兄×妹♥

黒猫

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学校

18,助ける

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 「かおりちゃん。大丈夫?」
 
 かおりちゃん……。
 かおりちゃん自身は気づいてない感じだけど小刻みに震えてる。
 ほんとに大丈夫かな…?
 
 「此処、何処…?」
 
 かおりちゃんがか細い声でそう言った。
 まだ、家の状態を覚えれてないのかな?
 
 「あ、此処?ここは俺たちの家だよ」

 宥めるのを意識して言ってみた。
 これでかおりちゃんが、少しでも安心してくれれば……。
  
 「違う、違う!!私が寝てた場所」
 
 あぁ!!成る程!
 かおりちゃんは俺の部屋を知らなかったのか!
 今度詳しく紹介しよう。
 
 「あぁ、あそこか。あそこは……俺の部屋だよ。」

 うんうん。これなら当たり障りのないだろう……。
 ん?嫌だめだよ。
 だって、女の子が男の部屋に入ってるんだぜ?
 しかも知らない間に。
 はたから見たら誘拐じゃねーかこれ。
 ひぇえ。やらかした(^∧^)
 

 「どういうことな……ですか?その……色々と」

 そうなりますよねぇ~。
 とりあえず状況を確認したいです!はい。

 「えと…俺も状況がわかってないんだよね……。だから、お互いに順番で質問していくのはどうかな?」

 このアイディア我ながら自信作っ!!w
 さぁ、かおりちゃんはどう出てくるのか?
 
 「はい。分かりました。なら、思い付いた方からどうぞ。」

 「あ、ありがとう。じゃあ...遠慮要らない?」

 この答えは予想外だ……。
 それに、いじめのこともポンポン出していいのか?
 でも、言わないとなにも変わらないし。
 ええい!!もう知らん!どうにでもなれっ!!

 「かおりちゃんっていじめられてる??失礼だと思うけど...」

 そう言った瞬間、かおりちゃんは目を見開いた。
 わぁお。まんっっまる。

 「………。いっ、じめられてない……」

 声が震えて変なしゃべり方だ。
 動揺を隠しきれてないな。
 それに、はぁ、はぁと息も乱れてる。

 「嘘はよくないよ??」

 にっこりと笑みを浮かべる。
 まだ、言ってくれないのか…?

 「そんなわけないでしょ!!!!なんなの?!?!」
  
 怒ってる…。いや、怒ってるふりだ。
 きっと、引き下がってって思ってるに違いない。
 俺に言ってこなかったのもそんな関係があるのだろう。
 でも、引き下がらないよ。
 ここで引き下がったら、今までやって来たことが全て水の泡になるし。
 絶対に楽にさせる。
 
 「じゃあこれはなに?」

 と言ってスマホを見せた。
 スマホに写っているのは例の目立った靴だ。
 かおりちゃんはこれを見てどう返す?
 
 「え……」

 不安そうな震えた声。
 さっきから大丈夫かな?
 それに、震えが酷くなってきてる。
 一刻も早く助けてあげないと。
 
 「これ、どういうこと?」

 ……。
 長い間沈黙が続く。
 かおりちゃんの様子もおかしい。
 息は乱れ、体は震えて目が潤んでいる。

 「…………。こ、これは……」

 「うん。」

 ゆっくりでいいから言ってほしい。
 それに、さっきからかおりちゃんが心配だ。
 あいつらのマジで許さない。

 「しらない。合成じゃない?こんなものを私に見せて何になるの?」

 かおりちゃんなりの逃げる言い訳が決まったらしい。
 合成……か。
 それならどんなによかったことか……。
  
 「ならこれは?」

 また、スマホを見せた。
 見せた内容は、かおりちゃんがあいつらに色々されているところだ。

 『おーい奴隷!もーいーよ?笑笑』
  
 『はい…。』

 『というかぁ~あんなイケメンなお兄ちゃんがいるなんてきてないんだけどぉ~?どーユーこと~?』

 『……。』

 『なんか答えろよっ!』

 バン!  
 
 『あ、じゃーさー?じゅり彼氏いないんでしょ?あの人彼氏にしたらぁ~?』

 『いいねっ!そうしよう!!』

 『ね~どぉおもぅ~?あんたに拒否権はないけどね🎵』

 『……ゆ、ない』

 『あ?何て言ったんだよ~?』

 『そんなこと、許さないっていったんだよ!!』
 
 『は?ふざけんなっっ!!!』

 『……珠理奈ぁ。動かなくなったよ~?笑笑』
  
 『だね~てかさぁ奴隷裸にしてじじいたちに見せれば金もらえ──』





 これを見ていくうちにみるみるかおりちゃんの顔が青くなる。  

 「俺あのばにいたよ。それでこれ撮ったんだ。で、どうする?このまま嘘をつき続けるの?」

 これから何て言うのか…?
 まさか、まだ嘘をつき続けるとか?
 そんなことさせない。
 絶対にかおりちゃんを救い出してみせる!
 
 「ううん。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。」     

 謝る……。
 謝らなくて良いのに……。
 今から助けてあげるからね。
 
 「いいよ。もっと俺を頼ってよ。ね?」

 この一言でかおりちゃんは泣き崩れた。
 
 
 「うううぅ~~。ア"ア"ア"~~ひっっぐうう……」

 俺はかおりちゃんを抱き抱えた。
 

 
 
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