29 / 97
第29話
しおりを挟む
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ナセルの薄緑色の瞳が、俺を見下ろしている。
「……っ、ん……、ん……」
「ああ、とても上手だ、ヨータ。さすがは神子だ。飲みこみが早い」
まるで愛玩動物をほめるときみたいに、ナセルは俺の髪を撫でていく。
「……っ、ン」
俺はひざまずいた体勢で、口いっぱいにナセルを頬張っている。
さすがに、数をこなせば、こういったことも巧くなるのだろうか……?
俺の口淫に、ナセルは満足げに喉を鳴らした。
7日ごとに密やかに行われる、俺とナセルの儀式……。
すでにこの世界にきてから、数か月……。
俺はもう、抵抗するのをやめ、その行為自体を受け入れることにした。
ナセルをこれ以上傷つけたくない俺にできることは、神子としての勤めを受け入れること……。
「ヨータ、四つん這いになって……」
薬の影響か、ナセルの声もいつもよりずいぶん甘い。
「ん……、あ……」
俺も、まるでねだるように、ナセルに腰を突き出す。
――望まぬ行為でも、いつしか俺たちはそこから性の悦びを感じ取れるようになっていた……。
「入るぞっ、ヨータ……」
媚薬ですでにとろとろにされたそこは、何の抵抗もなくナセル自身を飲みこんでいく。
「ああ、ん……っ、すごい……っ、んっ……」
中を満たされると、俺自身も不思議な感覚に包まれる。
「ああ、熱い……、お前の中は、いつも熱いな……」
ナセルが後ろから俺の腰をつかむ。
「動いて……、ナセル……っ!」
いいところを刺激してほしくて、浅ましい俺はナセルにねだる。
「いいぞ、ヨータ。交わっているときのお前は、これ以上なく可愛いな……、
普段も、そうなら、よほど……」
「んっ、あっ、あっ、あっ!! ナセル、中っ、中、気持ちい……、んあああああっ!」
「ああ、そうだな。気持ちいいな。
もっと、もっと気持ちよくしてやろう……っ!」
激しい打ち付けに、俺は嬌声を上げる。
もっと、欲しくて……、もっと、中をかき回してほしくて……。
――そして、いつしか、俺たちは記憶を飛ばし、ただ交わるだけの愚かな獣となっていくのだった……。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ナセルの薄緑色の瞳が、俺を見下ろしている。
「……っ、ん……、ん……」
「ああ、とても上手だ、ヨータ。さすがは神子だ。飲みこみが早い」
まるで愛玩動物をほめるときみたいに、ナセルは俺の髪を撫でていく。
「……っ、ン」
俺はひざまずいた体勢で、口いっぱいにナセルを頬張っている。
さすがに、数をこなせば、こういったことも巧くなるのだろうか……?
俺の口淫に、ナセルは満足げに喉を鳴らした。
7日ごとに密やかに行われる、俺とナセルの儀式……。
すでにこの世界にきてから、数か月……。
俺はもう、抵抗するのをやめ、その行為自体を受け入れることにした。
ナセルをこれ以上傷つけたくない俺にできることは、神子としての勤めを受け入れること……。
「ヨータ、四つん這いになって……」
薬の影響か、ナセルの声もいつもよりずいぶん甘い。
「ん……、あ……」
俺も、まるでねだるように、ナセルに腰を突き出す。
――望まぬ行為でも、いつしか俺たちはそこから性の悦びを感じ取れるようになっていた……。
「入るぞっ、ヨータ……」
媚薬ですでにとろとろにされたそこは、何の抵抗もなくナセル自身を飲みこんでいく。
「ああ、ん……っ、すごい……っ、んっ……」
中を満たされると、俺自身も不思議な感覚に包まれる。
「ああ、熱い……、お前の中は、いつも熱いな……」
ナセルが後ろから俺の腰をつかむ。
「動いて……、ナセル……っ!」
いいところを刺激してほしくて、浅ましい俺はナセルにねだる。
「いいぞ、ヨータ。交わっているときのお前は、これ以上なく可愛いな……、
普段も、そうなら、よほど……」
「んっ、あっ、あっ、あっ!! ナセル、中っ、中、気持ちい……、んあああああっ!」
「ああ、そうだな。気持ちいいな。
もっと、もっと気持ちよくしてやろう……っ!」
激しい打ち付けに、俺は嬌声を上げる。
もっと、欲しくて……、もっと、中をかき回してほしくて……。
――そして、いつしか、俺たちは記憶を飛ばし、ただ交わるだけの愚かな獣となっていくのだった……。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1,243
お気に入りに追加
2,092
あなたにおすすめの小説
そばにいてほしい。
15
BL
僕の恋人には、幼馴染がいる。
そんな幼馴染が彼はよっぽど大切らしい。
──だけど、今日だけは僕のそばにいて欲しかった。
幼馴染を優先する攻め×口に出せない受け
安心してください、ハピエンです。
転生令息は冒険者を目指す!?
葛城 惶
BL
ある時、日本に大規模災害が発生した。
救助活動中に取り残された少女を助けた自衛官、天海隆司は直後に土砂の崩落に巻き込まれ、意識を失う。
再び目を開けた時、彼は全く知らない世界に転生していた。
異世界で美貌の貴族令息に転生した脳筋の元自衛官は憧れの冒険者になれるのか?!
とってもお馬鹿なコメディです(;^_^A
謎の死を遂げる予定の我儘悪役令息ですが、義兄が離してくれません
柴傘
BL
ミーシャ・ルリアン、4歳。
父が連れてきた僕の義兄になる人を見た瞬間、突然前世の記憶を思い出した。
あれ、僕ってばBL小説の悪役令息じゃない?
前世での愛読書だったBL小説の悪役令息であるミーシャは、義兄である主人公を出会った頃から蛇蝎のように嫌いイジメを繰り返し最終的には謎の死を遂げる。
そんなの絶対に嫌だ!そう思ったけれど、なぜか僕は理性が非常によわよわで直ぐにキレてしまう困った体質だった。
「おまえもクビ!おまえもだ!あしたから顔をみせるなー!」
今日も今日とて理不尽な理由で使用人を解雇しまくり。けれどそんな僕を見ても、主人公はずっとニコニコしている。
「おはようミーシャ、今日も元気だね」
あまつさえ僕を抱き上げ頬擦りして、可愛い可愛いと連呼する。あれれ?お兄様、全然キャラ違くない?
義弟が色々な意味で可愛くて仕方ない溺愛執着攻め×怒りの沸点ド底辺理性よわよわショタ受け
9/2以降不定期更新
精霊の港 飛ばされたリーマン、体格のいい男たちに囲まれる
風見鶏ーKazamidoriー
BL
秋津ミナトは、うだつのあがらないサラリーマン。これといった特徴もなく、体力の衰えを感じてスポーツジムへ通うお年ごろ。
ある日帰り道で奇妙な精霊と出会い、追いかけた先は見たこともない場所。湊(ミナト)の前へ現れたのは黄金色にかがやく瞳をした美しい男だった。ロマス帝国という古代ローマに似た巨大な国が支配する世界で妖精に出会い、帝国の片鱗に触れてさらにはドラゴンまで、サラリーマンだった湊の人生は激変し異なる世界の動乱へ巻きこまれてゆく物語。
※この物語に登場する人物、名、団体、場所はすべてフィクションです。
【完結済】(無自覚)妖精に転生した僕は、騎士の溺愛に気づかない。
キノア9g
BL
完結済。騎士エリオット視点を含め全10話(エリオット視点2話と主人公視点8話構成)
エロなし。騎士×妖精
※主人公が傷つけられるシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。
気がつくと、僕は見知らぬ不思議な森にいた。
木や草花どれもやけに大きく見えるし、自分の体も妙に華奢だった。
色々疑問に思いながらも、1人は寂しくて人間に会うために森をさまよい歩く。
ようやく出会えた初めての人間に思わず話しかけたものの、言葉は通じず、なぜか捕らえられてしまい、無残な目に遭うことに。
捨てられ、意識が薄れる中、僕を助けてくれたのは、優しい騎士だった。
彼の献身的な看病に心が癒される僕だけれど、彼がどんな思いで僕を守っているのかは、まだ気づかないまま。
少しずつ深まっていくこの絆が、僕にどんな運命をもたらすのか──?
いいねありがとうございます!励みになります。
親友だと思ってた完璧幼馴染に執着されて監禁される平凡男子俺
toki
BL
エリート執着美形×平凡リーマン(幼馴染)
※監禁、無理矢理の要素があります。また、軽度ですが性的描写があります。
pixivでも同タイトルで投稿しています。
https://www.pixiv.net/users/3179376
もしよろしければ感想などいただけましたら大変励みになります✿
感想(匿名)➡ https://odaibako.net/u/toki_doki_
Twitter➡ https://twitter.com/toki_doki109
素敵な表紙お借りしました!
https://www.pixiv.net/artworks/98346398
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします。……やっぱり狙われちゃう感じ?
み馬
BL
※ 完結しました。お読みくださった方々、誠にありがとうございました!
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、とある加護を受けた8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 独自設定、造語、下ネタあり。出産描写あり。幕開け(前置き)長め。第21話に登場人物紹介を載せましたので、ご参考ください。
★お試し読みは、第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる