その演奏は誰かを引き寄せる
その男の演奏は音を消し去る。
そしてその時だけ彼の存在は誰かに認識される。
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今日もこの時間がやってきた。
この時間といっても決まった時間があるわけではない。
だけど確実にその時が来たようだ。
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楽しみ。
怖い。
私は高いところから静かに音のする方向を覗き込んだ。
確かに来た。
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もう1人はというと大きいのに隠れている。
何を怖がっているのだろう。
小さいといっても僕はよりはずっと大きいくせに。
僕らよりも長く生きているくせに。
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堂々としてくれ。
この明るい世界に出てきてから。
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不思議なロマンのある世界。そのロマンというのが子どもの世界のロマンのようで、ジブリを観ているような感覚になる。「おじさん」の存在を説明するのは難しいけれど、時計の針の比喩でとてもしっくりきた。なんだか自分も子供のとき、話しかけないだけで「おじさん」の音を聴いてたんじゃないかって思う。ふわふわと温かい気持ちになった。
感想をくださりありがとうございます。励みになります。🙏
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