34 / 85
第二章 シボラ商会
第三十三話 鎧拾い
しおりを挟む
努力結晶の中にある【阿修羅】には投擲も含まれている。
金剛弓という魔晶具を使うまでもないときは、石を投げて狩りをしていたからだ。
ゾンビは腐った死体だから、投石での討伐は可能だろう。ただし、的確に頭部を狙わないと止まることはないと思う。
「あのすごい弓は使わないの?」
「アレは矢が足りなくなるからねー」
「それもそうだね」
ゾンビの魔核を回収しなくていいメイベルだけが、余裕を持って会話ができている。
他の五人はクジを引く順番をジャンケンで決めている最中だ。
ちなみに、浄化魔法で終わらせれば? という疑問があるだろうが、とある事情により現在は不可能である。
「じゃあそろそろ討伐するかな」
毎度お馴染みの【白毫眼】をフル活用しつつ、右目を【千里眼】にし、左目を【死天眼】にする。
「せいっ!」
ユミルがいるからサイドスローよりになる投石が、【白毫眼】の必中により寸分違わず眉間に吸い込まれていく。
薄暗い教会内でゾンビをもらさず捕捉できているのは、【千里眼】の効果によるもの。
さらに今回は、使いどころの少ない【死天眼】の攻撃的な能力の実証も行っている。
特に、歪曲と切断の規模を知りたかった。
結果は【魔導眼】の破壊と同じく、大人の手のひら大ほどの大きさまでなら効果を発揮するらしい。
ただ、使いすぎはよろしくはないらしい。
失明はしなくても疲労はある程度残るようで、乱発すると多少の痛みがある。
【不死身】のおかげで本当に一瞬のことだが、太陽神様に殴られたとき以来、久しぶりの痛みだったため結構痛く感じた。
「そういえば、ユミルは女神様のこと知ってる?」
「グァ!」
左肩をポンッと一回叩く。
ユミルと簡単な会話をするために編み出した方法で、「はい」なら一回、「いいえ」なら二回叩くように決めたのだ。
「向こうでは魔物も女神様を知ってるんだね」
「グァ」
また一回叩くユミル。
投石をしていることを邪魔しないようにと、右側を叩かないようにしてくれている気遣いが嬉しい。
「出番だよ!」
技能結晶を拾った後、魔核回収部隊を呼ぶ。
「「はーーーい!」」
運が悪いのはアルと、三人組最後の一人であるゲイルだった。
二人はスケルトンの魔核を運が良かった者に預け、手袋をしっかりはめて拾い集めていた。
「……なぁ、装備は?」
ジェイドは意外にも冒険者らしい装備を期待しているようで、スケルトンとゾンビしかいなさそうな状況を不安に思っているようだ。
「まぁ待ちなさい。ここは魔晶具は出ないみたいだからさ」
「えぇーーー! 期待してたのにーーー!」
「ラルフは落ち着いてるじゃん。ということは、出ないって知ってたんじゃない?」
「そうなのか!?」
「いや……。どうせオイラはサイズが合わないから……期待しても無駄かと……」
「もしかして経験者?」
「……そうだ」
「なるほど」
タンクでも重戦士でも何でもできそうな恵まれた体格を持っているのに、装備はゴブリン並みというアンバランスさ。
体が大きければ材料費がかさみ、防具などは後回しにされていたんだろうな。結果的にソロになったってことか。
「以前のパーティーは村にいる?」
「……いる」
「じゃあみんなが羨ましがる装備を僕が用意しよう! 何故なら、君たちは僕の大事なパシ――使用人だからね!」
「……普段、オレたちのことをなんて呼んでるんだ?」
「……私兵団かな」
「ホントか?」
「うん!」
グスグスと涙ぐんでいるラルフを放置して、パシリ呼びの追及を回避していた。
「「終わったーー!」」
「お疲れーー! さぁ、この調子でドンドン行くよーー!」
「おぉーー!」
「ホォーー!」
「グァァァ♪」
元気な俺たちに対して、後ろからは盛大なため息の合唱が聞こえるのだった。
◇
現在は五階層だ。
三階層はグール。
四階層はレイスだった。
レイスには魔法が有効であるため、ユミルが無双して殲滅した。
おかげで、現在の四階層は一面銀世界だ。
「こ……怖い……」
「失礼しちゃうなーー! こんなに可愛いのに!」
「グァグァ!」
「ごめんなさい!」
ディーノはユミルにトラウマを植え付けられていたが、今回の無双がトドメになったらしい。
「さて、諸君! この階層に君たちの装備が落ちてます! 僕が『よしっ!』と言った物だけ拾ってくれたまえ!」
「「「「「はいっ!!!」」」」」
さすが男性陣。武器は好きだよね!
「おっ! 早速来たねーー!」
「リ、リビングアーマー!」
ジェイドは冒険者らしく、魔物の知識が豊富だ。
彼は他領から来た冒険者だから、資料が豊富な場所で勉強したのかもしれない。
辺境のギルドにたくさんの資料があるとは思えないからね。
「アレは……駄目だろ!」
ジェイドがビビる意味も分からなくはない。
リビングアーマーは脅威度Bの魔物で、一般的に上級者と言われる冒険者がパーティーを組んで討伐する魔物だ。
しかも装備は呪われているせいで、悪意を持つ目的以外に用途はない。
「大丈夫ですよ。任せて下さい!」
「「「――はぁ!?」」」
【魔導眼】の解除を使用する。
金炎に銀色の炎が混じった瞳にリビングアーマーを映した瞬間、リビングアーマーはその場でバラバラになった。
「「「「んなっ!!!」」」」
「さすが、カルムだね!」
「……相変わらずおかしなことをするね」
純粋に褒めてくれるのはメイベルだけ。
「グァ!」
いや、ユミルもいた。
我が家の女性陣は優しいな。
「さぁ! ドンドン行くよ! ラルフは大変だろうけど、荷車のことは任せた!」
「任された!」
「うむ!」
組み立て式の荷車を持ってきており、入手した装備は荷車に載せて一つ残らず持って帰る予定だ。
「他のみんなは魔核を拾ったりして協力してあげてね!」
「「「「はーい!」」」」
メイベルのみ返事はない。
何故なら、彼女は戦闘組だからだ。
まだスケルトンしか倒していないけどね。
「なぁ、俺はいつ料理をすればいいんだ? あまり関係ないことをしているような……」
「今日は一〇階層で終わろうと思っている」
「それで?」
「君は外でご飯を作るんだよ?」
「……俺、お留守番でよかったんじゃ……」
「こ、子どもに肉体労働を強いるの……?」
「熊を背負えるなら大丈夫だ!」
「グァ?」
「うちはまだ従業員が少ないからね。それに自分の装備は自分で選んだ方がいいでしょ?」
「――自分の……? 俺は料理人じゃ……」
勘違いをしてもらっては困るなぁ。
君たちは俺のパシリなのだよ?
パシリに担当などはない。
「我が商会の従業員は総合職なんだよ?」
「……本当のことを言ってみ? 絶対に心の中で違うこと考えているよな?」
「……本心だよ! さぁ早くご飯を食べられるように頑張ろう!」
ディーノの追及を振り切り、次のリビングアーマーを探していく。
リビングアーマーは、近くにレイスみたいな霊体の魔物がいて、魔力の糸を使って操作された鎧だ。
一応アンデッドだからか、生前の武器や戦法を反映するようで、武術の博覧会を開催しているような状態で楽しい。
【千里眼】の魔力視で魔力の糸を見つけ、【魔導眼】の解除で糸と呪いを解除する。
あとは無防備になった霊体をユミルが凍らせて粉砕する。
この粉砕する役をメイベルが担当していた。
「グァ!」
「ありがとう!」
メイベルがハルバードで粉砕した様子をみたユミルが、手を叩いて賞賛する。
もちろん、俺の背中に乗ったままだ。
俺は一回目は様子を見るが、他のリビングアーマーと戦法に変化がなければ、すぐに討伐して行くようにしている。
端から見れば普通に歩いているようにしか見えないだろう。
「早い!」
「いや、僕も結晶を拾ってるよ?」
「じゃあ魔核も拾ってよ!」
大人たちはアルに苦情を言わせることにしたようで、アルの後ろで応援していた。
「仕事を取ったら申し訳ないじゃん! まだ半分だよ!? 頑張ろう!」
「暴君だよ!」
「かくれんぼ王だからね! 我にかくれんぼで勝てば政権交代だ! 頑張りたまえ!」
政権交代しても商会長の権限があるけどね。
「おいっ! かくれんぼくらい勝てよ!」
「無理だよ! だって、インチキするんだもん!」
「おーい! 早くーー!」
「かくれんぼでインチキって何だよっ!」
足早に駆けてくるディーノが文句を口にするも、答えられる者はいなかった。
俺も答えることはなかった。
◇
『ここの六階層以降は別次元ですよー。しかも長期間放置していたせいでー、初回の魔物は上位種ばかりですねー』
『結晶は変化する?』
『変わりませんー。代わりに毎回ボス戦みたいな形式なのでー、報酬が上乗せされますー』
『でも魔晶具は出ないんでしょー?』
『可能性は【豪運】の効果があってもかなり低いですー』
『まぁ一〇階層まで行かないといけないからさ』
『ですねー』
ここからは怪物リミッターをいつでも解除できるように、気を引き締めていかねばならないようだ。
「いいですか? この次の六階層からは危険度が跳ね上がるそうです!」
「じゃあ――」
ディーノよ、させんよ!
「しかぁし! 【技能結晶】のために同行するしかないのだ! 試練を乗り越えた先に成長がある! 入口に入ったらユミルを護衛につけてあげるから、『よしっ!』というまで大人しく固まっていて下さい! いいですね!?」
「「「「「……はーーい!」」」」」
「わたしは?」
「状況によるけど、引き続きグリムをつけとくよ!」
「はーい!」
我が商会の返事は「はーい!」になったようだ。
「それじゃあ行ってみよう!」
「グァ♪」
金剛弓という魔晶具を使うまでもないときは、石を投げて狩りをしていたからだ。
ゾンビは腐った死体だから、投石での討伐は可能だろう。ただし、的確に頭部を狙わないと止まることはないと思う。
「あのすごい弓は使わないの?」
「アレは矢が足りなくなるからねー」
「それもそうだね」
ゾンビの魔核を回収しなくていいメイベルだけが、余裕を持って会話ができている。
他の五人はクジを引く順番をジャンケンで決めている最中だ。
ちなみに、浄化魔法で終わらせれば? という疑問があるだろうが、とある事情により現在は不可能である。
「じゃあそろそろ討伐するかな」
毎度お馴染みの【白毫眼】をフル活用しつつ、右目を【千里眼】にし、左目を【死天眼】にする。
「せいっ!」
ユミルがいるからサイドスローよりになる投石が、【白毫眼】の必中により寸分違わず眉間に吸い込まれていく。
薄暗い教会内でゾンビをもらさず捕捉できているのは、【千里眼】の効果によるもの。
さらに今回は、使いどころの少ない【死天眼】の攻撃的な能力の実証も行っている。
特に、歪曲と切断の規模を知りたかった。
結果は【魔導眼】の破壊と同じく、大人の手のひら大ほどの大きさまでなら効果を発揮するらしい。
ただ、使いすぎはよろしくはないらしい。
失明はしなくても疲労はある程度残るようで、乱発すると多少の痛みがある。
【不死身】のおかげで本当に一瞬のことだが、太陽神様に殴られたとき以来、久しぶりの痛みだったため結構痛く感じた。
「そういえば、ユミルは女神様のこと知ってる?」
「グァ!」
左肩をポンッと一回叩く。
ユミルと簡単な会話をするために編み出した方法で、「はい」なら一回、「いいえ」なら二回叩くように決めたのだ。
「向こうでは魔物も女神様を知ってるんだね」
「グァ」
また一回叩くユミル。
投石をしていることを邪魔しないようにと、右側を叩かないようにしてくれている気遣いが嬉しい。
「出番だよ!」
技能結晶を拾った後、魔核回収部隊を呼ぶ。
「「はーーーい!」」
運が悪いのはアルと、三人組最後の一人であるゲイルだった。
二人はスケルトンの魔核を運が良かった者に預け、手袋をしっかりはめて拾い集めていた。
「……なぁ、装備は?」
ジェイドは意外にも冒険者らしい装備を期待しているようで、スケルトンとゾンビしかいなさそうな状況を不安に思っているようだ。
「まぁ待ちなさい。ここは魔晶具は出ないみたいだからさ」
「えぇーーー! 期待してたのにーーー!」
「ラルフは落ち着いてるじゃん。ということは、出ないって知ってたんじゃない?」
「そうなのか!?」
「いや……。どうせオイラはサイズが合わないから……期待しても無駄かと……」
「もしかして経験者?」
「……そうだ」
「なるほど」
タンクでも重戦士でも何でもできそうな恵まれた体格を持っているのに、装備はゴブリン並みというアンバランスさ。
体が大きければ材料費がかさみ、防具などは後回しにされていたんだろうな。結果的にソロになったってことか。
「以前のパーティーは村にいる?」
「……いる」
「じゃあみんなが羨ましがる装備を僕が用意しよう! 何故なら、君たちは僕の大事なパシ――使用人だからね!」
「……普段、オレたちのことをなんて呼んでるんだ?」
「……私兵団かな」
「ホントか?」
「うん!」
グスグスと涙ぐんでいるラルフを放置して、パシリ呼びの追及を回避していた。
「「終わったーー!」」
「お疲れーー! さぁ、この調子でドンドン行くよーー!」
「おぉーー!」
「ホォーー!」
「グァァァ♪」
元気な俺たちに対して、後ろからは盛大なため息の合唱が聞こえるのだった。
◇
現在は五階層だ。
三階層はグール。
四階層はレイスだった。
レイスには魔法が有効であるため、ユミルが無双して殲滅した。
おかげで、現在の四階層は一面銀世界だ。
「こ……怖い……」
「失礼しちゃうなーー! こんなに可愛いのに!」
「グァグァ!」
「ごめんなさい!」
ディーノはユミルにトラウマを植え付けられていたが、今回の無双がトドメになったらしい。
「さて、諸君! この階層に君たちの装備が落ちてます! 僕が『よしっ!』と言った物だけ拾ってくれたまえ!」
「「「「「はいっ!!!」」」」」
さすが男性陣。武器は好きだよね!
「おっ! 早速来たねーー!」
「リ、リビングアーマー!」
ジェイドは冒険者らしく、魔物の知識が豊富だ。
彼は他領から来た冒険者だから、資料が豊富な場所で勉強したのかもしれない。
辺境のギルドにたくさんの資料があるとは思えないからね。
「アレは……駄目だろ!」
ジェイドがビビる意味も分からなくはない。
リビングアーマーは脅威度Bの魔物で、一般的に上級者と言われる冒険者がパーティーを組んで討伐する魔物だ。
しかも装備は呪われているせいで、悪意を持つ目的以外に用途はない。
「大丈夫ですよ。任せて下さい!」
「「「――はぁ!?」」」
【魔導眼】の解除を使用する。
金炎に銀色の炎が混じった瞳にリビングアーマーを映した瞬間、リビングアーマーはその場でバラバラになった。
「「「「んなっ!!!」」」」
「さすが、カルムだね!」
「……相変わらずおかしなことをするね」
純粋に褒めてくれるのはメイベルだけ。
「グァ!」
いや、ユミルもいた。
我が家の女性陣は優しいな。
「さぁ! ドンドン行くよ! ラルフは大変だろうけど、荷車のことは任せた!」
「任された!」
「うむ!」
組み立て式の荷車を持ってきており、入手した装備は荷車に載せて一つ残らず持って帰る予定だ。
「他のみんなは魔核を拾ったりして協力してあげてね!」
「「「「はーい!」」」」
メイベルのみ返事はない。
何故なら、彼女は戦闘組だからだ。
まだスケルトンしか倒していないけどね。
「なぁ、俺はいつ料理をすればいいんだ? あまり関係ないことをしているような……」
「今日は一〇階層で終わろうと思っている」
「それで?」
「君は外でご飯を作るんだよ?」
「……俺、お留守番でよかったんじゃ……」
「こ、子どもに肉体労働を強いるの……?」
「熊を背負えるなら大丈夫だ!」
「グァ?」
「うちはまだ従業員が少ないからね。それに自分の装備は自分で選んだ方がいいでしょ?」
「――自分の……? 俺は料理人じゃ……」
勘違いをしてもらっては困るなぁ。
君たちは俺のパシリなのだよ?
パシリに担当などはない。
「我が商会の従業員は総合職なんだよ?」
「……本当のことを言ってみ? 絶対に心の中で違うこと考えているよな?」
「……本心だよ! さぁ早くご飯を食べられるように頑張ろう!」
ディーノの追及を振り切り、次のリビングアーマーを探していく。
リビングアーマーは、近くにレイスみたいな霊体の魔物がいて、魔力の糸を使って操作された鎧だ。
一応アンデッドだからか、生前の武器や戦法を反映するようで、武術の博覧会を開催しているような状態で楽しい。
【千里眼】の魔力視で魔力の糸を見つけ、【魔導眼】の解除で糸と呪いを解除する。
あとは無防備になった霊体をユミルが凍らせて粉砕する。
この粉砕する役をメイベルが担当していた。
「グァ!」
「ありがとう!」
メイベルがハルバードで粉砕した様子をみたユミルが、手を叩いて賞賛する。
もちろん、俺の背中に乗ったままだ。
俺は一回目は様子を見るが、他のリビングアーマーと戦法に変化がなければ、すぐに討伐して行くようにしている。
端から見れば普通に歩いているようにしか見えないだろう。
「早い!」
「いや、僕も結晶を拾ってるよ?」
「じゃあ魔核も拾ってよ!」
大人たちはアルに苦情を言わせることにしたようで、アルの後ろで応援していた。
「仕事を取ったら申し訳ないじゃん! まだ半分だよ!? 頑張ろう!」
「暴君だよ!」
「かくれんぼ王だからね! 我にかくれんぼで勝てば政権交代だ! 頑張りたまえ!」
政権交代しても商会長の権限があるけどね。
「おいっ! かくれんぼくらい勝てよ!」
「無理だよ! だって、インチキするんだもん!」
「おーい! 早くーー!」
「かくれんぼでインチキって何だよっ!」
足早に駆けてくるディーノが文句を口にするも、答えられる者はいなかった。
俺も答えることはなかった。
◇
『ここの六階層以降は別次元ですよー。しかも長期間放置していたせいでー、初回の魔物は上位種ばかりですねー』
『結晶は変化する?』
『変わりませんー。代わりに毎回ボス戦みたいな形式なのでー、報酬が上乗せされますー』
『でも魔晶具は出ないんでしょー?』
『可能性は【豪運】の効果があってもかなり低いですー』
『まぁ一〇階層まで行かないといけないからさ』
『ですねー』
ここからは怪物リミッターをいつでも解除できるように、気を引き締めていかねばならないようだ。
「いいですか? この次の六階層からは危険度が跳ね上がるそうです!」
「じゃあ――」
ディーノよ、させんよ!
「しかぁし! 【技能結晶】のために同行するしかないのだ! 試練を乗り越えた先に成長がある! 入口に入ったらユミルを護衛につけてあげるから、『よしっ!』というまで大人しく固まっていて下さい! いいですね!?」
「「「「「……はーーい!」」」」」
「わたしは?」
「状況によるけど、引き続きグリムをつけとくよ!」
「はーい!」
我が商会の返事は「はーい!」になったようだ。
「それじゃあ行ってみよう!」
「グァ♪」
0
お気に入りに追加
45
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
暇つぶし転生~お使いしながらぶらり旅~
暇人太一
ファンタジー
仲良し3人組の高校生とともに勇者召喚に巻き込まれた、30歳の病人。
ラノベの召喚もののテンプレのごとく、おっさんで病人はお呼びでない。
結局雑魚スキルを渡され、3人組のパシリとして扱われ、最後は儀式の生贄として3人組に殺されることに……。
そんなおっさんの前に厳ついおっさんが登場。果たして病人のおっさんはどうなる!?
この作品は「小説家になろう」にも掲載しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
おもちゃで遊ぶだけでスキル習得~世界最強の商人目指します~
暇人太一
ファンタジー
大学生の星野陽一は高校生三人組に事故を起こされ重傷を負うも、その事故直後に異世界転移する。気づけばそこはテンプレ通りの白い空間で、説明された内容もありきたりな魔王軍討伐のための勇者召喚だった。
白い空間に一人残された陽一に別の女神様が近づき、モフモフを捜して完全復活させることを使命とし、勇者たちより十年早く転生させると言う。
勇者たちとは違い魔王軍は無視して好きにして良いという好待遇に、陽一は了承して異世界に転生することを決める。
転生後に授けられた職業は【トイストア】という万能チート職業だった。しかし世界の常識では『欠陥職業』と蔑まされて呼ばれる職業だったのだ。
それでも陽一が生み出すおもちゃは魔王の心をも鷲掴みにし、多くのモフモフに囲まれながら最強の商人になっていく。
魔術とスキルで無双し、モフモフと一緒におもちゃで遊んだり売ったりする話である。
小説家になろう様でも投稿始めました。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
異世界に転生した青年、「天災」の竜人となる
マックス
ファンタジー
12歳の時、交通事故で家族全員と右眼を失った高校2年生橘蓮(たちばな れん)。
親戚に引き取られた後、平凡な生活を送っていたが、ある日通り魔に刺され命を落としてしまう。
しかし目が覚めるとそこはモンスターあふれる異世界で彼は半分竜人半分人間の半竜人の赤子として生を受けていた。
異世界の両親と一緒に辺境の村で暮らしていた彼だが、この世界を知るため村を出る決意をする。
これはそんな彼と彼の仲間達が織り成す
物語。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
ゴミスキルでもたくさん集めればチートになるのかもしれない
兎屋亀吉
ファンタジー
底辺冒険者クロードは転生者である。しかしチートはなにひとつ持たない。だが救いがないわけじゃなかった。その世界にはスキルと呼ばれる力を後天的に手に入れる手段があったのだ。迷宮の宝箱から出るスキルオーブ。それがあればスキル無双できると知ったクロードはチートスキルを手に入れるために、今日も薬草を摘むのであった。
転生したら最強種の竜人かよ~目立ちたくないので種族隠して学院へ通います~
ゆる弥
ファンタジー
強さをひた隠しにして学院の入学試験を受けるが、強すぎて隠し通せておらず、逆に目立ってしまう。
コイツは何かがおかしい。
本人は気が付かず隠しているが、周りは気付き始める。
目立ちたくないのに国の最高戦力に祭り上げられてしまう可哀想な男の話。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
前世の幸福ポイントを使用してチート冒険者やってます。
サツキ コウ
ファンタジー
俗に言う異世界転生物。
人生の幸福ポイントを人一倍残した状態で不慮の死を遂げた主人公が、
前世のポイントを使ってチート化!
新たな人生では柵に囚われない為に一流の冒険者を目指す。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
神の宝物庫〜すごいスキルで楽しい人生を〜
月風レイ
ファンタジー
グロービル伯爵家に転生したカインは、転生後憧れの魔法を使おうとするも、魔法を発動することができなかった。そして、自分が魔法が使えないのであれば、剣を磨こうとしたところ、驚くべきことを告げられる。
それは、この世界では誰でも6歳にならないと、魔法が使えないということだ。この世界には神から与えられる、恩恵いわばギフトというものがかって、それをもらうことで初めて魔法やスキルを行使できるようになる。
と、カインは自分が無能なのだと思ってたところから、6歳で行う洗礼の儀でその運命が変わった。
洗礼の儀にて、この世界の邪神を除く、12神たちと出会い、12神全員の祝福をもらい、さらには恩恵として神をも凌ぐ、とてつもない能力を入手した。
カインはそのとてつもない能力をもって、周りの人々に支えられながらも、異世界ファンタジーという夢溢れる、憧れの世界を自由気ままに創意工夫しながら、楽しく過ごしていく。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる