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9.懇願と勘違い
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シヴァは騎士という職業柄、どんなことでも受動的になるのは我慢できないのか(だとしたらあの小説はリアリティに欠けると言わざるを得ない!)、はたまた俺の手際が悪すぎて単にコイツには任せておけないと思ったのか、何がどうなっているのかはわからないが、とにかく俺は……!
「あっ、んっ、はっ、あ、ああ……」
「いい声だな」
――俺は、シヴァの下で、めちゃくちゃに喘がされていた。
っていうか、男相手で勝手がわからないとか言ってたの、どこの誰? それとも、ベッドの中じゃ女も男も大して差はないとか!?
ってことは、シヴァはやっぱりベッドの中でも百戦錬磨のつわものってこと……!?
えっ、でもマヤ王女はシヴァもそういう経験がないとか、言ってなかったっけ? ああ、もう、駄目だ!
気持ちよすぎて、訳が分からない!!
「だめっ、あ、ソコ……っ」
男同士の利点というべきなのか、それとも天性の勘のよさか、シヴァが俺に与える刺激は的確で、俺はシヴァの指でたやすく追い詰められてしまった。
「つらそうだな、一度出すか?」
耳たぶを甘噛みされると、俺の背はぐんと反った。
「やっ、あ、ああっ!」
「楽しませてくれるじゃないか。なるほど、よほど自信があるのだな、こういうことにかけては……」
シヴァはしたり顔で、俺の裸の胸に手を這わせた。
「んっ……」
「貧弱なのかと思ったが、意外にいい筋肉のつき方をしている。客を喜ばせるために鍛えているのか?」
観察するようにつぶやくと、俺の乳首をぺろりと舐めた。
「客、なんて……、ひゃ、あっ!」
「本当に感度がいい。こうやってたくさんの男を楽しませているんだな」
「ちが…‥うっ」
「あんなに大胆に俺を誘っておいて、いまさら清純なふりが通用するとでも思うか? ほら、ここが赤く色づいているぞ」
吸い付かれると腰がずんと重くなる。
「も、う、や……、だ!」
俺はシヴァの頭を両腕で抱きしめるようにすると、その黒髪を引っ張った。
「もう降参か?」
くぐもった笑い声には愉悦の色がにじんでいる。
「お願いっ、も、出ちゃうから、俺にもっ……」
このままじゃ、癒してあげるどころか、ただ、俺がシヴァに一方的に気持ちよくされてるだけじゃないか!
涙目で懇願すると、シヴァはあっさり俺から離れた。
「そうだな、まだまだじっくり楽しませてもらおう」
シヴァは荒々しく、纏っていた絹のシャツを脱ぎ捨てた。
あらわになったのは素晴らしく鍛えあげられた上半身。
――本当に、見事すぎる……!
息を呑んだ俺の顎をシヴァはつかみ、上向かせた。
「まさか、俺が男に欲情する日が来るとはな」
「あの、触っても、いいですか?」
おずおずと切り出した俺。了承の返事の代わりに、引き寄せられた。
裸の肌が触れあい、思わず吐息が漏れた。
――もう、これだけでイっちゃいそう。
俺はシヴァの首すじにキスを落とすと、下穿きの前をゆるめ、そっとその中心部の屹立に手を伸ばした。
――すごく、大きくて、硬くて、とにかくすごい……!!
握りこむと、ビクリとそれが震えた。
「はっ……」
耳元で、シヴァが熱い息を吐く。
――感じてくれてるんだ……。
感動やら、興奮やら、トキメキやら、いろいろな感情がごちゃ混ぜになる俺。
少しでも気持ちよくなってもらおうと、手に力を込めて、緩急つけてさばいていく。
「気持ちいい、ですか?」
「すごく、いい……」
耳元で低い声でささやかれると、それだけで俺は精神的に昇天してしまいそうになる。
「もっと、感じてください、俺が……っ」
上目遣いでシヴァの様子を確認して、さらに手を早めようとしたところを、なぜかやんわりと止められた。
「あの……?」
「ほかに、誰がいる?」
「え?」
シヴァが俺の瞳をのぞき込む。
「王宮の貴族か? それとも王都の商人を相手にしているのか?
もしかして、俺の知っている人間もいるのか……?」
「あっ、んっ、はっ、あ、ああ……」
「いい声だな」
――俺は、シヴァの下で、めちゃくちゃに喘がされていた。
っていうか、男相手で勝手がわからないとか言ってたの、どこの誰? それとも、ベッドの中じゃ女も男も大して差はないとか!?
ってことは、シヴァはやっぱりベッドの中でも百戦錬磨のつわものってこと……!?
えっ、でもマヤ王女はシヴァもそういう経験がないとか、言ってなかったっけ? ああ、もう、駄目だ!
気持ちよすぎて、訳が分からない!!
「だめっ、あ、ソコ……っ」
男同士の利点というべきなのか、それとも天性の勘のよさか、シヴァが俺に与える刺激は的確で、俺はシヴァの指でたやすく追い詰められてしまった。
「つらそうだな、一度出すか?」
耳たぶを甘噛みされると、俺の背はぐんと反った。
「やっ、あ、ああっ!」
「楽しませてくれるじゃないか。なるほど、よほど自信があるのだな、こういうことにかけては……」
シヴァはしたり顔で、俺の裸の胸に手を這わせた。
「んっ……」
「貧弱なのかと思ったが、意外にいい筋肉のつき方をしている。客を喜ばせるために鍛えているのか?」
観察するようにつぶやくと、俺の乳首をぺろりと舐めた。
「客、なんて……、ひゃ、あっ!」
「本当に感度がいい。こうやってたくさんの男を楽しませているんだな」
「ちが…‥うっ」
「あんなに大胆に俺を誘っておいて、いまさら清純なふりが通用するとでも思うか? ほら、ここが赤く色づいているぞ」
吸い付かれると腰がずんと重くなる。
「も、う、や……、だ!」
俺はシヴァの頭を両腕で抱きしめるようにすると、その黒髪を引っ張った。
「もう降参か?」
くぐもった笑い声には愉悦の色がにじんでいる。
「お願いっ、も、出ちゃうから、俺にもっ……」
このままじゃ、癒してあげるどころか、ただ、俺がシヴァに一方的に気持ちよくされてるだけじゃないか!
涙目で懇願すると、シヴァはあっさり俺から離れた。
「そうだな、まだまだじっくり楽しませてもらおう」
シヴァは荒々しく、纏っていた絹のシャツを脱ぎ捨てた。
あらわになったのは素晴らしく鍛えあげられた上半身。
――本当に、見事すぎる……!
息を呑んだ俺の顎をシヴァはつかみ、上向かせた。
「まさか、俺が男に欲情する日が来るとはな」
「あの、触っても、いいですか?」
おずおずと切り出した俺。了承の返事の代わりに、引き寄せられた。
裸の肌が触れあい、思わず吐息が漏れた。
――もう、これだけでイっちゃいそう。
俺はシヴァの首すじにキスを落とすと、下穿きの前をゆるめ、そっとその中心部の屹立に手を伸ばした。
――すごく、大きくて、硬くて、とにかくすごい……!!
握りこむと、ビクリとそれが震えた。
「はっ……」
耳元で、シヴァが熱い息を吐く。
――感じてくれてるんだ……。
感動やら、興奮やら、トキメキやら、いろいろな感情がごちゃ混ぜになる俺。
少しでも気持ちよくなってもらおうと、手に力を込めて、緩急つけてさばいていく。
「気持ちいい、ですか?」
「すごく、いい……」
耳元で低い声でささやかれると、それだけで俺は精神的に昇天してしまいそうになる。
「もっと、感じてください、俺が……っ」
上目遣いでシヴァの様子を確認して、さらに手を早めようとしたところを、なぜかやんわりと止められた。
「あの……?」
「ほかに、誰がいる?」
「え?」
シヴァが俺の瞳をのぞき込む。
「王宮の貴族か? それとも王都の商人を相手にしているのか?
もしかして、俺の知っている人間もいるのか……?」
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