兄×妹♥

黒猫

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43,仲良し【かおり】

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  「たっ、太陽?どうしたの??ねえ」

   太陽怒ってる…。めっちゃ怒ってるよ。
   だって、怖いもん。
   それに手が痛い。

    「太陽…痛いよ」

    「あっ、ごめん」

    「…………かえろ!」

    暗い雰囲気をなくすためになるべく明るく言って勢いで手も繋いだ。

    「お肉美味しかった~!」

    「そうか?なら良かった」

     「タレね、レモンが一番好きだった!」

    「そっか~、俺はベタに焼肉のタレが好きだ」

    「またいこう!」

    「おん!」

    「いつか私が奢ってあげる笑」

    「楽しみにしとくな」

    「家に着いたね~」

     「そうだね」  

     「ただいま~」

     と無意識に言う。
     やってしまった……。
 
     「おかえり」 

     太陽が返してきた。
     まさか、返されるとは…!
     私は思わず笑った。

     「太陽もおかえり!」

      「ただいま」

      そう言って笑顔を浮かべてくる。
      太陽がお風呂を溜めに行ってくれたので私は歯磨きをしよう。
      歯磨き粉を歯ブラシに付けてシャカシャカと口の中で動かす。
     歯磨きが終わって歯ブラシを直したら太陽が出てきて当たってしまった。

     「あっ、ごめん!!」 

     「こっちこそごめん!」

     ふと、意識してしまう。
     どうしよう……。
     お風呂が溜まる間歯磨きをして待ってよう。
     歯ブラシに歯磨き粉を付けて口に入れる。
     そしてシャカシャカと磨いていく。
     終わったら口をゆすいで水を飲みに行った。
     リビングで勉強をしよう。   
     今日は勉強してないからまずい…。
     みんなに追いつけなくなる…。
     それに分かってないところがあるからそれを理解しないと…。

     「かおりちゃん~」

       太陽が話しかけてきた。
      どうしたんだろう?

     「なに?」

     「何してるのー?」

      「勉強。どうしてもわかんないとこがあるから」

      「へぇ、見して」

      興味津々そうにみてくる。

      「うん」

    「これはねーこーしたらこーなるから答えが出るよ」

      丁寧に教えてくれる。
      ありがたい。

     「うん。ならこれは?こうしてもこうならないよ?」

     「あーこれは──」

    
      いつの間にか勉強に夢中になっていた。
      〖ピロロロン!お風呂が沸きました〗と自動湯はりが鳴る。 

      「かおりちゃん入っておいで」

      「はーい」

     こうして私が先に入ることになった。
     淡々と服を脱いでいく。
     そしてお風呂に入って髪を洗う。   
     なんか……広すぎて寂しいな…。
     太陽も一緒に入りたかっt──。
     なっ、なっ、何を考えてんだ私はっ。
      顔がカーッッと熱くなる。
     やだやだ。変なことを考えてしまった…。
     何か、違うことを考えよう。うん。そうしよう。
     んー。
     何故か太陽の照れている顔が浮かび上がってきた。
     だっ、だめだ!
     もう、あがろう。
     あがって服を着た。
     動きやすいようにワンピースがパジャマだ。
    今の季節は春なので涼しい。
    そして、リビングに行った。
    
    「太陽ー?」

    寝てる…?
    寝顔……。可愛い!
   そっと近づいてほっぺをプニッと触ってみる。
   やっ、やわらかい…!!
   太陽の頭を私の太ももに乗せる。
   これで顔を見ることができる。
   はっ!!我に返る。
   だめだ。起こさないと。
    
  
    「太陽ー。たいよー?たいよー!!おきて!」

     太陽がふわぁと欠伸をして目を開けた。
     なんか、女の子みたいだなぁと思う。

    「 んえ?」

     目がてんになっている。
 
     「 お風呂!」

     「あぁ!!ありがとう!」

   「………え?」


    「ん?」

   ニッコリと満面の笑みを浮かべる。

    「どったの?」

   「かおりちゃんの太ももに乗れてるから幸せだと思って」

     きゅっ、急にそんなこと言われたら…。
     ~~~~~~~~~///。
     恥ずかしさを隠すためにバッと立ってしまった。。
    そのお陰で太陽の頭が落ちる。
     しまった!

   「いたーい」

   私はハッとして「ごめん!!」と言った。
   
   「いや、いいよ!痛くないのに痛いって言っちゃうことあるくない?それだよ~」

   私は悪くないと言ってくれるようだ。
   うれしい。

   「そっか!それよりお風呂入らないと!」

    「はーい!」
   
     私は勇気をだしてわしゃわしゃと太陽の頭を撫でる。
     太陽はすぐにお風呂に入って行った。
     私はもしも何かあったら危ないので太陽が出てくるまで待っていた。
     恥ずかしすぎて終始顔が真っ赤だった。
    
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