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【番外編】
アスランの物語 10
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ただ、ククリが女装をやめたことで、いいこともあった。
それは、ククリの食欲がもとに戻ったことだ!
おそらくククリは、細身の女性のドレスを着こなすため、いつも食べたいものを我慢していた。
痩せる必要などどこにもないし、俺はどんな姿をしていてもククリが大好きなのだから食事制限などせずに健康的に過ごしてほしい……、残念ながらそんな俺の想いはククリには伝わらなかったようだ。
どんなに美味しいご馳走を用意しても、決してククリはそれらを口にすることはなかった。
そして最近では、木の実や野菜しか口にしなくなっていたククリに、俺はずっと心を痛めていた。
いつの間にか身体もずいぶん細くなり、ここのところ顔色も良くない状況が続いている。
俺はなんとか、ククリの身体のためになればと、栄養価の高い木の実を隣国から取り寄せたり、魔法騎士団の伝手で、珍しい果実を農家から直接分けてもらったりしていた。
だが、そんな俺の気持ちをよそに、ククリはどんどんやせ細っていって……。
だから俺は、ククリがステーキを食べたい、と言い出した時、嬉しさのあまり自分が押さえきれなくなってしまった。
ククリがけげんな顔をしながらも、口を開けてくれることをいいことに、俺はデザートまですべて、ククリにつきっきりで食べさせた。
食事が美味しいせいなのか、はじめは強張っていたククリの表情も、自然にほころんでいく……。
「ククリ……、ついてるよ」
そして、ククリの口の端についたデザートの練乳を、自らの指でぬぐったとき……、
「……アスラン、ありがと。美味しかったよ……」
「!!!!!」
俺の性的興奮はすでに頂点にまで達していた……。
――俺はいったい、今、何を想像した!!??
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「おやすみ、ククリ……」
夕食の後……。
俺の言葉に、はっとしたように顔をあげるククリ。
やはり今日のククリは、どこかおかしい。
だが俺は、そんなことにはまるで気づいていないふりをして、いつものようにククリの額にキスを落とす。
――ククリの息遣い、ククリの匂い……。
狂おしいほどの俺の想いに、ククリの背中に回した手に思わず力が入る。
「おやすみ、アスラン……」
ククリは少し潤んだ瞳で俺を見て、そっとその痩せた身体を寄せた。
「……っ」
思わず俺は、腰を引く。
これ以上近づけば、ククリにはわかられてしまうだろう。
俺の激しく主張する、この滾るような激しいリビドーを!!
その晩、俺は日記にククリへの情念を書きなぐり、自室の壁を激しく破壊し(その後魔法である程度までは修復した)、部屋の中で長剣の素振りを二千回することで、何とか自我を保つことができたのだった……。
それは、ククリの食欲がもとに戻ったことだ!
おそらくククリは、細身の女性のドレスを着こなすため、いつも食べたいものを我慢していた。
痩せる必要などどこにもないし、俺はどんな姿をしていてもククリが大好きなのだから食事制限などせずに健康的に過ごしてほしい……、残念ながらそんな俺の想いはククリには伝わらなかったようだ。
どんなに美味しいご馳走を用意しても、決してククリはそれらを口にすることはなかった。
そして最近では、木の実や野菜しか口にしなくなっていたククリに、俺はずっと心を痛めていた。
いつの間にか身体もずいぶん細くなり、ここのところ顔色も良くない状況が続いている。
俺はなんとか、ククリの身体のためになればと、栄養価の高い木の実を隣国から取り寄せたり、魔法騎士団の伝手で、珍しい果実を農家から直接分けてもらったりしていた。
だが、そんな俺の気持ちをよそに、ククリはどんどんやせ細っていって……。
だから俺は、ククリがステーキを食べたい、と言い出した時、嬉しさのあまり自分が押さえきれなくなってしまった。
ククリがけげんな顔をしながらも、口を開けてくれることをいいことに、俺はデザートまですべて、ククリにつきっきりで食べさせた。
食事が美味しいせいなのか、はじめは強張っていたククリの表情も、自然にほころんでいく……。
「ククリ……、ついてるよ」
そして、ククリの口の端についたデザートの練乳を、自らの指でぬぐったとき……、
「……アスラン、ありがと。美味しかったよ……」
「!!!!!」
俺の性的興奮はすでに頂点にまで達していた……。
――俺はいったい、今、何を想像した!!??
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「おやすみ、ククリ……」
夕食の後……。
俺の言葉に、はっとしたように顔をあげるククリ。
やはり今日のククリは、どこかおかしい。
だが俺は、そんなことにはまるで気づいていないふりをして、いつものようにククリの額にキスを落とす。
――ククリの息遣い、ククリの匂い……。
狂おしいほどの俺の想いに、ククリの背中に回した手に思わず力が入る。
「おやすみ、アスラン……」
ククリは少し潤んだ瞳で俺を見て、そっとその痩せた身体を寄せた。
「……っ」
思わず俺は、腰を引く。
これ以上近づけば、ククリにはわかられてしまうだろう。
俺の激しく主張する、この滾るような激しいリビドーを!!
その晩、俺は日記にククリへの情念を書きなぐり、自室の壁を激しく破壊し(その後魔法である程度までは修復した)、部屋の中で長剣の素振りを二千回することで、何とか自我を保つことができたのだった……。
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