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愛をともに……

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「ああっ、ティトのなか、すごいっ……」

 ファビオが腰を進めてくる。

「んあっ、ああっ、はああ!」

   オルランドがさっきまで入っていたので、少しは抵抗が少なくなっていたが、それでも大きな圧迫感が俺を襲った。


「ティト、大丈夫だよ……、息を大きく吸って」

 後ろから俺を抱えたオルランドが、俺の首筋にキスをする。


「ふぁ、あ、あ……」

「苦しくない? ティト」

 ファビオの熱い息が俺の唇にかかる。


「はっ、あ、だい、じょう、ぶ、ああ……っ!」

「ああ、可愛い……、ティト……、いっぱい感じさせてあげるからね」

 ファビオの美しい顔が近づき、唇が重なった。


「んあっ……!」

「はあっ……、クソッ、ヤバいっ……、腰、止まんないっ……!」


 唇を重ねて、舌を吸われながら浅いところをゆるゆると突かれると、身体の奥底からゾクゾクした感覚があがってきて、俺は思わずファビオの首にしがみついた。


「ああっ、ファビオさまっ! あ、あ、ああ!」

「そんなにファビオに抱きついて、……ちょっと妬けるな。私のことも忘れないでね、ティト」

 オルランドが俺の耳を甘噛して、俺の両乳首をつまみあげた。

「ひんっ、あ、あ……」

 今までそんなところ意識したことなんてなかったのに、二人に吸われたり触られたりしたことで、俺の胸の突起は赤くとがって、何かを期待してるみたいに濡れていた……。


「オルランドさまぁ、だめ、そんなに、いっぱいさわったら……、あ!」

「駄目なわけないだろう? ほら、もっと気持ちよくしてあげるね」

 オルランドに捏ねられるようにされると、俺の身体から力が抜けた。

「もうちょっとだけ、奥に入らせて、ティト」

 ファビオが更に俺の脚を広げて、俺の中を押し進んでくる。


「あ、あ、や、あ!!」

 自分でも信じられないくらい高い声が上がる。


「ティト、怖くないよ。俺たちとのセックスは、すごく気持ちいいことだって、身体に覚え込ませようね」

 オルランドが俺の腹を撫でると、そのまま兆していた俺のペニスを包み込んだ。


「っあ!!」

 そのまま上下に捌かれる。


「ああ、ティト、いい感じに中も柔らかくなってきた……、すごくうねって、俺のこと締め付けてくる!」

 ファビオが悩ましげな吐息を漏らすと、律動をはじめた。


「あ、ああ、あっ、だめ、ファビオ様、あ、あ、オルランド様、っだめ、すぐ、イッちゃう。あ、感じる、から、も、う……!」

 ファビオに俺の内部をぐちゅぐちゅにされて、オルランドには俺自身を愛撫されて、俺はもう、どこがどう感じているのかもわからなくなっていた。


「ふっ、くっ……、いいよっ、ティト、俺も、あんま、もちそうに、ない」

「ティトがイクところ、私にも見せて」


「はっ、あっ、ふうっ、んんっ、あああああああっ!」


 ーー俺が果てたとき、俺のなかでも、ファビオの熱い飛沫が飛び散っていた……。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




「ティト、苦しくないか?」

 ファビオの声。


「ティト、大丈夫だった? ファビオ、お前、調子に乗って結腸抜きなんてしてないだろうな?」

 オルランドが俺の頬を撫でる。


「は!? 俺が最初からそんな無茶するわけねーだろ? そもそも、全部も挿れてないっつーの」


「お前のことは信用ならないからな。わかっているぞ。最後、タガが外れそうになっていただろう?」


「……っ、でもなんとか我慢できただろ? お前こそ、俺がティトに挿れてる間、ティトにエロいこといっぱいしやがって……!!」



「あの……、ファビオ様、オルランド様……」

「「ティト!」」

 俺を覗き込む二人の心配そうな瞳。


「悪い! 最後、歯止めがきかなくなってた。どこも痛くないか?」

「魔法で一通り綺麗にして回復もさせたが、辛いところはないか?」


 俺はゆっくりとベッドから半身を起こした。


 俺も裸で、両脇にいる二人も裸で……。

 だからやっぱりさっきまでのことは夢じゃなかったんだと、俺は妙に感慨深い気分だった。



「あの、俺、夢みたいで……。お二人はすごく素敵で、あの、俺も、すごく……良かったです」

 ボサボサの頭が恥ずかしくてうつむいた俺を、二人がぎゅーっと抱きしめてきた。


「ティト! 一生大切にするから!」

「王都に戻ったら、すぐに式の日取りを決めよう!!」


「え!? ……式!?」


 そういえば、なんかそんなことをオベロンが言っていたような気が……。







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