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第1話
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「アスランっ!!!! 俺というものがありながらあああああ!!!!」
俺の両眼に映るのは、まごうことなき俺の夫と、俺の幼馴染の赤毛の女!
二人は湖に浮かんだ小舟に仲良く乗って、何やら楽し気に囁き合っている。
俺の記憶によると、今日夫は、王都でなにやらとっても重要な会議があるとかなんとか……。
だから、朝食もそこそこに、慌ただしく出ていくアスランの背中を俺は寝ぼけ眼で見送ったのであり……。
だが、ここは王都からは遠く離れた美しい湖。
そしてここはいわゆる恋人たちの逢引場所として有名な場所であり、
もちろんこんなところで、アスランが所属する魔法騎士団の会議などが行われるはずもなく……、
――つまりは!
これは、完全に黒!!!!
白昼堂々、任務を抜け出し、俺の夫は、俺の幼馴染である赤毛のアナスタシアと、要するに……!
「こんの、浮気者があああああっ!!!! 思い知れえええええ!!!!」
完全に頭に血が上った俺は、すっかり忘れていた。
俺の今の恰好と、足元が大変滑りやすいぬかるみであったこと、そして……、
「危ないっ! ククリ様っ!!!!」
――俺は泳げない、ということを!!
当たり前のように、湖に滑り込むように落っこちた俺は、その時急に思い出した!
俺の前世……!
時は、令和。眠らない街・東京で、売れっ子スタイリストとして一世を風靡していた(?)俺の以前の人生を!!
そして、正気に戻った俺は、ふと気づく。
――なんで俺、男なのにこんなブリブリの趣味の悪いドレスを着てんの!?
しかも髪はすっかり時代遅れの縦巻きロールときたもんだ!
――ひどすぎる! こんなんじゃ、まるで昭和の少女漫画だ!
俺のつま先を締め付ける靴だって、変なところに意味不明なリボンがついていて、ありえないほどセンスがない!!
その時、俺の息が、大量の白い泡となってブクブクと吐き出さされた。
――苦しい!!
何重にもなったフリルがすっかり水を吸って、もはやもがくことすらできない。
――っていうか、俺、いったいここで何をしてるんだ??
――っていうか、いったいここって、どこなんだ!!??
俺の両眼に映るのは、まごうことなき俺の夫と、俺の幼馴染の赤毛の女!
二人は湖に浮かんだ小舟に仲良く乗って、何やら楽し気に囁き合っている。
俺の記憶によると、今日夫は、王都でなにやらとっても重要な会議があるとかなんとか……。
だから、朝食もそこそこに、慌ただしく出ていくアスランの背中を俺は寝ぼけ眼で見送ったのであり……。
だが、ここは王都からは遠く離れた美しい湖。
そしてここはいわゆる恋人たちの逢引場所として有名な場所であり、
もちろんこんなところで、アスランが所属する魔法騎士団の会議などが行われるはずもなく……、
――つまりは!
これは、完全に黒!!!!
白昼堂々、任務を抜け出し、俺の夫は、俺の幼馴染である赤毛のアナスタシアと、要するに……!
「こんの、浮気者があああああっ!!!! 思い知れえええええ!!!!」
完全に頭に血が上った俺は、すっかり忘れていた。
俺の今の恰好と、足元が大変滑りやすいぬかるみであったこと、そして……、
「危ないっ! ククリ様っ!!!!」
――俺は泳げない、ということを!!
当たり前のように、湖に滑り込むように落っこちた俺は、その時急に思い出した!
俺の前世……!
時は、令和。眠らない街・東京で、売れっ子スタイリストとして一世を風靡していた(?)俺の以前の人生を!!
そして、正気に戻った俺は、ふと気づく。
――なんで俺、男なのにこんなブリブリの趣味の悪いドレスを着てんの!?
しかも髪はすっかり時代遅れの縦巻きロールときたもんだ!
――ひどすぎる! こんなんじゃ、まるで昭和の少女漫画だ!
俺のつま先を締め付ける靴だって、変なところに意味不明なリボンがついていて、ありえないほどセンスがない!!
その時、俺の息が、大量の白い泡となってブクブクと吐き出さされた。
――苦しい!!
何重にもなったフリルがすっかり水を吸って、もはやもがくことすらできない。
――っていうか、俺、いったいここで何をしてるんだ??
――っていうか、いったいここって、どこなんだ!!??
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