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第77話(最終話)
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――で、どうして、これが、婚約の記念!!!!????
「兄さん、すごく似合うよ……」
熱に浮かされたような表情で、アルベルトが俺を視姦する。
「嫌だ……、来るな……っ」
俺はベッドの上で身を捩る。
俺は、ソフィア王女に贈られたあのスケスケのネグリジェのようなものを着せられ、エリアスから贈られた銀の足輪と鎖でベッドに繋がれていた……。
「兄さん、あんまり俺に歯向かわないほうがいいよ。その足輪は、俺の命令に背くと、制裁が発動する仕組みになってるんだ……」
アルベルトは服ををすべて脱ぎ捨てると、ベッドに上がる。
「アルベルト……、嫌だよ……、こんなことしなくても……」
怯える俺の頬を、アルベルトが愛しげに撫でる。
「可哀想に……、兄さん。でも怖がらなくていいよ。
その戒めの足輪は、俺のために仕様が変更になってるみたいだ」
アルベルトは、俺の足首にはめられている銀の輪っかを撫でる。
「本来は、強い痛みで縛って言うことを聞かせるようにできているみたいだけど……」
そこまで言うと、アルベルトは何がおかしいのかクスクスと笑い始める。
「アルベルト……?」
「本当にあの魔法大臣の息子は……、こういうことにかけては、その能力を認めないわけにはいかないな……」
微笑みを浮かべたまま、アルベルトは俺に視線を向ける。
「兄さん、その衣装をまくって、兄さんの可愛いところ、俺に見せて」
「……はっ? なにっ? 嫌だっ……、ああああっ!!!」
最後まで言わないうちに、俺の身体中に電流が流れたみたいな刺激が走る。
「ほら、言わんこっちゃない……。さあ、言うとおりにして、兄さん」
「んんっ……、くっ……、なに、これっ……!」
俺は荒い息を繰り返す。体中がまるで性感帯になったみたいに、疼いて……、熱くて……っ!
「さあ、兄さん。俺の言う通りにしないともっと酷く感じちゃうよ。さあ、それをまくって、俺に全部見せて……」
「あっ、ふうっ……、んっ……」
足首から、ビリビリと淫靡な刺激が走る。
気持ちよくて……、信じられないほど気持ちよくて……、もっと欲しくてたまらない……。
言われた通りに、俺がその裾をまくって脚を広げて見せると、アルベルトは嬉しそうに喉を鳴らした。
「本当に綺麗だよ。兄さん。……俺だけの、花嫁さんみたい……」
「アルベルトっ、あんっ、がまんできないっ、触って……!」
快感に支配されていく脳内。アルベルトが欲しくてたまらない……。
「兄さんを縛るのは痛みより、快感がふさわしい……ってね……」
アルベルトは小瓶に入った香油を自分の手に垂らす。
そして、それでぬめった指を、おもむろに俺の後孔に差し入れてきた。
「ふぁっ! あっ、あああああああんっ!!!」
ものすごい快感が、俺の脳髄を刺激する。
「ああ、兄さん、欲しかったんだね。すごく……、吸い付いてくるよ」
アルベルトが指を出し入れするたびに、くちゅくちゅと音が響く。
「ああんっ、アルベルトっ、もっと、もっとっ!」
もっと気持ちよくなりたくて、俺はアルベルトに腰を揺らしてねだる。
「兄さんは欲しがりだね。そんなに急がなくても大丈夫、今日はゆっくり愛してあげる。
じゃあ、まずその透けた衣装の上から、自分で乳首を触ってみて」
「あっ……、そんなのっ、できな……、ああああああっ!」
否定の言葉を口にしかけると、容赦なく強い快感に落とされる。
「さあ、これから長いんだよ。こんなことだと兄さんの体力がもたなくなっちゃうよ」
アルベルトの優しい忠告。でもその内容は俺をどこまでも追い詰めるもので……。
「あっ、んんっ、くっ……」
両手でピンと立った自分の乳首を触ると、そこにピリピリと快感が走る。
「ああ、可愛いね……、兄さん、俺が欲しい?」
アルベルトの中心部にそそりだつ巨大な陰茎に、俺は思わずゴクリとつばを飲み込んだ。
「あっ、ほしいっ……」
「じゃあ、次は兄さんの可愛いここ、自分で擦ってみせて?」
アルベルトが、すでに張りつめて鈴口から蜜を流している俺自身をツンと指でつついた。
「あっ、んんっ、アルベルトっ、アルベルトっ……、もうっ! ああっ!」
何度かこすると、あっという間に上り詰めてしまいそうになる。
「兄さん、まだイクのはちょっと待ってね」
アルベルトは俺の上に乗ると、唇を合わせてきた。
熱い舌が、俺の腔内をかき回す。
「あっ、ふうっ、んんんっ、アルベルトっ、好きっ!!!」
お互いを食い尽くすような激しい口吻の合間に、俺は必死でアルベルトの背中にすがりつく。
「俺もだよ。愛してるよ、兄さん……」
アルベルトは俺の膝裏を持つと、俺の股を大きく開かせた。
「アルベルトっ、来てっ!!!」
「兄さんっ!!!」
香油の効果か、俺の身体が快感にとろけきっているせいか、最初に交わったときより、ずっとスムーズに俺はアルベルトを受け入れた。
「あっ、ああああああっ! すごいっ、すごいっ……」
「くっ、締め付け過ぎだよっ! 兄さんっ!」
アルベルトが腰を大きくグラインドさせるたびに、俺の身体は弓なりに反った。
――気持ちいい、気持ちいい、気持ちいい……。
快感に身体ごと持っていかれる。
「アルベルトっ、もっとっ、もっと……」
「はあっ、兄さん……っ、新学期まで……、まだ一週間はあるよね。それまではっ、ずっと、ここで、こうしていようね?」
俺の中を行き交いながら、アルベルトは熱っぽく囁いた。
――一週間!!!!????
「俺っ、こうしてっ……、兄さんを鎖に繋いで、誰にも見せずに……っ、閉じ込めて……っ、俺だけのものにするの、ずっと……、
夢だったんだ……」
――なんて夢だ!!!???
「大丈夫、俺がちゃんとお世話をしてあげるから。ずっと兄さんはっ、ベッドにいて……、食事も、身体を綺麗にするのも……、それ以外も全部っ……、俺がっ……!!!」
「ああっ、だめっ、だめっ、アルベルトっ! 深すぎるっ!!!!」
俺が腰を引くと、アルベルトが容赦なく自分に引き寄せる。
「駄目だよ兄さん、逃げちゃ……、俺たちはこれから、ずっとずっと、一緒なんだから……。一日一回じゃ物足りなかったら、もっといっぱい愛してあげる……っ、学園でも……、俺が……、兄さんのこと死ぬほど可愛がってあげる……っ!!」
アルベルトが俺の最奥をガンガン突いてくる。
「んあああああああっ!!!!!」
――もしかして、俺は、とんでもなく危険な人物を、この世界で伴侶に選んでしまったのかもしれない……。
でも、前世の俺はたぶん童貞で、目の前のアルベルトみたいな超絶美形となんか関わったこともなく、そしておそらく誰にも、こんなに激しく恐ろしい愛情を向けられたことだって、絶対になく……。
「はあっ、くっ、兄さん、アントン兄さま、俺だけのものだ、俺だけの……」
俺の上に乗り、俺の身体を思う存分貪るアルベルト……。
その青紫色の瞳に浮かぶのは、間違いなく狂気の色……。
「アルベルトっ、ああっ、もうっ、だめっ、だめっ、許して……っ!!!!」
すべてを食らいつくされ、俺は屈服するしかない。
逃げ道なんて、もう、どこにもない……。
魔法も使えない、体力もない、勇者でもなければ、聖女でもない……。
――ただの、平凡な、俺……。
「もう逃さないよ……、絶対に!」
「あああああああああああああっ!!!!」
絶頂とともに、俺は意識を手放す。
昏く閉じられていく世界のなか、俺は思う。
――前世の知識が、転生先で全く役に立たないのだがっ!?
(了)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【お知らせ】
これでこの物語の本編は完結です!読んでいただきありがとうございました😃
今後は、番外編を続々UPしていく予定ですので、引き続きお付き合いいただけると嬉しいです❤
「兄さん、すごく似合うよ……」
熱に浮かされたような表情で、アルベルトが俺を視姦する。
「嫌だ……、来るな……っ」
俺はベッドの上で身を捩る。
俺は、ソフィア王女に贈られたあのスケスケのネグリジェのようなものを着せられ、エリアスから贈られた銀の足輪と鎖でベッドに繋がれていた……。
「兄さん、あんまり俺に歯向かわないほうがいいよ。その足輪は、俺の命令に背くと、制裁が発動する仕組みになってるんだ……」
アルベルトは服ををすべて脱ぎ捨てると、ベッドに上がる。
「アルベルト……、嫌だよ……、こんなことしなくても……」
怯える俺の頬を、アルベルトが愛しげに撫でる。
「可哀想に……、兄さん。でも怖がらなくていいよ。
その戒めの足輪は、俺のために仕様が変更になってるみたいだ」
アルベルトは、俺の足首にはめられている銀の輪っかを撫でる。
「本来は、強い痛みで縛って言うことを聞かせるようにできているみたいだけど……」
そこまで言うと、アルベルトは何がおかしいのかクスクスと笑い始める。
「アルベルト……?」
「本当にあの魔法大臣の息子は……、こういうことにかけては、その能力を認めないわけにはいかないな……」
微笑みを浮かべたまま、アルベルトは俺に視線を向ける。
「兄さん、その衣装をまくって、兄さんの可愛いところ、俺に見せて」
「……はっ? なにっ? 嫌だっ……、ああああっ!!!」
最後まで言わないうちに、俺の身体中に電流が流れたみたいな刺激が走る。
「ほら、言わんこっちゃない……。さあ、言うとおりにして、兄さん」
「んんっ……、くっ……、なに、これっ……!」
俺は荒い息を繰り返す。体中がまるで性感帯になったみたいに、疼いて……、熱くて……っ!
「さあ、兄さん。俺の言う通りにしないともっと酷く感じちゃうよ。さあ、それをまくって、俺に全部見せて……」
「あっ、ふうっ……、んっ……」
足首から、ビリビリと淫靡な刺激が走る。
気持ちよくて……、信じられないほど気持ちよくて……、もっと欲しくてたまらない……。
言われた通りに、俺がその裾をまくって脚を広げて見せると、アルベルトは嬉しそうに喉を鳴らした。
「本当に綺麗だよ。兄さん。……俺だけの、花嫁さんみたい……」
「アルベルトっ、あんっ、がまんできないっ、触って……!」
快感に支配されていく脳内。アルベルトが欲しくてたまらない……。
「兄さんを縛るのは痛みより、快感がふさわしい……ってね……」
アルベルトは小瓶に入った香油を自分の手に垂らす。
そして、それでぬめった指を、おもむろに俺の後孔に差し入れてきた。
「ふぁっ! あっ、あああああああんっ!!!」
ものすごい快感が、俺の脳髄を刺激する。
「ああ、兄さん、欲しかったんだね。すごく……、吸い付いてくるよ」
アルベルトが指を出し入れするたびに、くちゅくちゅと音が響く。
「ああんっ、アルベルトっ、もっと、もっとっ!」
もっと気持ちよくなりたくて、俺はアルベルトに腰を揺らしてねだる。
「兄さんは欲しがりだね。そんなに急がなくても大丈夫、今日はゆっくり愛してあげる。
じゃあ、まずその透けた衣装の上から、自分で乳首を触ってみて」
「あっ……、そんなのっ、できな……、ああああああっ!」
否定の言葉を口にしかけると、容赦なく強い快感に落とされる。
「さあ、これから長いんだよ。こんなことだと兄さんの体力がもたなくなっちゃうよ」
アルベルトの優しい忠告。でもその内容は俺をどこまでも追い詰めるもので……。
「あっ、んんっ、くっ……」
両手でピンと立った自分の乳首を触ると、そこにピリピリと快感が走る。
「ああ、可愛いね……、兄さん、俺が欲しい?」
アルベルトの中心部にそそりだつ巨大な陰茎に、俺は思わずゴクリとつばを飲み込んだ。
「あっ、ほしいっ……」
「じゃあ、次は兄さんの可愛いここ、自分で擦ってみせて?」
アルベルトが、すでに張りつめて鈴口から蜜を流している俺自身をツンと指でつついた。
「あっ、んんっ、アルベルトっ、アルベルトっ……、もうっ! ああっ!」
何度かこすると、あっという間に上り詰めてしまいそうになる。
「兄さん、まだイクのはちょっと待ってね」
アルベルトは俺の上に乗ると、唇を合わせてきた。
熱い舌が、俺の腔内をかき回す。
「あっ、ふうっ、んんんっ、アルベルトっ、好きっ!!!」
お互いを食い尽くすような激しい口吻の合間に、俺は必死でアルベルトの背中にすがりつく。
「俺もだよ。愛してるよ、兄さん……」
アルベルトは俺の膝裏を持つと、俺の股を大きく開かせた。
「アルベルトっ、来てっ!!!」
「兄さんっ!!!」
香油の効果か、俺の身体が快感にとろけきっているせいか、最初に交わったときより、ずっとスムーズに俺はアルベルトを受け入れた。
「あっ、ああああああっ! すごいっ、すごいっ……」
「くっ、締め付け過ぎだよっ! 兄さんっ!」
アルベルトが腰を大きくグラインドさせるたびに、俺の身体は弓なりに反った。
――気持ちいい、気持ちいい、気持ちいい……。
快感に身体ごと持っていかれる。
「アルベルトっ、もっとっ、もっと……」
「はあっ、兄さん……っ、新学期まで……、まだ一週間はあるよね。それまではっ、ずっと、ここで、こうしていようね?」
俺の中を行き交いながら、アルベルトは熱っぽく囁いた。
――一週間!!!!????
「俺っ、こうしてっ……、兄さんを鎖に繋いで、誰にも見せずに……っ、閉じ込めて……っ、俺だけのものにするの、ずっと……、
夢だったんだ……」
――なんて夢だ!!!???
「大丈夫、俺がちゃんとお世話をしてあげるから。ずっと兄さんはっ、ベッドにいて……、食事も、身体を綺麗にするのも……、それ以外も全部っ……、俺がっ……!!!」
「ああっ、だめっ、だめっ、アルベルトっ! 深すぎるっ!!!!」
俺が腰を引くと、アルベルトが容赦なく自分に引き寄せる。
「駄目だよ兄さん、逃げちゃ……、俺たちはこれから、ずっとずっと、一緒なんだから……。一日一回じゃ物足りなかったら、もっといっぱい愛してあげる……っ、学園でも……、俺が……、兄さんのこと死ぬほど可愛がってあげる……っ!!」
アルベルトが俺の最奥をガンガン突いてくる。
「んあああああああっ!!!!!」
――もしかして、俺は、とんでもなく危険な人物を、この世界で伴侶に選んでしまったのかもしれない……。
でも、前世の俺はたぶん童貞で、目の前のアルベルトみたいな超絶美形となんか関わったこともなく、そしておそらく誰にも、こんなに激しく恐ろしい愛情を向けられたことだって、絶対になく……。
「はあっ、くっ、兄さん、アントン兄さま、俺だけのものだ、俺だけの……」
俺の上に乗り、俺の身体を思う存分貪るアルベルト……。
その青紫色の瞳に浮かぶのは、間違いなく狂気の色……。
「アルベルトっ、ああっ、もうっ、だめっ、だめっ、許して……っ!!!!」
すべてを食らいつくされ、俺は屈服するしかない。
逃げ道なんて、もう、どこにもない……。
魔法も使えない、体力もない、勇者でもなければ、聖女でもない……。
――ただの、平凡な、俺……。
「もう逃さないよ……、絶対に!」
「あああああああああああああっ!!!!」
絶頂とともに、俺は意識を手放す。
昏く閉じられていく世界のなか、俺は思う。
――前世の知識が、転生先で全く役に立たないのだがっ!?
(了)
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【お知らせ】
これでこの物語の本編は完結です!読んでいただきありがとうございました😃
今後は、番外編を続々UPしていく予定ですので、引き続きお付き合いいただけると嬉しいです❤
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