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※蜜柑の剥き方※
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※遥星の一人称視点です。
「兄上、どうしてそんなに蜜柑の皮を剥くの上手いんだ?」
新種の果物を分け合っていた時、自分と同じく初めてであるはずの兄が、それを綺麗に剥いて食べるのを見て問いかけた。
「んー?」
兄は俺の剥いた蜜柑を見て苦笑いして、こう言った。
「ところでさ、結局詩音ちゃんとはやったの?」
いつもこうだ。自分の頭の中で何か考えて、いきなり話を転換しようとする。
「兄上、質問の答えを」
「いいから」
「……まだ、だけど。怪我しちゃったし」
怪我は事実は事実だけど、まぁ言い訳でもある。
事件はまだ解決していないから落ち着かないし、まだ勇気が出ないというか尻込みしてしまうのが本音だった。
「なら、良かった」
「良かった?」
俺が尋ねると、兄はニヤニヤし出した。この顔をする時は、大体決まって女の話だ。
「なぁ、遥。この蜜柑は、女だと思え。そんな剥き方じゃ、ぶん殴られるのがオチだな」
「えぇ……どういうこと」
兄は得意そうに語りだした。
この蜜柑は、女の身体だ、と。
最初はそっと優しく全体を撫でまわし、少しずつ力を加えていく。ほぐれたところで後ろの穴に、少しだけ指を入れる。この時に、絶対に潰さないように、蜜柑の身体の声を聞きながら(なんだそれは)開くのだそうだ。
成功させれば極上の充満した蜜を味わえる、と続けた。
――こうしてなんでもかんでも卑猥なものに例えられては敵わない。
だが、今までは聞き流していたが、今は詩音という女性がいる。
これからのことを考えたら、一応耳を傾ける価値はあるかもしれないと思えてきた。
俺はもう一つ蜜柑をとって、撫でまわしてからもう一度指を入れたが、やはり力が強かったのか、中の房が割れてしまった。
「ははっ、まだまだだな。その時が来るまでに、練習しとけよ」
兄はまた綺麗に剥いて、パクパクと口に放り投げていった。
「それとなー遥ちゃん、近々訪れるその機会のために、お兄様が大事なことを教えといてやろう」
遥ちゃん? そしていちいち偉そうだが、蜜柑一つ上手く剥けない自分には無視はできなかった。
「いいか、男は我慢だ。忍耐だ。この蜜柑のように、自分が思うよりもずっと弱い力加減で、ゆっくり進めろ」
「うん」
「城攻めにも似てるな。こっちが攻め入りたい気持ちをぐっと堪えて、相手が耐えきれなくなるまで自分も耐えるんだ。向こうから、もう降参だと開城させたら成功だ」
「そう、なのか。わかるようなわからないような…やっぱりわからない」
そう言うと兄は「ま、やってみなきゃわかんねーよな」と笑った。
それからしばらく、俺は毎日蜜柑と向き合っていた。
なんとなく皮膚が黄色くなったような気がするし、もうしばらくは見たくもないとすら思うほどに。
。.。.+゜
「あ......遥、さまぁ......」
月の見える露天風呂で、薄衣を肌に貼り付かせた詩音の身体を愛撫する。
今、蒼家の持つ別荘に二人で来ていた。ここには露天風呂があり、一緒に入ろうとしたら詩音が「恥ずかしいから服を着たままでもいいか」と言ったため、このような状態になってるわけだが......
着ている方が、よっぽど劣情を煽ってくるのだが、彼女はわざとやっているのだろうか?
初めて彼女をこの手に抱いた日から、もう何回身体を重ねてきたことだろう。
あの時から、兄の言うように、蜜柑の扱いと、我慢と忍耐と、ひたすら自分に言い聞かせながらやってきた。
これが、本当に難しい。
今も、目の前に乳房の透けた服をぴったりと肌に貼り付けた愛しい女性の身体が目の前にある。
この状態で本能に従うとすれば、ただただ乱暴に服を剥いで噛みちぎるように犯してしまいたい。
だがその衝動となんとか闘い、欲望をひたすら押さえつけ、十分の一くらいの出力で触れていく。
「......詩音、服、邪魔じゃない?」
俺の上に跨って抱きついている彼女に、服の上から触れられる程にツンと高く尖った乳首をそっと擦り、口を触れ合わせながら訊く。
顔を赤らめてこくんと頷くのを見て、口内を犯しながらお湯でずっしりと重く貼り付いた服を暴いていく。
月明かりの下、その素肌が露わになる。
こんなに白くて、柔らかくて、すべすべで。
一体なんなのだろう。
「詩音、ちょっとそこに手ついてみて」
風呂の枠石に手をつかせ、臀部をこちらに向けさせる。
「よ、遥さま......?」
白く浮き上がるそれをまじまじと眺めていると、詩音がもぞもぞしだした。
「あの、どうすれば」
「ごめんごめん」
そう言って俺は、その尻を甘噛みした。
「ひゃんっ」
詩音が叫んで、そのたわわな果実をゆらゆらと揺らす。
――我慢だ。
「そこも、感じるの?」
その果実を丹念に味わいながら問いかけ、お湯ではない別の何かを滴らせる彼女の穴に指を小さく差し込む。
入口付近でゆっくりと探索していると、彼女のナカが俺の指を吸い込む。その誘導に従って、更に奥へ侵入していく。
俺の指が場所を覚えていた一点を見つけると、彼女の身体が踊りだし、ちゃぷちゃぷとお湯の跳ねる音が響いた。
「ぁんっ......ゃ、」
――忍耐だ。
後ろから覆いかぶさって、指でナカを掻き混ぜながら、胸を掴んで背中に口付ける。
「はっ...ぁあっ......」
高まってくちゅくちゅと溢れてくる音を聴きながら、指の速度をわざと緩める。すると、彼女が身体を捻ってこちらを向いた。
「遥さま......ください、貴方を...」
真っ赤に上気した切ない顔で彼女がねだる。
ーーぷつっ
何かが弾ける音が、頭の中に響いた。
ここまで来たら、もう我慢しない。
溜め込んだ全てをぶつけるように、そのナカへ侵略を開始する。
俺は荒々しく臀部を掴んで、後ろから一気に差し込んだ。
「ぁ、あぁんっ」
彼女の声が跳ね、俺たちの動きと共にお湯がじゃばじゃばと音を立てる。
事前に入念にほぐされ自ら開城したそこは、まさに極上の蜜を惜しむことなく与えてくれる。
そのたっぷりの蜜は、熱く、滑らかに、誘い込む。
壺の中はぐいぐいと締め付け、奥へ奥へと引っ張っていく。
一瞬で搾り取られそうになったのをなんとか堪え、体勢を変える。
差し込んだまま、後ろ向きの彼女を抱きかかえる形で風呂の中に座った。
「ごめんな詩音、冷えただろ。湯に浸かって温まろう」
「……遥さま、前を向いてもいいですか?」
俺に許可を取ってから、一旦引き抜いてくるりとその場で回転する。
彼女はもう一度差し込む時に、額に口付けをしてしっとりと微笑んだ。
「ふふ、やっぱり、顔が見える方が嬉しいですね」
――ほんとに、何でこんなに可愛いんだ?
女神か? 洛水の女神なのか?
我慢の糸をすでに引き千切っていた俺は、そのまま水の中で何度も貫き、彼女の悦びの声を楽しみながら、やがて果てた。
。.。.+゜
湯あたり、とでも言うのだろうか。
完全にのぼせた俺たちは、布団の上に身を投げ出して倒れ込んだ。
とろんとした目をする彼女の白い手を握りしめる。
この手が、「怖い」と思ったことがあった。
支配される、と。溺れてしまう、と。
その予感は、間違っていなかった。
この手に、この身体に、まさに蹂躙されている。
だがそれは、俺の生気を奪ってはいない。
むしろ彼女の氣が俺の中に送り込まれ、とめどなく活力が溢れてくる。
こうして過ごす以外の時間も、なんでもできるという自信と勇気が無限に湧いてくる。
「詩音......愛してる」
俺が呟くと、倒れていたはずの彼女がガバッと起き上がった。
「私もです、遥さま」
そう言って俺の胸の中に潜り込んできて、すぐに寝息を立て始めた。
蜜柑の特訓は、効果があったと言っていいだろうか。
彼女も充分に、満足してくれている...はず。
こんなに漲る氣が得られるのは、彼女自身がそうなっているからに他ならない...と思いたい。
聞いてみたい気もするが、彼女の中ではどうやら俺は「穏やかで、冷静な人」という印象らしい。
この女神を前にしたら、こんなにも煩悩にまみれたただの男で、穏やかさと冷静さとは程遠い処にいるというのに。
この交わりのためにひたすら蜜柑を食べたことは黙っておこう、と思いながら、俺自身も深い眠りに堕ちていった。
「兄上、どうしてそんなに蜜柑の皮を剥くの上手いんだ?」
新種の果物を分け合っていた時、自分と同じく初めてであるはずの兄が、それを綺麗に剥いて食べるのを見て問いかけた。
「んー?」
兄は俺の剥いた蜜柑を見て苦笑いして、こう言った。
「ところでさ、結局詩音ちゃんとはやったの?」
いつもこうだ。自分の頭の中で何か考えて、いきなり話を転換しようとする。
「兄上、質問の答えを」
「いいから」
「……まだ、だけど。怪我しちゃったし」
怪我は事実は事実だけど、まぁ言い訳でもある。
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「なら、良かった」
「良かった?」
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「なぁ、遥。この蜜柑は、女だと思え。そんな剥き方じゃ、ぶん殴られるのがオチだな」
「えぇ……どういうこと」
兄は得意そうに語りだした。
この蜜柑は、女の身体だ、と。
最初はそっと優しく全体を撫でまわし、少しずつ力を加えていく。ほぐれたところで後ろの穴に、少しだけ指を入れる。この時に、絶対に潰さないように、蜜柑の身体の声を聞きながら(なんだそれは)開くのだそうだ。
成功させれば極上の充満した蜜を味わえる、と続けた。
――こうしてなんでもかんでも卑猥なものに例えられては敵わない。
だが、今までは聞き流していたが、今は詩音という女性がいる。
これからのことを考えたら、一応耳を傾ける価値はあるかもしれないと思えてきた。
俺はもう一つ蜜柑をとって、撫でまわしてからもう一度指を入れたが、やはり力が強かったのか、中の房が割れてしまった。
「ははっ、まだまだだな。その時が来るまでに、練習しとけよ」
兄はまた綺麗に剥いて、パクパクと口に放り投げていった。
「それとなー遥ちゃん、近々訪れるその機会のために、お兄様が大事なことを教えといてやろう」
遥ちゃん? そしていちいち偉そうだが、蜜柑一つ上手く剥けない自分には無視はできなかった。
「いいか、男は我慢だ。忍耐だ。この蜜柑のように、自分が思うよりもずっと弱い力加減で、ゆっくり進めろ」
「うん」
「城攻めにも似てるな。こっちが攻め入りたい気持ちをぐっと堪えて、相手が耐えきれなくなるまで自分も耐えるんだ。向こうから、もう降参だと開城させたら成功だ」
「そう、なのか。わかるようなわからないような…やっぱりわからない」
そう言うと兄は「ま、やってみなきゃわかんねーよな」と笑った。
それからしばらく、俺は毎日蜜柑と向き合っていた。
なんとなく皮膚が黄色くなったような気がするし、もうしばらくは見たくもないとすら思うほどに。
。.。.+゜
「あ......遥、さまぁ......」
月の見える露天風呂で、薄衣を肌に貼り付かせた詩音の身体を愛撫する。
今、蒼家の持つ別荘に二人で来ていた。ここには露天風呂があり、一緒に入ろうとしたら詩音が「恥ずかしいから服を着たままでもいいか」と言ったため、このような状態になってるわけだが......
着ている方が、よっぽど劣情を煽ってくるのだが、彼女はわざとやっているのだろうか?
初めて彼女をこの手に抱いた日から、もう何回身体を重ねてきたことだろう。
あの時から、兄の言うように、蜜柑の扱いと、我慢と忍耐と、ひたすら自分に言い聞かせながらやってきた。
これが、本当に難しい。
今も、目の前に乳房の透けた服をぴったりと肌に貼り付けた愛しい女性の身体が目の前にある。
この状態で本能に従うとすれば、ただただ乱暴に服を剥いで噛みちぎるように犯してしまいたい。
だがその衝動となんとか闘い、欲望をひたすら押さえつけ、十分の一くらいの出力で触れていく。
「......詩音、服、邪魔じゃない?」
俺の上に跨って抱きついている彼女に、服の上から触れられる程にツンと高く尖った乳首をそっと擦り、口を触れ合わせながら訊く。
顔を赤らめてこくんと頷くのを見て、口内を犯しながらお湯でずっしりと重く貼り付いた服を暴いていく。
月明かりの下、その素肌が露わになる。
こんなに白くて、柔らかくて、すべすべで。
一体なんなのだろう。
「詩音、ちょっとそこに手ついてみて」
風呂の枠石に手をつかせ、臀部をこちらに向けさせる。
「よ、遥さま......?」
白く浮き上がるそれをまじまじと眺めていると、詩音がもぞもぞしだした。
「あの、どうすれば」
「ごめんごめん」
そう言って俺は、その尻を甘噛みした。
「ひゃんっ」
詩音が叫んで、そのたわわな果実をゆらゆらと揺らす。
――我慢だ。
「そこも、感じるの?」
その果実を丹念に味わいながら問いかけ、お湯ではない別の何かを滴らせる彼女の穴に指を小さく差し込む。
入口付近でゆっくりと探索していると、彼女のナカが俺の指を吸い込む。その誘導に従って、更に奥へ侵入していく。
俺の指が場所を覚えていた一点を見つけると、彼女の身体が踊りだし、ちゃぷちゃぷとお湯の跳ねる音が響いた。
「ぁんっ......ゃ、」
――忍耐だ。
後ろから覆いかぶさって、指でナカを掻き混ぜながら、胸を掴んで背中に口付ける。
「はっ...ぁあっ......」
高まってくちゅくちゅと溢れてくる音を聴きながら、指の速度をわざと緩める。すると、彼女が身体を捻ってこちらを向いた。
「遥さま......ください、貴方を...」
真っ赤に上気した切ない顔で彼女がねだる。
ーーぷつっ
何かが弾ける音が、頭の中に響いた。
ここまで来たら、もう我慢しない。
溜め込んだ全てをぶつけるように、そのナカへ侵略を開始する。
俺は荒々しく臀部を掴んで、後ろから一気に差し込んだ。
「ぁ、あぁんっ」
彼女の声が跳ね、俺たちの動きと共にお湯がじゃばじゃばと音を立てる。
事前に入念にほぐされ自ら開城したそこは、まさに極上の蜜を惜しむことなく与えてくれる。
そのたっぷりの蜜は、熱く、滑らかに、誘い込む。
壺の中はぐいぐいと締め付け、奥へ奥へと引っ張っていく。
一瞬で搾り取られそうになったのをなんとか堪え、体勢を変える。
差し込んだまま、後ろ向きの彼女を抱きかかえる形で風呂の中に座った。
「ごめんな詩音、冷えただろ。湯に浸かって温まろう」
「……遥さま、前を向いてもいいですか?」
俺に許可を取ってから、一旦引き抜いてくるりとその場で回転する。
彼女はもう一度差し込む時に、額に口付けをしてしっとりと微笑んだ。
「ふふ、やっぱり、顔が見える方が嬉しいですね」
――ほんとに、何でこんなに可愛いんだ?
女神か? 洛水の女神なのか?
我慢の糸をすでに引き千切っていた俺は、そのまま水の中で何度も貫き、彼女の悦びの声を楽しみながら、やがて果てた。
。.。.+゜
湯あたり、とでも言うのだろうか。
完全にのぼせた俺たちは、布団の上に身を投げ出して倒れ込んだ。
とろんとした目をする彼女の白い手を握りしめる。
この手が、「怖い」と思ったことがあった。
支配される、と。溺れてしまう、と。
その予感は、間違っていなかった。
この手に、この身体に、まさに蹂躙されている。
だがそれは、俺の生気を奪ってはいない。
むしろ彼女の氣が俺の中に送り込まれ、とめどなく活力が溢れてくる。
こうして過ごす以外の時間も、なんでもできるという自信と勇気が無限に湧いてくる。
「詩音......愛してる」
俺が呟くと、倒れていたはずの彼女がガバッと起き上がった。
「私もです、遥さま」
そう言って俺の胸の中に潜り込んできて、すぐに寝息を立て始めた。
蜜柑の特訓は、効果があったと言っていいだろうか。
彼女も充分に、満足してくれている...はず。
こんなに漲る氣が得られるのは、彼女自身がそうなっているからに他ならない...と思いたい。
聞いてみたい気もするが、彼女の中ではどうやら俺は「穏やかで、冷静な人」という印象らしい。
この女神を前にしたら、こんなにも煩悩にまみれたただの男で、穏やかさと冷静さとは程遠い処にいるというのに。
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