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ナイトメア シリーズ【IFルート……のようなストーリー】
ヴィクトル編 〜ソフィアside〜 後編
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「遅れて申し訳ありませんっ」
慌てて部屋に入ってきたのは、アントンだった。
その後ろに皿を持った使用人を引き連れている。
黒い瞳、黒い髪……。ヴィクトルとおそろいの濃紺の上着を着たアントンは、ソフィアの記憶の中のアントンとほとんど変わりはなかった。
「ごきげんよう、アントン」
ソフィアの言葉に、アントンははっとしたようにこちらを向いた。
「ご、ごきげんよう、ソフィア殿下……」
アントンは今朝のあの狂乱をソフィアに見られたことには気づいていないようだ。いつものように緊張した笑みを、ソフィアに向けてくる。
その瞳の奥にあるのは、純粋な崇拝、尊敬、憧れといった感情……。
「仲良しのお二人のお招きに預かり、光栄ですわ」
ソフィアの言葉に、向かいに座るヴィクトルがちらりとこちらを見る。
そしてこちらににらみをきかせ、アントンに余計なことを言うなと無言で圧をかけてくる。
だが、いつもながらに嗜虐心をそそるアントンの表情に、ソフィアはついつい意地悪を言ってみたくなる。
「アントン、今朝はとっても忙しかったのではなくって?」
ヴィクトルの隣に腰を下ろしたアントンに、さっそく話を振った。
「ええ、そうなんです。どうしてご存知なのですか?」
「だって、お二人は新婚なのでしょう? 昼夜問わず、色々なことに追われているのでしょうね……」
咎めるようにこちらを見てくるヴィクトルを無視し、意味ありげな視線を向けると、アントンははにかむように笑った。
「実は、さっきまでお茶会のためにクッキーを焼いていたんです。それで遅くなってしまいました」
「……クッキーを?」
やはり婉曲な嫌味はアントンには通じないようだ。ため息をついたソフィアの目の前に、給仕から銀の丸い蓋が被された皿が供された。
ソフィアと同様に、ヴィクトルの前にも同じように皿が置かれた。
「すみません。もっとたくさんできるはずだったんですが、きれいな形になったのが少なくて……、でもソフィア殿下とヴィクトル殿下の分はご用意できました」
「これは楽しみだな。礼を言うぞ、アントン!」
ヴィクトルが熱のこもった視線をアントンに向ける。机の下で、そっとアントンの手を握ったのをソフィアはもちろん見逃さなかった。
この年中発情期め……。
「どうぞ、召し上がってください」
アントンの言葉とともに、丸い銀の蓋が取られ、クッキーが……。
――これが、クッキー!!!!????
「……っ!!」
さすがのヴィクトルも息を呑んで、リアクションができなくなっている。
というのも、目の前にあるのは、真っ黒な……、炭……のかたまり?
「あ、アントン、これは、クッキーなのですわね?」
ソフィアの言葉に、アントンはにっこりとうなずく。
「はい、
ソールバルグ家に伝わるレシピで作ったチョコレートクッキーです」
――いや、レシピ云々の問題ではない。これは、明らかに……、チョコレートどころか、焼きすぎて焦げたのを通り過ぎて、炭化している……。そう、これはただの炭だ……。
「アントン……、こちらは、……味見はされたのかしら?」
わななくソフィアを尻目に、給仕が優雅な手付きで、香り高い紅茶をティーカップに注いでいく。
「いえ、出来上がりの数が少なかったので、私は食べていないのですが……。でもレシピ通りに寸分違わず作りました! 味は保証いたします!」
「……」
――だから、レシピ云々の問題ではない! さっきから、きれいな形になった数が少ないといっているが、おそらく他のものは、炭を通り越して、燃えて灰になって消えてしまったのだろう。
「さあ、遠慮なさらず、どうぞ召し上がってください」
邪心などまるで感じられないまっすぐな瞳……。
――ヴィクトル、あなた結婚相手を完全に選び間違えたわね!
ソフィアの視線に気づいたヴィクトルが、挑戦的な表情になる。
「ああ、とても美味しそうだ。さっそくいただこう!」
そう言うと、皿の中の炭を一気にすべて口の中に放り込んで咀嚼を始めた。
――ヴィクトル!!! あなた、死ぬ気なの!?
「いかがですか? 殿下?」
アントンが期待に満ちた瞳でヴィクトルを見る。
「ふっ、んぐっ……!」
ヴィクトルは目を白黒させると、慌てて熱い紅茶を一気飲みした。
「……っ!! う、うまかったぞ、アントン!」
――口の中、真っ黒なんですけど!?
「そうですか、よかった~」
――本当に、この二人……、大丈夫なの!? 馬鹿なの?
「さあ、姉上も遠慮なさらず、ぜひどうぞ。とても美味しいですよ。
姉上がチョコレートクッキーが好きだと聞いて、アントンがわざわざ作ったのです」
ヴィクトルの藍色の瞳が、ギラリとこちらを射抜く。
――こんな策略に屈する私ではなくってよ!
ソフィアはにっこりと春の花が咲いたような明るい笑みを浮かべた。
「まあ、そうなの? とても嬉しいわ!
でもせっかく作っていただいたアントンの分がないなんて、そんな酷いこと私にはできませんわ。
さあ、アントン、私の分を半分差し上げますから、一緒に食べましょう?」
給仕を呼ぶと、自分の皿の中の炭をアントンの皿に移させた。
「ソフィア殿下、ありがとうございます」
頬を赤らめるアントン。
――この子は、ただの馬鹿なの? それとも、狡猾な罠で私をはめようとしているの?
ソフィアはまだ見定める事ができない。
――もしかして、私を亡き者にして、ヴィクトルを王にすることを目論んでいるわけじゃないわよね?
なんの取り柄もない、ただのおマヌケかと思っていたら、とんだ食わせ者だったというわけなの?
「さあ、アントン、どうぞ召し上がって」
「はい、いただきます」
アントンが皿の炭を取り上げて、口に入れようとした瞬間――、
「うっ……」
アントンが突然口元を抑えて、席をたった。
そして、そのままお茶会の部屋から退出してしまう。
「おいっ、アントンっ、どうした……っ!」
ヴィクトルも慌てて後を追う。
「……」
残された給仕やメイドたちが、一斉にざわめく。
「もしかして、ご懐妊かっ!?」
「あれだけお盛んなんですもの、いつできてもおかしくない……」
「王家の跡取りがっ、ついにっ!!」
「アレは間違いないわ。アントン殿下のお腹の中には次の……」
「何を言っているの!? ありえないわっ!!!!」
思わずソフィアは立ち上がった。
男のアントンが、妊娠など、するはずはない。
――あんなの絶対に、ただの食あたりでしょうがっ!!!
だが、ソフィアは青ざめる。もしかして、この世界では男性であるアントンも妊娠できるのかもしれない……。
だとしたら……、
――私の地位が危ない!!!
「ソフィア殿下、どうなされました?」
「顔色がお悪いですわ……」
ソフィアは、テーブルの上のナプキンをぐっと握りしめた。
気分が悪い……。
周りの景色がぐるぐると回っているようだ。
――どうしてこうなったの? 最初から、何もかもがおかしいじゃない。
そもそも、アントンは……、そうよ、アントンは……、
あの銀色の髪の……、ぞっとするほど冷たい青紫色の瞳の……、
私を魔力で負かしたあのいけ好かない思い上がった……、
「そうよっ、アルベルトよっ!!!!!!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ソフィアは寝台の上にいた。
「姉上、大丈夫ですか?」
はじめに目に入ったのは、心配そうな弟のヴィクトルの顔。
「うなされていらっしゃいましたよ。お気分はどうですか?」
女官長が、ソフィアの額を冷たい布巾で拭ってくれた。
「夢の中でもアルベルトの名を叫ぶとは、結界を壊されたことをよほど気に病まれていたのですね。
アルベルトめ……、王宮まで破壊しやがって……」
ヴィクトルが歯ぎしりする。
「夢……」
ふと見ると、ヴィクトルの髪にカールがかかっていることに気づく。
思い出した……。
あの舞踏会の夜、アルベルトの電撃を受けたヴィクトルに、ソフィアは治癒魔法をかけた。
他はすべて治ったのに、電撃の影響か、ヴィクトルの髪質だけが変わって、どんな魔法でも元に戻せなかった。
「ヴィクトル……、アントンは? アントンは今、どこにいるの?」
ソフィアの問に、ヴィクトルは顔をしかめた。
「アルベルトのところです。決まっているじゃないですか」
「そう……」
そうよ、そうよね。アントンは、アルベルトと……。
その時ソフィアは心の底から思った。
――アルベルトがいてくれて、良かった……。
(了)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
次回はエリアス編の予定です~😃
ひきつづきお楽しみいただけるとうれしいです~❤
慌てて部屋に入ってきたのは、アントンだった。
その後ろに皿を持った使用人を引き連れている。
黒い瞳、黒い髪……。ヴィクトルとおそろいの濃紺の上着を着たアントンは、ソフィアの記憶の中のアントンとほとんど変わりはなかった。
「ごきげんよう、アントン」
ソフィアの言葉に、アントンははっとしたようにこちらを向いた。
「ご、ごきげんよう、ソフィア殿下……」
アントンは今朝のあの狂乱をソフィアに見られたことには気づいていないようだ。いつものように緊張した笑みを、ソフィアに向けてくる。
その瞳の奥にあるのは、純粋な崇拝、尊敬、憧れといった感情……。
「仲良しのお二人のお招きに預かり、光栄ですわ」
ソフィアの言葉に、向かいに座るヴィクトルがちらりとこちらを見る。
そしてこちらににらみをきかせ、アントンに余計なことを言うなと無言で圧をかけてくる。
だが、いつもながらに嗜虐心をそそるアントンの表情に、ソフィアはついつい意地悪を言ってみたくなる。
「アントン、今朝はとっても忙しかったのではなくって?」
ヴィクトルの隣に腰を下ろしたアントンに、さっそく話を振った。
「ええ、そうなんです。どうしてご存知なのですか?」
「だって、お二人は新婚なのでしょう? 昼夜問わず、色々なことに追われているのでしょうね……」
咎めるようにこちらを見てくるヴィクトルを無視し、意味ありげな視線を向けると、アントンははにかむように笑った。
「実は、さっきまでお茶会のためにクッキーを焼いていたんです。それで遅くなってしまいました」
「……クッキーを?」
やはり婉曲な嫌味はアントンには通じないようだ。ため息をついたソフィアの目の前に、給仕から銀の丸い蓋が被された皿が供された。
ソフィアと同様に、ヴィクトルの前にも同じように皿が置かれた。
「すみません。もっとたくさんできるはずだったんですが、きれいな形になったのが少なくて……、でもソフィア殿下とヴィクトル殿下の分はご用意できました」
「これは楽しみだな。礼を言うぞ、アントン!」
ヴィクトルが熱のこもった視線をアントンに向ける。机の下で、そっとアントンの手を握ったのをソフィアはもちろん見逃さなかった。
この年中発情期め……。
「どうぞ、召し上がってください」
アントンの言葉とともに、丸い銀の蓋が取られ、クッキーが……。
――これが、クッキー!!!!????
「……っ!!」
さすがのヴィクトルも息を呑んで、リアクションができなくなっている。
というのも、目の前にあるのは、真っ黒な……、炭……のかたまり?
「あ、アントン、これは、クッキーなのですわね?」
ソフィアの言葉に、アントンはにっこりとうなずく。
「はい、
ソールバルグ家に伝わるレシピで作ったチョコレートクッキーです」
――いや、レシピ云々の問題ではない。これは、明らかに……、チョコレートどころか、焼きすぎて焦げたのを通り過ぎて、炭化している……。そう、これはただの炭だ……。
「アントン……、こちらは、……味見はされたのかしら?」
わななくソフィアを尻目に、給仕が優雅な手付きで、香り高い紅茶をティーカップに注いでいく。
「いえ、出来上がりの数が少なかったので、私は食べていないのですが……。でもレシピ通りに寸分違わず作りました! 味は保証いたします!」
「……」
――だから、レシピ云々の問題ではない! さっきから、きれいな形になった数が少ないといっているが、おそらく他のものは、炭を通り越して、燃えて灰になって消えてしまったのだろう。
「さあ、遠慮なさらず、どうぞ召し上がってください」
邪心などまるで感じられないまっすぐな瞳……。
――ヴィクトル、あなた結婚相手を完全に選び間違えたわね!
ソフィアの視線に気づいたヴィクトルが、挑戦的な表情になる。
「ああ、とても美味しそうだ。さっそくいただこう!」
そう言うと、皿の中の炭を一気にすべて口の中に放り込んで咀嚼を始めた。
――ヴィクトル!!! あなた、死ぬ気なの!?
「いかがですか? 殿下?」
アントンが期待に満ちた瞳でヴィクトルを見る。
「ふっ、んぐっ……!」
ヴィクトルは目を白黒させると、慌てて熱い紅茶を一気飲みした。
「……っ!! う、うまかったぞ、アントン!」
――口の中、真っ黒なんですけど!?
「そうですか、よかった~」
――本当に、この二人……、大丈夫なの!? 馬鹿なの?
「さあ、姉上も遠慮なさらず、ぜひどうぞ。とても美味しいですよ。
姉上がチョコレートクッキーが好きだと聞いて、アントンがわざわざ作ったのです」
ヴィクトルの藍色の瞳が、ギラリとこちらを射抜く。
――こんな策略に屈する私ではなくってよ!
ソフィアはにっこりと春の花が咲いたような明るい笑みを浮かべた。
「まあ、そうなの? とても嬉しいわ!
でもせっかく作っていただいたアントンの分がないなんて、そんな酷いこと私にはできませんわ。
さあ、アントン、私の分を半分差し上げますから、一緒に食べましょう?」
給仕を呼ぶと、自分の皿の中の炭をアントンの皿に移させた。
「ソフィア殿下、ありがとうございます」
頬を赤らめるアントン。
――この子は、ただの馬鹿なの? それとも、狡猾な罠で私をはめようとしているの?
ソフィアはまだ見定める事ができない。
――もしかして、私を亡き者にして、ヴィクトルを王にすることを目論んでいるわけじゃないわよね?
なんの取り柄もない、ただのおマヌケかと思っていたら、とんだ食わせ者だったというわけなの?
「さあ、アントン、どうぞ召し上がって」
「はい、いただきます」
アントンが皿の炭を取り上げて、口に入れようとした瞬間――、
「うっ……」
アントンが突然口元を抑えて、席をたった。
そして、そのままお茶会の部屋から退出してしまう。
「おいっ、アントンっ、どうした……っ!」
ヴィクトルも慌てて後を追う。
「……」
残された給仕やメイドたちが、一斉にざわめく。
「もしかして、ご懐妊かっ!?」
「あれだけお盛んなんですもの、いつできてもおかしくない……」
「王家の跡取りがっ、ついにっ!!」
「アレは間違いないわ。アントン殿下のお腹の中には次の……」
「何を言っているの!? ありえないわっ!!!!」
思わずソフィアは立ち上がった。
男のアントンが、妊娠など、するはずはない。
――あんなの絶対に、ただの食あたりでしょうがっ!!!
だが、ソフィアは青ざめる。もしかして、この世界では男性であるアントンも妊娠できるのかもしれない……。
だとしたら……、
――私の地位が危ない!!!
「ソフィア殿下、どうなされました?」
「顔色がお悪いですわ……」
ソフィアは、テーブルの上のナプキンをぐっと握りしめた。
気分が悪い……。
周りの景色がぐるぐると回っているようだ。
――どうしてこうなったの? 最初から、何もかもがおかしいじゃない。
そもそも、アントンは……、そうよ、アントンは……、
あの銀色の髪の……、ぞっとするほど冷たい青紫色の瞳の……、
私を魔力で負かしたあのいけ好かない思い上がった……、
「そうよっ、アルベルトよっ!!!!!!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ソフィアは寝台の上にいた。
「姉上、大丈夫ですか?」
はじめに目に入ったのは、心配そうな弟のヴィクトルの顔。
「うなされていらっしゃいましたよ。お気分はどうですか?」
女官長が、ソフィアの額を冷たい布巾で拭ってくれた。
「夢の中でもアルベルトの名を叫ぶとは、結界を壊されたことをよほど気に病まれていたのですね。
アルベルトめ……、王宮まで破壊しやがって……」
ヴィクトルが歯ぎしりする。
「夢……」
ふと見ると、ヴィクトルの髪にカールがかかっていることに気づく。
思い出した……。
あの舞踏会の夜、アルベルトの電撃を受けたヴィクトルに、ソフィアは治癒魔法をかけた。
他はすべて治ったのに、電撃の影響か、ヴィクトルの髪質だけが変わって、どんな魔法でも元に戻せなかった。
「ヴィクトル……、アントンは? アントンは今、どこにいるの?」
ソフィアの問に、ヴィクトルは顔をしかめた。
「アルベルトのところです。決まっているじゃないですか」
「そう……」
そうよ、そうよね。アントンは、アルベルトと……。
その時ソフィアは心の底から思った。
――アルベルトがいてくれて、良かった……。
(了)
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次回はエリアス編の予定です~😃
ひきつづきお楽しみいただけるとうれしいです~❤
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