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第70話
しおりを挟む――アルベルトと一つになれる。
ずっと、ずっと、こうしたかった。
でもアルベルトがぐっと腰を進めると、考えていたよりもずっと激しい異物感が俺を襲った。
「ぐっ、んあっ……」
「大丈夫っ……!? 兄さんっ」
思わず腰を引こうとするアルベルトの身体を、俺は両脚でホールドした。
「はやくっ、きてっ! アルベルトの、全部ちょうだい!」
「兄さんっ、俺っ、酷くしないようにするからっ……」
だが、巨大すぎるアルベルトのそれを胎内に飲み込むたび、俺の身体はメリメリと裂かれていくような感覚に襲われる。
「うっ、ああっ……」
苦しみに思わず涙が頬を伝う。
「兄さん……、痛いなら、もう……」
アルベルトの指が俺の頬をぬぐう。
「大丈夫っ、だからっ……」
俺は必死でアルベルトにしがみつく。お互い汗だくの身体だ。
「兄さん、ゆっくり息して。力を抜いて……」
アルベルトの大きな手のひらが、俺の陰茎を包み込み、上下に擦りはじめる。
「あっ、はああっん、んくっ……」
快感に、俺の力が一瞬抜ける。アルベルトは、そこを見逃さずに一気に腰を進めた。
「ああああああああああああああっ!!!!」
目の前がスパークするような衝撃。
でも、痛みと苦しみだけではない、何かすごく特別な感覚。
「兄さんっ、くっ、兄さんの中っ、すごくっ、気持ちいい……」
上気したアルベルトの顔。すごく色気があってゾクゾクする……。
「あっ、あっ……、中っ、熱いっ……」
アルベルトの陰茎をすべて受け入れた俺は、はくはくと浅い呼吸を繰り返す。
「全部入ったよ、兄さんっ。もう俺だけのものだっ!
俺だけの…‥、アントンっ……!」
アルベルトが俺の唇を塞ぐ。
舌が絡み合い、歯列を舐められると、俺はもう何も考えられなくなる……。
「ふうっ、んんっ、アルベルトっ……、アルベルト……っ! もっとっ!」
「兄さん、それならちょっとだけ、揺すってもいい?」
「んんっ……、いいよっ…‥、あっ、あっ、あっ……」
アルベルトが、ゆっくり腰を揺らすと、その衝撃が俺の脳天まで伝わってくる。
最初は異物感と圧迫感しか感じなかったが、時間が経つと、徐々に何か別の感覚が俺の中で生まれ始めた。
「すごくいいよっ……、アントン、アントンにいさまっ……」
濃厚な口づけを交わしながら、下半身がぐちゅぐちゅと淫らな音を立てている。
「アルベルトっ、あっ、あっ、あっ……、あんっ!!!」
俺がアルベルトに身を任せていると、徐々にアルベルトの動きが大きくなってくる。
俺の中のある場所をアルベルトが行き交うと、俺の身体がびくびくと反応した。
「あっ、アルベルトっ、そこっ、当たるっ……、だめっ!」
俺はアルベルトにぎゅっと抱き着いた。
「ここ? 感じるんだねっ……」
アルベルトが、ずるりとその陰茎を引き抜くと、俺の内部がひくひくとうねった。
「ああああああっ、あっ、そこっ……、やっ……」
「イイの間違いでしょ、ほらっ」
アルベルトが再び俺のなかに押し入ってくる。
「やだ、やだ、やだっ、ああああああああ!!!」
首を振りながらも、俺の身体は確実に快楽を感じていた。
「兄さん、最高だよっ、すごく気持ちいいっ」
パンパンとアルベルトが腰を打ち付けてくる。
「あっ、ああっ、あああっ!」
アルベルトの陰茎が俺の奥に当たるたび、俺は声を上げる。
アルベルトの汗が、俺の胸に落ちる。
「アルベルトっ、俺もっ、俺も気持ちいいっ!」
「兄さんっ、ごめんっ、俺っ、もうあんまりもたないっ」
アルベルトが眉間に皺を寄せて耐える。
「アルベルトっ、いいよっ、アルベルトの全部っ、俺に頂戴っ!」
「くぅっ、あっ、イクっ……!」
激しい突き上げとともに、俺の内奥に熱い飛沫が撒き散らされた。
「あああああああっ、アルベルトっ、俺もっ、イッちゃうっ! あああああああっ!」
声にならないような悲鳴を上げると、俺はアルベルトの身体にすがりついた。
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