「うっ」
「そんなこと言ったら駄目っ!」
「そうだ」
「うぐっ。死ぬことは、珍しいことじゃない」
我ながら子供らしくないことを言っているなと思うけど、暗殺部隊のときは毎日一人ずつ死んでいくのが普通だった。
精鋭とは生存者という意味しかなく、ただ運が良かっただけの者の寄せ集めだ。俺もその内の一人でしかない。
運を良くするためには自分の手の内を晒さないという努力をし続け、友達なんか作る余裕も必要もなかった。
友達は自分の運を上げるための駒に過ぎず、信用して手の内を晒せば最後、その日の死体役になるだろう。
頼ることは自殺すること。
死ぬのは自分のせい。
力が足りないなら、死ぬ覚悟を持てば良い。
油断は死への片道切符だ。
死にたくないなら独りでいろ。
枷を作るな。全てを切り捨てろ。
などなど。
毎日生き残るために全力を注いできたが、死ぬときは死ぬ。
冒険者も同じだと思ったからこそ、転職に不安はなかった。
「……そうね。でも生きているのに死んでいるのは珍しいことよ?」
「……ん? 僕は生きてます」
少し緩んだおかげで苦しくなくなったけど、振りほどけそうにはない。
「いいえ。あなたは死んでいるわ」
何言っているんだ、この人。
俺はアンデッドじゃないんだけど?
ステータスも人族のままだし。
「だって心が生きてないじゃない」
「…………」
「頼ることは恥ずかしいことじゃない。死ぬのはあなたのせいじゃない。大人のせいよ。あなたはまだ子供なの。親や大人に甘えてもいいの。友達もたくさん作って、楽しいことたくさんして、美味しいものをたくさん食べて大きくなることが、あなたがすることなのっ」
「………………親はいない」
「じゃあうちにいなさい。私たちが親になってあげる。いたいだけいればいいわっ! ねぇ、いいでしょっ!?」
「当たり前だ。遠慮するな」
「…………」
油断しちゃ駄目だって、信用しちゃ駄目だって分かってるのに。
何で、涙が止まらないんだ。
隙を見せたら駄目なのに。
「いいの、いいのよ。泣くのは恥ずかしいことじゃない。涙が止まらないときもあるわ」
「…………うっ」
美人エルフは俺の涙が止まるまで、ずっと胸を貸してくれたのだった。
◆ ◆ ◆
「疲れていたのね。寝ちゃったみたい」
「明日は掃除だ」
「そうね。客間で寝起きをさせるなんて寂しいもの」
「食事の約束もある」
「やることがたくさんだわ。楽しみね」
「そうだな。だが、まず問題を片付けよう」
「それもそうね。──で、説明してくれる? ナディア」
このときになってようやく発言の許可を得たエルフの女性は、エルフ夫婦の長子にして長女。
普段は王都で宮廷魔法士長をしており、自分の実力だけで子爵位を叙爵した女傑である。
しかし、そんな女傑でも怖い存在がいた。
その筆頭が目の前の女性だ。
単に母親というだけでは収まらない恐怖を体に刻まれているせいで、今の今まで命令通り直立不動で沈黙を保っていた。
「母上、父上。急な里帰りでごめんなさい」
「違うでしょ? やり直し」
「え?」
「わからないかしら?」
目は赤く晴らしているが、ご機嫌で微笑んでいた両親の表情を見て油断していたわけではないが、再び真顔に近づいていくことに疑問と焦りが湧くナディア。
「あっ。母上の娘なのに負けそうになってしまい──「はっ?」」
違った。
と思い、すぐさま訂正する。
「帰郷早々に問題を起こしてすみませんでしたっ」
とりあえず、当たり障りない程度に誤っておく。
これこそが最善だろう。
「……そうね。何が悪かったか分かるかしら?」
「えっと……気づかれたこと?」
「そんなわけないでしょ? はぁ……鑑定をしたことが問題なの」
「え? 何故です?」
「あなたはいいと思っているのね?」
「えぇ」
「じゃあ私も王都に行って、王侯貴族を片っ端から鑑定して来ようかしら? そしてその情報を私の上司と共有しなきゃね。だって報連相は大事ですものね? まぁ上司なんていないけど」
「──それはっ! 駄目に決まってますっ! 反逆罪で母上を罰しなくてはなりませんっ!」
「あら、王都に行ったおかげで面白いことを言えるようになったのね。ねぇ、誰を罰するって?」
「うっ」
「おい、起きるぞ」
魔力による極単純な圧力で格付けを行う魔法士同士の挨拶を、母親が娘に向かって行ったのだ。
人族の親子ではあまり行われないのだが、エルフの親子では躾の一環でよく行われていた。
「あら、失敗失敗。でも軽くだったから、あの子まで被害は出てないと思うわ」
「私に被害が出ました……」
「またまたぁ。軽く頭を撫でただけじゃない。大げさね」
美人エルフにとっては頭を撫でた程度の認識だとしても、通常は堪えられるものではない。
気絶していてもおかしくない中、ナディアは多少姿勢が崩れたくらいで堪えたのだ。称賛を浴びるには十分な実力を持っていると言っても過言ではない。
「話を戻すと、あなたも怒ったでしょ? 忘れているようだから教えてあげるけど、東部は王都とは違うのよ。あなた達が温々と安全安心に生活できているのは、東部にいる冒険者が活躍してくれているおかげなの。冒険者にとって手の内を晒すことは、自分の死亡率をあげることなのよ? それは軍人だから分かるわよね?」
「……はい」
「あなたが情報を王都の間抜けたちに報告した場合、優秀な冒険者が死ぬとは考えられない?」
「そんなことになるはずがありませんっ」
「何故? 国王の下に権力が集中していたかしら? 派閥は何個あったかしら? 政治闘争はない? 敵国も仮想敵国もいなくなったのかしら? 諜報部隊が工作員を完全に排除しているのね?」
「…………」
「仮にも宮廷魔法士の長に就いたのだから、魔法以外も勉強しなさい。多くの人の人生があなたの肩に載っているの。士長が無能なんて部下が可哀想だわ」
「…………」
「もう一つ、勉強ついでに教えてあげるわ。先ほどの問題だけど、罪に問われた場合、罰を受けるのはあなたよ。私たちがあの子を庇ったと思っているかもしれないけど、庇ったのはあなたよ?」
「ど、どうして……」
不貞腐れていた表情が一変して驚愕に変わり、納得できないと叫びそうなほど眉間にシワを寄せて不満を露わにするナディア。
「冒険者はお互いにステータスに関することや過去について詮索することを暗黙の了解で禁じているし、冒険者ギルドも冒険者に関する情報漏洩には厳罰を処すようにしているの。直接尋ねることも駄目なのに、無許可の盗み見が許されると思う? 殺されても文句言えないし、殺傷事件が起きても鑑定被害者は一日社会奉仕作業するだけで済むわ」
「私は貴族ですっ」
「関係ないわ。決めたのは東部の大領主様だもの」
「公爵閣下……」
「そうね。領地の自治権は領主が持っているから、王都で叙爵された子爵なんか気にも留めないと思うわよ。まぁあなたは冒険者にならずに今の地位に就いたから、冒険者のことを知らなくても仕方ないわ。だから、今回だけは守ってあげようと思ったの。王都の文化は王都だけでやりなさい」
「はい。すみませんでした」
ここに来てようやく自分のミスに気づき、素直に頭を下げるのだった。
◆
長くなりそうなので分けます。
すみません。
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