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48.王宮の舞踏会
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それからもシヴァとロハンによる王宮での調査は続いていたが、怪盗に関する情報や、その動きが全くないまま「月光のアミュレット」お披露目の王女主催の舞踏会は目前に迫っていた。
「キリカは、その舞踏会には出ないの?」
俺の質問に、キリカは飲んでいた「陽光の蜜ジュース」を吹き出しそうになった。
「はあっ、なんで私が!? っていうか誰と出るのよ! 相手なんかいないっつーの! それに当日は、もちろん王宮の特別警備に当たってるっつーの!
あっ、でも確かラムはアリャンと出るって言ってたわよ! ついに二人は関係を公にするみたい!
あの子忙しい忙しいって、最近王宮にも顔を見せないくせに、恋人とやることはしっかりやってんだから!!
それにしても、あの大人気舞台俳優の恋人が、王宮の上級白魔導士だったっていうんだから、それってかなり話題になるかもね!」
「すごい! 舞踏会で絶対みんな大騒ぎになるね!」
俺は片付けようとしていた大皿を、思わずテーブルに戻した。
「わざわざ王女様のアミュレットお披露目舞踏会で、自分たち二人の関係も公表するなんて、ラムも結構目立ちたがりやよね!」
キリカは今日のメニュー「森のきのこと甘い根菜たっぷりの白金シチュー」をたいらげると「黄金の南瓜パン」にかじりついた。
関係を公にする……、つまりはラムとアリャンは公式なパートナーとなると周りに宣言するということだ。
「ってことは、ラムは近いうちに、アリャンと結婚するのかな?」
俺の言葉に、キリカは肩をすくめた。
「さあ? あの二人って本当に真面目に付き合ってるのかって私は疑ってたけど、まあ、ケンカするほど仲がいいっていうし。
ラムの家もなんだかんだ言って貴族の名家だから、親も色々うるさいって言ってたし。
要は二人ともそろそろけじめをつけようってことなのかもね」
「そっか、けじめか……」
ラムとアリャンが結婚する……。
二人を祝福したい気持ちと同時に、俺とシヴァにはそんな未来は絶対に訪れないと思うとため息が出た。
「それにしても、どうしたの? イーサンが舞踏会のことを聞いてくるなんて……、って、もしかして!!」
妙に勘のするどいキリカ。
「別に、意味なんて、ないって、全然っ……」
思わずエプロンを握り締めてごまかすが、もちろんそんなことで引き下がるキリカではなかった。
「ちょっとっ、もしかして、アンタも舞踏会に出る、なんて言わないでよね! しかも、あの、シヴァとっ!!」
キリカの強い目力に、俺が勝てるはずはなかった……。
「そ、それが……、そう、なんだ……。なんかわかんないけど、そういうことになっちゃって!
どうしよう、キリカっ! 俺、ダンスどころか、舞踏会の作法だって、なんにもわかんないのにっ!!!!」
「なんですってえええっ!!??」
「キリカは、その舞踏会には出ないの?」
俺の質問に、キリカは飲んでいた「陽光の蜜ジュース」を吹き出しそうになった。
「はあっ、なんで私が!? っていうか誰と出るのよ! 相手なんかいないっつーの! それに当日は、もちろん王宮の特別警備に当たってるっつーの!
あっ、でも確かラムはアリャンと出るって言ってたわよ! ついに二人は関係を公にするみたい!
あの子忙しい忙しいって、最近王宮にも顔を見せないくせに、恋人とやることはしっかりやってんだから!!
それにしても、あの大人気舞台俳優の恋人が、王宮の上級白魔導士だったっていうんだから、それってかなり話題になるかもね!」
「すごい! 舞踏会で絶対みんな大騒ぎになるね!」
俺は片付けようとしていた大皿を、思わずテーブルに戻した。
「わざわざ王女様のアミュレットお披露目舞踏会で、自分たち二人の関係も公表するなんて、ラムも結構目立ちたがりやよね!」
キリカは今日のメニュー「森のきのこと甘い根菜たっぷりの白金シチュー」をたいらげると「黄金の南瓜パン」にかじりついた。
関係を公にする……、つまりはラムとアリャンは公式なパートナーとなると周りに宣言するということだ。
「ってことは、ラムは近いうちに、アリャンと結婚するのかな?」
俺の言葉に、キリカは肩をすくめた。
「さあ? あの二人って本当に真面目に付き合ってるのかって私は疑ってたけど、まあ、ケンカするほど仲がいいっていうし。
ラムの家もなんだかんだ言って貴族の名家だから、親も色々うるさいって言ってたし。
要は二人ともそろそろけじめをつけようってことなのかもね」
「そっか、けじめか……」
ラムとアリャンが結婚する……。
二人を祝福したい気持ちと同時に、俺とシヴァにはそんな未来は絶対に訪れないと思うとため息が出た。
「それにしても、どうしたの? イーサンが舞踏会のことを聞いてくるなんて……、って、もしかして!!」
妙に勘のするどいキリカ。
「別に、意味なんて、ないって、全然っ……」
思わずエプロンを握り締めてごまかすが、もちろんそんなことで引き下がるキリカではなかった。
「ちょっとっ、もしかして、アンタも舞踏会に出る、なんて言わないでよね! しかも、あの、シヴァとっ!!」
キリカの強い目力に、俺が勝てるはずはなかった……。
「そ、それが……、そう、なんだ……。なんかわかんないけど、そういうことになっちゃって!
どうしよう、キリカっ! 俺、ダンスどころか、舞踏会の作法だって、なんにもわかんないのにっ!!!!」
「なんですってえええっ!!??」
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