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三人
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「ティト、どうしてだ!? 俺の気持ちは受け取れないということかっ!?」
「私に気に入らないところがあるなら教えてほしい!! 全て直すよう努力する!!」
俺はあっという間に、ファビオとオルランドにベッドの端に追い詰められた。
「えーっと、あの、そういうことではなくて……」
「「じゃあ、一体どういうことなんだっ!!」」
戸惑うほどの距離に近づいてきた必死の形相の二人まとめて、俺は両腕を広げて抱きしめていた。
「俺は……っ、俺は何もいりません!
何も欲しくなんて、ないんです!
ーーお二人がそばにいてくれるなら!!」
「「ティト!!!!!!」」
ーーそして気づくと俺は、また二人によってベッドに押し倒されていた。
「ティト、いい加減、覚悟はできてるってことでいいよな?」
ファビオは、その美しいラインの上着をびっくりするくらい荒々しく脱ぎ捨てた。
「こんなカワイイことを言われて、我慢できるような私たちではないよ?」
オルランドが俺のシャツのボタンに手をかけた。
横たわった俺は、口から心臓が飛び出そうなほどドキドキしていて、目の前の二人にじっと見られていることが恥ずかしくて、ぎゅっとシーツを握り締めた。
「あの、俺……、精一杯がんばりますので、よろしくおねがいしますっ!」
おどおどと見上げた俺に、二人は同時に吹き出した。
「ははっ、完全に毒気抜かれる……、ティト、俺も、ティトをいっぱい気持ちよくするように頑張るから、よろしくね」
ファビオは俺の頬を撫でると、かがみ込み、羽で触れるみたいなやさしいキスをした。
「ティト、初めての君に負担をかけることになってしまってすまない……。
君は本当にいいのかい? 私達二人を相手にするのは……、やはり……」
俺の髪をすくオルランドの大きな手に、俺は頬ずりした。
「俺、本当に二人とも大好きで……、大好きすぎて……、どちらかを選ぶことなんて、絶対できません。
だから……、こうやって三人で一緒にいられて、すごく……、嬉しいです」
「ティト、愛している!!」
そのままオルランドに口付けられた。情熱的で、すごく熱いキス。
「んっ、はあっ……」
かわされる甘い吐息に、目が回りそうになる。
「おいこらっ、オルランドっ!」
ファビオがオルランドを押しのけると、素早く俺に覆いかぶさってきた。
「キスは俺が先だったよな? ティト……、覚えてる?」
ファビオの青い瞳……。今俺だけを映している。
「キス、したいです、ファビオ様……っ」
「いい子だ……」
重なる唇。
何度か悪戯に唇が重なり、そのまま舌が入ってきた。
「ん、む、ぅ……」
熱い舌が絡み合う。
「ティト、愛してる……、三人でいっぱい、イイコトしような?」
「は、い……」
頭がぼーっとして、身体がぽわぽわする……。
「ティトのかわいいところ全部、私たちに見せてね?」
オルランドが手際よく俺の服を脱がせていく。
「あ、あ……!」
その手のひらが俺の裸の素肌に触れると、なにかゾクゾクした言い表せない感覚が背中を走る。
「怖くないか? ティト」
「震えているな……、大丈夫か?」
俺を心配し、気遣う青と黒の瞳……。
「あ……、ファビオ、さまっ、オルランドさまっ、俺……、
お二人のこと、愛してます、心から…‥、だから……」
俺はぎゅっと目をつぶった。
「どうか、俺のこと、めちゃくちゃに、気持ちよくしてください!!!!」
「私に気に入らないところがあるなら教えてほしい!! 全て直すよう努力する!!」
俺はあっという間に、ファビオとオルランドにベッドの端に追い詰められた。
「えーっと、あの、そういうことではなくて……」
「「じゃあ、一体どういうことなんだっ!!」」
戸惑うほどの距離に近づいてきた必死の形相の二人まとめて、俺は両腕を広げて抱きしめていた。
「俺は……っ、俺は何もいりません!
何も欲しくなんて、ないんです!
ーーお二人がそばにいてくれるなら!!」
「「ティト!!!!!!」」
ーーそして気づくと俺は、また二人によってベッドに押し倒されていた。
「ティト、いい加減、覚悟はできてるってことでいいよな?」
ファビオは、その美しいラインの上着をびっくりするくらい荒々しく脱ぎ捨てた。
「こんなカワイイことを言われて、我慢できるような私たちではないよ?」
オルランドが俺のシャツのボタンに手をかけた。
横たわった俺は、口から心臓が飛び出そうなほどドキドキしていて、目の前の二人にじっと見られていることが恥ずかしくて、ぎゅっとシーツを握り締めた。
「あの、俺……、精一杯がんばりますので、よろしくおねがいしますっ!」
おどおどと見上げた俺に、二人は同時に吹き出した。
「ははっ、完全に毒気抜かれる……、ティト、俺も、ティトをいっぱい気持ちよくするように頑張るから、よろしくね」
ファビオは俺の頬を撫でると、かがみ込み、羽で触れるみたいなやさしいキスをした。
「ティト、初めての君に負担をかけることになってしまってすまない……。
君は本当にいいのかい? 私達二人を相手にするのは……、やはり……」
俺の髪をすくオルランドの大きな手に、俺は頬ずりした。
「俺、本当に二人とも大好きで……、大好きすぎて……、どちらかを選ぶことなんて、絶対できません。
だから……、こうやって三人で一緒にいられて、すごく……、嬉しいです」
「ティト、愛している!!」
そのままオルランドに口付けられた。情熱的で、すごく熱いキス。
「んっ、はあっ……」
かわされる甘い吐息に、目が回りそうになる。
「おいこらっ、オルランドっ!」
ファビオがオルランドを押しのけると、素早く俺に覆いかぶさってきた。
「キスは俺が先だったよな? ティト……、覚えてる?」
ファビオの青い瞳……。今俺だけを映している。
「キス、したいです、ファビオ様……っ」
「いい子だ……」
重なる唇。
何度か悪戯に唇が重なり、そのまま舌が入ってきた。
「ん、む、ぅ……」
熱い舌が絡み合う。
「ティト、愛してる……、三人でいっぱい、イイコトしような?」
「は、い……」
頭がぼーっとして、身体がぽわぽわする……。
「ティトのかわいいところ全部、私たちに見せてね?」
オルランドが手際よく俺の服を脱がせていく。
「あ、あ……!」
その手のひらが俺の裸の素肌に触れると、なにかゾクゾクした言い表せない感覚が背中を走る。
「怖くないか? ティト」
「震えているな……、大丈夫か?」
俺を心配し、気遣う青と黒の瞳……。
「あ……、ファビオ、さまっ、オルランドさまっ、俺……、
お二人のこと、愛してます、心から…‥、だから……」
俺はぎゅっと目をつぶった。
「どうか、俺のこと、めちゃくちゃに、気持ちよくしてください!!!!」
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