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第一章 隠遁生活
第二十六話 合格からの気絶補正
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さて、何が出てくるのやら。魔素の濃さが尋常ではないし、洞窟の西側の漂っていた変な感じが強すぎて察知系スキルが狂わされているように感じる。
俺は何が起きてもいいように構えて待機していると、熊親分が首を左右に振る。
つまりは戦闘は不要だということだ。
「グォ」
熊親分の指差す先を見ると巨大な樹が一本生えていた。放つ存在感が凄まじく気づかないはずはないのに、親分に言われるまで全く気づくことがなかった不思議な樹は、精霊を枝葉や幹に集めていた。
「これが噂の【精霊樹】ですか?」
俺の質問に親分は首を横に振って答えた。このような樹でも【精霊樹】には届かないようだ。
では、何故ここに来たんだ?
「グォ」
親分が一声鳴き、樹の周囲をノシノシ歩き出す。一周して戻ってくると両手で丸を作る。次は来た道から樹を挟んで反対側で、丸のエリアの外側ギリギリを歩き出す。戻ってくると両腕を交差してバツ印を作る。
「もしかして侵入厳禁の領域を教えてくれたんですか?」
古代竜に匹敵するといわれる熊親分でさえ、ギリギリを歩いて細心の注意を払う場所に、職業を得たばかりの子どもが近づいて命を落とさないように配慮してくれたようだ。
「……グォ!」
どうやら照れているらしい。ふいっと顔をそらしてしまった。
可愛い。
「グォ」
親分は誤魔化すように侵入してもいい領域内の一角を指差す。
そこにはドロンの果実が実っていた。そういえば親分のお礼にドロンの果実を渡そうと思っていたのだが、親分は極甘が好きらしく俺が贈る予定のものとは別物だ。
俺はどちらかというと、ほんのり甘酸っぱい方が好きなのだ。料理系のスキルを得たら、もらったレシピにある半生干し果実に挑戦したい。
忠臣メイドは門外不出の料理レシピをもらってくることに成功し、俺にそれを託したのだ。全てはドロンの果実同盟のために。
著作権があるこの世界でレシピの不正使用は禁止されているが、本人の承諾を得ていればいいらしく、今回の場合はしっかりと得ているらしい。だから俺の称号欄に犯罪者表記は存在しない。
つまり何を言いたいかというと、加工品で勝負をしようということだ。
せっかくお礼として食べてもらうのだ。できるだけ美味しく食べてもらいたい。
「親分はいいのですか?」
親分レベルになれば匂いだけで甘さが分かるらしく首を横に振った。
「では採取している間にこの干し果実を食べてみませんか?」
干し果実を渡したときにモフモフのお手手を触れるかなって思ったのだが、干し果実はいらないらしい。匂いが弱くなるのが嫌なようだ。
グルメな親分を満足させているドロンの果実が気にならないではないが、古代竜に匹敵する熊さんの領域には行きたくない。まだモフモフの王様を助けて多くのモフモフを堪能していないのだ。死ぬには早すぎる。
それにしても巨大樹周辺は魔物が極端に少ない気がする。周囲に隠れているような感じはするが、何故か近づいてこない。
「グォ! グォグォ!」
ドロンの果実を必要分だけ採取して戻ると、親分がシャドーボクシングみたいなことをしている。
「もしかして、誰かが禁止領域に侵入したら撃退しろってことですか?」
「グォ」
コクンと頷く親分を見て納得する。
ここは植物の楽園だった。薬草も生い茂り、可食植物や調味料植物などの宝庫だったのだ。ドロンの果実を採取している間に、《植物鑑定》スキルを初めて使ってみた。
習熟度が足りず全ての情報が見れるわけではないが、ある程度の内容が判別できる優秀なスキルだった。そのおかげで植物の宝庫だと知ることができたのだ。
ここに俺を連れてきたのは道案内や領域の説明以外にも、侵入者に対して対応できるかどうかを試されていたらしい。
そして見事合格。
熊親分に認められたことは結構嬉しい出来事で、俺は今日という日を忘れられそうにない。
本格的な指導は受けていないが、それでも体術の師範として仰ぐ熊さんである。尊敬している存在に認められることは、それだけで全てが報われたようになるから不思議だ。
しかし俺の笑顔は数分もしないうちに木っ端微塵に砕かれた。今は口を開けて絶望を浮かべている。
理由は熊親分に次の禁止領域に案内されたからだ。
場所は巨大樹から南に進んだところだが、ここは未踏破領域に入る前の入りづらさなんか無に等しいほどの入りづらさで、例えるなら地獄への入口である。
熊親分のやオークちゃんのお家はこの奥だ。地獄の住民であるかのような猛者がこの奥でしていることはスローライフ……。信じられない。
俺にとって父親や母親である方々の背中は大きく遙か遠い先にあるようだ。
俺もいつかその舞台に立って、助けてもらった恩を返したい。両親を守れるような強さを持てれば、【霊王】様を助けることも守ることもできそうだと確信する。
さらなる研鑽を積み重ねることを心に誓う。
「親分、お酒は好きですか?」
「グォ!」
激しく頷く親分はやっぱりお酒が好きらしい。
「今までの感謝の気持ちと恩返しの一つとしてドロンの果実を使ったお酒を造るので、完成したら飲んでくれますか?」
「……グォ!」
最初は困っているようだったが、最後には頷いてくれた。
「ありがとうございます! 楽しみに待っててくださいね!」
「グォグォ」
あまり期待していないのか、適当に頷くと洞窟まで案内してくれて帰宅した。
背に乗せていた兎さんは最後まで起きることなく爆睡し、親分に地面に降ろされて頭を撫でられている。
俺も混ぜてもらおうかなってモフモフの輪の中に入ろうとするも、親分はノシノシとお家に帰っていってしまった。
「親分、ありがとうございました!」
親分はいつも通り返事をすることなく立ち去って行くもだった。
◇
「遅かったですね」
「えっ? スキルなのにここで待ってたんですか?」
「いいえ。一旦接続を切って、今繋ぎ直したのです。ですから、事情は把握していますよ」
「そうだったんですね。それと呼び方決めましたよ!」
熊親分を見ていたら、コレしかないっていうくらい良い呼び方を見つけた。
「うかがっても?」
「はい。『タマ』さんです。カスタマーから取りました!」
「…………。熊ともかけました?」
「……やっぱり分かります?」
「えぇ」
カスタマーサポートを少しずつ区切って読んでみたところ、『タマ』がしっくりきたのだ。目の前をノシノシ歩く熊さんが影響していないとは言わないが。
「どうでしょう? 変えた方がいいですか?」
「……まぁ何でもいいと言いましたので構いませんよ。それで今日は何をするんですか?」
今回は待機状態でいてくれるらしい。分からないことがあったときにすぐに相談できるからありがたい。
「まずは快適なスローライフ兼気絶生活のために、拠点設備の充実と拠点周辺の防御陣地の構築ですね。具体的に言えば堀と柵です」
「柵? 壁ではなく?」
「はい。洞窟を中心に少し距離を取って高めの柵を設置します。柵の外側に空堀を作ります。当然罠を仕掛けます」
レベルアップは直接攻撃だけでない。何かしらの形で戦闘に参加すれば良いのだ。でなければ、回復担当は全員低レベルで、魔王討伐に【聖女】が参加することなど不可能である。
今回は罠というよりも、堀の中に地魔術で作った剣山を設置する予定である。魔術で起こした現象は基本的に消えない。だから消す魔術もある。たとえば火魔術なら《消火》という魔術がある。
計画は魔力訓練で気絶をするために、魔力を大量放出して特濃魔力水を作る。
魔力を感じて獲物認定して襲撃しにきた魔物を堀に落として討伐するか、剣山で怪我をさせて足止めをする。
動きが鈍っている魔物を落下防止兼穴が大きめの銃眼の役割を担う柵から、一方的に狙い撃ちという安全安心のレベル上げである。
セコいと言うなかれ。
俺は魔境である魔の森を舐めていないし、自分がご馳走だという認識はアルテア様に教えてもらったから知っている。
寝ていても勝手にレベルアップし、起きてもボーナスタイムがあるという最高の罠作りこそ本日最初の作業である。
ちなみに洞窟の入口である東側は最初に魔物達を蹂躙した場所で、ある程度の広さを持っているから訓練場にする予定だ。
自分で作った剣山付きの堀には落ちたくないから、東側のみ堀の外側に少し低めの柵を設置する予定だ。
柵を乗り越えた猛者に待っているのが、無慈悲なる剣山地獄である。
仮に堀を上って来れたとしても柵があるし、足場は安定しないからしがみつくので精一杯であるだろう。それでも越えてきたのなら、全身全霊を持って相手をする所存である。
ここまでの説明をタマさんに力説すると、軽く引かれた。
というのも、まだ気絶訓練をしたいのかという疑問があるようだ。気絶訓練は赤ん坊から職業授与の儀式までの期間レベルが一の状態であれば、初期値の約二.五パーセント分が一回の気絶分に加算されるらしい。
でも職業授与の儀式が終わった後は、儀式直前の魔力量の一パーセントが気絶一回ごとに加算されるようだ。パーセンテージは一生変わらず、効率が悪いと考えている者がほとんどで、儀式が終わったあとは誰もやらないらしい。
俺はやる。
魔力お化けの俺の場合、一パーセントでも一回につき五〇〇を得られる。毎日一回だとして一年間である三五〇回も気絶したら、一七五,〇〇〇も増えることになる。
塵も積もれば山となるとは言うけど、なかなか馬鹿にできない数値であることは間違いない。
魔力があれば何でもできると勝手に思い込んでいる俺は、気絶だけで年間一七五,〇〇〇も増える魔力量を皮算用していた。
果たして、魔力お化け進化計画を実行するための土木工事を始めるのだった。
俺は何が起きてもいいように構えて待機していると、熊親分が首を左右に振る。
つまりは戦闘は不要だということだ。
「グォ」
熊親分の指差す先を見ると巨大な樹が一本生えていた。放つ存在感が凄まじく気づかないはずはないのに、親分に言われるまで全く気づくことがなかった不思議な樹は、精霊を枝葉や幹に集めていた。
「これが噂の【精霊樹】ですか?」
俺の質問に親分は首を横に振って答えた。このような樹でも【精霊樹】には届かないようだ。
では、何故ここに来たんだ?
「グォ」
親分が一声鳴き、樹の周囲をノシノシ歩き出す。一周して戻ってくると両手で丸を作る。次は来た道から樹を挟んで反対側で、丸のエリアの外側ギリギリを歩き出す。戻ってくると両腕を交差してバツ印を作る。
「もしかして侵入厳禁の領域を教えてくれたんですか?」
古代竜に匹敵するといわれる熊親分でさえ、ギリギリを歩いて細心の注意を払う場所に、職業を得たばかりの子どもが近づいて命を落とさないように配慮してくれたようだ。
「……グォ!」
どうやら照れているらしい。ふいっと顔をそらしてしまった。
可愛い。
「グォ」
親分は誤魔化すように侵入してもいい領域内の一角を指差す。
そこにはドロンの果実が実っていた。そういえば親分のお礼にドロンの果実を渡そうと思っていたのだが、親分は極甘が好きらしく俺が贈る予定のものとは別物だ。
俺はどちらかというと、ほんのり甘酸っぱい方が好きなのだ。料理系のスキルを得たら、もらったレシピにある半生干し果実に挑戦したい。
忠臣メイドは門外不出の料理レシピをもらってくることに成功し、俺にそれを託したのだ。全てはドロンの果実同盟のために。
著作権があるこの世界でレシピの不正使用は禁止されているが、本人の承諾を得ていればいいらしく、今回の場合はしっかりと得ているらしい。だから俺の称号欄に犯罪者表記は存在しない。
つまり何を言いたいかというと、加工品で勝負をしようということだ。
せっかくお礼として食べてもらうのだ。できるだけ美味しく食べてもらいたい。
「親分はいいのですか?」
親分レベルになれば匂いだけで甘さが分かるらしく首を横に振った。
「では採取している間にこの干し果実を食べてみませんか?」
干し果実を渡したときにモフモフのお手手を触れるかなって思ったのだが、干し果実はいらないらしい。匂いが弱くなるのが嫌なようだ。
グルメな親分を満足させているドロンの果実が気にならないではないが、古代竜に匹敵する熊さんの領域には行きたくない。まだモフモフの王様を助けて多くのモフモフを堪能していないのだ。死ぬには早すぎる。
それにしても巨大樹周辺は魔物が極端に少ない気がする。周囲に隠れているような感じはするが、何故か近づいてこない。
「グォ! グォグォ!」
ドロンの果実を必要分だけ採取して戻ると、親分がシャドーボクシングみたいなことをしている。
「もしかして、誰かが禁止領域に侵入したら撃退しろってことですか?」
「グォ」
コクンと頷く親分を見て納得する。
ここは植物の楽園だった。薬草も生い茂り、可食植物や調味料植物などの宝庫だったのだ。ドロンの果実を採取している間に、《植物鑑定》スキルを初めて使ってみた。
習熟度が足りず全ての情報が見れるわけではないが、ある程度の内容が判別できる優秀なスキルだった。そのおかげで植物の宝庫だと知ることができたのだ。
ここに俺を連れてきたのは道案内や領域の説明以外にも、侵入者に対して対応できるかどうかを試されていたらしい。
そして見事合格。
熊親分に認められたことは結構嬉しい出来事で、俺は今日という日を忘れられそうにない。
本格的な指導は受けていないが、それでも体術の師範として仰ぐ熊さんである。尊敬している存在に認められることは、それだけで全てが報われたようになるから不思議だ。
しかし俺の笑顔は数分もしないうちに木っ端微塵に砕かれた。今は口を開けて絶望を浮かべている。
理由は熊親分に次の禁止領域に案内されたからだ。
場所は巨大樹から南に進んだところだが、ここは未踏破領域に入る前の入りづらさなんか無に等しいほどの入りづらさで、例えるなら地獄への入口である。
熊親分のやオークちゃんのお家はこの奥だ。地獄の住民であるかのような猛者がこの奥でしていることはスローライフ……。信じられない。
俺にとって父親や母親である方々の背中は大きく遙か遠い先にあるようだ。
俺もいつかその舞台に立って、助けてもらった恩を返したい。両親を守れるような強さを持てれば、【霊王】様を助けることも守ることもできそうだと確信する。
さらなる研鑽を積み重ねることを心に誓う。
「親分、お酒は好きですか?」
「グォ!」
激しく頷く親分はやっぱりお酒が好きらしい。
「今までの感謝の気持ちと恩返しの一つとしてドロンの果実を使ったお酒を造るので、完成したら飲んでくれますか?」
「……グォ!」
最初は困っているようだったが、最後には頷いてくれた。
「ありがとうございます! 楽しみに待っててくださいね!」
「グォグォ」
あまり期待していないのか、適当に頷くと洞窟まで案内してくれて帰宅した。
背に乗せていた兎さんは最後まで起きることなく爆睡し、親分に地面に降ろされて頭を撫でられている。
俺も混ぜてもらおうかなってモフモフの輪の中に入ろうとするも、親分はノシノシとお家に帰っていってしまった。
「親分、ありがとうございました!」
親分はいつも通り返事をすることなく立ち去って行くもだった。
◇
「遅かったですね」
「えっ? スキルなのにここで待ってたんですか?」
「いいえ。一旦接続を切って、今繋ぎ直したのです。ですから、事情は把握していますよ」
「そうだったんですね。それと呼び方決めましたよ!」
熊親分を見ていたら、コレしかないっていうくらい良い呼び方を見つけた。
「うかがっても?」
「はい。『タマ』さんです。カスタマーから取りました!」
「…………。熊ともかけました?」
「……やっぱり分かります?」
「えぇ」
カスタマーサポートを少しずつ区切って読んでみたところ、『タマ』がしっくりきたのだ。目の前をノシノシ歩く熊さんが影響していないとは言わないが。
「どうでしょう? 変えた方がいいですか?」
「……まぁ何でもいいと言いましたので構いませんよ。それで今日は何をするんですか?」
今回は待機状態でいてくれるらしい。分からないことがあったときにすぐに相談できるからありがたい。
「まずは快適なスローライフ兼気絶生活のために、拠点設備の充実と拠点周辺の防御陣地の構築ですね。具体的に言えば堀と柵です」
「柵? 壁ではなく?」
「はい。洞窟を中心に少し距離を取って高めの柵を設置します。柵の外側に空堀を作ります。当然罠を仕掛けます」
レベルアップは直接攻撃だけでない。何かしらの形で戦闘に参加すれば良いのだ。でなければ、回復担当は全員低レベルで、魔王討伐に【聖女】が参加することなど不可能である。
今回は罠というよりも、堀の中に地魔術で作った剣山を設置する予定である。魔術で起こした現象は基本的に消えない。だから消す魔術もある。たとえば火魔術なら《消火》という魔術がある。
計画は魔力訓練で気絶をするために、魔力を大量放出して特濃魔力水を作る。
魔力を感じて獲物認定して襲撃しにきた魔物を堀に落として討伐するか、剣山で怪我をさせて足止めをする。
動きが鈍っている魔物を落下防止兼穴が大きめの銃眼の役割を担う柵から、一方的に狙い撃ちという安全安心のレベル上げである。
セコいと言うなかれ。
俺は魔境である魔の森を舐めていないし、自分がご馳走だという認識はアルテア様に教えてもらったから知っている。
寝ていても勝手にレベルアップし、起きてもボーナスタイムがあるという最高の罠作りこそ本日最初の作業である。
ちなみに洞窟の入口である東側は最初に魔物達を蹂躙した場所で、ある程度の広さを持っているから訓練場にする予定だ。
自分で作った剣山付きの堀には落ちたくないから、東側のみ堀の外側に少し低めの柵を設置する予定だ。
柵を乗り越えた猛者に待っているのが、無慈悲なる剣山地獄である。
仮に堀を上って来れたとしても柵があるし、足場は安定しないからしがみつくので精一杯であるだろう。それでも越えてきたのなら、全身全霊を持って相手をする所存である。
ここまでの説明をタマさんに力説すると、軽く引かれた。
というのも、まだ気絶訓練をしたいのかという疑問があるようだ。気絶訓練は赤ん坊から職業授与の儀式までの期間レベルが一の状態であれば、初期値の約二.五パーセント分が一回の気絶分に加算されるらしい。
でも職業授与の儀式が終わった後は、儀式直前の魔力量の一パーセントが気絶一回ごとに加算されるようだ。パーセンテージは一生変わらず、効率が悪いと考えている者がほとんどで、儀式が終わったあとは誰もやらないらしい。
俺はやる。
魔力お化けの俺の場合、一パーセントでも一回につき五〇〇を得られる。毎日一回だとして一年間である三五〇回も気絶したら、一七五,〇〇〇も増えることになる。
塵も積もれば山となるとは言うけど、なかなか馬鹿にできない数値であることは間違いない。
魔力があれば何でもできると勝手に思い込んでいる俺は、気絶だけで年間一七五,〇〇〇も増える魔力量を皮算用していた。
果たして、魔力お化け進化計画を実行するための土木工事を始めるのだった。
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